きゅうりメロン(マイクロキュウリ)を徹底解説！【不思議なフルーツ】

きゅうりメロンと急に言われても、初めて聞いたという人のほうがまだまだ多いのではないでしょうか？最近人気が徐々に上がってきているというこのきゅうりメロンについて、まずはどんなフルーツなのかから紹介していきましょう。

きゅうりメロンは、見た目はスイカに良く似たフルーツです。ですがサイズとなるとスイカとは全く異なり、実の大きさはわずか2cmほどというかわいいフルーツです。形もやや細長く、その小ささと合わさってよりかわいい見た目をしています。原産国はメキシコなどの中央アメリカで、地元では見た目のままに「小さいスイカ」と呼ばれています。

きゅうりメロンはその小さくかわいい見た目からか、別名マイクロキュウリとも呼ばれています。きゅうりメロンを紹介する記事でも、マイクロキュウリの名を使っているものも珍しくありません。きゅうりメロンがすでに人気を集めている欧米でも、マイクロキュウリならぬmouse melon(ねずみメロン)など、その小ささゆえに付けられた名前でも呼ばれています。

見た目はスイカなのにきゅうりメロンと言われるだけあって、その断面図はきゅうりに良く似ています。まさにマイクロなかわいい実の中は複数の三角形の部屋に仕切られて、その小ささには不釣合いなほど大きな種が入っています。かわいい見た目と実物とのギャップも、このきゅうりメロンの魅力といえるでしょう。

きゅうりメロンはどのような味なのでしょうか？きゅうりメロンはある紹介文で、そのスイカのような見た目とは異なり、「ライムのようなほど良い酸味のある爽やかな香りのきゅうり」と言われています。そのほかにも「ライムのようなすっきりとした甘さがあるフルーツ」という意見もあります。いずれにせよ柑橘系のようなすっきり感のある味のフルーツなのは間違いないようです。

きゅうりメロンはまるでスイカときゅうりを掛け合わせた後に小さく改良したような見た目ですが、実際には西洋人が訪れる前から中南米で昔から栽培されていた作物です。その起源は品種改良されたものではなく、元々数千年も前からメキシコ荒野で自生していたものを栽培し始めたものというのです。スイカのようなマイクロキュウリとも呼ばれる小さくかわいい見た目は、作られたものではないきゅうりメロンの元々の特徴なのです。

きゅうりメロンは育て方のポイントさえわかれば、家庭菜園の初心者でも簡単な栽培方法でたくさん収穫できる作物です。夏には日よけ用のグリーンカーテンとしてもおすすめなくらい、誰でも簡単な育て方でかわいいきゅうりメロンを鈴なりで楽しむことができます。今年の夏はかわいいきゅうりメロンのグリーンカーテンで、夏を涼しく過ごすための栽培方法を紹介します。

きゅうりメロンの種は通信販売で購入できます。人気が出始めているとはいえ、まだまだ一般での種の取り扱いはないといえます。ですが通信販売であれば購入することができます。ただしアマゾンでの購入はレビューを見る限りでは偽物もあるようです。おすすめの購入先はマルシェ青空です。20粒(税抜き700円)から購入できます。他では楽天で藤田種子がマイクロキュウリの名で約20粒(税込み378円)で取り扱っています。

きゅうりメロンは肥料切れを起こさないようにさえ気をつければ、栽培方法は簡単な作物になります。3月～5月の気温が20度近くになり始めたころに、ビニールポットを使って種まきをします。発芽までは気温によって約5日～20日と差がありますが、目が出て本葉が3枚～4枚になったら株間を30cm～50cmにして植えつけるか、元肥をたっぷりと入れた土を使って鉢植えにします。グリーンカーテンにするなら鉢植えがおすすめです。

きゅうりメロンは育ちきると3mにもなることがあります。グリーンカーテンにするための育て方のコツは、必要な高さよりも少し下目で芽を摘み、わき芽を茂らせていきます。病気にならないように全体の葉に日が当たるように、傷んだ葉や余分に伸びた芽は摘み取るようにしましょう。栽培方法としては放っておいても枯れることはないくらい丈夫ですが、手をかけた育て方をすればその分病気の発生を抑えることができます。

きゅうりメロンの育て方は、きゅうりとほとんど一緒です。肥料切れに注意して追肥を忘れないことと水やりをしっかりしていれば、8月の後半ごろには鈴なりでなり始めます。食べてみて渋みを感じたり物足りなさを感じたら、たっぷりと追肥をしてあげましょう。収穫期はかなり長く、気温次第では11月になってもまだ収穫できるという口コミもあるくらい、丈夫で栽培方法が簡単で長く楽しむことができます。

きゅうりメロンの栽培方法を紹介したところで、次はおすすめの食べ方とレシピを紹介しましょう。きゅうりメロンは簡単な育て方で鈴なりの収穫ができるフルーツでもあるので、料理にもどんどん利用できます。たくさん収穫できたら、次はさまざまな食べ方やレシピでその味を楽しんでみましょう。

きゅうりでも定番の食べ方であるピクルスは、きゅうりメロンでもおすすめの食べ方レシピです。手作りならではのアレンジが可能なので、市販のピクルスは苦手という人にもぜひ試してもらいたいレシピです。

• きゅうりメロン250g
• ホワイトワインビネガー375ml
• 塩小さじ1
• コリアンダーの種小さじ1
• 砂糖大さじ1
• フレッシュディル大さじ1
• フレッシュミント大さじ1
• ぶどうの葉1枚

1. きゅうりメロンを洗って、密封性の高い容器に入れます。
2. ディルとミントを細かく切って、残りの材料を合わせて漬け汁を作ります。ぶどうの葉はなくても大丈夫です。
3. 漬け汁を容器に注ぎ入れたら、冷蔵庫で2週間保管します。味染みが足らないときはもう2週間待ちます。

きゅうりメロンのサラダも作り方が簡単でありながら、きゅうりメロンの味を活かせるおすすめの食べ方です。忙しいときや食欲がわかない時でもさっぱりと味わえる、皮ごと食べられるきゅうりメロンならではの美味しいサラダはいかがでしょうか？

レシピはとっても簡単です。きゅうりメロンにプチトマトやレッドキャベツなどの好みの彩り豊かな野菜を混ぜて、コリアンダーやライム果汁、チリペッパー、ブラックペッパーで味つけすれば、簡単にカラフルで野菜の旨味たっぷりのサラダが出来上がります。ちくわの薄切りなども加えれば、さらに旨味もアップします。きゅうりメロンのほのかな甘味が良いアクセントになる、美味しいおすすめサラダです。

きゅうりメロンは小さいから栄養がない、と思う人も多いかもしれません。ですがメキシコの原住民にとっては重要な食材であり、長く秘密にされ医薬にも利用されていたという経緯を持つというのです。きゅうりメロンの正確な栄養成分表はまだありませんが栄養価は高いといわれ、次世代のスーパーフードの呼び声も高くアメリカではすでに大人気の食材でもあるのです。

きゅうりメロンのライムのような爽やかな味を出しているのは、このビタミンCが豊富だからだと考えられます。きゅうりメロンと同じウリ科のメロンなどもこのビタミンCが豊富です。ビタミンCには、鉄などのミネラルの吸収を助け、夏の紫外線で傷んだ肌を修復したり、体の抗酸化力を高め老化を予防する効果が期待できる、美容に欠かすことのできないビタミンとしても有名です。

きゅうりメロンと同じウリ科の果実に多いのが、この食物繊維です。水溶性食物繊維と非水溶性食物繊維があり、水溶性食物繊維は腸内の善玉菌の餌になったり、非水溶性食物繊維は腸内を掃除してくれたりと、便秘の解消や大腸がんの予防など、腸内環境の改善効果があることがわかっています。ビタミンC同様に、毎日しっかり取りたい美容成分でもあります。

きゅうりメロンに限らずウリ科の野菜やフルーツに豊富なのがカリウムです。体内の余分な塩分を対外に排出したり、利尿効果を高めてむくみを改善してくれるミネラルです。特に夏場は汗をかきやすいため、このカリウムと塩分を上手に摂ることで熱中症を予防することにつながる、とても大切なミネラルです。

またカロテン(カロチノイドの一種)はメロンにも多く含まれる栄養素です。体内でビタミンAに変わって目の粘膜を保護し、夜に視力が低下する夜盲症の予防をしたり、DNAの遺伝子情報を正しく制御するのにも関わっているといわれています。このほかにも免疫を高めることで病気の予防効果もあるなど、体の健康に欠かせないビタミンなのです。

きゅうりメロンはまだまだ研究途中ながら、すでに次世代のスーパーフードと呼ばれ、欧米ではすでに大きな人気を得ています。栽培方法も簡単でさまざまな食べ方やレシピで味わえるきゅうりメロンを、あなたもこの夏に育ててみませんか？