2019年01月17日公開
2024年08月29日更新
黒ビールはどうして黒い?種類ごとの違いからおつまみレシピまで!
会社や友人との飲み会でも定番のお酒ビールですが、皆さん黒ビールを知っていますか?その名前の通り色が黒くなっているビールです。今回の記事では、そんな黒ビールについて詳しく紹介していきます。黒ビールの特徴や他のビールとの違い、黒ビールが黒い理由の1つでもある麦芽についても詳しく紹介します。また、黒ビールの種類や黒ビールにぴったりの家でも簡単に食べることができるおつまみメニューも紹介しているので、黒ビールについて知りたい時の参考にしてください。
黒ビールはどんな特徴?黒い理由とは?
まずは、最初に黒ビールの特徴や黒ビールが黒い理由について詳しく紹介していきます。黒ビールと通常のビールとの違いなども詳しく見てみましょう。
黒ビールの特徴はコクと風味の強さ
黒ビールの最大の特徴はその深いコクと風味の強さになります。一般的な黄色のビールに比べて、黒ビールは濃い味わいを感じることができ、深いコクを楽しむことができます。また、焙煎された麦芽の香ばしさによって、深いコクだけではなく、豊かな強い風味も同時に感じることができるビールとなっています。
黒ビールが黒い2つの理由とは?
では、どうして黒ビールは黒いのでしょうか?その理由はビールの原料の麦芽にあります。ビールの主原料は麦芽、ホップ、水、酵母の4つとなっています。その中でも麦芽はビールの味や香り、色の決め手となる重要な原料となっています。黒ビールが黒い理由はこの麦芽が関係しています。麦芽が作られる工程は製麦といわれており、この工程の中に黒ビールが黒い理由が隠されています。
製麦中には、芽が生えた麦芽を80℃前後の熱風で乾かし、麦芽の成長を止める焙燥と呼ばれる作業があります。この作業のみでできた黄金色の麦芽は淡色麦芽と呼ばれ、一般的なビールのベースとなっています。そして、もう一つの工程は焙煎と呼ばれており、100℃以上の高い温度で麦芽を焦がす作業が存在します。この作業でできた麦芽のことは濃色麦芽と呼ばれています。
濃色麦芽の色の違いは焙煎する時の温度や時間によって異なり、キツネ色のカラメル麦芽、チョコレート色のチョコレート麦芽、真っ黒な色をした黒麦芽など、多くの種類が存在しています。ここまででピンときた人も多いのではないでしょうか?黒ビールが黒い理由は焙煎の作業でできた濃色麦芽を使っているからです!
黒ビールと普通のビールとの味の違い
次に黒ビールと一般的なビールとの味の違いについて紹介していきます。黒ビールの特徴としてはコクと風味の強さがありますが、黒ビールは一般的なビールと比べて炭酸が弱いのも特徴の1つといえるでしょう。黒ビールは通常のビールとは違い、キンキンに冷えたものよりも少しぬるめの温度にしておくと、香りを際立たせることができてまろやかな味わいを楽しむことも可能です。
黒ビールで使用するチョコレート麦芽とは?
黒ビールが黒い理由として焙煎によって焦がした麦芽を使用して作られていることがわかりましたが、その中でもあまり、聞きなれない濃色麦芽のチョコレート麦芽とはどんなものなのでしょうか?チョコレートと聞いて多くの人は「甘いビールなの?」と思いがちですが、チョコレート麦芽は色がチョコレートに似ているだけで甘くはありません。
実際に味もほろ苦い味で、香ばしいナッツ風味を楽しむことができる麦芽となっています。バレンタインの季節になると店頭にチョコビールが並んでいるのを見かける人も多いのではないでしょうか?このチョコビールもチョコレート麦芽を使って作られている黒ビールでサンクトガーレンが出している「インペリアルチョコレートスタウト」が非常に有名です。
黒ビールのギネスをプロのように注ぐには?
黒ビールが黒い理由や普通のビールとの違いを紹介してきましたが、次は黒ビールを飲む人なら知っている人も多い、黒ビールの代表「ドラフト・ギネス」について解説していきます。ドラフト・ギネスはベルベットのような滑らかな泡が特徴の黒ビールです。特徴でもあるクリーミーな泡を家でも簡単に楽しむポイントも紹介しているので、家で黒ビールを楽しむときに参考にしてください。
ギネスを3時間以上冷やす
最初にドラフト・ギネスを飲む際には、缶のドラフト・ギネスをおすすめします。缶のドラフト・ギネスにはフローティング・ウィジェットと呼ばれる白い球型のカプセルが入っており、誰でも簡単にクリーミーな泡を作ることが可能です。缶を買った後は缶の中のガスをしっかりとビールに溶け込ませるために、最低でも3時間以上は冷蔵庫で冷やすようにしましょう。
通常のビールを飲む場合はよく、グラスも一緒冷やしていましたが、黒ビールを飲む際はビールのみで、グラスは冷やさないようにしましょう。
大きめグラスにゆっくりと注ぐ
次に黒ビールをグラスに注ぐ時のポイントを紹介していきます。通常のビールは最初に勢いよく注ぎ泡を立たせるものも多いです。しかし、ドラフト・ギネスを飲む際は勢いよく注がないようにしてグラスを斜め45℃に傾け、ゆっくりと缶の中身を注いでいきます。この時に高いところから注いだり、わざと泡を立てようとはしうないようにしましょう。
119.5秒待ってから黒ビールを飲む
ゆっくりとドラフト・ギネスをグラスに注いだら、すぐに飲むのではなく約2分程度待つようにしましょう。ドラフト・ギネスを注いだ直後は、ビールの下から細かい泡が少しずつ上に上がってきます。泡が下から上に上がるにつれてドラフト・ギネスのビールの色が黒くなっていくので、泡が最後まで上に上がったら完成です。
ドラフト・ギネスは缶のものを買って、冷蔵庫でしっかり冷やしてグラスにゆっくり注いで待つだけです。非常に簡単に美味しい黒ビールを飲むことができるので、ぜひ家で一度試してみてはどうでしょうか?
黒ビールはどんな種類があるのか?
次に黒ビールの種類について紹介していきます。黒ビールは色の濃いビールのこと全般を指していますが、黒ビールは大きく分けて4つの種類が存在しています。次はそんな4種類の黒ビールの違いやそれぞれの特徴を解説していきます。4種類の黒ビールのうち、自分に合った黒ビールを探してみましょう。
スッキリとした後味「シュバルツ」
最初に紹介する黒ビールの種類は「シュバルツ」です。こちらの黒ビールはドイツのバイエルン地方が発祥といわれており、シュバルツとはドイツ語で黒を意味します。真っ黒に焙煎した黒麦芽によって作られており、ビターチョコレートやコーヒーのような香ばしさがある黒ビールです。苦みが弱く、黒ビールの中でもすっきりとした飲みごたえの黒ビールとなっています。
シュバルツビールのアルコール度数は4.1%~5%となっており、代表的な商品としてはエビスビールの「エビスプレミアムブラック」やイケアの「ダークラガービール」などが存在します。
麦芽の苦味をしっかり感じる「スタウト」
次に紹介する黒ビールの種類の2つ目は「スタウト」です。主にアイルランドやイギリスで作られているビールでドラフト・ギネスもこのスタウトにあたります。下面発酵で醸造されるシュバルツとは違い、上面発酵によって醸造された黒ビールを指します。日本におけるビールの分類は、「濃色の麦芽を原料の一部に用い、色が濃く、香味の特に強いビール」とされています。
名前のスタウトとは「強い」という意味があり、その味は濃厚で苦み、酸味とも強い黒ビールの種類となっています。アルコール分は一般的なラガービールよりも高いが、カロリーは低い黒ビールです。スタウトの飲み方としてはそのまま飲む以外にも、普通のビールに割って飲んだり、生卵を落として飲む方法があります。代表的な商品としては「ドラフト・ギネス」や「インペリアルスタウト」が存在しています。
ドライな味わいが特徴「デュンケル」
次に紹介する黒ビールの種類の3つ目は「デュンケル」です。デュンケルとはドイツ語で「暗い」を意味する単語で、ドイツ南部発祥の褐色の液色をしたビールとなっています。麦芽は真っ黒になる手前まで焙煎されており、麦芽の風味が強く、ホップの香りと苦みは控えめとなっています。口当たりも軽く、まろやかな味わいの黒ビールです。
デュンケルのアルコール度数は4.5%~5.5%程度となっており、空模様の「月夜のデュンケル」などが存在します。その他にも「ダブル・デュンケル」や「トリプル・デュンケル」なども存在しており、通常のデュンケルよりもアルコール度数が高くなっています。ただし、味や香り、色合いなどの特徴は維持されており、特徴と高アルコール分が調和されているものを指します。
芳醇でコク深い「ポーター」
最後に紹介する黒ビールの種類の4つ目は「ポーター」です。ポーターは18世紀に開発された黒ビールで、焙煎した茶色麦芽を用いた作られるため、焦がした麦芽の芳香とホップの苦さが味わえるのが特徴です。ポーターは通常、硬水ではなく軟水で醸造されています。ポーターの中でもアルコール度数が高いものは「スタウト・ポーター」と呼ばれていましたが、その後「スタウト」と呼ばれるようになりました。
ポーターの名前の由来は、テムズ川でロンドン市内まで運ばれた物品を市内各所に配送していた人々(ポーター)が好んで飲んでいたため、ポーターという名前になったといわれています。黒ビールのポーターには「東京ブラック」などの商品が存在しています。
黒ビールに合うおつまみレシピ
黒ビールが黒い理由や、各種類の黒ビールの特徴を覚えたところで、最後に黒ビールにもぴったりのおつまみの簡単レシピを紹介していきます。家でも簡単に食べることができるおつまみとなっているので、ぜひ黒ビールと一緒に楽しんでみてはどうでしょか?
黒ビールにぴったり「チーズポテト」
最初に紹介する黒ビールにおすすめのおつまみは「チーズポテト」です。使う材料もスーパーで簡単に揃えることができるのでどの家庭でも簡単に作ることが可能です。こちらのおつまみメニューは黒ビールだけではなく、普通のビールにもぴったりのおつまみとなっているので、家飲みをする際などに一度試してみてはどうでしょうか?用意する材料と作り方の手順は以下を参考にしてください。
- ジャガイモ2個
- ピザ用チーズ30g
- 片栗粉大さじ3
- マヨネーズ大さじ2
- 塩コショウ少々
- ジャガイモの皮を剥いて、ラップで包みます。
- 電子レンジでラップに包んだジャガイモを5分間加熱します。
- 温めたジャガイモが熱いうちに、チーズを加えて潰していきます。
- 片栗粉、マヨネーズ、塩コショウを加えてよくこねます。
- こね終えたら、小判状に丸めていきます。
- 多めの油をフライパンに引き、両面がこんがりとなるまで焼いていきます。
- こんがりと焼き色がついたら完成です。器に盛り付けてお好みでケチャップなどを付けて食べてください。
ボリューム満点のおつまみ「スパイシー焼肉バーガー」
次に紹介する黒ビールにおすすめのおつまみは「スパイシー焼肉バーガー」です。こちらのおつまみメニューはビール類全般や赤ワインにも合うボリューム満点のおつまみとなっており、お酒を飲みながらがっつり食べたいという人におすすめのメニューです。用意する材料と作る手順は以下を参考にしてください。
- 玉ねぎ1/2個
- 牛肉(薄切り)200g
- 塩少々
- コショウ少々
- 小麦粉大さじ1
- サラダ油大さじ1と1/2
- バーガーバンズ2個
- マヨネーズ少々
- フリルレタス2枚
- トマト(輪切り)2枚
- スライスチーズ(チェダー)2枚
- ケチャップ大さじ2
- 赤ワイン大さじ1
- ウスターソース大さじ1/2
- しょうゆ小さじ1/2
- オレガノ小さじ1
- チリパウダー、クミンパウダー小さじ1/4
- 玉ねぎは7~8mm幅の輪切りにしておきます。
- 牛肉に塩、コショウを振り、小麦粉をまぶす。
- フライパンにサラダ油(大さじ1/2)を温め、1の玉ねぎを炒めます。透き通ってきたらほぐして取り出します。
- 牛肉を加えて色が変わるまで炒めます。
- 4にサラダ油(大さじ1)を追加して温め、よく炒めたらケチャップ、赤ワイン、ウスターソース、しょうゆ、オレガノ、チリパウダー、クミンパウダーをの調味料を加えて炒め合わせます。
- バーガーバンズを軽く焼き、内側に薄くマヨネーズを塗ります。レタス、トマト、スライスチーズなどと一緒に5を乗せてサンド完成です。
皮ごと香ばしく焼いた「皮つき玉ねぎとジャガイモのベーコン焼き」
次に紹介する黒ビールにおすすめのおつまみは「皮つき玉ねぎとジャガイモのベーコン焼き」です。こちらのおつまみメニューは黒ビールなどのビール類はもちろん、ワインやハイボールなどのお酒にもぴったりのおつまみとなっています。使う食材も玉ねぎとジャガイモ、ベーコンとどの家庭でもある食材を使っているので、手軽にビールに合うおつまみを作ることが可能です。用意する材料と手順は以下を参考にしてください。
- 玉ねぎ1個
- ジャガイモ2個
- ベーコン60g(ブロック)
- バター20g
- 塩小さじ1/4
- 粗びき黒コショウ適量
- ウイスキー大さじ1/2
- 玉ねぎは皮つきのまま縦半分に切って、底の部分を薄く切り落として平らにします。縦に1/3くらいの深さで切り込みを入れます。
- ジャガイモは皮つきのままよく洗って、、4等分に切る
- 耐熱皿に1と2を並べ、拍子木切りしたベーコンを乗せます。バターをちぎってちらし、塩と粗びき黒コショウ、ウイスキーの順に全体にかけていきます。
- 3にラップをかけて、電子レンジで600W7分間加熱します。
- 4をアルミホイルにのせ、耐熱皿に残った汁をまわしかけ、オーブントースターで8~10分、様子を見ながら焼き色がつくまで焼きます。
- 器に移したら完成です。
黒ビールで楽しく乾杯しよう!
黒ビールが黒い理由や特徴、通常のビールとの違いを紹介してきましたが、どうだったでしょうか?黒ビールと普通のビールでは、風味やコクの違いがあるため、深い味わいを楽しみたい人には黒ビールをおすすめします。また、黒ビールに合うおつまみも紹介してきましたが、今回の記事で紹介したおつまみ以外にも、まだまだあるので、ぜひ自分で探してみてはどうでしょうか?