白ごまの栄養と効果効能は?黒ごまとの違いを栄養成分などで比較!

ごまは昔から料理を作る際に重宝されてきた食材の1つです。特に日本食には多く使用されており、その栄養と効果効能は高く評価されてきました。ごまには大きく分けると「白ごま」と「黒ごま」と「金ごま」がありますが、この3つは何が違うのか理解している人は少ないのではないでしょうか。今回は「白ごま」をメインに栄養や効果効能を紹介し、黒ごまなどの他のごまと違う点も具体的に比較しながら紹介していきます。

白ごまの栄養と効果効能は?黒ごまとの違いを栄養成分などで比較!のイメージ

目次

  1. 1白ごまの長い歴史!
  2. 2白ごまの栄養や効果効能は?
  3. 3白ごまと黒ごまの違う点とは?
  4. 4その他のごまの種類!
  5. 5白ごまを食べすぎると危険!
  6. 6白ごまを使った効果効能を引き出せる料理!
  7. 7まとめ)白ごまの栄養を生活に取り入れよう!

白ごまの長い歴史!

ごまの歴史は6000年以上!

そもそもその白ごまはいつから日本に伝わったのでしょうか?実は白ごまを含む、ごまは6000年以上も前にアフリカで栽培されていました。それからエジプトやインド、中国を経て日本に伝わってきました。日本に伝わった時期ですが、実は正確には分かっておらず縄文時代や奈良時代、あるいは飛鳥時代という説まであります。とても古くから栄養や効果効能を認められ、使用されてきた食材です。

日本では仏教が広まると同時にごまも世間に広まっていきました。精進料理に使用される事が多く、命あるものを食してはいけないという僧侶には大きな栄養源となっていました。またアロマとしても使用されており、その高い栄養価は昔の人も気付き、生活に上手く取り入れていました。

あの世界三大美女といわれているクレオパトラもごまの成分に注目し、ごま油を日常的に食べ、香料や化粧品に使っていたという説もあります。また古代エジプトでは、はちみつとごま油を混ぜた物を酸化防止剤としてミイラに塗り、できるだけ腐らないようにしていました。


 

インドにはごま油を額に垂らし傷を治したり、新陳代謝を促進させる治療法があります。ごま油は豊富な栄養を含んでいるため、その成分が体内の老廃物を流し、体の細胞を活発にさせるというものです。肌荒れも改善していくため、女性からも人気のある治療法です。

 

ごまは5月から6月の雨季を避けた20度以上の気温で種まきを始め、日当たりがよく、水はけがよい場所で育てる必要があります。収穫時期は9月下旬頃です。ごまは日本ではほとんど収穫されておらず、輸入に頼っている食品の1つです。

日本はアジア圏を中心としてアメリカやエジプトの世界各国からごまを輸入しています。白ごまは世界中で生産されており東南アジアや中南米からの輸入に頼っています。黒ごまはミャンマーなどのアジア圏から8割以上を輸入しています。金ごまはラグアイや中近東からの輸入が多くなっています。

白ごまの栄養や効果効能は?

白ごまは栄養価が高い!

白ごまには油分やタンパク質をメインにミネラルやビタミン、食物繊維などが豊富に含まれています。植物性食品の中でも優秀な栄養価を誇る食品です。特に白ごまは甘みが深く、本来の香りや味を楽しみたい人に選ばれている種類です。

白ごまに多く含まれる油分は不飽和脂肪酸であり、その不飽和脂肪酸は血液中の悪玉コレステロールを溶かして体外へと排出する効果を持っているリノール酸と、善玉コレステロールを排出することなく便通を良くするオレイン酸でできています。リノール酸を多く含む食材は、大豆油やコーン油などの植物から作られる油が多く、オレイン酸はいわしやさんまなどの魚から摂取することができます。両方含んでいる食材は非常に稀です。

白ごまのたんぱく質には必須アミノ酸という体内では作られにくいアミノ酸を多く含んでいます。この必須アミノ酸は20種類必要とされていますが、白ごまはバランスよくこの成分を含んでいるため、人間の体には最適な食べ物です。また肉や魚と同じぐらいのたんぱく質を含んでいます。
 

白ごまの食物繊維には便秘予防を解消する効果があり、それと同時にコレステロールを体外へ排出させる特殊な成分も含まれています。カルシウムや鉄分も豊富に含まれているため肩こりや高血圧、貧血にも効果がある食材です。

「セサミン」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?白ごまにはセサミンと呼ばれる成分が含まれておりアンチエイジング(若返り)に効果があります。その他にも肝機能や脂肪燃焼しやすくなるなど効能が発見されています。

ごまは見た目通り、硬い皮で覆われているためそのまま食べても体に吸収されることなく体外へ排出されてしまします。その為食べる時にはすりごまにしたり、煎りゴマにして食べて、栄養がしっかりと体内に吸収されるようにすることをお勧めします。

ごまの開封後は湿気がない涼しい場所で保管し、一ヶ月以内に食べきるのがお勧めです。冷蔵庫で保管しても結構です。すりごまは香りがすぐに無くなってしまうので、食べる時に擦るようにしたほうが良いです。できるだけ香りが飛ぶ前に使い切りましょう。

白ごまと黒ごまの違う点とは?

白ごまと黒ごまそれぞれ違う良さがある!

白ごまの特徴として黒ごまよりも必須脂質が多く含まれており、動脈硬化の予防やダイエット、老化予防を目的としている人にはお勧めです。黒ごまにはポリフェノールが含まれている為、ガンの防止には期待できる効能となっています。

白ごまは黒ごまと比較すると風味が豊かで、ごま本来の味を堪能することができます。黒ごまは香ばしく、少し苦みがあるのが特徴です。その料理にあったごまの種類を選ぶことで、ごまの存在感をさらに引き立たせることができます。

スーパーなどでよく見かけるごま油ですが、実はごま油は白ごまから作られています。脂質の多さから白ごまから作るほうが適しているということで黒ごまからはほとんど作られていません。これも白ごまと黒ごまの違う点の1つです。

その他のごまの種類!

金ごまの特徴と違う点

金ごまは深い甘みと独特の香りが特徴のごまです。その強い香りからきんぴらや煮物などに使うと最適です。また深い甘みが特徴のため、そのままふりかけとしてごはんにかけて食べてもおいしく食べることができます。

金ごまはフラボノイドという成分を含んでおり、更年期障害に効果があります。また、たんぱく質や脂質も多く含んでおり、白ごまと黒ごまの良い点を持ち合わせている良い素材ですが、生産量が少ないため購入が難しくなっているのが難点です。しかし、生産が少ないとはいっても値段は他のごまと変わらない為、見つけた時には買って食べてみてはいかがでしょうか?

ごまは様々な形で加工されて、販売しています。異物を取り除き洗って乾燥させた「洗いごま」、その洗いごまを焙煎した「いりごま」、そのいりごまをすったのが「すりごま」、またいりごまを練り上げたものが「練りごま」、表皮を取って香りと甘みを出した「皮むきごま」というように用途に合わせて食べやすいように加工されています。

 

白ごまを食べすぎると危険!

肥満や腹痛の原因に!

体に良い成分が多く含まれている白ごまですが、食べ過ぎると肥満を引き起こす原因となります。一般的ないりごまですが100gで約600kcal程のカロリーがあります。その為、体に良いからと食べ過ぎてしまうとカロリー摂取オーバーとなり太ってしまします。推奨されているのは1日大さじ2杯程度です。食べ過ぎたとしても大さじ4杯までが限度です。

白ごまを食べ過ぎると、腹痛や下痢になる可能性もあります。油物や食物繊維を多く含んでいるため、排便を促すという効能が反対に効きすぎてしまい、腹痛や下痢を引き起こしてしまします。体に良いとされる食物繊維でさえも取りすぎてしまうと体に悪影響を引き起こします。

白ごまには牛乳の11倍のカルシウムが含まれているため、こちらも食べ過ぎてしまうと過剰摂取となります。カルシウムも摂取し過ぎると、亜鉛やマグネシウムといった他の栄養吸収の妨げをします。亜鉛が不足すると肌荒れなどの美容面での悪影響がでます。マグネシウムが不足するとけいれんなどを起こす可能性もあります。

白ごまを使った効果効能を引き出せる料理!

白ごまが一風違う!ほうれん草のごま和え!

白ごまを使った料理の定番といえばほうれん草のごま和えを想像される人も多いのではないでしょうか。ほうれん草を茹でて和えるだけの料理ですが、シンプルだからこそしっかり作ることで味が格段に違ってきます。

ほうれん草のごま和えを作る時のコツですが、油を引いていないフライパンを使い弱めの中火で乾煎りすることです。それにより、白ごまの風味をしっかりと出すことができ、いつもと違うほうれん草のごま和えを作る事ができます。

まとめ)白ごまの栄養を生活に取り入れよう!

今回は白ごまの栄養と効果効能についてご紹介しました。白ごまには他の食材から取りづらい必須アミノ酸が含まれており、体に良いことが分かりました。また、黒ごまとは見た目だけでなく、栄養の面でもそれぞれに良い点がありました。用途に合わせて使い分けることができればなお一層食事を楽しむことができそうです。

昔から全世界ではごまの栄養価は高く評価され、治療など人々の生活を支えてきていました。栄養価が高いからと食べ過ぎてしまうのも危険なごまですが、生活に取り入れて健康な生活を心がけてみてはいかがでしょうか。

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