2018年09月24日公開
2024年08月06日更新
たくあんの作り方は?簡単な即席漬けや少量の場合なども紹介!
日本人の食卓には欠かせない「たくあん」は、ご飯のお供として欠かせない食材です。そんなたくあんは、スーパーマーケットで手軽に購入できるので、毎日食べるという人も多いのではないでしょうか?しかし、たくあんは家庭でも簡単に作れることを知っていますか?ここでは、本格的な作り方から、簡単にジップロックでできる作り方まで紹介していきます。また、たくあんを使ったアレンジレシピも紹介するので、ぜひさまざまな形でたくあんを楽しんでみましょう。
目次
たくあんの作り方が知りたい!
たくあん漬けといえば、江戸時代に実在した「沢庵和尚(たくあんおしょう)」が考案したことからそう呼ばれるようになった漬けものです。このことから、たくあんは古くから親しまれていることが分かります。和食には欠かせないたくあんは、黄色い色味と独特の酸味のある味わいが特徴です。
日本人の食卓には欠かせないたくあんは、ご飯のお供として人気の漬けものです。甘酸っぱい味わいは、白いご飯と良く合います。そんなたくあんですが、どうやって作られているか知っていますか?現代では、たくあんを自宅で作っているという人は少ないでしょうが、実は意外と簡単にたくあんを作ることが出来ます。
たくあん作りには、原料となる大根や砂糖、塩、少量のクチナシの実などが必要です。家庭で手作りするたくあんは、自分で味の調整ができるので、自分好みの味付けにすることができます。また、本格的なたくあん作りには、大根を天日干しするなどの面倒な工程が必要です。しかし、もっと簡単にたくあんを作る方法があります。ジップロックなどの保存容器で数時間置けば作ることが出来るので、ぜひ、簡単においしいたくあんを作ってみましょう。
たくあんは自宅で作れる?
日本人の食卓には欠かせないたくあんですが、昔の家庭では当たり前のように手作りしていました。現代では、共働き家庭が増えたことや食事の洋食化が進み、なかなかたくあんを手作りする人は少ないのではないでしょうか?しかし、コツさえつかめば簡単にたくあんを作ることが出来ます。ここでは、基本的なたくあんの作り方について紹介しておきますので、時間の取れる方はぜひ作ってみることをおすすめします。
たくあん作りの基本の工程
それでは、たくあん作りの工程を順番に紹介していきます。まず葉の付いたままの大根を用意します。そして、日当たりのよく風通しの良い場所で天日干しします。干す期間は、だいたい1週間~2週間が目安です。この時、日中は屋外に出すのですが、日が落ちてきたら必ず室内に取り込むようにします。これは、夜になると気温が下がって霜が降りてくるため、屋外に置いておくと大根にカビが生えてしまうからです。
1~2週間毎日大根を干せば、干し大根の完成です。大根に力を加えて「へ」の字に曲がるようになれば、干しあがりの目安です。そして、干した大根は清潔なタオルで拭き、重さを計量します。大根の重さの15%のぬかと、6%の塩を準備します。そして、まな板の上で大根を転がし、手で均等に押します。全体の水分がなじみ、しんなりとなってきたら漬け込み作業に入ります。
漬けこみ容器とは別の容器で、ぬか、塩、ざらめ糖、昆布、とうがらし、砂糖を混ぜ込みます。漬け込み容器には塩ぬかを振りかけておき、だいこんをぴっちりとすき間なく詰めます。そして、先ほど混ぜたぬかを一緒に浸けこみ、大根と交互に重ねるようにします。大根を一通り漬け込み終えたら、表面に大根の葉を並べます。仕上げに塩を振りかければ、滅菌作用もばっちりです。
漬けこむ際は、専用の漬け容器がおすすめですが、プラスチックの容器でも代用できます。しっかりとたくあんに味が染み込むように、たくあんの2~3倍の重さの重石を載せます。そして、ほこりが入らないように新聞紙でふたをして置いておきます。たくあんを漬ける米ぬかは、雑菌を繁殖させない作用をもつので長期間の保存が可能です。しかし、たくあんを漬ける際は、暗くて気温の低い場所に置いておくことをおすすめします。
たくあんの完成までの期間は?
上記で紹介したように、たくあんの作り方は意外と簡単だったのではないでしょうか?たくあんは漬けこめば漬けこむほど味が染みて美味しくなりますが、完成までの期間は1カ月程度が目安です。完成したたくあんは、ぬかを取り除いてからいただきましょう。もし、食べてみて塩味がきついと感じる場合は、しばらく薄い塩水に漬けておくと塩抜きができます。自分で作るたくあんは、味の調整ができることがメリットです。
もしくは、たくあんにパン酵母としても使われるイースト菌を大さじ1杯加えてから、1週間ほど置くという方法もあります。こうすることで、たくあんの酸味や塩辛さがマイルドになり、味にうまみが加わりますので、ぜひ試してみて下さい。たくあんの完成には1か月以上の期間が必要ですが、長く置けばおくほど大根のうまみが増して、おいしいたくあんになります。
たくあんの作り方
ここでは、たくあんを自宅で作る際の作り方の手順について、具体的に紹介していきます。分量などはたくさんの大根で作るための多めになっていますので、少量でよい場合は減らして作るようにしましょう。本格的なたくあん作りは、大根が旬を迎える冬の時期に作ることがおすすめです。
たくあん作りに用意するもの
まず、美味しいたくあん作りに必要な材料を確認しましょう。青首大根10本、米ぬか1kg(干し大根の重さの15%)、あら塩400g(干し大根の重さの6%)、ざらめ糖400g(干し大根の重さの2~6%)、昆布30cm、鷹の爪5~6本、クチナシの実5個、リンゴやミカンの皮少量です。
また、たくあん作りに使う道具として、漬物用のポリ袋、漬けもの容器、重石2~3個(干した大根の重さの3倍程度)、押しフタが必要です。漬けもの容器は、ホームセンターや大型のスーパーマーケットで売っている専用のものがおすすめです。しっかり密閉することで、雑菌やほこりが入るのを防ぐことができます。
大根の干し方
大根は、しっかりと干すことでうまみを引き出すことが出来ます。今回は10本の大根を使うので、5本1組で結んで干す方法を紹介します。下の写真のように、大根にクロスさせるように紐を通します。縛る紐は、太めのものを選ぶと大根が傷つきにくくなります。この画像の縛り方だと、大根の乾燥が進んで小さくなってきても、抜け落ちる心配が無いのでおすすめです。
干す場所は、日が良く当たる風通しの良い場所がおすすめです。美味しいたくあんの作り方の簡単なポイントは、良く風を当てて乾燥させることです。大根はしっかりと干すことによって、デンプンが糖化してたくあんの甘みが増すという特徴があります。
もし、先ほど紹介した縛り方でたくあんを干すのが難しいという人は、物干し竿を使う方法もあります。作り方は、大根2本をセットにして、葉の付け根部分を縛ります。それを物干し竿にまたがせて、引っかければ完了です。縛るのが難しい人には、こちらの方法の方が簡単にできるのでおすすめです。
大根を干す際に気を付けたいのが、夜に霜に当たらないようにすることです。そのために、日中は屋外に干しますが、日が暮れてきたら室内に入れるようにします。大根が霜に当たってしまうと、中にスが入ってしまいます。どうしても室内に入れるのが難しい場合は、ビニールシートなどで覆いをかけて、大根が凍らないようにしましょう。
大体1~2週間ほど干すと、大根が「く」の字に曲がるまでになります。上野写真は15日間干した場合の大根です。しっかり干すと甘みが増し、よりおいしいたくあんを作ることが出来ます。ぜひ、大根が旬を迎える冬の時期に、しっかりと冷たい風に当てて天日干しするようにしましょう。
たくあんの基本の作り方
美味しいたくあんの作り方には、分量を守ることが欠かせません。干し大根が完成したら、その重さをきちんと計っておきましょう。たくあんを漬けるための米ぬかは、干し大根の重さの15%が目安です。また、塩は干し大根の重さの6%になるようにしましょう。また、砂糖は干し大根の重さの2~6%がおすすめです。甘めのたくあんがお好みの方は多めにしても大丈夫です。
たくあんのきれいな黄色を出すために、クチナシの実を加えます。クチナシは自然の植物から採れる色素なので、人工着色量とは違って身体によいのが特徴です。クチナシの実は堅いので、あらかじめペンチなどで砕いておくと色素が出やすくなります。たくあんを漬けこむために、米ぬか、砂糖、昆布、トウガラシ、りんごやミカンの皮、クチナシの実を良く混ぜ合わせます。
漬けこみ容器にじかにたくあんを入れるのではなく、ポリ袋を敷いてから入れるようにしましょう。こうすることで、たくあんに雑菌が入るのを防ぐことが出来ます。混ぜ合わせた米ぬかを敷き、その上に大根を敷き詰めます。なるべくすき間が出来ないように、ぴっちりと米ぬかを詰め、大根と交互になるようにしましょう。
最後に押しフタを置き、体重をかけて上から押さえつけます。それから、干した大根の重さの3倍の重石を上に置きます。新聞紙を上に置けば、遮光の効果もあります。ほこりが被らないようにビニール袋をかぶせれば完了です。1週間ほどすると、たくあんから水が上がってきますので、重石の1つを外して軽くしましょう。
冷暗所に置いて1か月ほどすれば、おいしいたくあんの食べごろです。程良く黄色に染まって美味しそうになります。たくあんは、空気に触れると味が悪くなってしまいます。そのため、食べる分だけ取り出して切るようにしましょう。米ぬかに入れておけば、カビの発生や味の劣化を防ぐことが出来ます。
たくあんの簡単な即席漬けの作り方
先ほど紹介したたくあんの作り方は、かなり本格的なものです。しかも、作るのに1カ月ほどかかり、干し大根を作る段階では毎日大根の移動をしなければなりません。毎日時間の余裕のある方なら簡単にできますが、仕事をしていたり共働きの家庭の場合、そんな時間は取れないという方は多いのではないでしょうか?しかし、そんな方にも簡単にできるたくあんの作り方を紹介します。
即席でできるものから、簡単な作り方まで紹介するので、初心者にも手が届きやすいレシピになっています。特に一人暮らしの方などは、少量でないと食べきれないことが多いので、無駄にしないように即席の少量レシピの方がおすすめです。
少量欲しい時に便利な「5分でできる即席たくあん」
大根を干して作るたくあん作りには、長い時間が必要です。しかし、即席たくあんのレシピであれば2~3時間漬けておくだけで美味しいたくあんの完成です。時間が無い時にもおすすめの人気レシピとなっています。材料は、大根500g、塩小さじ1杯、醤油70cc、蜂蜜80g、酢大さじ2杯、赤唐辛子適量です。少量で良い場合は、材料を少量にして作るようにしてください。
大根は皮をむいて、3mm程度の厚さに切ります。そして、調味料すべてを混ぜ合わせて、保存容器に大根と一緒に入れます。全体的に良く混ざったら、冷蔵庫で寝かせて完成です。だいたい2~3時間漬け置いたら食べごろです。漬け汁に漬けておけば、10日程度は日持ちします。簡単な作り方なので、たくさん作っておいて作り置きするのもおすすめです。
このレシピだと、少し甘めの味付けになっています。たくあんの味付けは人によって好みが分かれるので、酸っぱめが好きな方は酢を増やしたり、しょっぱめが好きな方は醤油を増やすようにしてください。自分の好みに合わせた味付けを工夫してみるのも面白いです。
5日でできる「ジップロックで簡単たくあん」
たくあんを簡単に即席で作りたいのであれば、ジップロックを使って作る方法がおすすめです。簡単ですが、しっかりとたくあんに味が染み込んで美味しいので、即席で作りたい方にはぴったりの作り方となっています。材料は、大根1本、砂糖200g、塩40g、酢40ccです。大根1本1kgとしての分量なので、少量のたくあんで良い場合は少なくして作ってみて下さい。
作り方は、まず大根を付けやすい大きさに切ります。可能であれば、大根を少しの時間でも天日干しすると、甘みが増して美味しいたくあんになります。なお、即席ですぐに作りたい場合は天日干しをしなくても大丈夫なので、買ったままの大根を漬けましょう。
そして、ジップロックや厚手のビニール袋に大根、調味料をすべて入れます。ジップロックに入れただけでは、中の水分が洩れてしまう可能性がありますので、ボウルやお皿などで受けるようにしましょう。そして、冷蔵庫の中で保存します。均一に大根が漬かるように、時々もみこむと良いでしょうう。だいたい4~5日程漬ければ完成です。
本格的なたくあんを漬ける時は、黄色い色を出すためにクチナシの実を使います。しかし、即席で簡単にたくあんを漬ける場合は、黄色の食紅を入れるのがおすすめです。そして、漬けこむ期間ですが、長めに漬けるとより味が染み込んで美味しくなります。
たくあんを使った簡単アレンジレシピ
それではここで、手作りしたたくあんのアレンジレシピを紹介していきます。そのまま食べるだけでもおいしいたくあんですが、ちょっと手を加えるだけで様々な味が楽しめるのでおすすめです。簡単に出来るものが多いので、即席のレシピとして時間のない時につくるのにぴったりのレシピです。
混ぜるだけで簡単にできる「じゃことたくあんの混ぜご飯」
簡単にできるたくあんの活用レシピとしておすすめなのが、じゃことたくあんの混ぜご飯です。忙しい朝には、簡単で即席にできるレシピが嬉しいですが、これなら少量のたくあんで即席にできるので、作り方さえ覚えれば、小さいお子様でも作ることが出来ます。
作り方は、ご飯茶わん1杯分でたくあん20g、ちりめんじゃこ5g、むき枝豆20gです。たくあんはサイコロ状の食べやすい大きさにカットしておきます。だいたい1cm角の大きさがおすすめです。そして、温かいご飯とたくあん、枝豆、ちりめんじゃこを混ぜ合わせれば出来上がりです。食べる分だけ少量作りたい時にもおすすめなので、遅く帰った時の夜食にぴったりのレシピです。
このレシピは、少量のたくあんでできるので、少したくあんが余ってしまった時にも使えます。たくあんのビタミンと、ちりめんじゃこのカルシウムなど、栄養バランスも取れたレシピなので、忙しい時の朝食にもぴったりとなっています。また、冷めても美味しいので、お弁当用のおにぎりを作るのにもおすすめですので、ピクニックやお出かけの際に試してみてはいかがでしょうか?
あと一品欲しい時に便利な「もやしのたくあん炒め」
「もやしのたくあん炒め」は、たくあんのポリポリした食感と、もやしのシャキシャキ感が良く合って美味しいレシピです。もやしは、スーパーマーケットで安価で売られている野菜の代表格であり、節約に使える食材として人気です。さっと炒めるだけなので、遅く帰った時の即席レシピとしても使いやすいです。作り方を覚えて、ぜひ活用してみて下さい。
材料は、豆もやし1袋、たくあん60g、しょうがみじん切り1かけ分、にんにくみじん切り1かけ分、赤唐辛子1本、塩、砂糖、胡麻油適量です。ほとんど家にある食材で作れるので、とても簡単に作ることが出来ます。作り方の手順は、まず鍋にもやし1袋を入れて、ひたるくらいの水を加えます。そして、中火で煮立ってきたら2分程度で火からおろします。
もやしが茹であがったら、ざるにあけてあら熱をとります。このときドーナツ状に真ん中に穴をあけるとすぐに熱を取ることができます。しっかり水気を切った方が美味しく仕上がるので、約30分程度そのままにしておきます。そして、たくあんはもやしと同じ位の太さに切ります。ボウルにたくあん、もやし、しょうが、にんにく、塩を砂糖を入れて混ぜます。
それから、フライパンでごま油を熱します。トウガラシも一緒に入れて、辛みをじっくりと油に移します。とうがらしが黒っぽくなってきたら、ボウルに混ぜた調味料をフライパンに開けます。強火でざっと炒めたら完成です。この時、短時間で炒めるのが美味しく作るポイントです。
たくあんの作り方見て自家製たくあんを作ってみよう!
ここまで、たくあんの基本的な作り方から、即席で簡単な作り方まで紹介してきました。本格的なたくあんは、大根を天日干しするところから始めることが分かったかと思います。天日干しすることで、大根本来の甘みやうまみが増すので、時間の取れる方はぜひ挑戦してみてください。ただし、大根を天日干しする際には、毎日日の落ちる時間に室内に取り込むことを忘れないようにしましょう。
室内に大根を取り込むのを忘れて、そのまま屋外に放置してしまうと、大根に霜が降りたり中にスが入ってしまう原因になります。手間暇をかけて手作りした大根は、優しい甘みがでて美味しく仕上がります。ただし、天日干しの期間には1か月ほど必要なので、根気良く続けるようにしましょう。
また、それほど時間が取れないという人には、簡単にできるたくあんのレシピがおすすめです。即席でできるものは、少量でよい場合にぴったりの作り方です。即席でたくあんを作る場合、砂糖、塩、酢、トウガラシなどの、家庭に普通に置いてある調味料で作ることが出来るのも、挑戦しやすいポイントです。だいたい2~3時間で漬けあがりますので、時間のない時にぴったりです。
特に、一人暮らしで少量のたくあんで良い場合は、ジップロックで漬けるのをおすすめします。一人分であれば、少量の大根で漬ければ短時間で食べきることが出来ます。朝に冷蔵庫の中で漬けておいて、夕ご飯の時には漬けあがっています。そして、上手にたくあんが出来たら、ぜひアレンジレシピも試してみましょう。たくあんをそのまま食べるのも美味しいですが、他の食材と組み合わせることによって、よりたくあんを楽しむことが出来ます。
自分で手作りしたたくあんは、スーパーマーケットで購入したものとは違った美味しさがあります。また、甘めが好きな人は蜂蜜を足したり、酸味が足りなければ酢を足して調節したりすることが出来ます。ぜひ、たくあんを手作りして自分の家庭の味を作りだしてみてはいかがでしょうか?