マーマイトの味を例えるなら?ベジマイトの違いからおすすめレシピまで!
マーマイトは、ビールの醸造過程で最後に沈殿した酵母で、イギリスのソウルフードです。独特の風味で好き嫌いが分かれるマーマイトですが、ビール酵母の効果で美容やダイエットにも期待できます。今回は、マーマイトの味、ベジマイトとの違い、レシピなどを詳しくお伝えします。
目次
マーマイトとは?
マーマイトはイギリスのソウルフード
マーマイトはビール醸造過程で沈殿した酵母を主原料とした加工食品で、主にイギリスやニュージーランドで生産されています。ビール版の酒粕のような感じのマーマイトは、イギリスでは、古くからソウルフードとして親しまれています。ただ、万人が好む味かといえば、苦手な人も多く、好き嫌いの点でいえば、日本の納豆にも似ています。
マーマイトは優れた健康食品
加工食品としてマーマイトは、イギリスとニュージーランドの他、オーストラリアやアイルランドでも親しまれています。というのは、これらの国が旧英国領だったことも理由といえます。近頃では、マーマイトは優れた健康食品として、世界中のベジタリアンにも愛用され始めています。ただ、お伝えしていますように、万人受けする味ではありませんので、日本ではまだそれほど普及していません。
マーマイトと似たビール酵母の加工食品
マーマイトに似た加工食品もあります。有名なのは、オーストラリアのベジマイトです。それ以外では、ニュージーランドのビタマイト、スイスのセノヴィがあります。これらは、どれもビール酵母から作られた加工食品ですが、製法がそれぞれ違うこともあり、よって、味もそれぞれに個性があります。これらの個性は、日本人がそれぞれの酒蔵の酒粕を楽しむのと似ていています。
マーマイトはどんな味?
マーマイトは、粘り気のある濃い茶色のペースト状をしており、主原料がビール酵母ということもあり、かすかにエビオス錠のような香りがします。そして、気になる味ですが、そのまま口に入れるとかなり塩辛く、味噌をそのまま口にするよりも辛いです。ただ、独特に苦みと風味がありますし、そのまま食べるのではなく、調味料や隠し味に加えたら使えるものといえます。
加工食品として、マーマイトがソウルフードのイギリスでも、そのまま食べることはありません。日常的に最もポピュラーなのは、パンにマーマイトを塗る食べ方です。その際も、直接パンに塗るよりも、バターやマーガリンなどを先に塗り、後からマーマイトを乗せて塗り込む食べ方が親しまれています。バター等を加えるのは、粘り気の強いマーマイトを塗りやすくするだけでなく、風味がマイルドになるのもあります。
マーマイトとベジマイトの違いは?
ベジマイトはオーストラリア版マーマイト
マーマイトの次に有名なビール酵母加工食品にオーストラリアのベジマイトがあります。オーストラリアが旧英国領だった頃にマーマイトは普及しましたが、第一次世界大戦の影響で、イギリスからの輸入が途絶え、1923年にベジマイトは開発されました。現在のオーストラリアでは、マーマイトとベジマイトの両方ともに親しまれていますが、味が少しマイルドだということで、ベジマイトに人気があるようです。
ベジマイトはオーストラリアのソウルフード
ベジマイトはオーストラリアのソウルフードです。ベジマイトの食べ方は、マーマイトとほぼ同じで、パンに塗ったりスープに加えたりするのがポピュラーです。また、ベジマイトもかなり塩辛いので、ベジマイトにチーズを加え、味をマイルドにした商品や塩分を50パーセントカットしたものも販売されています。ベジマイトは、日本でも入手可能です。ベジマイトとマーマイトの食べ比べも楽しそうですね。
マーマイトの効果効能とは?
マーマイトはダイエットにも効果的
マーマイトは、ビール酵母を主原料とした加工食品です。ビール酵母といえば、日本ではエビオス錠などサプリメントのイメージがありますが、マーマイトは、日常の食事からビール酵母を体に取り入れることができます。ビール酵母には、ビタミンB群が豊富に含まれていますので、ダイエット食品としても注目されています。ただ、塩分が多いですので、取り入れる際は、一食あたりの量を調整する必要があります。
ビール酵母の効果効能
ビール酵母は、糖をアルコールと炭酸ガスに分解する働きをします。食べた物が、糖として吸収されるのを抑える効果が期待できます。ダイエットに効果がある点はここですね。また、酵母に含まれているビタミンB群は、体の皮膚の健康や血液を作るのに重要な働きをします。さらに、酵母は、腸内でオリゴ糖を発生させ、善玉菌が活発になり、腸内を悪玉菌からまもります。マーマイトは健康補助食品でもあります。
マーマイトはどこで買える?
マーマイトは、ネットショッピングで購入できますが、リアル店舗でも購入できます。カルディコーヒーファームや成城石井で取り扱っていますが、イギリスの雑貨店や近頃では、大型店舗のスーパーでも取り扱っているところもあります。独特の風味がありますので、マーマイトは容量の少ない一般的な125gをおすすめします。また、レシピ本もありますので、料理の味付けなど参考にしてみてくださいね。
マーマイトの食べ方
基本はブラウンブレッドがおすすめ
イギリスでは、マーマイトをパンに塗る食べ方が最もポピュラーです。パンは、食パンでもいいですが、できれば、ブラウンブレッドがおすすめです。小麦の味そのものとマーマイトの相性は抜群です。食べ方は、そのままマーマイトを塗るよりも、焼いたブラウンブレッドにクリームチーズやバターを溶かし、薄くマーマイトを塗ると美味しいですよ。
ベーグルとの相性も抜群
ベーグルにマーマイトを塗る食べ方もおすすめです。ベーグルの程よい硬さが、噛めば噛むほどマーマイトの味わいが増します。ベーグルにマーマイトを塗る際も、ベーグルをオーブントースターでほんのり焼いて、バターやクリームチーズを乗せて、マーマイトを塗ると美味しくいただけます。ポイントは、ベーグルを横から半分に切り、切口にマーマイトを塗って食べます。
クランペットに塗る食べ方も人気
クランペットは、イギリスでは一般的な軽食パンです。クランペットには特別な風味はありませんが、加える素材の風味を味わえるパンです。バターを塗る食べ方もポピュラーですが、バターとマーマイトを塗る食べ方も親しまれています。マーマイトがプツプツの穴に沁み込んで美味しくいただけます。マーマイトをたくさん塗ると塩辛いですので、薄く延ばして食べましょう。
マーマイトは隠し味にもおすすめ
調味料としてのバリエーションも豊富
どんな素材も隠し味になるのと同様、マーマイトも隠し味として大活躍します。ビール酵母は、お肉などを柔らかくしますので、長時間煮込まなくても美味しくいただけます。また、マーマイトは塩分が多いので、塩の代わりにマーマイトを調味料として使う方法もあります。お味噌汁や肉じゃが、カレーなどの隠し味にも使えます。隠し味の美味しさを発見すると、様々な料理に使えるのでとても便利です。
マーマイトを使ったイギリスのお菓子
マーマイトのお菓子~ポテトチップス~
ポテトチップスのマーマイト味です。カルビーのコンソメパンチのような感覚です。ウォーカーズは、イギリスではポピュラーなお菓子メーカーで、「歩きながらでも食べてしまう美味しさ」といったところでしょうか?イギリスには、このように、マーマイト味のお菓子が数多くあります。焦げたような風味がありますが、美味しいのですぐになくなります。
マーマイトのお菓子~ビスケット~
こちらは、マーマイト風味のビスケットです。ビスケットといえば甘いイメージがありますが、こちらのマーマイト風味のビスケットは、味もしょっぱいです。醤油ぽい風味があるのは、発酵食品という点で共通しているからなのでしょうか?しかし、苦みもありますので、焦げた醤油みたいな感じです。お酒のおつまみにもなりそうです。
マーマイトのお菓子~カシューナッツ~
こちらもイギリスではポピュラーなカシューナッツのマーマイト味です。じっくりローストされたカシューナッツにマーマイトのしょっぱさと香ばしさが加わった逸品です。お酒のおつまみにピッタリです。お店でもし見かけたら迷わず買いましょう。
マーマイトのおすすめレシピ
おすすめレシピ~ベイクドビーンズ~
朝食にベイクドビーンズは健康的ですね。レシピ(2人分)は、白いんげん豆の水煮400gを鍋に移し、コンロで温めます。味付けは、マーマイト大さじ1を加えるだけ。火が通って、お皿に分けたら完成。とても簡単です。ポイントとしては、他の副菜で栄養のバランスを整ることです。いんげん豆でたんぱく質を補給し、味付けのマーマイトで糖分の吸収を抑えるヘルシーな献立です。
おすすめレシピ~カルボナーラ~
パスタの隠し味にもマーマイトはおすすめです。レシピは、基本のカルボナーラの材料の塩をマーマイトに変更するだけ。いつものカルボナーラよりもコクが増します。また、簡単アレンジとして、フライパンでパスターを湯がきます。パスタが浸る程度に湯を捨て、ソース(卵・牛乳・胡椒・パルメザンチーズ・マーマイト)を投入。火を止め、ソースが十分にパスタと絡まったら、お皿に盛りつけて完成です。
おすすめレシピ~クランペットプディング~
クランペットプディングにもマーマイトはおすすめです。レシピは、①マーマイトを塗ったクランペット2枚を軽く焼き、半分に切ります。②耐熱皿(小)に粉チーズ50gを敷き、クランペットを並べます。③牛乳適量を加えた溶き卵2個分をクランペットに流し込みます。④さらに粉チーズ適量を振りかけ180℃のオーブンで15~20分焼いたら完成です。とても簡単に本格的なマーマイトの味が楽しめますので、ぜひお試しくださいね。
まとめ:マーマイトは想像以上に美味しい
「マーマイトの味を例えるなら?ベジマイトの違いからおすすめレシピまで!」と題しましてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?マーマイトは、まだまだ日本では馴染みのない食品ですが、醤油やお味噌などと同じように、様々な料理で活用できます。店頭などで見かけたらぜひ一度お試しください。皆さんのお役に立てたら嬉しいです。