酢豚は高カロリーでも痩せる？揚げるとダイエット効果がアップ！

野菜と肉をたくさん摂ることができて栄養たっぷりの酢豚は、ボリュームもあって子供からお年寄りまで人気のある定番の中華料理です。ほどよい酸味と甘辛い味がクセになるおいしさで、多くの野菜が入っているので体にも良さそうですが、カロリーが高そうで一見ダイエットには向いてなさそうです。そんな酢豚の栄養やカロリー、効果や効能、美容やダイエットに効果的な食べ方、パイナップルの意味、おすすめレシピを紹介します。

酢豚の一般的なカロリーは100g当たり約270kcalで、1人前（約210g）は約540kcalになります。酢豚単品ではそれほど高くなさそうですが、ご飯などと一緒に食べると700～800kcalほどになります。麻婆豆腐は135kcal、チンジャオロースは175kcalほどなので、酢豚はかなり高カロリーであるといえます。酢豚は油で揚げており、また餡が油を吸収してしまうので、どうしてもカロリーが高くなってしまいます。

酢豚には、豚肉、玉ねぎ、にんじん、ピーマン、たけのこといった野菜が豊富に入っており、とても栄養価が高い料理です。豚肉はたんぱく質、アミノ酸、ビタミンB1が豊富で、カロリーは豚肉の脂身の割合によって異なります。特に多く含まれている栄養成分であるビタミンB1は、糖質の代謝を促して効果的にエネルギーに変換する働きがあり、余分な糖質が中性脂肪として蓄積されることを防ぎ、身体活動が活発になります。

玉ねぎは糖質とビタミンB6を豊富に含み、辛み成分には血液をサラサラにする効果があります。にんじんには食物繊維とカリウムが豊富で、カロテンは食品の中でもトップクラスの含有量です。またピーマンは、ビタミンCの多さではトップクラスで、赤・黄ピーマンは緑ピーマンの倍以上のビタミンCを含んでいます。たけのこは食物繊維とカリウムが豊富ですが、水煮のたけのこは製造工程でほとんど流失してしまっています。

酢豚は豚肉自体に脂質が多く、さらにいったん油で揚げて使用しているためカロリーが高く腹持ちも良いです。またたっぷりの野菜が摂れるので、腹持ちが良いだけでなく栄養面でも満足度が高い料理です。

酢豚は肉を揚げることでダイエット効果が上がります。肉を揚げないほうがカロリーが抑えられてダイエットに良さそうに見えますが、揚げないものだとカロリーや脂質は抑えられますが物足りなく感じて、ご飯の量が増えてつい食べ過ぎてしまうデメリットがあります。豚肉をしっかり揚げることで腹持ちが良くなって満足できるので、量を抑えることができ間食も減らすことができます。

酢豚には酢と豚肉が使用されており、これらは疲労回復にはたらきかける効果・効能があります。豚肉に含まれるビタミンB1は糖質の代謝を促し、酢を糖質と一緒に摂取するとエネルギーの活力源であるグリコーゲンを増やす効果があります。どちらもエネルギー生産をはたらきかけ、脳の活性化や疲労回復の効果・効能があります。

酢の中でも特に黒酢には、アスパラギン酸やセリン、プロリンなど美容・美肌効果があるアミノ酸を豊富に含んでいます。アスパラギン酸は肌の新陳代謝を促し、セリンは肌の潤いを保ち、プロリンはコラーゲンの合成を促す効果があり、それぞれに美容に良い効果・効能を期待できます。また豚肉に含まれるビタミンB1は糖質をすばやくエネルギーに変換するので、肌を健康な状態に保ち美肌・美容効果へもつながります。

黒酢に豊富に含まれるアミノ酸は、血栓を取り除いて血液をサラサラにしてくれる効果・効能を期待できます。また脂肪分解酵素の働きを活性化して、中性脂肪や悪玉コレステロールを抑制し、血圧を通常の値に戻してくれるなどいろいろな健康に良い効果を期待できます。

カロリーの高い肉の量を減らして、その分野菜を増やす食べ方をすれば、酢豚のカロリーを抑えることができます。エネルギーの源でもある肉ですが、食べると排出されるリン酸や硫酸などの酸性物質を分解するためにはミネラルが必要になります。ミネラルを摂取するためにも、野菜は肉の2倍ほどの量を入れるのがおすすめです。ただしにんじんや玉ねぎは糖質が多いので控えめにします。

豚肉はなるべくももやヒレ、肩肉など赤身の多い肉を選んで使用する食べ方なら、カロリーを少なく抑えることができます。

食感を良くするために行う油通しは、油を多量に摂取してしまうのでダイエット中は控えましょう。豚肉を揚げる時にはなるべく粉を少なくして、少量の油で焼き揚げするとカロリーを抑えることができます。あらかじめオーブンで火を通してからさっと揚げたり、下茹でして事前に肉の脂を落としておく食べ方もおすすめです。

とろみを出す重要な役割をする餡は甘みのある味付けで糖質をたっぷり含んでいます。また餡はたくさんの油を吸収するので、餡を食べ過ぎるとカロリーがぐっと高くなります。餡を食べ過ぎないよう気を付けた食べ方をした方が良さそうです。特に中華料理店の酢豚では通常より油を多めに使用していることが多いので、注意が必要です。

酢豚にはパイナップルが入っていることが多いですが、温かいパイナップルが苦手という方も多いかもしれません。パイナップルを入れることにはきちんとした意味があります。パイナップルに含まれるブロメリンは肉のたんぱく質を分解してくれるので、一緒に炒めることで肉を柔らかくしてくれます。また消化吸収を助ける働きがあるので、胃腸にかかる負担を軽くしてくれます。

しかしこのブロメリンは60度以上加熱すると機能しなくなるので、加熱のしすぎには注意が必要です。またパイナップルには糖質が多く含まれているので、ダイエット中はたくさん入れるのは控えましょう。

こんにゃくを使ってカロリーダウンしたヘルシーな酢豚のおすすめダイエットレシピです。こんにゃくを豚肉で巻くことで肉の量を減らし、野菜をたっぷり入れることでよりヘルシーで満足度が高いレシピです。酢豚の素を使用したレシピですが、黒酢などを入れてアレンジしても美味しくなります。

• 薄切り豚肉200g
• こんにゃく1個
• ズッキーニ（緑、黄色）1/3本ずつ
• 玉ねぎ半分
• にんじん半分
• 酢豚の素1パック
• 紹興酒大さじ1
• 卵1個
• 砂糖適量
• 塩少々

1. こんにゃくを16等分に切ります。
2. こんにゃくを豚肉で巻き、砂糖と塩を入れた溶き卵に肉を浸します。
3. 油を引いたフライパンを熱し、肉を裏表よく炒めます。
4. 別の鍋で野菜を炒めて、紹興酒を入れます。
5. 野菜に火が通ったら、豚肉が入ったフライパンに移して酢豚の素をかけて混ぜ合わせます。
6. 軽く炒めて盛り付けたら出来上がりです。

油通しする酢豚を湯通しすることで、簡単にカロリーを減らしヘルシーな酢豚を作れるおすすめダイエットレシピです。豚ももの薄切り肉を使用し野菜をたっぷり入れることで、より体に良くヘルシーに仕上がるレシピです。野菜がやわらかすぎると食感が良くないので、少し硬めに茹でます。茹で鍋が大きいときは水を多めにします。

• 豚もも薄切り肉180g
• しょうゆ（肉下味用）小さじ2強
• しょうが（すりおろし・肉下味用）1/2片
• 卵大さじ1
• 片栗粉30g
• なたね油大さじ1
• じゃがいも1/2個
• にんじん、れんこん各75g
• 玉ねぎ1/2個
• 青ピーマン3個
• しょうゆ大さじ1と1/3
• 酢、ケチャップ各大さじ1と1/2
• 砂糖大さじ1と1/2
• 片栗粉大さじ1/2
• 水180ml
• ごま油小さじ1

1. 豚肉を半分に切って下味用の調味料をもみ込み、焼く直前に卵、片栗粉の順に加えてまぶします。
2. 調味料と水、片栗粉を計量しておきます。
3. 小さめの鍋に水1.5リットル、塩とサラダ油各大さじ1（分量外）、じゃがいも、にんじん、れんこんを入れて火にかけます。沸騰直前で玉ねぎを加えて、再沸騰したらピーマンを加えてひと混ぜしたらざるに上げます。
4. フライパンに油を熱し、豚肉の両面を中火でこんがりと焼いたら、計量した調味料、水、片栗粉をよく混ぜてから加えます。
5. 野菜を加えて、中火で調味料が煮詰まるまで加熱したら、ごま油を加えます。
6. 味が足りなければ塩で味を調えて、器に盛ったら出来上がりです。

いかがでしたか？酢豚のカロリーや栄養成分、美容にも良い効果・効能、ダイエット効果がアップする食べ方、パイナップルを入れる意味、おすすめのダイエットレシピなどを紹介してきました。高カロリーでダイエットに向いていないと思われがちな酢豚ですが、肉を揚げることで腹持ちが良くなり、野菜を増やしたり肉の種類に気を付けたり、なるべく油を使わないように工夫すればダイエット効果がアップする優れた料理です。

おすすめのダイエットレシピを参考にしてうまく酢豚のカロリーを調整し、酢豚の美容効果や疲労回復効果を得ながら、ダイエット中でも美味しく酢豚を味わいましょう！