カレーの栄養価がすごい!健康に効能がある成分はスパイスにあった?

カレーは様々なスパイスを使ったレシピなので、健康に良い成分をたくさん体に取り入れられるメニューです。カレーに含まれる代表的なスパイスの紹介と、それぞれの栄養価や健康的な効能をまとめていますので、カレールーに頼らずに、スパイスを使ったカレーを作りたくなります。カレー粉とカレールーの違いや、スパイスを使い、栄養価を高めた健康的に食べることのできるカレーレシピもあります。

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目次

  1. 1カレーの優れた栄養価の秘密はスパイス?
  2. 2カレーの栄養成分と健康への効能《スパイス別》
  3. 3カレーの栄養成分と健康効果《具材・付け合わせ》
  4. 4カレー粉とカレールーの栄養成分
  5. 5カレースパイスの栄養たっぷりレシピ
  6. 6カレーの栄養価はスパイスで高まる

カレーの優れた栄養価の秘密はスパイス?

カレーは日本の国民食といわれるほと親しまれ、家庭でも定番レシピであり、カレー専門店も増えています。カレーがこれほどまでに人気があるのは、美味しさだけでなくワンプレートで栄養バランスの良い食事ができるということにもあります。学校給食でよくでるメニューであるのは、栄養価を管理栄養士が考えているということもあります。

カレーには独特な香り、色、辛みをもたらすスパイスが使われていて、このスパイスによってより栄養価も高まり、旨味も増すことができます。スパイスは、さまざまな料理に使われていますが、植物の根、葉、タネや花などから作られています。

多種のスパイスを日常的に使うインドの、伝統的医学のアーユルヴェーダでは「医食同源」という考えから、栄養価の異なるスパイスの組み合わせで効能を高め、健康を維持するためにカレーレシピが豊富にあります。

カレーの栄養成分と健康への効能《スパイス別》

カレーには複数のスパイスが使われています。スパイス1つ1つには、それぞれ健康や美容に役立つ栄養成分があり、それらを組み合わせることで、より健康面での効能を高めることができます。カレーに使われる代表的なスパイスは、色を付けるもの、辛みをだすもの、香りを強めるものがありますが、基本的なスパイスの栄養成分をみていきます。

ターメリック

ターメリックは、「うこん」とも言われるカレーには欠かせない黄色い色付けになるスパイスです。黄色い成分は「クルクミン」というもので、油溶性のため油と合わせて使うレシピできれいな黄色になります。

健康食品でもウコンを含むものが多くあり、アルコールをたくさん飲む人向けのウコンドリンクが代表的で、他にも消化作用や新陳代謝を活発にする働きという効能があります。栄養成分には脳機能を活性化するものが含まれていることも分かり、アルツハイマー型認知症の予防にも効能が期待できます。

クミン

クミンは、エスニックな強い香りを持ったセリ科のスパイスで、種子部分を使います。インド料理には必須のスパイスの一つで、胃の健康状態を守る役目、消化促進や解毒といた効能で使われています。スパイスカレーのレシピではクミンをしっかりと炒めることで香りを高めているものが多いです。

カレーにクミンが入ることで、香りを高めるだけでなく、食欲を増進させる栄養成分が高まり、食欲低下気味になる時に、クミンを使ったカレーを食べることもおすすめです。また栄養面では、下痢や腹痛をしている時にも、クミンのそれを抑える効果に期待できます。

トウガラシ(カイエンペッパー)

トウガラシは、ナス科の植物でその果実や葉を使い、カレーに辛みをもたらすスパイスで、辛さ、大きさ、色や形など3,000品種もあるといわれます。辛みの成分であるカプサイシンは、血行を促進し新陳代謝を活発にすることから、体を温める健康効果やダイエットのサポートにもなるものです。

冷え性の人には積極的に食べて欲しいスパイスですが、胃腸が弱い人には刺激が強いの栄養成分なので注意が必要です。トウガラシのタネをつけているワタの部分に、カプサイシンは蓄積されているで、辛さを弱めるためにはタネごとこのワタも取り除くのがおすすめです。

コリアンダー

カレーに使われるコリアンダーは、セリ科の植物の種子をスパイスにしています。ほんのりと甘くさわやかで、スパイシーな香りが特徴的なスパイスです。葉の方は、パクチーとも言われ独特の香りですが、タネのコリアンダーシードは、紀元前の古代エジプト時代から使われ、胸やけを防ぐとしてヒポクラテスが栄養と効能を説いたとされています。

胸やけのほかに、消化を助ける栄養成分もあり、食欲不振の人や胃腸が弱い人にもおすすめのスパイスです。またコリアンダーを使うカレーは後味がさっぱりとし、コリアンダーそのものには口臭を予防するという効能もあります。

ガーリック

ガーリックはカレー以外にも、パワーの源として料理に使われることの多い、ユリ科植物です。食用にしているのは、地下にできる茎の鱗茎(りんけい)という部分で、刻んだりすりおろしたりすることでアリシンという特有の成分ができます。

ガーリックを使った料理はカレーだけでなく、食欲をそそる香りをだし、滋養強壮や体力増強といった健康面での効能があります。アリシンは糖質の分解を促し、ビタミンB1が豊富や豚肉や大豆類と一緒に食べることで疲労回復の相乗効果が期待できます。

カルダモン

カルダモンは、ショウガ科の植物で果実の部分をスパイスとして使います。甘くさわやかな強い香りを持っているので、「スパイスの女王」「香りの王様」と呼ばれることもあります。栄養学的には体を冷やす効能があり、気分を落ち着かせるためにも役立ちます。

疲労回復や整腸作用といった栄養成分も含まれています。油分を溶かす作用があり、カレーを食べた後にカルダモンを口にすることで、口のなかをすっきりさせることもでき、インドでは香りのデザートとして親しまれています

ブラックペッパー

ブラックペッパーは、コショウ科の植物で果実が熟す前に摘み取り、乾燥させたものです。野性的でさわかやかな香りと、ピリッとした辛みのあるスパイスです。料理をする時に、下ごしらえ、調理中、仕上げと3度使われることもあることから「スパイスの王様」とも呼ばれています。

ブラックペッパーには栄養成分として酵素活性作用があり、消化機能を刺激して健康な体作りにやくだち、便秘予防にも効能があります。また辛みと香りが食欲を増進させてくれる栄養成分なので、カレーが夏バテ対策のためにもおすすめのスパイスです。

カレーの栄養成分と健康効果《具材・付け合わせ》

カレーはスパイスだけでも、カレーの味はしますが、食べ応えがあり美味しいカレーには具材も重要です。日本で親しまれているカレーの基本的な材料と付け合わせにも、栄養があり健康面での効果があるので消化しします。

具材

カレーはスパイスで、辛みや香り、色をつけていますが、そこにどんな具材を合わせるかによっても、栄養成分のバランスがかわります。

じゃがいも

じゃがいもは炭水化物がメインの栄養成分ですが、タンパク質、ビタミンC、ビタミンB類、葉酸、カリウム、マグネシウムといったミネラルに、食物繊維も含まれています。ビタミンCは、加熱などによりなくなってしまうことが多いですが、じゃがいもの主成分のデンプンがビタミンCを守り、カレーで煮込んでも損失が少なく、効率よく摂れます

にんじん

にんじんは、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB6といった栄養成分の他に、カリウム、葉酸などが含まれています。特徴的なオレンジ色の色素にもなるβ-カロテンは、免疫力を高め、病気を予防する効能があり、皮膚や粘膜の状態をよくする働きがあるので、肌の調子を整えてくれます。また加熱することで吸収が高まるので、カレーはおすすめです。

玉ねぎ

玉ねぎには、ビタミンC、ビタミンB6が豊富に含まれています。ビタミンB6は、にんじんにも含まれている栄養成分で、タンパク質の吸収を助ける働きをするので、肉やじゃがいもに含まれるタンパク質を効率よく吸収できます。玉ねぎの辛み成分である硫化ありっるには、血液をサラサラにする効能があり、血糖値の上昇も抑えてくれます

カレーは、牛、豚、鶏など様々な肉を使うことができます。それぞれに含まれる栄養価の違いはありますが、肉全般には、タンパク質が豊富に含まれています。タンパク質は、体の筋肉を作るために必要な栄養素で、激しいトレーニングをする人だけでなく、内臓を動かす筋肉にも必要な栄養成分なので、子どもから高齢者まで摂りたいものです。

付け合わせ

カレーを食べる時には、ご飯やパン、ナンなどにカレーを添えて食べます。またカレーにはサラダを付けたり、らっきょうの付け合わせがあることが多いですが、これらの栄養価をみていきます。

白米

白米はエネルギーや糖質が高めですが、体や脳を働かせるために必須のエネルギー源になります。またタンパク質やビタミン、ミネラルといった栄養価が少量ながらバランスよく含まれています。ダイエットや糖質制限する人はカレーに合わせる時に白米は少な目にしたり、ターメリックライスにするとコレステロール値を低下させる効能をつけられます

パン

パンも白米と同様にエネルギーと糖質があります。そこに加えて、カルシウム、ビタミン、鉄といった栄養価はご飯よりも多く含まれています。本格的にナンをカレーに添えることもありますが、ナンには小麦、砂糖、バターを使ったエネルギー源です。健康面で栄養価やカロリー、糖質を気にするなら全粒粉をつかったチャパティがおすすめです。

サラダ類

カレーは野菜を摂りやすいメニューですが、ビタミンCとカルシウムといった栄養成分が不足しがちになります。そこでレタスやトマト、キャベツのサラダを合わせ、牛乳やチーズなどを組み合わせると食事全体のバランスがよくなり、栄養価が高まります。

カレーの付け合わせのらっきょうにも栄養価はあり、玉ねぎと同様に硫化アリルを含み、ビタミンB1の吸収をサポートする効能があり、血流改善、食欲増進といった効果も期待できます。

カレー粉とカレールーの栄養成分

カレーを作る時に、カレー粉を使うかカレールーを使うかによって、味や香りだけでなく、栄養成分も変わってきます。それぞれの栄養価をみていきます。

カレー粉の栄養成分

カレー粉は、いくつかのスパイスを調合して作られているもので、さまざまな栄養成分が含まれています。ターメリック、コリアンダー、クミン、トウガラシといったものを20~30種をブレンドして焙煎してから、一定期間寝かせているのが、日本のカレー粉の特徴です。

鉄、ビタミンA、ビタミンB類、ビタミンE、食物繊維などを含んでいて栄養が豊富です。それぞれのスパイスが持つ栄養効果を一度に取り入れることができます。その割に、塩分が微量なので、塩分を控えたい場合は、カレー粉を使って調理することで十分な味付けをすることができます

カレールーの栄養成分

カレールーは、カレー粉を使っていたカレー作りをより簡単にして、どんな具材とも合うようにということで、日本の食品メーカーが考えだしたものです。カレールーの中には、カレー粉と同じような成分が含まれているので、健康への効能は同じように期待できます。

ただカレー粉と同様のもの以外に、油脂、小麦粉、砂糖や塩といったものも含んでいるので、奥深い味わいにはなりますが、カレー粉を使うよりもカロリーは高くなり、塩分濃度も高くなりやすいです。

カレースパイスの栄養たっぷりレシピ

カレーを作るときにスパイスだけで味付けをするのは、難しいレシピではありません。スパイスをいくつか組み合わせて、よく炒めることで本格的な香り高く、深い味わいのカレーを作ることができます。

スパイスたっぷりチキンカレー

  • 鶏肉500g
  • しょうが1かけ
  • にんにく1片
  • 玉ねぎ1個
  • サラダオイル大さじ3
  • クミン、ターメリック、トウガラシ、コリアンダー、ガラムマサラ各小さじ1くらい
  • トマト缶1つ
  • 水400cc
  • ブラックペッパー、塩
 
  1. 鶏肉は一口大に切り、ブラックペッパーで下味をつけておきます。
  2. しょうが、にんにく、玉ねぎをみじん切りにして、鍋にサラダオイルを大さじ2ほどとクミンをいれて香りがしてきたら、しょうが、にんにく、玉ねぎを加えて炒めます
  3. 鍋に残りのスパイスも加えて、よく炒めます
  4. フライパンにサラダオイルを大さじ1入れて、鶏肉表面に焼き色をつけます。
  5. 焼き色がついた鶏肉を鍋にいれて、カットしたトマト缶と水をいれて混ぜ、30分ほど煮込みます。
  6. 仕上げに、ブラックペッパーと塩を加え出来上がりです

カレー粉も、カレールーも使わず、スパイスを使ったカレーの基本的なレシピです。スパイスはどれもよく炒めることで、香り、色、辛みを引き出すことができるので、玉ねぎなどと合わせてよく炒めます。しょうが、にんにくもスパイスでもありますが、野菜売り場にあるものを使ってみじん切りにした方が、カレーの味がはっきりとします。

スパイスを効かせたアボカドキーマカレー

  • 豚ひき肉200g
  • 玉ねぎ1/2個
  • トマト2個
  • アボカド1個
  • セロリ1本
  • にんにく、しょうが各1かけ
  • コリアンダー、クミン小さじ1
  • 塩、こしょう、カイエンペッパー、ターメリック、シナモン少々
  • オリーブオイル、レモン汁
  • 溶けるチーズ
 
  1. 玉ねぎ、セロリ、にんにく、しょうがはみじん切りにし、トマトは細かく切り、アボカドは半量を角切り、半分を薄切りにしてレモン汁をかけておきます。
  2. フライパンにオリーブオイルとコリアンダーとクミンをいれて弱火で炒めます
  3. 2にしょうが、にんにく、玉ねぎ、セロリを加えて炒め、玉ねぎが透明になったら豚肉を加え塩こしょうをして炒めます。
  4. トマト、カイエンペッパー、ターメリック、シナモンを加えて炒め、水100ccを加えて弱火で10分ほど煮込みます。
  5. 角切りのアボカドを加えて全体を混ぜて馴染ませたら火をとめます。
  6. ご飯に溶けるチーズをのせ、その上に5のキーマカレーとスライスしたアボカドをトッピングして出来上がりです。

豚肉のビタミンB類に、アボカドのビタミンEといった栄養成分を加えたレシピです。スパイスの栄養価はもちろん、カイエンペッパーなどで辛みがあっても、アボカドの食感と甘さでマイルドな味わいになります。またカレーだけでは不足しがちな食物繊維やカルシウムも、アボカドとチーズを組み合わせたレシピなので、バランス良い食事ができます。

カレーの栄養価はスパイスで高まる

カレーはカレールーやカレー粉を使って、簡単に作るレシピもありますが、スパイスを加えることでより栄養価を高めることもできます。複数のスパイスを組み合わせたカレーレシピは難しいようにもみえますが、しっかりと炒めて香りや辛み、色を引き出すことで美味しいカレーを作ることができます。

オリジナルのスパイスを調合したレシピで、栄養価をアップさせて、カレーを一層美味しいメニューにしてください。

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