函館で塩ラーメンを食べるなら？美味しいスープが人気のおすすめ店まとめ

北海道３大ラーメンの一つと言われている函館の塩ラーメンですが、ルーツを遡ると明治17年に南京そばというものが15銭で登場したのがきっかけではないかといわれています。もともと古くから開港地であった函館には、昆布などの買い付けに多くの江南出身の華僑が来ており、そこから函館に支那そばが流通したとみています。

支那そばの特徴は、まっすぐの細麺と澄んだスープなので函館の塩ラーメンと合致します。以上のことから、函館の塩ラーメンのルーツは広東系の塩味の湯麵であると言えます。

今現在、函館には約150軒ものラーメン店がこだわりの麺やスープでしのぎを削っています。特に函館塩ラーメンの美味しさは何といっても、スープです。透明の澄んだ色であっさりしてるにも関わらず、深い旨味がその中にしっかり潜んでいてくどさもなく飽きることもなく、飲めてしまうのが魅力です。そんな函館塩ラーメンの美味しい人気のおすすめ店をいくつかエリア別に紹介していきます。

函館駅近くにあり、アクセスが非常に便利な滋養軒は昭和22年創業の老舗店の一つです。ここでの伝統を守った昔ながらのスープとこだわりの自家製麺が人気の理由なのですが、まずスープの澄んだ色に目を見張るものがあります。ここまで澄んだ濁りのないスープはなかなかないです。豚骨と鶏がら、香味野菜と昆布をじっくり煮込んでいるのであっさりしているのに、それらの旨味が凝縮されていてコクがしっかりあります。

また、麺にもこだわりがあり自家製麺なのでこのスープに良く絡んで非常にマッチした中細麺となっています。この塩ラーメンの上に乗ってる具材はシンプルで、チャーシューとメンマとネギですがそのシンプルさがまたこのスープや麺を際立たせています。

創業が昭和22年ということもあり、観光客だけではなく地元の人からも非常に支持されているこの滋養軒は、ご主人と奥さんがやっているこじんまりとしたお店ですが、人柄がにじみ出るような温かさも人気の理由の一つと言えます。そして美味しいスープと自家製麺の塩ラーメンの値段はなんと驚きの500円です。この金額でラーメンのクオリティが高いのも人気になる理由です

函館駅から徒歩圏内でアクセスのいいこの鳳蘭ですが、昭和25年創業の老舗店として伝統の味を守り抜いている店の一つです。ここの塩ラーメンのスープの特徴が香味野菜を使わずに豚骨と鶏がらだけのあっさりスープですが、その豚骨と鶏がらの比率が豚骨9割で鶏がらが1割なので、あっさりの中にもコクとキレがあり非常に人気です。

上にのってる具材はやはり、美味しいスープを際立たせるためなのかシンプルにネギとチャーシューとメンマとなっています。ここの店では注文の際に塩ラーメンと言わずに、ただ単に「ラーメン一つ」と注文するだけでも、自動的に塩ラーメンが出てくるほどの人気ぶりで地元の人からの支持も高く、文句なしおすすめ塩ラーメン店と言えます。因みに値段は550円となっています。

函館駅から5分ほど歩いたところに、ラーメン屋台村がある中にこの新函館らーめん龍鳳は入っています。この店のおすすめメニューはやはり何といっても「黄金塩ラーメン」です。

スープは豚骨や鶏がらをベースにした5種類の骨をじっくり煮込んだものなのですが、そこでのこだわりポイントがなんと鶏1羽から僅か100gしか取れないといわれている鶏油（チーユ）を更に数日熟成させて黄金色になったものを使用しているのでコクと旨味と深さが更にアップしていて非常に美味しい味わいになっています。

更にこの店でのこだわりは麺ですが、なんと特注でコシがとても強い中細のソフトウェーブ玉子麺を使用していて、それが黄金色のスープによく合うのです。そして嬉しいポイントがもう一つあり、チャーシューがもも肉とバラ肉の2種類が同時に味わえるのです。違う食感のチャーシューを味わえるラーメンはなかなかないので、おすすめです。因みに値段は750円となっています。

函館駅から徒歩で7分ほどの「ぎおん通り」沿いにあるこのエビス軒は昭和4年創業という老舗中の老舗です。この店のラーメンは他の函館塩ラーメンと少し違って札幌風のコクがかなりあるスープになっています。このコクに負けないくらいの麺もガツンと太めのちぢれ麺になっているのが特徴です。

上にのってる具材も他の函館塩ラーメンとは違って、ネギやメンマ、チャーシューのほかに多めのもやしときくらげなどが入っているので、さらっと食べるというよりはお腹が減っていてがっちり食べたい人に非常にお勧めになっています。この店の人気のポイントは、追加料金100円で残った美味しいスープを使って雑炊にしてくれるというところで、腹ペコさんにはもってこいの嬉しいサービスです。

そして、この店の1番人気の塩バターコーンラーメンはなんとミシュランガイド北海道2017特別版にも掲載されました。塩スープにバターが溶け込み、お米に合わないわけはありません。最後に雑炊にしてもらうべき非常に美味しい一品です。

函館の特別史跡五稜郭跡の近くにあり、創業80年以上にもなる歴史ある店の一つです。このあじさいはランキングでも常にトップの座に君臨するほどの人気ぶりで、ちょっとラーメン通の人ならあじさいを知らない人はいない程です。函館塩ラーメンの特徴の一つに透き通るほど澄んだスープが挙げられますが、このあじさいの塩ラーメンの澄んだスープは桁違いです。

どんぶりの底が見えるほど澄んでいて驚かされます。このスープのこだわりは北海道南産の昆布を筆頭に鶏がら、豚骨などがベースになっていてあっさりはしているのですが、その中にもしっかり出汁が効いていて深みがあるスープに仕上がっています。

麺も特注になっており、中細のストレート麺で程よく美味しいスープに絡みます。上にのっている具材は基本のネギやメンマ、チャーシューのほかに水菜があり、その水菜のシャキシャキ感もこのあっさりした塩スープによく合います。

道立函館美術館の裏通りに、ひっそりと落ち着いた雰囲気のたたずまいの店がこのキッチン中華あじたかです。この店も創業50年以上の老舗店でやはり、スープにこだわりがあります。豚のあばらとげんこつと呼ばれる部分を使って、豚本来の味を引き立たせています。そしてネギなどの香味野菜も加え4時間ほど煮込んだシンプルな函館塩ラーメンの伝統を守るあっさりとした味わいになっています

麺は中太麺でもちもちしていて、のど越しが非常にいいのも特徴です。スープの透明度は少し落ちるものの味は非常にマイルドで安心感のある何度でも来たいおすすめ店です。また、美術館の近くということでオリジナルの面白いメニューも満載です。例えば、ピカソラーメンとかゴーギャンラーメンというメニューがありますが、どれもスープはやはり塩ベースとなっており伝統を守りつつ新しいものも取り入れているという印象です。

函館五稜郭エリアの繁華街の中にあるこのしお家は、その店の名の通り塩ラーメンをメインにしています。なんといってもこだわりのスープは、豚骨と鶏がらと野菜をベースにしてその他にコラーゲン豊富な豚足と鶏足も使っていて更に腹脂で作った自家製のラードを加えることにより、深みがある中でもさっぱりとしていてまろやかな美味しいスープに仕上がっています。

麺にもこだわり、特注の中細ちぢれ麺となっておりスープによく絡んでのど越しも非常に良い仕上がりになっています。その他チャーシューにもこだわりをみせていて使っている豚はSPF豚のバラ肉を長時間かけて煮込んでいるので非常に柔らかく、上にのっている具材もシンプルなのにどこか計算されたような絶妙さが伺えます。スープ、麺、チャーシューに一切妥協がないストイックな姿勢が人気なのでおすすめな店の一つになります。

函館湯の川は温泉街で有名な場所ですが、その温泉街の近くの熱帯植物園あたりにこの函館麺や一文字があります。この店の特徴は、鶏がらベースと豚骨ベースが選べるということです。ラーメンは好みがはっきり分かれる食べ物ですが、あっさり鶏がらベースとこってり豚骨ベースが一つの店にあれば好みが分かれた場合でも、この店なら一緒に食べることができるので非常におすすめです。

この函館麺や一文字の塩ラーメンのスープは鶏がらベースで、函館の南茅部というところで取れる高級昆布を使ったあっさり和風だしのスープになっています。透き通っているのに昆布のおかげでコクが非常にあるのが特徴です。また、麺にもこだわり北海道内産の小麦を使用した細めのちぢれ麺でスープとの絡み方が抜群にいいのも特徴の一つで人気の一品です。

上にのっている具材は、卵とほうれん草、ネギと糸唐辛子、メンマとチャーシューでオーソドックスなのですがその中のチャーシューにこだわりポイントがあります。お客さんに出す前に炭火であぶってからのせるので外は香ばしくカリッとしているのに中はジューシーで人気の理由の一つになります。

また、鶏がらベースのほかに、10時間かけて煮込んだ豚骨ベースの味噌ラーメンもこの函館麺や一文字では函館塩ラーメンに次ぐおすすめメニューの一つになっています。

函館元祖バスラーメンは1978年に開業して、小型のバスで函館市内を回りあちこちで営業していますが基本的には函館湯川温泉街の国道沿いにいます。ここでもやはりおすすめ1番人気は函館塩ラーメンで、スープは鶏がらをメインに鶏の足先（モミジ）や豚足、ゲンコツなど多種類の骨に加え、そこにショウガなどの香辛料も合わせてじっくり煮込んだもので、さっぱりした中にも深みがある美味しいスープです。

また、麺は中太ちぢれ玉子麺でしっかりスープに絡みます。ここでのこだわりが、少し硬めに茹でてあり時間がたっても柔らかくなりにくく、最後食べ終わるまでしっかりコシが残っているのが特徴です。上にのってる具材も至ってシンプルですが、チャーシューは自家製で5時間かけてじっくり煮込んだものでとても美味しいです。他に追加でバターやコーンなどのトッピングもできます。

函館塩ラーメン専門店えん楽は、塩ラーメン専門とありスープの素材にこだわりがあります。スープに使われている昆布は函館の南茅部産の高級昆布を使用、ホタテも北海道南産の厳選素材、鶏も北海道南産と全て北海道の厳選素材を惜しみなく使用しているスープは一切の雑味もなく、函館塩ラーメンのスープの王道ともいえる美味しいスープです、

また麺に使われいる小麦も北海道産のもので、香りやコシ、のど越しなどを考えられて特注で作っているものです。麺、スープ共に北海道産にこだわって作られた、正真正銘の函館塩ラーメンと言えます。

函館の観光スポットが集まっている函館十字街に、この櫻井家はあります。当然1番人気は函館塩ラーメンですで、スープは鶏がらと豚骨ベースですが野菜が昆布、椎茸、キャベツ、玉ねぎなどたくさん使って煮込んでいるので、スープはかなりあっさりめの仕上がりになってますが、しっかり野菜の出汁の旨味が感じられます。

また、麺はもちもちとした食感がたまらない中太麺でのど越しもよくスープによく絡み、食べ応えもあります。上にのってる具材もオーソドックスでシンプルなものですが、チャーシューが特に柔らかく評判です。この櫻井家は、函館の観光地が密集する函館十字街にありますが、観光客だけではなく近隣の地元住民も多くこの函館塩ラーメンを求めて来るほどに人気のお店です。

函館には、街のあちこちに塩ラーメンを売りにしたお店が多数あり、古くから受け継がれた伝統の塩ラーメンを地元住民が守っているのがよくわかります。中には、次世代に受け継ぐ者がなく老舗の名店が閉店しているところも多数ありますが、函館市内で塩ラーメンを筆頭に昔から勝負し続けて現在もなお有名店としてあり続けるには、並大抵のことではありません。

特に函館塩ラーメンはスープがあっさりしているのでごまかしがきかず、また他店と差別化を図るべく新しいことも取り入れて常に妥協を許さない研究を競合店同士切磋琢磨しているので、当然決めてのスープはどんどん改良され美味しくなっています。同じメニューで勝負するということは函館塩ラーメンのスープの味の底上げにもつながるので、函館の塩ラーメンのクオリティは日本でもトップクラスと言えます。

そして、函館で塩ラーメンを食べるにあたりどこが1番なのかと聞かれると返答に困ります。理由は簡単で、それぞれの店の函館塩ラーメンには、それぞれのこだわりがありどの塩ラーメンのスープや麺も、その店その店で特徴が色濃く出ており甲乙つけがたく、個人の好み次第というところが非常に大きいです。

函館へ旅行したときに函館塩ラーメンを食べると思いますが、一つに絞って行くのではなく何軒も足を運んで、自分好みの函館塩ラーメンを探すというのも旅の目的の一つに加えると旅行もより一層楽しいものになります。ぜひ、函館で透明感あふれるスープの函館塩ラーメンを食べてみてください。