カロリーの計算方法!1日の必要カロリーを計算して効果的にダイエット!
カロリーの計算方法について正しく知っていますか?カロリー計算は基礎代謝量や、日ごろの身体活動レベルに応じた運動による消費カロリーをふまえ、食事による摂取カロリーを知ることです。今回はカロリーの計算方法や、体重からBMIを計算する方法、また、1日の必要カロリーの計算方法を紹介しています。知っているようできちんと把握していない人も多いカロリー計算、1日の必要カロリーを計算して効果的なダイエットに繋げましょう!
目次
カロリー計算の正しい方法を知ろう!
ダイエット中には欠かせない食事の管理ですが、太りやすい外食を避け自炊をする人も多いと思います。ダイエット中の食事作りはなんとなくするだけではダイエットの効果は半減してしまいます。1日の消費カロリーは自分のBMIや基礎代謝量、運動など身体活動レベルに合わせて人それぞれでしょう。
1日の消費カロリーが異なるということは、1日の食事で必要な摂取カロリーも人それぞれということです。今回は正しいカロリー計算の方法を、基本的な知識から応用方法に至るまでまとめてみました。適切なカロリー計算で効果的にダイエットを行いましょう!
カロリー計算の基本
本項ではカロリー計算の基本的な考え方について紹介します。一般的にカロリー計算は、その人の1日の消費カロリーが摂取カロリーを上回ることがないよう気をつけるために行います。つまり、基礎代謝や身体活動レベルによる運動量から導き出される消費カロリーの把握と、食事から摂取されるカロリーの把握が重要だということです。
基礎代謝量
1日の必要摂取カロリーを計算するためには、基礎代謝量のチェックが不可欠です。基礎代謝量とは生命を維持するために最低限必要なエネルギー量のことを指し、簡単に言えば生きているだけで使われるエネルギー量のことです。
基礎代謝量は年齢によって異なり、その基準値は標準体重を元に計算されています。基礎代謝量は1日の総消費エネルギーの70%を占めています。
活動や運動による消費カロリー
1日の必要摂取カロリーを計算する上で、日ごろの活動や運動による消費カロリーがどれくらいあるのかを把握することも必要です。後述する「身体活動レベル」は運動や活動の量を示したもので、日常のライフスタイルにより人それぞれ異なるものです。
人よりも多く体を動かす人には相応のエネルギーを確保する必要がありますし、ほとんど家にいて動かない生活をしている人はその分消費カロリーも少なくなります。自分が日常的にどんな運動、活動をして身体活動レベルがどれくらいあるのかを把握するのはカロリー計算する上で大変重要なポイントです。
食事による摂取カロリー
効果的なダイエットをすすめるにあたり、もっとも重要なのは食事の管理です。かつてのように食事管理と言えばカロリー計算がすべてとは言えませんが、カロリー計算は指標が分かりやすい方法です。
その人が1日に摂取するカロリーに対し、消費したカロリーが下回ってしまえばカロリー過多となりダイエットに失敗してしまいます。効果的なダイエット方法を行うためにも、1日の食事による摂取カロリーがどれくらいになるか把握しておく必要があります。
カロリー計算の方法【基礎代謝量】
1日の必要摂取カロリーを計算するためには、基礎代謝量を把握する必要があります。基礎代謝量は本来、年齢や性別、体重や身体活動レベルにより数値が変わるものです。現在世の中で知られている基礎代謝量の計算方法は複数の種類があり、それぞれ少しずつ係数が異なります。本項では代表的な基礎代謝量の計算方法について紹介しています。
ハリス‐ベネディクトの式
ハリス-ベネディクトの式とは、基礎エネルギー消費量を産出するために用いられる数式のことです。元々欧米人を対象に作られた計算方法で、上の参考画像にあるとおり計算がやや煩雑なのが特徴です。
ハリス-ベネディクトの式で求められた基礎エネルギー消費量(HBE)は、健常人が安静にしている状態で必要とする1日あたりのエネルギー量を指します。このため、実際には活動量や、ストレスに応じて係数を乗じて計算する必要があります。
ハリス‐ベネディクトの式の日本人版
基礎代謝量 ( 日本人を対象とした計算式 )
女性 665 + 9.6 X 体重kg + 1.7 X 身長cm - 7.0 X 年齢
男性 66 + 13.7 X 体重kg + 5.0 X 身長cm - 6.8 X 年齢
前項で紹介したハリス‐ベネディクトの式は、すでに述べたとおり元々欧米人向けに作られた計算式です。そのため計算方法が煩雑なだけでなく、導き出されるエネルギー量は日本人にとっては少し多めに計算されます。
そこで、日本ではハリス‐ベネディクトの式の日本人版とされている計算方法が基礎代謝量の計算式としてよく使われています。この計算式で出た基礎代謝量に、活動係数(寝たきりであるかどうかなど)及び、ストレス係数(ケガや病気など)を乗じて1日の必要摂取カロリーを計算することができます。
国立健康・栄養研究所の式
国立健康・栄養研究所の式(Ganpule et al., 2007)
((0.1238+(0.0481×体重kg)+(0.0234×身長cm)-(0.0138×年齢)-性別*1))×1000/4.186
注)*1;男性=0.5473×1、女性=0.5473×2
国立研究開発法人である国立健康・栄養研究所の式もまた、基礎代謝量を求める計算式です。公式サイトでは年齢、身長、体重を入力するだけで基礎代謝量を推定することができます。
さまざまな体格の日本人でも推定できるよう2000年以降に国立健康・栄養研究所で測定された日本人のデータに基づき、同研究所が開発したものです。
国立スポーツ科学センターの式
基礎代謝量は筋肉がある人とない人では異なってきます。アスリート体型の人と、脂肪が多めの体格の人では基礎代謝量も異なるという意味です。そこで体重だけでなく、体脂肪率を加味して基礎代謝量を計算する方法を提案しているのが国立スポーツ科学センターの式です。
国立スポーツ科学センターの頭文字をとりJISS式と呼ばれ、基礎代謝量=28.5×(体重 -(体重×体脂肪率))で求められます。激しい運動を日常的に行い、体脂肪率が低く、筋肉量が多いアスリートが用いる基礎代謝量の計算方法です。
厚生労働省の式
厚生労働省には基礎代謝量を参照体重(標準体重)をもとに、年齢・男女別に求めた式があります。参考画像は「厚生労働省の基礎代謝基準値と基礎代謝」という表で日本人の食事摂取基準(2005年版)から引用したものです。
実際には運動など身体活動レベルの差や、体重の差がありますので、上の表で定められた基礎代謝量は大まかな目安に過ぎないことを注意しましょう。
カロリー計算の方法【身体活動レベルによる消費カロリー】
身体活動レベルとは1日当たりの総エネルギー消費量を、同じく1日当たりの基礎代謝量で割った指標を言います。これはすなわち、1日当たりに必要な摂取カロリーを計算する際に、基礎代謝量に身体活動レベルを乗じることで求められるということです。
本項では身体活動レベルをレベル1からレベル3まで、どのような特徴があるのか解説しています。それぞれ必要摂取カロリーを算出する際に乗じる値についても紹介していますのでチェックしてみましょう。
レベル1
身体活動レベルのレベル1とは、生活の大部分を座って過ごし、静的な活動をメインに1日を過ごしている人のレベルです。デスクワークが中心でもオフィス内を移動することがあればレベル1ではなく、レベル2とされます。身体活動レベルの値としては1.45であり、推定エネルギー必要量は基礎代謝量に1.45を乗じて算出します。
レベル2
身体活動レベルのレベル2とは、レベル1のように座位での生活が中心であっても、立位での作業や移動がある人が含まれます。通勤や買い物、家事などで体を動かす人、それに軽いスポーツをしている人もレベル2にあたります。身体活動レベルの値としては1.7であり、推定エネルギー必要量は基礎代謝量に1.7を乗じて算出します。
レベル3
身体活動レベルがレベル3とされているのは次のような人です。移動や立位の多い仕事へ従事している者、あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣をもっている場合はレベル3です。身体活動レベルの値としては1.95であり、推定エネルギー必要量は基礎代謝量に1.95を乗じて算出します。
カロリー計算の方法【食事からの摂取カロリー】
本項では具体的に食事からの摂取カロリーを把握するための、カロリー計算の方法について解説しています。効果的なダイエットには必須とも思えるカロリー計算ですが、何となく面倒で難しいものと思っていませんか?コツとポイントをおさえれば、煩雑に思えるカロリー計算も案外簡単にできます。カロリー計算の方法を覚えて効果的なダイエットに励みましょう!
80kcal=1単位?
カロリー計算のもっともシンプルで分かりやすいコツは、「80kcal=1単位」として食物のカロリーをとらえることです。バナナ1本、じゃがいも1個、たまご1個など、実はこのどれもが80kcalだと知っていましたか?
糖尿病などの食事療法では80kcalで当てはめられる食品が多いことから、80kcalを1単位としカロリー計算をしています。例えばかけうどんなら4単位で320kcal、ラーメンなら7単位で560kcalです。1単位分の食品、食材の分量を覚えることで、カロリー計算が楽にできるというわけです。
可食部のみの量で計算すること
カロリー計算をする際に、注意しておきたいことがあります。それは可食部でのみ計算をするということです。例えばリンゴであれば300gくらいの大きさのリンゴの可食部は250g程度です。提示されているカロリーが食材全体のカロリーなのか、可食部におけるカロリーなのかを確認する必要があります。
計算がわかりにくい食品
カロリー計算をする時に、計算が分かりにくい食品があります。例えば片栗粉は一見すると何か分かりにくいものですが、じゃがいもでんぷんで作られており、カロリーは100gあたり330.1kcalあります。
非常に似ているのにカロリーが異なる食品もあります。砂糖はその種類によってカロリーが異なることを知っていましたか?上白糖なら100gあたり384kcal、グラニュー糖では387kcal、黒砂糖では354kcalです。グラニュー糖は砂糖のなかでは高カロリーです。
カロリー計算の方法【BMI値から標準体重を知る】
必要摂取カロリーを計算する方法に、標準体重を乗じる計算式があります。自分の体重が標準体重と比べて適正であるかどうかを判断するのにBMI値を利用することができます。BMI値とは体重(kg)を身長(m)の2乗で割ったものです。
BMIの適正数値22は、エネルギーの収支バランスがもっとも適正で、病気にかかりにくいと言われています。健康的なダイエットを目指す人はこのBMI値を目安にカロリー計算してみてはいかがでしょうか?
BMI値とは?
体の健康を維持するためにエネルギー摂取と消費のバランスが重要という考え方から、BMI値という指標は生まれました。BMI値が22であるとき「適正体重」、「標準体重」とされ統計的にもっとも病気にかかりにくいとされます。
計算方法
BMI値の計算式は、体重(kg)を身長(m)の2乗で割ったものです。男女共に共通です。上の参考画像を見て、自分のBMIがどの値になるのか確認してみましょう。25を超えると「肥満」になります。
ダイエットに必要な消費カロリーを計算しよう
自分のBMI値を確認したら、理想のBMI値と比べてみましょう。体重をどれくらい落とせば良いか確認できるはずです。
次に自分がダイエット成功と考える体重を使い、1日当たりの必要摂取カロリーを計算します。そして必要摂取カロリーと、実際に自分が普段摂取しているカロリーを比べてみれば余分なカロリーがあることに気付くでしょう。
その余分なカロリーこそが、今ダイエットに必要な消費カロリーというわけです。食事からの摂取カロリーを控えるか、運動などで消費カロリーを増やすかどちらが効果的か考えながらダイエットを実行してみましょう。
消費カロリーのダイエットに効果的な使い方
シンプルに考えれば、1日の消費カロリーを摂取カロリーよりも多くすることが効果的なダイエット方法への最大の近道と言えます。これはすなわち、食事における摂取カロリーをセーブするか、または運動などの身体活動レベルをあげて消費カロリーを増やすかの2択です。
本項ではダイエットに効果的な摂取カロリーのセーブ方法、また、消費カロリーを増やす方法について解説しています。
摂取カロリーのコントロール
食事における摂取カロリーを管理する方法はダイエットをするうえで、大変重要です。体重や身体活動レベルに応じて算出した1日当たりの必要消費カロリーを上回らない範囲で、摂取カロリーをセーブしましょう。
実際には1日単位で考えると様々な制約もあり難しいかもしれませんが、昨日はカロリーをとり過ぎたから今日は控えようなど、数日単位でバランスを考えると管理しやすいでしょう。
基礎代謝アップよりも食事のコントロールが大切
巷でささやかれるダイエット方法には、基礎代謝量を増やすという方法が少なくありません。しかし、基礎代謝量は年齢や性別、また体重などでおおむね決まってしまうもので、簡単に基礎代謝量を上げるのは難しいと言えます。
効果的なダイエットには基礎代謝をアップすることを目指すよりも、体内に摂取するカロリーをセーブする、すなわち食事内容をコントロールするほうがずっと現実的でしょう。
楽しく食べるために運動を
摂取カロリーをセーブするのがダイエットへの近道ですが、そうは言っても時には楽しくカロリーを気にせずに食事を楽しみたいときもあるでしょう。
時々は思い切り楽しく食べるためにも、運動は欠かせません。摂取カロリーよりも消費カロリーを大きくすることでダイエット中でも食事を楽しむことができます。
生活の中に運動を無理なく取り入れる
消費カロリーを摂取カロリーより大きくすることで効果的なダイエットができると聞いても、普段スポーツなどをしていない人にとってはハードルが高いと感じるかもしれません。しかし、運動方法とは特別なことに限りません。
例えば普段エレベーターやエスカレーターを使うところで、階段を上り下りするなど、普段の生活に運動をとり入れることができます。日常生活のなかでも消費カロリーを増やすヒントはたくさんあるので見つけてみましょう。
カロリーの計算方法を使ってダイエットを効果的に!
どの食べ物がどれくらいのカロリーを持っているか、カロリー計算はダイエット中の人なら誰もが気になる項目だと思います。今回は知っているようで曖昧になっていた人も多い、正しいカロリー計算の方法について特集しました。
今回は日ごろの運動量を示す身体活動レベルや、基礎代謝量、体重から計算するBMIなど、カロリー計算をする上で知っておきたい項目についてもそれぞれ解説しました。自分にあったカロリー計算の方法を知ることが、効果的なダイエットへの第一歩になるでしょう。