マコモダケはキノコじゃない?下処理方法から食べ方・保存まで解説

マコモダケと言う名称だけを聞くとまるできのこのような名前に感じますが、実はこちらはきのことは全く違った植物です。今回はマコモダケの豊富に含まれた栄養や効能、下処理の方法、保存の仕方やおすすめの食べ方などを詳しく紹介します。今までマコモダケを食べたことがなかった方も、詳しく知ることで一度は食べてみたくなる事間違いなしです。おすすめの食べ方で美味しくいただきましょう!

マコモダケはキノコじゃない?下処理方法から食べ方・保存まで解説のイメージ

目次

  1. 1マコモダケとは?
  2. 2マコモダケの栄養と効能
  3. 3マコモダケの選び方と下処理方法
  4. 4マコモダケの美味しい食べ方
  5. 5マコモダケの保存方法
  6. 6珍しいマコモダケで美味しい料理を作ろう!

マコモダケとは?

マコモダケ

マコモダケとは一体どのような食物なのでしょうか?今回はこのマコモダケについて、旬の時期や味、食感、産地、栄養や効能などを含めて詳しく紹介します。今までマコモダケを知らなかった方も、詳しく知ることで料理に活用したくなる事間違いなしです。コレを機会にご家庭の食卓の一品に取り入れてみましょう!

「マコモ」の茎の部分

マコモの根元

マコモダケと聞くときのこと思いがちですが実は全く別のものです。マコモダケとはイネ科の多年草であるマコモという植物に、黒穂菌が寄生して茎が肥大した新芽を事を言います。マコモの根元の部分から新芽が出てくるので、マコモダケは根元に近い部分だけが食用として使用されます。

味と食感

マコモダケはタケノコのような歯ごたえのある食感でクセがなくさっぱりとしており、とうもろこしのようなほんのり甘みも感じることができます。新鮮なうちは生でも食べることが出来ますし、簡単な下処理をした後には炒めたり、焼いたり、揚げたりするのがおすすめです。カロリーも低いのでダイエット中の方にも嬉しい食材です。

日本での主な産地

マコモダケが生えているところ

マコモダケは中国から東南アジアの植物ですが、日本での主な産地は三重県や石川県、長野県、佐賀県、山形県、滋賀県などで、これらの産地では水田栽培が行われております。河川や湖沼などの水辺で見られることが多く、茎は20~30本ほどなり、高さ2m以上に伸びた草丈の根元の部分が食用として使われています。

また、マコモダケには水質の浄化をする効能もあり、琵琶湖などでもマコモを使って水質浄化をしているところもあります。

旬の時期

旬のマコモダケ

マコモダケの旬の時期はとても短くて9月中旬から11月ぐらいです。その中でも一番おいしく食べることのできる時期は9月下旬から10月中旬です。旬の時期が過ぎてしまうとマコモダケの中に黒穂菌という黒い胞子ができはじめ、食感も味も落ちてしまいます。なので成るべくなら旬の時期にマコモダケを食べるようにしたいところです。

マコモダケの栄養と効能

マコモダケにはどのような栄養と効能があるのでしょうか?マコモダケに含まれる栄養と効能について詳しく紹介します。栄養や効能を知り、マコモダケを有用に活用しましょう。

食物繊維

便秘の人

マコモダケにはたくさん食物繊維が含まれておりますが、特に不溶性食物繊維が主で腸内環境を整えてくれる役割があります。不溶性食物繊維は腸の働きを活発にして、水分を多く含み消化管の通過する時間を短縮させるので、便を出しやすくしてくれる効能があります。

その他にも食物繊維には血糖値の上昇を抑える効果コレステロールを抑える働きや満腹感を覚える作用などがあります。糖尿病の予防や便秘の改善、ダイエットやむくみの解消などの効能があります。

カリウム

むくみのない足

栄養素の1つであるカリウムを多く含むマコモダケですが、カリウムには体の中の余分なナトリウムを尿と一緒に排出してくれる効能があるので、むくみ予防にも効果的です。その他にも酵素を多く活性化させてくれる働きがあるので、筋肉の収縮や神経伝達内臓機能を円滑にする効能があります。

ただし腎臓が悪い人はカリウムを多く摂取してしまうと血圧の上昇につながってしまうので、くれぐれも食べすぎないように心掛けましょう。

葉酸

妊婦さん

マコモダケには妊娠中には欠かせない栄養素の一つ葉酸を豊富に含んでいます。葉酸とは、胎児が細胞分裂してDNAを作る際にとても大切な効能をもった栄養素です。葉酸が不足してしまうと胎児の先天性疾患に繋がってしまうこともあるので、特に妊娠中には摂取するようにしましょう。

また、妊娠中以外でも赤血球を作るのに必要な栄養素でもあるので、貧血気味の方もなるべく摂取するように心がけましょう。

マコモダケの選び方と下処理方法

新鮮で美味しいマコモダケとはどのような状態の物なのでしょうか?おすすめの選び方や食べる際の下処理の方法などを詳しく紹介します。下処理の方法を知ることで調理する際にも活用しやすくなります。

白く艶があるもの

マコモダケは茎の部分が直径3cmぐらいの太さになっている物で、白くて艶があるものを選びましょう。太すぎてしまったり、表面が青々しい物は収穫時期が遅くなってしまったものです。収穫時期が遅くなってしまった物の中には黒い斑点ができてしまうモノもあります。こちらも一応食べることはできますが、食感や味が落ちてしまいます。

切り口が新しいもの

マコモダケを購入するときなどは、切り口が新鮮な物を選ぶようにしましょう。収穫したばかりの根元を見てみると分かりやすく、白くて新しい切り口を選び、その他にも葉の部分がぴんとしていてきれいな黄緑色をしている物を選びましょう。

下処理方法

では調理する前の下処理の方法を紹介します。下処理の方法はとても簡単で、まずはじめに外側の緑色の皮をトウモロコシの皮を剥ぐように取り除いていき、残った緑色の部分は白いところまでピューラーで剥きます。その後、調理しやすい大きさに切りましょう。また、マコモダケはクセがないのでアクを抜く必要はありません。

マコモダケの美味しい食べ方

マコモダケにはいろいろな調理方法があります。今回おすすめの美味しい食べ方を紹介するので、ぜひ参考にマコモダケを調理してみましょう。

マコモダケの炊き込みご飯

  • お米2合
  • マコモダケ2本
  • にんじん1/2本
  • 油揚げ1枚
  • 鶏のもも肉100g
  • 昆布1枚
  • Aしょう油大さじ3
  • Aみりん大さじ1
  • A酒大さじ1
 
  1. お米を洗い炊飯器にお米が浸る程度水を入れて30分置きます。
  2. 鶏肉は細かく切り、にんじんは薄いいちょう切り、油揚げとマコモダケは短冊切りにします。
  3. 炊飯器に昆布を1枚とAの調味料を入れ、足りない分だけ水を2合のメモリまで入れます。
  4. 2で切った材料を入れて炊飯器で炊きましょう。
  5. 炊き上がったら軽く混ぜたら出来上がりです。

炊き込みご飯にすることで、柔らかい食感を楽しむことができます。具材をいろいろ入れることで栄養もたくさん摂れて、作り方も炊飯器のスイッチを押すだけで簡単に作ることができます。

マコモダケのメンマ風

  • マコモダケ10本
  • 鷹の爪1本
  • Aごま油大さじ1
  • A中華だし水200cc
  • A砂糖大さじ1/2
  • Aしょう油大さじ1/2
 
  1. マコモダケの外側の固い皮を剥いてピューラーで緑色の部分の皮を剥き下処理します。
  2. 1.5cm程度の輪切りにして縦に2~3mmに切ります。
  3. フライパンに分量以外のごま油と輪切りにした鷹の爪を入れて熱し、鷹の爪の香りが出てきたところで2のマコモダケを加えて炒めます。
  4. 全体に油が回ったらAの調味料を入れてひと煮たちさせて、煮汁がなくなってきたら味を見て足りない時にはしょう油や塩を入れて味を調えましょう。お好みでラー油を加えても美味しくできます。

そのまま食べても美味しいですが、ラーメンにトッピングしたりご飯のおかずや豆腐の上にのせたりと、食べ方も色々とアレンジすることができます。辛いモノが好きな方はラー油を加えてみるのもおすすめです。こちらは冷凍保存することができるのも嬉しいポイントです。

マコモダケの味噌汁

  • マコモダケ1本
  • 舞茸100g
  • 薄揚げ1枚
  • 水600cc~800cc
  • 味噌適量
  • 粉末出汁少々
  • 小ねぎ適量
 
  1. マコモダケはいちょう切りにして舞茸は一口サイズにほぐしておきます。
  2. 鍋に水を入れてマコモダケ、薄揚げ、粉末だしを入れてひと煮たちさせます。
  3. 味噌を溶いて小ねぎを入れたら出来上がりです。

我々日本人には食べ慣れた食べ方ですが、味噌汁に入れることでより一層の食感を楽しむことができます。味噌汁のだしとの相性も良く、思わずおかわりしたくなる味わいです。ただ、火を通しすぎてしまうとシャキシャキとした食感を楽しむことができなくなってしまいます。

マコモダケのサラダ

  • マコモダケ1本
  • えのき100g
  • シーチキン1缶
  • マヨネーズ適量
  • 塩コショウ少々
 
  1. マコモダケは細切り、えのきは石づきを切り落としてほぐしておきます。
  2. えのきは軽く茹でてから粗熱をとりましょう。
  3. シーチキンは水を切ります。
  4. マコモダケ、えのき、シーチキンをマヨネーズであえて塩コショウで味を調えたら完成です。

火を通さない食べ方ではサラダがおすすめです。生で食べることで甘みが出て食感と一緒に楽しむことができます。また、サラダの味付けにマヨネーズを使うことで、マヨネーズの酸味とのバランスが良いです。

マコモダケのきんぴら

  • マコモダケ85g
  • にんじん85g
  • めんつゆ大さじ1
  • サラダ油適量
 
  1. マコモダケは皮を剥いて両端を切り落とし、4cmから5cmくらいの長さで太めに千切りにします。
  2. にんじんもマコモダケと同じように太めの千切りにします。
  3. フライパンにサラダ油をひいて、にんじんとマコモダケを入れてさっと炒めてめんつゆを加えてさらに炒め、火を止めたら完成です。

ごぼうを使って作ることが多いきんぴらですが、マコモダケで作ることで甘辛なたれと食感がとても美味しく食べ方としてもおすすめです。常備菜としても活用することができるので多く作っておくのも良いでしょう。

豚肉入りキャベツとマコモダケの辛みそ炒め

  • 豚肉薄切り3~5枚
  • キャベツ6枚
  • 長ネギ1/2本
  • 赤パプリカ1/2個
  • 黄パプリカ1/2個
  • しめじ1/3株
  • にんにく1片
  • 塩少々
  • コショウ少々
  • ごま油小さじ1~2
  • 水溶き片栗粉適量
  • A酒大さじ1
  • Aしょう油大さじ1
  • Aみりん大さじ1
  • A味噌大さじ1
  • A砂糖大さじ1
  • A豆板醬小さじ1/2~1
 
  1. キャベツは3cm角ぐらいにカットして、マコモダケは3~5mm幅長さ5cmの短冊切りに、長ねぎは幅3mmぐらいで斜めに切り、パプリカは2cm角に切ります。
  2. 中華鍋にサラダ油と包丁の腹でつぶしたにんにくを加えて弱火にかけて香りを出します。
  3. 食べやすい大きさに切った豚肉を加えて火が通ったら、キャベツ以外の野菜を全て加えて炒めます。
  4. 全体に火が通ったらキャベツを加えて炒めて塩と胡椒で味を調えます。
  5. Aの調味料を混ぜ合わせてから、炒めた所に加えて軽く混ぜ、仕上げにごま油を加えてひと混ぜして、水溶き片栗粉でとろみを付けたら完成です。

マコモダケのシャキシャキとした食感とキャベツの甘味に豆板醤の辛さが加わり、ご飯の進む一品です。水溶き片栗粉でたれにとろみがついているのでお弁当のおかずにもなるおすすめの食べ方です。ぜひ食卓の一品に作ってみましょう。

マコモダケの八宝菜

  • エビ8尾
  • マコモダケ1/2本
  • ヤングコーン8本
  • 青梗菜1/2株
  • 白菜1枚
  • にんじん30g
  • パプリカ1個
  • サラダ油大さじ1
  • にんにく1片
  • しょうが1片
  • Aしょう油大さじ1
  • A酒大さじ1
  • Aみりん大さじ1
  • Aスープの素小さじ1
  • Aごま油大さじ1
  • 片栗粉小さじ1
  • 塩適量
  • 水1/2カップ
 
  1. エビは背ワタを取り下処理をし、マコモダケは拍子切り、青梗菜と白菜は粗く切り、にんじんは薄く表紙切り、パプリカは千切りにします。
  2. フライパンにサラダ油を入れて、みじん切りにしたにんにくとしょうがを入れ香りが出るまで炒めます。
  3. 香りが出て来たらエビを炒めて色が変わってきたら、他の野菜を入れてAの材料を全部入れて味を絡ませます。
  4. 水を入れて沸騰したら水溶き片栗粉を入れてとろみを付けたら完成です。

中国では高級食材として使われているマコモダケですが、ヤングコーンと一緒に入れることで味も食感も似ていて肌触りがよくとても美味しい食べ方です。八宝菜というとタケノコを入れて作ることが多いですが、タケノコの代わりとしても使うことができる食材で、同じような食感を楽しむことができます。

マコモダケの保存方法

マコモダケにはどのような保存方法があるのでしょうか?食べきれない時などに冷蔵庫や冷凍庫で上手く保存する方法を紹介します。保存後も美味しく食べられるように上手に保存しましょう。

冷蔵保存

冷蔵庫

マコモダケは乾燥に弱いので乾燥しないように保存用の袋などに入れて野菜室で保存しましょう。生息している時には立った状態になるので、冷蔵庫に入れる時にも根元を下にして立たせた状態で保存するようにしましょう。

また、普通野菜は根元を下にして保存すると良いと言われていますが、マコモダケを逆さまに立たせて保存することで鮮度を保ちやすいともいわれています。冷蔵庫で約1週間ぐらいは保存できます。

冷凍保存

冷凍庫の中に保存するイメージ

マコモダケは冷凍保存してしまうと食感が悪くなってしまいます。なのであまりおすすめはできませんが、冷凍保存する場合は解凍後使いやすい大きさに切ってから冷凍保存用の袋に入れて、空気を抜き密閉させてから冷凍庫の保存するようにしましょう。

珍しいマコモダケで美味しい料理を作ろう!

マコモダケは栄養が豊富で効能に優れた植物で、タケノコのようなシャキシャキという食感を楽しむことができます。旬の時期が短いのでなかなか手に入れることは難しいかもしれませんが、食べ方を覚えてぜひ一度はマコモダケを味わってみましょう。

アクがなく下処理の方法も簡単で、色々な料理にも活用することができるので食卓の一品にも喜ばれます。

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