2018年07月23日公開
2024年07月22日更新
ランプ肉とはどこの部位か調査!特徴やカロリーに値段も紹介!
ランプ肉という部位をご存知ですか?昨今話題の赤身肉の一種であるランプ肉ですが、たまにお店で食べるだけという方も少なくないはずです。ですが、実のところランプ肉には、たまに食べるだけではもったいないほどの魅力を秘めているのです。牛肉はおいしいけれど高いし、カロリーも気になる。そんな悩みの救世主となるランプ肉の部位の特徴や、おいしい焼き方など、溢れんばかりの魅力を余すことなく紹介します。
ランプ肉の人気が急上昇!
昨今注目の赤身肉。その中でも栄養満点、あっさっりしているのにしっかりうまみも感じられるのがランプ肉です!しかし、実のところあまりよく知らないという方も多いのではないでしょうか?そこでランプ肉について、その特徴からお値段、おいしい食べ方、焼き方に至るまで、ランプ肉の魅力をわかりやすくまとめました。
ランプ肉とはどこの部位?特徴などを解説!
牛肉の部位はメジャーなものからほとんど聞いたことがないようなものまで、かなり細かく分類されています。その中でもランプ肉は比較的耳にする機会の多い部位かと思います。けれども、実際にどの部位のどんな特徴のお肉なのかと聞かれると、なかなか答えに困ってしまうお肉でもあるのではないでしょうか?そんなランプ肉の特徴を、順を追ってみていきましょう。
ランプ肉は何処の部位?
まず初めに、ランプ肉の部位についてです。ランプ肉は、ランイチと呼ばれる腰からお尻にかけての大きな赤身の部分に位置します。ランイチはランプ肉以外にも様々な部位に分かれますが、ランプ肉もさらに細かく分けることができ、「らん」と「らんぼそ」という名称になり、その肉質の違いもしっかりあらわれています。しかし、このくらい細かな部位だと、ほとんど耳にしないかもしれません。
ランプ肉をさらに分けた、「らん」「らんぼそ」について少しご紹介します。「らん」は、「らんぼそ」に比べ少々硬いので、厚めの焼肉や煮込みに使用されることが多いです。「らんぼそ」は柔らかいためステーキへの使用に適しています。
また、国産牛ではランプ肉全体をして焼き肉用に供されることも多いです。ここまで細かく区別されていることはなかなかないかもしれませんが、見かけたら意識してみるのも良いかもしれません。
ランプ肉の付近には、ステーキ界のバロネットこと、サーロインが位置しています。牛肉の中でも高位に君臨するサーロインですが、ランプ肉はそれに次ぐ高品質な部位として評価されており、肉質、味はもちろん、様々な魅力を秘めた部位となっています。また、クセや重みのない肉質で、食べる人を選ばず幅広い層に受け入れられる部位でもあります。
以前では、ランプ肉なども、通常のスーパーマーケット等では手に入れづらいものでしたが、世間の食への関心が深まり、家庭での食文化も多様化している現代においては、肉の専門店などに赴かずとも、比較的容易に手に入るようになりました。飲食店だけでなく、家庭でもそのおいしさを楽しむことができ、ランプ肉をはじめ、その他様々な部位も身近に感じられるようになりました。
ランプ肉はランイチ?
上記で少し触れましたが、ランプ肉はランイチと呼ばれる部位の1つです。ランイチは大きく分けて、「ランプ」、「いちぼ」、「らんかぶり」、「ネクタイ」の4種類で構成されています。お店などによっては、ランイチ=ランプ肉としているところもあるようですが、正確にはランプ肉はらんいちの一部ということになります。
ランイチは、それ自体が大きく広がっている部位なので、これら4種の違いはよりはっきりしたものとなります。「いちぼ」は焼き肉やステーキによく用いられる部位です。「らんかぶり」は少し硬めの部位なのでミンチや煮込みに利用されます。「ネクタイ」は牛肉の味がより際立っている希少部位となります。機会があれば食べ比べなどしてみるのも面白いかもしれません。
それぞれの部位の名前の由来
ランプ肉の名前の由来も紹介します。とは言ったものの、由来といえるようなものはなく、英語で尻を意味する「rump」がそのまま名前となっています。ちなみにですが、「いちぼ」はH型の骨の形からエイチボーンと呼ばれているものが訛ったとされています。「ネクタイ」はネクタイのような形であることから名付けられたようです。まさに、名は体をあらわしています。
ランプ肉の特徴は?
ランプ肉は赤身肉です。赤身肉の特徴は、脂肪が入りにくい部位であるため、含んでいる脂肪が少なめで、キメが細かく、口あたりはあっさりしていて食べやすく、そのうえしっかり肉の味を味わえるというお肉です。これだけでも赤身肉がブームになる理由がよくわかりますね。もちろんランプ肉はこれらの特徴をきっちり網羅しており、牛の赤身肉の名を立派に背負っています。
そんな赤身肉特有の魅力的な特徴だけにとどまらず、ランプ肉ならではの魅力も兼ね備えています。それは、ランプ肉は他の部位に比べて、豊富に水分を含んでいるということです。これにより、焼き方を調節することで、肉の嫌なパサつきが軽減されて、しっとりとした舌触りに仕上げることができます。総じて、牛肉の脂肪やパサつきが苦手な方にもお勧めできる部位となっています。
ランプ肉の保存方法
用途に困らないランプ肉ですが、保存に関しては少し注意が必要です。せっかくの食材も、適した保存がなされなければ、驚くほどに質は低下していきます。良い物を最高の状態で使用するためにも、多少手間であっても、品質管理はしっかりと行うことが大切になってきます。以下に、冷蔵、冷凍の方法について紹介します。
冷蔵保存の際のポイントです。ランプ肉は水分を多く含むので、どうしてもドリップ(赤色の液体)が出やすいです。ドリップ自体は悪いものではないのですか、そのままにしておくと品質の低下を招きますので、キッチンペーパー等でのドリップの処理をしっかり行い、使用の際は一度に使い切ることを心掛け、長期間の冷蔵保存は避けましょう。
冷凍保存は便利である反面、ドリップを生じさせる主要な原因の一つと言えます。そのため、冷凍保存は避けるのが賢明です。もし、冷凍保存する場合には、キッチンペーパーやラップなどでドリップの処理をしっかり施してから冷凍しましょう。また、解凍の際には冷蔵庫内で解凍するのが良いでしょう。使用方法にもよりますが、焼き方を調節して半解凍状態で調理すれば、品質の低下をある程度抑えられます。
ランプ肉のカロリーや値段について
ご紹介してきたように、食べやすさにおいてピカイチのランプ肉ですが、そのカロリーも気になるところです。「いくら赤身肉といっても、やっぱり牛肉だし、、」という考えが浮かんでくるのも自然なことだと思います。まずはそんなランプ肉のカロリーを、他のお肉等と比較をしながら見ていきましょう。
ランプ肉のカロリーは?
外国産ランプ肉のカロリーはズバリ100g120kcalです。これは他の牛肉と比べてもかなり低いカロリーです。同じ赤身肉の最高峰、ヒレ肉は100g140kcalであって、これを見ると、赤身肉の中でもランプ肉は低カロリーなのが分かります。さらに有名な牛肉の部位であるサーロインは100g300kcalと、その違いが顕著に見て取れます。これは、ランプ肉が脂肪の入りにくい部位であるということに起因しています。
参考までに、ダイエット食品として有名な鶏ささみと比較してみましょう。鶏ささみのカロリーは100g105calであり、ランプ肉はこれに肉薄する位置にいると言っていいでしょう。すなわちランプ肉を使うことで、低カロリーでおいしく牛肉が食べられるわけです。含んでいる脂肪が少ないため、あっさりとした味わいと、深い肉のうまみが絶妙なマリアージュを醸し出しています。
栄養価もバッチリな部位!
続いてはランプ肉の栄養成分に関して紹介します。ランプ肉は高たんぱく低脂肪でダイエット時でも安心の食材です。その程度は、こちらも鶏ささみに匹敵するほどのものとなっています。ほかにもビタミンB6、ビタミンB12、カリウム、亜鉛も豊富に含んでいます。
中でも特徴的なのがビタミンB6、ビタミンB12を効率よく摂取できることであり、新陳代謝の促進や貧血などに効果的に作用してくれます。カリウムは血圧低下、脳卒中予防につながります。亜鉛には皮膚や粘膜の健康維持を助ける効果があります。このように、栄養面においてもその優秀さを遺憾なく発揮してくれています。
おいしく健康に!
生きるのに必要不可欠なたんぱく質を摂取するためにもお肉は効率的な食品です。中でもランプ肉はそれに加えたメリットを多分に含んでいます。高たんぱく低脂肪で低カロリー、ビタミンや亜鉛も豊富と、健康的な食材です。牛肉を食べてこんな効果が得られるのであればうれしい限りですね!
ランプ肉の値段は安い?
カロリーや栄養価も魅力的なランプ肉。しかし、牛肉で赤身肉、なんとなくお値段が張りそうなイメージがありませんか?健康面において十分なポテンシャルを持っていたとしても、手が届かないようなお値段では普段の食事には組み込みにくくなってしまいます。では、実際のところはどのくらいのお値段なのか、他の部位などと比較しながら紹介します。
外国産のランプ肉は平均250円から300円(100g)あたりが相場の値段となっています。スーパーマーケットなどで目にする通常の牛肉の相場が200円(100g)からであるのと比べると少し高めですが、同じ赤身肉である牛ヒレ肉と比べると半額以下の値段であり、サーロインと比べても100円ほどお安い価格帯となっています。ですので比較的手の出しやすいお値段にとどまっているのではないでしょうか?
和牛では?
今まで紹介してきたのは外国産のランプ肉になります。では、和牛のランプ肉はどうなのでしょうか?和牛は、外国産とは飼育方法や使用している餌が異なったりと、物によっては大きな違いを感じ取ることができます。和牛となると普段使いは敬遠されがちではありますが、いったいどんな魅力を秘めているのでしょうか?それでは、和牛のランプ肉についてご紹介します。
和牛ランプ肉のカロリー
和牛ランプ肉のカロリーは100g350kcalと、やはり高めです。赤身肉は脂肪が入りにくい部位ですが和牛の飼育には脂肪が入りやすい工夫がされており、外国産よりも多く脂肪を含んでいることが原因となっています。しかし和牛ランプ肉の上質な脂肪は、一度食べれば忘れられない経験となるでしょう。
和牛ランプ肉のお値段
さすがは和牛とばかりに、こちらは安くても600円(100g)からのお値段となっています。やはり、少々手を出すのを躊躇してしまう値段です。ですが、和牛のランプ肉にはきめ細かく脂肪がかんでいて、その脂は常温でも溶けだしてしまうくらい上質なものとなっています。素敵な記念日などに、最高品質のランプ肉を味わってみるのも良いのではないでしょうか?
ランプ肉のおすすめの食べ方レシピ
お値段も比較的お手頃で、栄養価もバッチリなランプ肉、これは食べない手はありません!そこで、ランプ肉を使用したおすすめの食べ方を、焼き方にも注目しつつ、紹介します。柔らかさを最大限活かしたステーキにしたり、肉質に合わせて煮込みに活用したり、ランプ肉のスペックをもってすれば、使用法は無限大です。皆さんの定番料理の参考にいかがでしょうか?
焼き方にこだわる!ランプ肉ステーキ
ランプ肉の良さを最大限活かすには、なんといってもステーキが一番でしょう。お好みの大きさのお肉を好きな焼き方で焼くだけというシンプルな料理ですが、最高の一品となるのは間違いありません。
より柔らかさを求めるなら、ランプ肉の「らんぼそ」の部分を使用するとよいでしょう。ポイントは下味をしっかりつけることと、焼き方として火を通しすぎないことです。火を通しすぎてしまうと、身が固くなり、パサつきやすくなってしまいます。
焼き過ぎを防ぐためにも、はじめにお肉を常温に近い温度にしておくのが良いです。焼き方は、全体的に焼き色を付けたら、火からおろし、アルミホイル等に包んでじっくり余熱で火を通しつつ肉を少し寝かせましょう。この焼き方であれば、ちょうどよく火が通り、カットした際にうまみがこぼれだしてしまうのを防ぐことができます。ランプ肉は肉の味がしっかりしているのが特徴ですので、塩だけでもおいしくいただけます。
ランプ肉煮込み!カレーやビーフシチューに!
煮込みにする場合は、煮込む前の焼き方として、肉の各表面をしっかり焼くことが大事です。この焼き方ならば、うまみをお肉のほうにもしっかりと残し、料理全体のバランスも良くなります。煮込みが甘いと固くなってしまうことがあるので、根気よく煮込むつもりで、固形の野菜等を加える場合はお肉の煮込みがある程度進んでからが良いでしょう。程よく煮込まれたランプ肉は、煮込み料理のグレードを一気に上げてくれることでしょう。
ランプ肉は赤身でヘルシー!美味しく食べよう
以上、ランプ肉についてご紹介しました。身体に優しい効果を多分に有するランプ肉、健康を心掛けた食事やダイエットにおいても、その役割をおおいに果たしてくれることでしょう。そのうえ、様々な料理への活用の道が開かれており、飽くことなくそのおいしさを堪能できます。飲食店ではもちろん、お肉屋さんなどで見かけた際には、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか?