すき焼きの割り下には黄金比がある!簡単な今半風の再現レシピとは?
日本を代表する料理のひとつであるすき焼き。祝い事なでの際は家庭でも出てくるのではないでしょうか?すき焼きを作る際の割り下には実は黄金比があります。今回はすき焼きに使う割り下の黄金比とすき焼きの名店である今半の味を簡単に再現できるレシピを紹介します。
目次
日本を代表する料理の一つ!すき焼き
すき焼きは日本人なら誰もが食べたことがあるでしょう。甘辛い味が染みついたお肉や野菜を溶き卵に絡めていただく味は絶品!天ぷらやお寿司に並んで日本を代表する料理の一つとなっており、世界中に知られています。日本料理=すき焼きとイメージする方も多いのではないでしょうか。
すき焼きの歴史は意外と浅い
すき焼きは江戸時代末期に誕生しました。すき焼きという名前の由来は農夫達が農作業の際に使う鋤(すき)の上で魚屋豆腐、野菜などを焼いて食べていたことからこの名前が付いたといわれています。
日本では明治時代に入るまで、牛肉や豚肉を食べることは禁止されていましたが、明治天皇が牛肉を食べたことをきっかけに一般庶民にも牛肉を食べることが良しとされ関西地方では「すき焼き」関東地方では「牛鍋」が庶民の間で流行しました。
すき焼きは高い?
すき焼きは高い!高級料理だ!というイメージをお持ちの方もいるのではないでしょうか?確かに外食すると一人あたりの予算が5千円から高いものだと1万円以上するお店も少なくありません。家でもお店と同じ味を出せたら嬉しい!と思いませんか?今回はそんなすき焼をご家庭でも簡単に、あの今半風に再現できるレシピと割り下の黄金比を紹介します!
すき焼きには2種類ある?
すき焼きには大きく分けて2つ種類があるのです。それは「関東風」か「関西風」かということです。使われる具材などは似ていますが、この2つの大きな違いとしては調理方法です。
関東風
関東風のすき焼きの調理方法は「煮る」ということです。まず割り下を煮立ててそこにネギや白菜などの野菜を入れ火を通していきます。野菜に火が通ったら最後に肉を加えて煮立てていきます。野菜や肉を先に煮込むことでそれぞれのだしが出て、素材の旨味を味わえます。
関西風
関東風に対して関西風は「焼く」という調理方法です。割り下は使わず、熱した鍋に牛脂を溶かし肉を焼いていきます。そして上から醤油や砂糖をかけて味付けし、野菜を入れます。煮詰まったら酒や水を入れて味を調節していきます。直接焼くことで肉の旨味をしっかり味わうことが出来ます。
すき焼きといえば今半
すき焼きの名店といえば「今半」。全国で数あるすき焼き屋の中でも最も有名なすき焼き屋の一つです。メス牛のみを扱うなど牛肉にはとことんこだわっており、とろけるような柔らかさと上質な味を楽しめます。今半は明治28年に牛鍋屋として創業しました。
今半は割り下を使う
今半は現在の東京に、牛鍋屋として創業しました。関東地方では牛鍋として親しまれていたので、調理方法は割り下を使って牛肉や野菜を「煮る」という料理方法になります。この割り下も今半のこだわりの一つです。
割り下ってなに?
割り下とは
割り下とは「割り下地」の略で、料理を作る際のベースとなる調味料の一つです。日本料理ではよく使われ、複数の材料や調味料を合わせた調味料の一つです。割り下は出汁に醤油や酒、砂糖や味噌などを合わせて味付けをするのが一般的です。
割り下はすき焼きだけのものではない?
割り下と聞くとすき焼きをイメージする人も多いのではないでしょうか?確かにすき焼きにもよく使われますが、他の鍋物やかつ丼、親子丼などの丼物にも使われます。実は割り下はすき焼きだけに使われるものではないのです!
すき焼きにおける割り下とは?
ではすき焼きで使われる割り下とはどのようなものでしょか?すき焼きの割り下では主に水と醤油と酒、みりんや砂糖もしくはざらめなどが使われます。これらをバランスよく合わせることで、すき焼きの味を決める割り下となります。
割り下には黄金比がある?
割り下にも黄金比がある
料理における黄金比とは、その比率で調味料を合わせれば美味しく調理できるという比率です。煮物の味付けやたれ、ソースなど料理には様々な黄金比が存在します。なので当然、割り下にも黄金比があります!
黄金比の割り下で美味しいすき焼きを!
家族での祝い事などで、せっかくいいお肉や野菜を使ってすき焼きをするなら誰でも美味しく頂きたいでしょう。せっかくのすき焼きが美味しくないなんてことは嫌でしょう。しかしこの割り下の黄金比と作り方のポイントさえ押さえておけば、ご家庭でも簡単に美味しいすき焼きを食べることが出来ます!
割り下の黄金比とは?
では実際に割り下を作る際、何の調味料をどの比率で合わせていけばよいのでしょうか?すき焼きの名店である今半にも創業当時から変わらない割り下の黄金比があります!ここではすき焼きの名店今半の割り下の黄金比を紹介します!
【今半風】割り下の黄金比
美味しいすき焼きを食べるための鍵となる割り下。そんな重要な役割を担う割り下の黄金比とは?その黄金比とは「醤油4:みりん3:砂糖2:水1」です!これが美味しい割り下の黄金比です!2人前の割り下を作る場合、醤油200cc、みりん150cc、砂糖100cc、水50ccとなります。この分量ですき焼きの名店、今半の割り下をご家庭でも再現することが出来ます!
黄金比だけでは不十分?
黄金比に美味しさをプラス
黄金比で調味料を合わせたからといって安心してはいけません。せっかく黄金比で調味料を合わせたのならしっかりと作り方のポイントを押さえておきましょう!といってもポイントは簡単!この簡単なポイントを押さえておくことでより一層美味しい割り下に仕上がります。
割り下を作る際のポイント
黄金比は4:3:2:1ですが、ここでポイントとなるのが割り下を作る手順です。手順は2つだけ、この簡単な工夫があるのとないのでは、割り下の味に違いが出るので手間を惜しまず作ってみて下さい。
合わせた調味料を煮込んで割り下を作っていくわけですが、まず煮込むときはみりんから入れ煮立たせアルコール分を飛ばします。その次に火を止め醤油と砂糖、水を入れ再び煮立たせます。また砂糖の代わりにざらめを入れるとコクが出て美味しくなります。味をなじませる為にも一度、冷やしておくといいでしょう。
面倒な方には
煮立たせるのが面倒、という方には別の方法もあります。より簡単に作りたいという方の為にこちらの方法も紹介します。その方法とは電子レンジを使うという方法です。調理は本当に簡単で、全ての材料をボウルに入れて電子レンジで温めるだけでOKです。全部の調味料が混ざったことを確認出来たら完成です!
今半風すき焼き再現レシピ!(関東風)
材料(2人前)
牛肉(300g)、春菊(1束)、椎茸(2~4枚)、人参(4分の1本)、白ねぎ(1本)、焼き豆腐もしくは木綿豆腐(2分の1パック)、白菜(3枚)、うどん(1玉)、お麩または糸こんにゃく(少量)、卵(2~4個)、牛脂(適量)以上が材料です。割り下は上記の黄金比で先に作っておきます。
下ごしらえ
まずは野菜と豆腐を切っていきます。春菊は葉の部分だけを使います。椎茸は傘の部分を飾り切りに、人参は花の型に型抜きするか飾り切り、白ネギは斜め切りにします。豆腐と白菜はお好みの大きさに切りましょう。お麩は水で戻して水気を抜き、糸こんにゃくはお湯に通しておきます。
作り方①【先にお肉を焼くパターン】
材料を切り終えたら実際に調理していきます。まず温めた鍋に牛脂を入れ全体になじませたら、割り下をお玉ひとすくい分ほど入れます。お肉を2枚だけ広げて入れ、煮るように焼いていきます。
焼けたら先にお肉だけ溶き卵につけていただきます。残ったお肉はあとで入れるので全部焼いてしまわないようにしましょう!その後、白ネギなど硬めの野菜から焼き、他の具材を並べて割り下をすべて入れ煮ていきます。残ったお肉もすべて入れ、全体に火が通ったら完成です!
作り方②【お肉を焼かないパターン】
熱した鍋に牛脂を入れてなじませます。白ネギなどの硬い野菜などから焼き、焼けたら残りの具材を並べて割り下をすべて入れ煮込んでいきます。野菜などに火が通ったら最後に牛肉を入れて。火が通ったら完成です!野菜とお肉のうまみが染み出た煮汁で〆のうどんを入れると美味しいです!煮汁が濃い場合はお湯を足して調節しましょう。
<まとめ>割り下の黄金比で家庭でも今半風のすき焼きを!
日本料理の代表ともいえるすき焼きは、江戸時代に誕生して以降多くの人に愛されてきました。関西地方と関東地方では食べ方の違いがあり、その大きな違いは調理方法で割り下がを使うか使わないかということです。
すき焼きの味を決める割り下ですが、実は黄金比があり誰でも簡単に美味しい割り下を作ることが出来ます。この黄金比さえ覚えておけばご家庭でも簡単に、すき焼きの名店「今半」風のすき焼きを再現することが出来ます!高級料理というイメージがあるすき焼きですが、もっと身近に感じられるのではないでしょうか?今日の晩ご飯に、このレシピですき焼きを作ってみれはいかがでしょうか?