2018年12月27日公開
2024年08月26日更新
函館のあさり(阿佐利)は老舗のすき焼き店!メニューなど紹介!
函館は北海道の最南端にある街です。1854年に日米和親条約が結ばれてから箱館港が補給港になり、外国人居留地ができました。その影響で、函館は明治維新後は急速に欧米化し、発展した街です。日本では江戸時代には肉は食べられませんでしたが、外国人居留地のある地域では明治以降牛鍋(すき焼き)屋ができるようになり、牛鍋は文明開化の味とまで言われます。「あさり」もそんなお店の1つで、1901年にこの地に創業しました。今回はそんな「あさり」のメニューやお得なランチについて紹介します。
函館のあさりで美味しいすき焼きを食べたい!
函館というと良い港があり、新鮮な魚介類が水揚げされるので、観光客はお寿司や海鮮丼を食べたがりますが、この地に100年を超える老舗のすき焼き専門店の「あさり」があることはあまり知られていません。しかし、あさりのすき焼きは函館に来たら是非食べてもらいたいグルメとして、地元の人からも支持されています。今回はそんな絶品のすき焼き店あさりについて紹介します。
函館のあさり(阿佐利)について紹介
函館のあさりは100年以上続くすき焼きの老舗
あさりは函館の路面電車の宝来町電停前にあります。あさりが函館に創業したのは1901年のことになります。函館や長崎、横浜は諸外国の要請で開港したため、外国人居留地がありました。その影響で欧米化が進み、牛肉を食べる店もできました。その1つが「あさり」です。その歴史の深さはあさり本店の建物からもうかがい知ることができます。
見るからに歴史のありそうな日本的な建築で、ここはかつてお医者さんの別荘だったそうです。市電通り沿いには煉瓦色の看板建築の阿佐利精肉店があります。函館山に向かうあさり坂沿いには旅館のような木造建築があり、こちらにはすきやき店の入り口があります。白い塗り壁に「牛鍋」の金色の文字がついています。店内に入ると黒光りする階段や、風情ある中庭もあって、ここでもあさりの歴史を感じられます。
ミシュランガイドにも掲載の実力店
あさり本店はミシュランガイド北海道2017特別版にビブグルマン(3500円以下で食事ができる、おすすめレストラン)として掲載されました。あさりのすき焼きの美味しさはミシュランお墨付きのものです。星付きではないものの、お手軽で美味しいというカテゴリーのビブグルマンとしての掲載のおかげで、あさりは以前にも増して国内外から観光客が訪れるようになりました。
なお、函館には他にも33軒の飲食店がミシュランには掲載されています。それは寿司、そば、フレンチ、うなぎなど様々で、函館はそれだけ美味しいもののある街と言えます。
良質な牛肉を味わえる人気有名店
あさりは精肉店が営むすき焼き店なので、良質な肉を安く提供してくれます。あさりのすき焼きに使われている牛肉は国産銘柄牛になります。メニューの値段によってランクと部位が変わりますが、梅コース2600円で黒毛和牛A2~A3ランクのリブロース使用、竹コース3300円で黒毛和牛A5ランクのリブロース使用、松コース3900円で黒毛和牛A5ランクのサーロイン使用となります。
口に入れると溶けてしまうような柔らかくて、良質なお肉で、濃いめの割り下ともあいまって、非常に美味しくいただけます。牛肉の良質な脂が白滝や野菜に浸透して、ご飯が進みます。このお肉の美味しさが、地元の人にも観光客にも根強い人気の理由です。
函館のあさりの基本情報
あさり(阿佐利)本店の場所と営業時間
あさり本店は函館の路面電車、市電「宝来町」の停留所から徒歩1分の所にあります。市電の通りとあさり坂のぶつかった角で、宝来町10の交差点の所です。JR函館駅からは車で15分ほどで、営業時間は11:00~21:30、定休日は水曜日です。なお、ランチメニューは11:00~13:30までで、平日のみになります。
あさりは個室が8室のみなので予約がベター
あさり本店では2人から30人以上まで個室対応が可能です。しかし、個室は8室しかないので、個室希望の場合は予約時に伝えてください。個室でないと大広間に通されることになります。個室希望でも、そうでなくても、あさりは超人気店になりますので、事前予約をすることをおすすめします。
あさり精肉店では大人気コロッケが味わえる!
あさり本店に隣接するあさり精肉店では、惣菜メニューの中に大人気のコロッケがあります。1つ75円で、1日800個を売り切るという人気ぶりです。これは昭和15年頃に先代が自宅の畑で作ったジャガイモを使ってコロッケを作り売り出したのが始まりです。美味しさの秘訣は中に入っている豚肉で、これは豚を捌くと時にコロッケに入れると美味しい部分をとっておき、それを使っているからです。
他にも北海道産のジャガイモと甘い玉ねぎをたくさん入れています。また、脂はお店でブレンドしているラードを使い、カラッと揚げています。これだけを買いにわざわざ来る人もいる人気の手作りコロッケで、早い場合は昼すぎには売り切れてしまうこともあるそうです。なお、このコロッケはあさり本店のランチメニューで食べることもできます。コロッケを買って、函館観光しながら食べ歩くのもいいでしょう。
しゃぶしゃぶも味わえるあさり五稜郭も人気
2017年の2月に函館の五稜郭近くにあさりの新店ができました。こちらの店名は「しゃぶしゃぶあさり」と言って、国産の銘柄牛をしゃぶしゃぶにして、野菜エキスたっぷりの特製ポン酢タレで味わえるお店です。こちらも良質なお肉が低価格で食べることができて、函館の人気店です。なお、すき焼きやステーキ、牛タンシチューといったメニューもあります。
お店の場所は市電の「五稜郭公園」電停下車徒歩2分の所で、JR函館駅からは車で10分ほどの所です。五稜郭にも近いですので、函館観光がてら行ってみてください。ただし、ランチタイムはやっていませんので注意してください。営業時間は17:00〜21:30、月曜日が定休日です。
函館のあさりのメニューを紹介
高コスパ!大人気ランチメニューは2コース
あさり本店の平日限定のランチメニューはリーズナブルに老舗の味が楽しめると大人気です。ランチメニューは2つで、Aランチ1400円とBランチ1600円です。Aランチに内容は牛すき、ご飯、卵、味噌汁、香の物、シャーベットです。BランチはAランチにあさり精肉店の大人気コロッケとキャベツが付きます。牛すきはすでに火の通った調理済みのものが運ばれてきます。手軽な価格ですが、あさりの牛すき焼きの味を堪能できます。
お肉が足りないという場合にはプラス400円で増量することもできます。なお、ご飯のおかわりは無料になります。ランチタイムに夜のコースメニューをオーダーすることも可能です。
通常の牛すき焼きは3コースあり
ランチタイム以外にも注文することのできる牛すき焼きのコースは梅コース2600円、竹コース3300円、松コース3900円の3種類です。それぞれ牛すき焼きの他にご飯、卵、味噌汁、香の物、デザートが付きます。値段の違いは肉の質で、梅コース黒毛和牛A2~A3ランクのリブロースを使用しています。竹コースは黒毛和牛A5ランクのリブロースが、松コースは黒毛和牛A5ランクのサーロインを使用しています。
牛すき焼きのコースでは未調理の状態で食材が運ばれてきて、目の前の鍋で仲居さんが調理してくれます。お肉のおかわりをしたい場合は梅コースの肉だと2100円、竹コースだと2800円、松コースだと3400円になります。また、おかわりの場合限定で「黒毛和牛A4ランク前サンカク」2000円、「仙台牛ランプ」2200円をオーダーすることもできます。これは赤身肉になるので、さっぱりと食べられます。
黒豚が味わえるコースもあり
あさりのすき焼きのコースには「黒豚ロースコース」2200円もあります。これは鹿児島県産の黒豚を使用しています。コース内容は牛すき焼きのコースと同様で、ご飯、卵、味噌汁、香の物、デザートが付きます。
黒毛和牛最高級ランクが味わえる限定コースも人気!
牛すき焼きのコースには数量限定の「黒毛和牛A5ランク牝牛のサーロイン使用 牝コース」4300円もあります。黒毛和牛の中で最上ランクのA5ランクの中でも希少価値の高い牝牛のサーロインを使っています。この肉の美味しさは特に脂身にあります。さっぱりとしていて、いつまでも食べていたくなる味です。
函館のあさりで絶品のすき焼きを味わおう!
今回は函館にある牛すき焼きの老舗「あさり」について紹介しました。函館というといくらやいか、ウニなどの海産物の美味しい街ですが、あさりでは良質の牛すき焼きを食べることができます。その上東京で食べる価格の半値ほどで食べられるというコストパフォーマンスの良さです。あさりは精肉店のやっているすき焼き店なので、この値段設定が実現しました。
あさりは函館で創業し、100年以上も歴史を持つ老舗です。函館や横浜などは明治初期から外国人居留地があったので、欧米化が進んだ街です。江戸時代、日本人は肉を食べませんでしたが、外国人が住むようになったので、函館や横浜などでは牛鍋屋ができました。あさりもそんな店の1つでした。2017年のミシュランガイド北海道版にはビブグルマンとして掲載されるなど、ミシュランも認めた味です。
そのおかげもあって、あさりには函館にやってきた国内外の観光客が多く訪れる人気店になりました。よってお店にいきたいと思った時には事前に予約するようにしてください。函館に行くことがあれば、海鮮料理もいいですが、あさりにもぜひ行ってみてください。あさりの歴史ある建物やそのお味を堪能できておすすめです。