レンコンのアク抜きは必要?方法と酢がない場合や時間など調査!

レンコンといえば、ふつうアク抜きをしてしまいますが、ほんとうにアク抜きは必要なのでしょうか?必要だとすれば、どんな理由でレンコンをアク抜きするのかを考えることで、その方法や時間も自ずとわかってくるでしょう。アク抜きには一般的に使用されている酢でなければならないのか?酢以外のものでもアク抜きは可能なのかも探ります。レンコンを美味しく食べるためにも、アク抜きをどういうふうにすればよいのか考えていきます。

レンコンのアク抜きは必要?方法と酢がない場合や時間など調査!のイメージ

目次

  1. 1レンコンとは?
  2. 2レンコンのアク抜きについて
  3. 3アク抜きしないでレンコンを扱う場合
  4. 4酢水でレンコンのアク抜き
  5. 5水でレンコンのアク抜き
  6. 6レンコンのアク抜きで大事なポイント
  7. 7栄養がある美味しいレンコンを食べるために
  8. 8アク抜きの必要性を踏まえてレンコンを使ってみよう

レンコンとは?

レンコンの原産地は、中国もしくはインドとされているようです。レンコンは蓮の地下茎が肥大した野菜で、沼沢地や蓮田で栽培されて食用に供されています。栄養価は、炭水化物15.5%、蛋白質1.9%、脂質0.1%で、ほとんどは水分の81.5%です。レンコン100g当り、コラーゲン合成に欠かせないビタミンCがレモンとほぼ同じの48mgと豊富で、ミネラルとしてはカリウムが440mgと多く含まれています。食物繊維は2.0gです。

アク抜きが必要となる理由でもある、切り口がすぐに変色するのは、レンコンに含まれるポリフェノールの一種であるタンニンが原因です。また、良質なレンコンを選ぶ方法は、ふっくらとしていてズシリと重く、表面に傷のない物を選びます。スーパーなどで売られているようなレンコンの場合は、両端に節のあるものか、カットされてる場合は穴の中が黒ずんでいない物を選ぶべきでしょう。保存は、冷蔵庫の野菜室が一番適しています。

1本で掘り出されたレンコンは、節ごとにそれぞれ栄養価も食感も異なります。最初にできる節は、翌春に新芽を出すための必要性からデンプンを多く蓄えています。そのせいで、食感はホクホクしたものとなります。その後にできる節は、順に徐々にデンプン量が少なくなってくる反面、繊維が多くなってシャキシャキとした食感に変わってきます。レンコンの一番先の節などは、軽く湯通しするだけで刺身としてもいただけます。

レンコンのアク抜きについて

レンコンのアク抜きに関して言いますと、アク抜きしたほうが良いケースと逆にしないほうが良いケースとの2通りがあります。そして、アク抜きをする場合にも水や酢水に浸したり、加熱するなどいろいろな方法があるということです。まず、レンコン本来の色白な見映えやシャキシャキの食感にこだわるなら、アク抜きをしなければなりません。

栄養素を逃がしたくないとかホクホクした食感を出したいとき、あるいは調味料に醤油を使用する煮物などでは、レンコンの変色は考慮する必要がないのでアク抜きは不要です。

Thumbなすのアク抜きは必要?やり方や忘れたときの対処方法も調査! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

アク抜きしないでレンコンを扱う場合

レンコンはアク抜きが必要なゴボウとは違う

レンコンは、本来が生食可能な野菜です。一般に「アクを取る」と言われていますが、レンコンの場合は「アクを取る」というよりも、厳密にはポリフェノールの酸化による、変色を防ぐというのが正解のようです。したがって、ゴボウなどのようにアク抜きをしなければならないものではありません。レンコンの素の色でもある、白色を色留めすることがおもな目的です。レンコンに関してはこのあたりを押さえていきたいものです。

アク抜きはしてはならない

むしろ、煮物のように醤油などの味付けを前提にした料理であるなら、アク抜きをしてはならない、といっても過言ではありません。アク抜きをすることで、レンコンがもつビタミンCやポリフェノールをはじめとした栄養素が流れ出てしまうからです。同時にアク抜きが長時間であると、レンコンからデンプンが流れ出てホクホク感も消えてしまうことになります。これは、レンコンを煮物にする際に、長く煮すぎないことにもつながります。

アク抜きしないでアク抜き効果をもたらす方法

この章の最後に、レンコンのアク抜きをしないでアク抜きと同じ効果をもたらす、二つの方法を紹介しておきます。煮るとか茹でるとかいう料理の過程のなかで、レンコン以外の作業をすべて済ませておいて、おしまいにレンコンを煮立った鍋に投入することです。空気にレンコンを触れさせる時間を極力減らすことで、レンコンが酸化する前に加熱によって変色を防ぐことができます。

いま一つは、仕上げる料理の調味に妨げとならないのなら、煮汁に少々の酢をしのびこませてからレンコンを加えて煮上げる方法です。あらかじめのアク抜きをすることなく、変色を防ぐことができます。このことは、レンコンを使用した料理を、酢を加えた調味料で仕上げるのなら、アク抜きは必要条件ではなくなるということになります。

酢水でレンコンのアク抜き

レンコンのアク抜きを酢水で行う場合、水500ccに対し酢小さじ1くらいが標準です。ただ、これは後の章でも述べますが、レンコンの白色をどの程度保ちたいかとか、レンコンのシャキシャキ感をどの程度出したいかによって変わってきます。時間としては5分が標準です。その時間の長さも同じ理由で、調整したほうがよいでしょう。レンコンボールやレンコン饅頭など、レンコンをすりおろして使う料理ならアク抜きは必要ありません。

サラダや天ぷらのようにシャキシャキ感が求められる料理なら、若干長くレンコンを酢水にひたすのもよいかもしれません。また、なますや煮物にしてもお客様向けというような見た目重視の場合には、加える酢の量を少々増すのもよいでしょう。そして、手元に酢がない場合の方法としては、レモンなどの柑橘類の搾り汁で代用することができます。もしくは、後の章で紹介する、水だけでアク抜きをする方法もあります。

レンコンの皮もアク抜きを

レンコンは皮をむいて、カットしてアク抜きをしてと、ここまでレンコンの身ばかりの話に終始しました。レンコンの皮を忘れちゃ困るよ、と大向こうから声がかかりそうです。レンコンの皮こそ酸化変色が激しいので、むいたらそのまま酢水にさらしてアクを抜き、いろいろな料理に使うべきです。レンコンの皮に多く含まれるのは、タンニンとクロロゲン酸です。タンニンというのは、レンコンを変色させる成分です。

けれども、タンニンには消炎作用があって、胃潰瘍や十二指腸潰瘍のの予防や緩和の役立つのです。また、クロロゲン酸は抗酸化作用や脂肪の蓄積を妨げる作用があります。そんなありがたい皮を捨てるのはもったいないです。ニンジンやダイコンの皮とともに、きんぴらやかき揚げにしたら最高の一品になります。今回のテーマでもある、レンコンとアク抜きで言うなら、レンコンの皮こそがアクを抜いて食べるべき食材かもしれません。

老婆心で言いますと、レンコンに限らずニンジンやダイコンも、この場合にはピラーではなく包丁でやや厚めに皮をむくことが必要です。それによってきんぴらなどのシャキシャキ感がより増すわけです。

水でレンコンのアク抜き

レンコンのアク抜きを酢水で行うか水だけで行うかの違いは、ほとんどありません。ただ、同じレンコンならば酢水の場合のほうが、よりシャキシャキ感が高くなります。逆に言えば、水のほうがホクホク感をより残せるということです。水の場合の浸け時間は、5~10分です。レンコンのアク抜きをしっかりと水で行う場合は、漬け時間を長くするよりもレンコンが浸かった水を、たびたび入れ換える方法のほうがよいでしょう。

レンコンのアク抜きで大事なポイント

レンコンのアク抜きを水だけでするにしても酢水でするにしても、大事なことはどの程度栄養素やホクホク感を留めたいか、あるいはシャキシャキ感を出したり白色を保ちたいかということです。それ次第によって、レンコンを浸けておく時間や加える酢の量は決まります。そして、もうひとつ大事なことは水でも酢水でも、切った後のレンコンを空気に晒すことなくすぐに浸けることです。変色してしまってからでは意味がありません。

栄養がある美味しいレンコンを食べるために

アク抜きによる方法ばかりではなく、レンコンの食感を変える手もあります。レンコンは細長い方向に沿って繊維が走っています。肉でも野菜でもそうですが、レンコンもまた繊維に沿って切れば歯ごたえのある食感になり、繊維を断つように切れば柔らかな食感になります。したがって、煮物にするなら繊維に沿ってざっくりと、酢の物などにするなら繊維に沿って直角に薄切りすればよいと思います。

アク抜きの必要性を踏まえてレンコンを使ってみよう

レンコンの白色は、蓮の花の白さも連想させるくらいにきれいです。その白色を楽しむためにアク抜きをしっかりとすれば、レンコンがもっている栄養素が消え去っていってしまう、という問題点は悩ましい限りです。ここは、見映えや食感と栄養価の中道を探っていくほかはないのかもしれません。

これまで述べてきたことで、レンコンのアク抜きが必要か不要かに始まって、アク抜きするならばどのようにすれば、などということを紹介できたと思います。そこで、目の前のレンコンをながめながら、どんなレンコン料理を作るのかを想定していただいて、アク抜きをするのかしないのかなどレンコンの扱い方を、各章にある対処法を参考にしていただけたら幸いです。

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