天下一品のスープの再現レシピ！材料・成分や鍋の作り方も紹介！

「ラーメンチェーン店・天下一品」といえば、ラーメンファンなら知らない人はいないと言っても過言ではない、こってり濃厚なスープで人気のラーメン店です。その濃厚でありながらあっさりとした後味という、こってりスープを自宅で再現してみたい！と思う天下一品のファンも多いのではないでしょうか？とはいえ、そうそう人気店の味なんて再現できるのでしょうか？こってりスープの再現レシピを調査してみました。

天下一品がファンを虜にする、あの人気のこってりスープは再現可能なのでしょうか？そのあまりの特異性から、材料だけでなくそのどろどろの質感が生まれる理由に至るまで、常に話題に上がってきました。その結果、その正体だけでなく再現レシピもいくつか紹介されるまでになっています。天下一品のこってりスープの正体と、その再現レシピを紹介します。

天下一品のこってりスープは、「中毒」に例えられるほど多くのファンがいます。そのこってりスープの他に類を見ない独特の質は、開店直後からファンの間で何かと検証されてきました。材料には何が入っているのか、どうしてあの独特のどろどろ感が生まれるのか、文字通りの議論や実験を行うファンもいました。そして今日では、天下一品側からの情報提供もあって一つの結論が出ています。

「天下一品のこってりスープの正体は、鶏骨・鶏皮をゼラチンがたっぷり出るまでしっかり長時間煮込んだものをベースにして、そこに野菜などを加えて濃厚に煮込んだために、素材に含まれる脂肪分と水分が結合して乳化して、あの非常に粘度の高いスープが生まれる」というのです。つまりあのこってりスープを再現するには、「鶏骨と鶏皮を脂肪分の乳化現象が起こるまで煮込む」ことが必要なことがわかります。

こってりスープを作るための条件がわかったところで、実際に天下一品ファンが集まって議論を重ねた結果、一つの形として認められたレシピを紹介します。天下一品のスープバッグに書かれている原料を参考にして材料を選んでありますが、意外とシンプルな材料で済みます。スープの濃度によって4L～6L分の材料は、鶏ガラ3.0kg・鶏もも肉(皮付き)1.5kg・水を約6L・乾燥昆布を少量(入れ過ぎは昆布臭くなるので要注意)です。

鶏肉は必ず皮付きのものを選びます。スープパックには野菜類として「玉葱・人参・土生姜等」や、「チキンエキス・調味料(アミノ酸等)」ともありますが、野菜類や化学調味料などを入れずにこの材料で作ってもかなりの再現度があります。醤油ダレは直接味見してもほとんど薄口しょうゆと変わらないことから、薄口しょうゆ・味醂・チキンエキス(あればポークエキス)を使います。

鶏肉と鶏ガラは切らずにそのまま使用しますが、洗うのを兼ねて沸騰したお湯に数秒入れた後取り出し下処理をします。乾燥昆布はフードプロセッサーなどを使って、粉末状に粉砕しましょう。これで材料の準備は完了です。

圧力鍋を用意したら材料を全て入れて調理開始です。材料が多すぎて入らない時には2回に分けて調理します。使用する圧力鍋の能力によっても調理時間が異なりますが、30分～60分間高圧で煮込みます。鶏ガラまで全て食べられるほどに柔らかくなるまでが調理時間の目安です。煮込みは圧力鍋が無くても可能ですが、鶏ガラがここまで柔らかくなるまでに6時間以上かかってしまうので、圧力鍋の使用を推奨します。

加圧調理をして鶏ガラが食べられるほど柔らかくなっても、この時点ではまだ脂肪と出し汁は分離した状態のため、出し汁の表面を油が覆った状態のままです。天下一品のこってりスープを再現するためには、脂肪と水分を結合させて乳化させる必要があります。さらに天下一品の「獣臭さ」も再現するために、あえて灰汁も取らずに強火で煮込んでいきます。

さらに乳化を促しポタージュ状にするために、出がらしのガラをミキサーにかけて粉砕してペースト状にしたものを、目の細かい網で裏ごししながらスープに戻していきます。その後も木ベラで混ぜ合わせながら、強火で煮詰めていくとポタージュ状のこってりスープが出来上がります。煮詰めている間、粘度が増すにつれて焦げ付きやすく飛ぶようになるので、常に混ぜ続けながら火加減を調節します。

実際のスープにはポークエキスや野菜エキスが入っていますが、ほとんどわからない程度に甘みと旨味が足された程度のため、チキンエキスでも代用できます。もちろん本物と同じポークエキスがあれば、言うことありません。薄口しょうゆ・味醂・チキンエキスを10：2：1の比率で混ぜ合わせます。混ぜ合わせたものを短時間でいいので火にかけて、アルコール分を飛ばしたら完成です。

天下一品の麺は、本来かんすい由来と思われる強いアンモニア臭と卵の臭いがします。この麺がスープと合わさって初めて天下一品ならではのラーメンの臭いになるのですが、市販品の麺と比べてもダントツで臭いが強いのです。さらに天下一品の麺は、「ヘナヘナクタクタ」と評されるほどの「コシのない極軟麺」がデフォルトといいます。細い中華麺を長めに茹でるようにするのがおすすめです。

スープとタレを作って麺が茹で上がったら、いよいよ盛り付けです。丼に醤油ダレを小さじ3杯ほど入れたらスープを入れます。柔らかめに茹でた麺をしっかりと湯切りしてからスープに入れて、麺にスープが絡むように軽く混ぜ合わせます。天下一品のラーメンに臭いを近づけるため、おろしニンニクを入れるのもおすすめです。チャーシューとメンマを乗せ、刻んだ小ねぎを山盛りにしたら完成です。

天下一品のファンが口をそろえて言うことは、そのこってりスープには中毒性があるということです。独特な臭いがすることとその強烈なこってり感から、嫌いという人も多いのは事実です。ですが一方で、「嫌いな味」「二度と食べない」と感じたにもかかわらず、再び「ラーメンを食べたい」と思ったときには天下一品のラーメンしか思い浮かばなくなり、気が付いたら食べに行っているうちに中毒になった、という人もいるのです。

「一度中毒になると高い依存性が生まれる味」とも評され、そのこってりスープに魅了され続ける人が後を絶たないのも、天下一品のこってりスープの特徴なのです。特に天下一品の黎明期から知っている人にとっては、今も数多くの人を魅了し続けるスープですら「味が薄い」「粘度が足らない」と評されます。その理由は開業当時は創始者でもある店主の手作りだったものの、支店ができ事業の拡大に伴って量産体制になったためです。

各店舗に一斗缶で配送されるようになり、スープが注ぎ足されるたびに鍋の底に残った煮詰まったスープが薄まる、というのが古くからの常連の共通意見だと言います。事実、もともとの天下一品のこってりスープは、スープだけで箸が立つほど粘度が高かったというのです。創業当時の味に最も近いのは、天下一品の本店といいます。そのこってりスープに魅了された人たちは、今日も本店を目指して出かけるのです。

天下一品といえばこってりスープ、と言うくらい象徴とも言えるそのスープですが、そのカロリーやアレルゲンと言った成分はどんなものなのでしょうか？やはり女性にとって一番気になる成分は、そのカロリーでしょう。天下一品のこってりスープの栄養成分の内訳は、天下一品のホームページにも記載されています。それによると栄養成分のトップに表記されているカロリーは、並盛1杯486.9gあたりで949kcalとあり意外と低いのです。

さらに栄養成分表によると、たんぱく質37.5g・脂質66.2g・炭水化物53.6g・ナトリウム2.5g(食塩相当量6.4g)となっています。こってり食品としては揚げ物がありますが、カロリーが低いとされるチキンカツでも1枚で305kcalと言いますから、一見脂ぎっている天下一品のこってりスープを思うと、低カロリーに感じてしまいます。ただしその脂質の量と食塩相当量を思うと、毎日食べるのは控えたほうが良いのは事実でしょう。

もう一つ気になるアレルゲンは、特にアレルギー反応が強いとされる特定原材料7品目のうち、卵と小麦が該当します。麺の材料なので、これは予想通りの成分です。さらに表示したほうが好ましいとされる特定原材料に準ずるもの20品目中、チャーシューの材料である豚肉とスープの材料である鶏肉・大豆が該当しています。ただし他のメニューも同じ調理器具を使うため、異なるアレルゲンが混入する可能性も明記されています。

では天下一品もう一つの定番スープである、あっさりスープのカロリーやアレルゲンといった成分はどうなっているのでしょうか？こってりスープとはレシピも異なるのが当然のためか、天下一品のホームページの記述では、そのカロリーは並盛1杯558.8gあたりで380kcalとこってりスープの半分もありません。まさにあっさりの名に恥じない低カロリーっぷりです。

さらに栄養成分表によると、たんぱく質20.1g・脂質9.5g・炭水化物54.8g・ナトリウム2.9g(食塩相当量7.5g)となっています。成分的に脂肪が大きく減って、そのカロリーの多くは炭水化物が占めていることがわかります。一方で脳が「美味しい」と感じる成分である脂肪やたんぱく質が減った分、味を補う効果もある成分である塩分が増えたといったところでしょうか？毎日通うには、塩分対策がより必要になった感じです。

もう一つ気になるアレルゲンは、特定原材料は同じ卵と小麦が、特定原材料に準ずるもの20品目中では、豚肉・鶏肉・大豆の他に、新たにごま・ゼラチンが加わっています。あっさりスープにコクを出すためにごまを、こってりスープのとろみの感覚を出すためにゼラチンを足したものと推測されます。とはいえ、ゼラチンを足していながら栄養成分表内のたんぱく質が減っているところを見ると、こってりスープの濃さがよくわかります。

「天下一品こってりちゃんこ鍋」を知っていますか？天下一品の自慢のスープをベースにした鍋でありながら、天下一品の店舗ならどこでも食べられるというメニューではないのです。そんな「こってりちゃんこ鍋」はその美味しさから、知っている人にとっては憧れのメニューの一つといいます。こってりちゃんこ鍋がどんなものなのかから、自宅でどんな材料をそろえてレシピを再現できるのかまで紹介していきます。

阪急京都本線河原町駅をはじめとした4つの駅から徒歩5分、築170年の茶屋を改装したという、通常の天下一品のイメージとは全く異なる系列店が、京都の先斗町にあります。「先斗町 味がさね」というお店で、鴨川が一望できる座敷席を始め、和中折衷の創作料理を看板メニューにしています。こちらでも天下一品のラーメンを食べることができますが、冬の季節限定料理にここでしか食べられないこってりちゃんこ鍋があるのです。

天下一品の各店舗では、その自慢のスープと麺のセットを「持ち帰りセット」として販売しています。この持ち帰りセットはネット通販もしているため、天下一品の店舗が近くにないという人や京都府民でなくても、簡単なレシピでこってりちゃんこ鍋を自宅で再現して、家族みんなで楽しむことができます。先に紹介した天下一品の再現スープを使っても、美味しいこってりちゃんこ鍋を手軽に楽しむことができます。

こってりちゃんこ鍋の材料は、天下一品の持ち帰りセット・白菜・豚肉・ニラ・しめじ・鶏ひき肉か鶏のつくね・牛モツといった具材(好みで変えても大丈夫)です。切った野菜や肉などの具材を鍋に入れたら、天下一品のこってりスープを注ぎます。持ち帰りセットを使うときには、セットに入っているしょうゆダレの入れ忘れに注意しましょう。こってりスープだけだと美味しく仕上がりません。

具材と天下一品のスープを入れた鍋を火にかけたら、後は煮込んで火が通るのを待つだけで、美味しいこってりちゃんこ鍋の出来上がりです。ニンニク薬味がセットに付いているので、好みで足しても旨味が増します。こってりちゃんこ鍋の締めは、もちろんラーメンの麺を投入しましょう。あえてまだ少し具が残っているところに麺を足すのも、味の変化を楽しめておすすめです。

天下一品のこってりスープは、創業当時から人気を集め続けています。そのために独特なこってりスープはファンの間で様々な形で検証され、再現レシピも長いこと話題にされてきました。今回紹介したレシピもそうして生まれたレシピの一つです。天下一品の再現レシピのラーメンを、ぜひ自宅で楽しんでみてください！