コールラビの美味しい食べ方は?選び方や栄養から栽培方法・育て方まで!
最近はスーパーの野菜売り場にめずらしい野菜を見かけることが多くなりました。コールラビもそんなめずらしい野菜のひとつです。形がとてもユニークでおもしろいので、最近ではコールラビを栽培する人も増えてきています。今回はそもそもコールラビとはどのような野菜なのかというところから、美味しい食べ方や栄養、保存方法や育て方などを紹介します。コールラビを知らないという方ももっと知りたいという方もぜひ読んでみてください。
コールラビとはどのような野菜?
コールラビとは、地中海沿岸地方の原産の野菜で、ヨーロッパでよく食べられています。キャベツと同じアブラナ科で、根元が丸く、カブのようにも見えます。ドイツ語でコールはキャベツを、ラビはカブを意味します。カリッと歯ごたえがよく、ほのかな甘味があります。キャベツのようなブロッコリーのようなカブのような味です。生育適温は15~23℃ぐらいで、キャベツと同じく、冷涼な気候を好みます。
コールラビは茎が太くなるタイプのケールが基になっていると考えられています。珍しい野菜なので、新しい品種だと思われがちですが、15~17世紀頃には食べられていたようです。18世紀以降にはアジアにも伝わり、日本へは明治時代初期に導入されました。しかし、現在も日本ではあまり普及はしていません。
春と秋に栽培でき、グリーンと紫色の品種があります。比較的成長が早く、植えつけ後、2か月ぐらいで収穫できます。育て方も難しくないので、最近では家庭でコールラビを栽培する人も増えてきています。栄養はビタミンCが豊富。生食のほか、煮くずれしにくいので、シチューなどの煮込み料理に適しています。
コールラビの栄養は?
ビタミンC
コールラビは単色野菜でトップクラスにビタミンCを多く含んでいて、含有量はキャベツを上回ります(100gあたり45mg)。ビタミンCには抗酸化作用、免疫活性作用、ストレスに対抗するホルモンの生成を助ける作用があります。また、ビタミンCはコラーゲンの合成を促すので美肌効果も期待できます。
ビタミンU
ビタミンUはキャベツから発見されたビタミンで、別名キャベジンとも呼ばれています。主な働きは胃酸の分泌抑制で、胃腸薬にも使用されています。また、胃粘膜の新陳代謝を促進するため、胃潰瘍や胃炎にもいいとされています。
ビタミンUは加熱によって壊れやすいので、加熱が必要な調理法では効率よく摂取できませんが、コールラビは野菜の構造上、煮ても栄養が外に漏れにくく、火の通りも早いために、加熱をしてもあまりビタミンを損なわないという特徴があります。
カリウム
コールラビはカリウムを多く含んでいるのも特徴です。カリウムには、ナトリウムとともに細胞の浸透圧を維持調整する働きがあり、生命維持活動の上で欠かせない役割を担っています。また、ナトリウムの排出を促して血圧の上昇を抑える働きもあり、高血圧の予防や、筋肉の収縮をスムーズにする働きもあります。更に腎臓に溜まりやすい老廃物の排泄を促す働きもあるといわれています。
コールラビの食べ方紹介!
基本の食べ方
コールラビは、まずついている葉を切り落とし、ピーラーなどで皮をむいてから調理します。皮が残っていると口に残るので、皮は厚めにむきます。底の部分も切り落とします。煮ても、焼いても、生でも食べられるコールラビはさまざまな料理に使うことができます。
生でおいしい!コールラビのサラダ
【コールラビの生ハムサラダ】材料は、コールラビ1個・生ハム5枚・レモン半分・オリーブオイル大さじ1・ブラックペッパー適量でし、作り方は、1.コールラビは皮をむき、千切りにします。生ハムも同じように千切りにします。2.コールラビ、生ハムをオリーブオイルで和えます。3.レモンを絞り、和えます。4.ブラックペッパーを加えます。コールラビの味をそのまま味わえる食べ方です。
コールラビは、ドレッシングでシンプルに食べても、マヨネーズやしょう油などであえる食べ方でも、おいしくいただけます。切り方を千切り、輪切り、集めのいちょう切りなどにすることで、さまざまな食感を楽しめます。
煮てもおいしい!コールラビ野菜煮込み
コールラビの野菜煮込みの材料は、コールラビ1個・ソーセージ2本・ニンジン半分・玉ねぎ1/4・大豆60g・トマト1個・コンソメ1個・水300cc・ケチャップ大さじ2・塩コショウ少々です。作り方は、1.野菜を好みの大きさに切ります。2.鍋にオリーブオイルを敷き、材料をいためます。3.水、コンソメ、ケチャップ、塩コショウをいれ、弱火で煮込みます。野菜はジャガイモやセロリ、ズッキーニなど、好きな野菜を入れてください。
ソーセージも牛肉、豚肉、ハムなど、自分好みの具材で作ってください。コールラビは加熱しても栄養が失われにくいので、煮込み料理でもしっかりと栄養を取ることができます。煮込み料理にしたり、スープに入れたり、ポタージュにしたりとさまざまな食べ方で料理することができるので、試してみてください。
炒めて、しゃきしゃきとした食感を楽しむ!
コールラビのベーコンマヨ炒めの材料は、コールラビ1個・ベーコン2枚・マヨネーズ大さじ2・しょう油大さじ1・ブラックペッパー適量です。作り方は、1.コールラビをいちょう切りにします。2.フライパンのオリーブ油を敷き、コールラビに火が通るまでいためます。3.ベーコンを入れてさらに炒めます。ベーコンに火が通ったら、しょう油をいれます。4.マヨネーズで和えます。5.ブラックペッパーで味を整えます。
オーブンでグラタン風に
コールラビのハムチーズ重ね焼きの材料は、コールラビ1個・ハム50g・チーズ50g・たまご1個・牛乳大さじ1・コンソメ小さじ1・塩コショウ適量です、作り方は、1.コールラビの皮をむき、4等分にしたあと、柔らかくなるまで下茹でします。粗熱が取れたら7mmの厚さに切ります。2.耐熱皿に、コールラビ→ハム・チーズ→コールラビ→ハム・チーズの順に乗せます。
3.たまご、牛乳、コンソメ、塩コショウを混ざ合わせます。4.3を耐熱皿に流し入れます。5.オーブンで焼き目をつけます。
コールラビの育て方
最近は家庭菜園でコールラビを栽培する人が増えてきています。育て方も難しくありません。コールラビは種を買い、種から栽培するのが一般的です。近くのホームセンターに種が売っていないときには、ネットでも購入することができます。
コールラビの育て方:種まきと植え付け
コールラビは種まきのあと、まず苗を育ててから植え付けをします。種まきは3~4月(春まき)と7~8月(夏まき)に行います。ポットに3~4粒種をまき、本葉が出たら、本葉3~4枚で1ポット1本になるよう間引きます。本葉5~6枚になったら植え付けます。
あまり深く植え付けないようにして、十分に水をあげます。植え付けるときは肥料をたっぷりとあげるようにし、植え付けの2週間後と4週間後に追肥するようにします。株が倒れないように軽く土寄せもします。球茎がふくらみ始めたら、上部の成葉5~6枚を残して、球の下のほうから出る葉は葉柄を2~3cmくらい残して切り取り(摘葉)、球の肥大を促します。
コールラビの育て方:収穫
収穫は球茎の直径が5~6cmに肥大した頃に行います。根元から引き抜くように簡単に収穫できます。収穫が遅れると、球茎は10cm以上まで肥大しますが、肉質が硬くなり、食味も低下するので、早めに収穫しましょう。
おいしいコールラビの選び方
コールラビは直径6cmほどのものを選びましょう。直径10cm以上のあまり大きすぎるものは、硬かったり、中にすがはいっていたりすることがあります。また、茎や葉がシャキッとしていて新鮮なものでツヤがあり、ずっしりと重みのあるものがおいしいコールラビです。軽いものは水分が少なく、すがはいっていることが多いです。
コールラビの保存方法
まず、ついている葉を落とします。葉がついたまま保存すると葉に栄養を取られたり、水分が蒸発しやすくなってしまいます。葉は根元から落とすようにします。つぎに少し湿らせた新聞紙などにつつみ、冷蔵庫の野菜室などで保存します。コールラビは漬物にすると長期間保存することもできます。
コールラビの漬物で長期保存
【コールラビの漬物】(材料)・コールラビ1個・砂糖大さじ1・塩小さじ1・昆布茶小さじ1・酢小さじ1(作り方)1.コールラビの皮をむいていちょう切りにします。2.ビニール袋などに材料をすべて入れて調味料をもみこみます。3.できるだけ袋の中の空気を抜き、冷蔵庫の中で半日から1日漬けます。4.食べるときは水気をしぼってから食べます。
コールラビを自家栽培して、食べてみよう!
コールラビは生でも、煮ても、焼いても美味しく、何通りも食べ方があります。しかしまだ日本ではあまり普及していないので、コールラビを食べたいという方はぜひ自分で栽培してみてはいかがでしょうか。育て方も簡単で、短期間で収穫することができます。加熱で損なわれがちな栄養もあまり失わずに食べることができる野菜なので、いろいろな食べ方にチャレンジしてみてください。