春菊の栽培方法・育て方まとめ!栽培時期やプランターの簡単栽培法も!

独特な香りと風味が特徴の春菊は、冬のお鍋の定番の具材としてもよく登場するキク科の野菜です。関西では菊菜と呼ばれる春菊ですが、春に黄色い花を咲かせ、葉の形が菊に似ている事から春菊と呼ばれています。春菊は栄養価がとても高く、免疫力を高めてくれるので、積極的に摂取したい野菜です。レシピもたくさんあるので使い勝手も良い野菜、そんな春菊を家庭菜園で簡単に栽培出来るのは知っていますか?春菊の栽培方法や種まきの時期、育て方や収穫までの期間を紹介します。

春菊の栽培方法・育て方まとめ!栽培時期やプランターの簡単栽培法も!のイメージ

目次

  1. 1春菊とは?
  2. 2栽培出来る春菊の種類
  3. 3春菊が育ちやすい環境
  4. 4春菊の種まきの時期
  5. 5プランターで春菊栽培
  6. 6春菊の栽培方法と育て方
  7. 7春菊の病気と害虫
  8. 8春菊の育て方のポイント
  9. 9春菊の育て方は簡単!長期間栽培出来る栄養豊富な緑黄色野菜

春菊とは?

春菊は病害虫にも比較的強く、育てやすい野菜なので家庭菜園にも最適です。真夏を避けた1年栽培出来ます。サラダ・煮物・てんぷら・お鍋など、レシピもたくさんあるので食べやすい野菜です。

キク科キク属の緑黄色野菜

春菊はキク科キク属に分類される野菜で、春菊の名の通り菊の一種になります。一般的な菊は、秋に花が咲くのに対し、春菊は春に花を咲かす事から春菊と呼ばれるようになりました。関西などの地方によっては、菊のような花を咲かす事で菊菜とも呼ばれています。

春菊の栄養

春菊にはβカロテンが豊富に含まれています。このβカロテンには抗酸化作用があり、免疫力をあげてくれます。免疫力が上がることで、ガンや高血圧、風邪、動脈硬化などの血管の疾患、脳梗塞、心筋梗塞などの予防につながり、ストレス緩和の作用もあります。

葉酸や鉄も豊富に含まれているので、貧血の人や、妊娠期間中にも最適です。骨の形成に重要なカルシウム、食物繊維やカリウム、ビタミンKなども豊富に含まれているので、便秘の解消にも役立ちます。

注目の成分リモネン

春菊の独特な香り、風味はリモネンという成分が関係しています。このリモネンは食欲増進、咳止めや胃の保護といった作用がある成分です。このように春菊にはたくさんの栄養分、ミネラルも豊富に含まれている緑黄色野菜なので、積極的に摂取したいところです。

栽培出来る春菊の種類

関西で多く栽培されている大葉種

切れ込みが少なくて、厚みのある葉が特徴です。春菊の香りがあまり強くなく、味の癖もあまりありません。葉も柔らかくで食べやすいので、サラダなどの生食に適しています。関西で多く栽培されている傾向にある種類です。

栽培数の多い中葉種

切れ込みは中ぐらいで、春菊特有の香りが強いのは特徴です。1番栽培されている数が多いのが、この中葉種になります。この中葉種の春菊は、おひたしや炒めもの、鍋物や天ぷらなど、いろんな料理にして食する事が出来ます。
 

その他の種類

切れ込みの深い葉が特徴で、春菊特有の香りが強い小葉種、関東で多く栽培されているスティック春菊や、摘み取って収穫するのではなく、株まま引き抜く株張り型など、春菊には様々な種類があります。

春菊が育ちやすい環境

春菊は日当たりが良く、風通しの良い場所が好きです。栽培に適した温度は15℃~20℃なので、春と秋が栽培の時期に適しています。ただし春に種をまく場合は、春の高温・長日でトウ立ちしやすく、花が咲いてしまうので、トウ立ちしにくい品種か、秋に種をまくようにします。

また、春菊は酸性の土壌に弱いので、石灰をきちんと耕しなじませるなどして、土のpHを調整してあげます。乾燥にも弱いので、土が乾燥しないように、こまめにお水をあげるようにしましょう。

春菊の種まきの時期

春と秋に種まきが可能

春菊は春と秋、どちらの時期でも種まきが可能な野菜です。春に栽培しはじめる場合は、3~4月に種をまいて、収穫期間は5~6月です。秋の場合は、9月に種をまいて、11月から収穫しはじめ、翌年1~2月までの期間に収穫します。どちらの時期の栽培も比較的育てるのは簡単ですが、秋の栽培のほうがおすすめです。

秋の種まきがおすすめ

春に種をまくと、収穫時期に初夏を迎えてしまうため、害虫がつきやすくなります。また害虫がつかなかったとしても、気温の高さと日の長さでトウ立ちしてしまい、花が咲いてしまいます。春菊は比較的病害虫のつきにくい野菜なので、無農薬で育てる事も可能な野菜です。無農薬で長期間楽しめる春菊を育てるには、秋に種まきする方が良いでしょう。

種まきのポイント

春菊は好光性なので、日がきちんと当たるように覆土は少し種が見えるぐらい薄くします。覆土をかけたら上から少し手でおさえます。種が動かないように、水やりは静かに行うように気をつけます。また、種まきの前に半日ぐらい種を水につける期間を作っておくと発芽しやすくなります。

プランターで春菊栽培

春菊はプランターでも簡単に栽培する事が出来ます。庭がなくてもバルコニーなどで栽培出来る、家庭菜園に最適な野菜です。寒い冬を越すためにも、畑で栽培するとなればビニールトンネルなどの用意が必要になってきますが、プランターだと室内に入れてしまえば極端な低温状態にはならないので上手に春菊を育てる事が出来ます。

深さが15㎝以上あるプランターを用意し、プランターの底に敷き詰める鉢底石、有機物を多く含む野菜専用用土などの培養土、春菊の種を準備して、プランターで美味しい春菊を育てましょう。

春菊の栽培方法と育て方

プランターで春菊栽培!種をまく

プランターの底に鉢底石をしきつめ、ウォータースペースを1~2cmとった上に、肥料をまぜた培養土を入れます。培養土を平らにして、1cmぐらいの深さの溝を作ります。その溝の中に種をまき、種の上に薄く土をかぶせます。種が少し見えるぐらいの薄さで大丈夫ですので、土をかぶせたらふんわり手でおさえます。

プランターで春菊栽培!水やりのポイント

種が発芽するまでは土が乾燥しないように、たっぷりと水やりをしましょう。土表面が乾いてきたら、プランターの排水口から水が流れ出るぐらい、たっぷりと水をあげます。あまり頻繁に水やりをすると根腐れしてしまい、上手に育たなくなってしまうので、注意が必要です。

プランターで春菊栽培!間引きをする

春菊が発芽し生長して、葉っぱが混み合ってきたら間引いていきます。間引いて隙間が広がった所は、土を寄せてあげ、2回目の間引きをしたら液体肥料などをあげましょう。間引いた葉もサラダなどで美味しく食べられますので、栽培期間中も食べることができます。

プランターで春菊栽培!いよいよ収穫

春菊の草丈が20~25cmになったら収穫時期です。主枝を手で折りながら収穫します。収穫の時に株元近くに7~8枚葉を残して収穫していくと、また新しく葉が伸びてくるので、2~3回収穫できます。収穫し終わったら液肥をあげてください。

春菊の病気と害虫

春菊がかかりやすい病気

春菊は病気や害虫に比較的かかりにくいですが、次のような病気に注意が必要です。葉にモザイク模様が出て縮れていくモザイク病、葉が褐色になる炭疽病、葉に小さな黄色の斑点が出て拡大していくベト病、葉に病斑が現れ、その病斑表面には暗褐色のすすのようなカビが発生する黒斑病、葉がどんどん枯れていく枯れ葉病などです。

その他にも葉に黄褐色の病斑が現れるサビ病、春菊の成長が悪くなったり、葉に穴が空いたり根が腐ったりなど、おかしな症状が出たらすぐに対処が必要です。

春菊の病気は高温多湿の状況だったり、梅雨や秋雨の時期に雨が続いてカビが発生したりすることで病気にかかりやすくなってしまいます。病気になってしまうと、薬で治療できるものと、治療が出来ないものがあるので、病気にならない育て方をする必要があります。

春菊につきやすい害虫

春菊は害虫がつきにくい野菜ですが、以下の害虫がつきやすいです。楕円形の虫が集団で葉の汁を吸うアブラムシ、イモムシが葉を食べて春菊をボロボロにするヨトウムシ、葉に潜り込んで食べすすんでいくマメハモグリバエ、新葉の汁を吸ってひきつれ傷をつけるアザミウマ、株の芯を中心に食い荒らすオオタバコガなどです。

いずれも薬剤などで除去しますが、家庭菜園の場合は虫がつかないようにすることが大切です。プランターに家庭菜園用の虫除けのネットなどを被せて、成虫の侵入・産卵を防ぎましょう。

春菊の育て方のポイント

春菊は病気や害虫の被害にあいにくく育てやすい野菜ですが、寒さには弱い野菜です。プランターで栽培している場合、外気温が5℃以下になりそうであれば室内に入れてあげるか、ビニールハウスで保温して育てましょう。発芽するまでは乾燥にきをつけて、葉が成長してきたら間引きをして、発育を促しましょう。

秋に種まきをすると、春に種まきをするより育て方が簡単なので、家庭菜園初心者にもおすすめです。1度栽培すると、2~3回は収穫出来るのところも嬉しいポイントです。

春に種まきをする場合は、害虫がつかないように注意しながら育てましょう。収穫もあまり成長を待っていると、トウ立ちして花が咲いてしまいます。花が咲くと美味しくなくなってしまうので、草丈が20㎝になるぐらいで早めに摘み取りましょう。

春菊の育て方は簡単!長期間栽培出来る栄養豊富な緑黄色野菜

いかがでしたか?春菊は栄養たっぷりな緑黄色野菜なのに、育て方が簡単で誰にでも育てられます。プランターで簡単に栽培する事が出来るので、家庭菜園が初めての人にもおすすめの野菜です。品種も数多くありますし、葉を摘み取って収穫するタイプと、株ごと抜き取って収穫するタイプの春菊がありますので、好みの春菊を育ててみましょう。

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