ドライアイスの簡単な作り方とは?材料や成分は?注意点もチェック!

ドライアイスの作り方は簡単ですので、必要な材料が揃えば作れます。自宅で挑戦する際には注意点もありますので、取り扱いに気をつけて事故を起こさないようにしましょう。今回はドライアイスの作り方や注意点、ドライアイスの成分についても触れていきます。

ドライアイスの簡単な作り方とは?材料や成分は?注意点もチェック!のイメージ

目次

  1. 1ドライアイスは簡単に手作りできる
  2. 2ドライアイスの成分と工場での製造工程
  3. 3ドライアイスの家庭での簡単な作り方
  4. 4ドライアイスを使う時の注意点
  5. 5ドライアイスの注意点を守って作ってみよう!

ドライアイスは簡単に手作りできる

ドライアイスは遠く離れた場所まで食材や飲み物を冷たいまま保存できたり、イベントのスモーク演出やクール便などに役立っています。氷や保冷剤よりも長時間保冷できる上に、後はきれいに跡形もなく消えるので持ち運びにも便利です。

そんなドライアイスですが自宅でも簡単に作れるのを知っていましたか?ドライアイスの成分は1つですので材料が揃えば自宅でも作れます。今回はドライアイスの成分や自宅での作り方、注意点を紹介していきます。

ドライアイスの成分と工場での製造工程

成分は?

ドライアイスの成分は二酸化炭素(炭酸ガス)のみです。ビール工場などの発酵過程や、製油所の精製過程、アンモニアの製造過程などで出る副産物の気体状態の二酸化炭素を使用して作られています。

ドライアイスの周りはひんやりするけども、それほど冷たいというイメージはないかもしれません。ですがその温度は-79℃ととても冷たいです。その強力な冷たさのお陰で食品を長時間保冷してくれます。

ドライアイスの形状から粉末状のスノー、小粒のペレット、塊のブロックに分けられます。スノー、ペレットはブロックと比べて利用時間は短くなりますが急速に冷やせます。ブロックは大きな塊なので溶けにくく長時間使用できますが、小さく割って使用しなければなりません。

製造工程

ドライアイスは気体の二酸化炭素に圧力をかけて液体に変化させ、液体を急速に空気中に放出することで起こる気化熱を利用し一瞬で固体に変えています。この固体を固めるとドライアイスが完成します。
 
もう少し詳しく説明すると、ドライアイスを作るにはまず炭酸ガスを作らなくてはいけません。炭酸ガスは二酸化炭素のことですが、私達の身の回りにある二酸化炭素は気体です。

それを加圧して圧縮することで液体の二酸化炭素ができます。そしてドライアイスの製造工場では液体の二酸化炭素を急速に大気中に放出することで気化熱を奪い一気に液体の温度を下げていきます。

温度が一気に下がり凝固点を下回ると固体に変わります。この工程でできるのは粉末状のドライアイスなので、水を使って使いやすい形に成形してお馴染みのドライアイスが完成します。ドライアイスの製造工場でも粉末のドライアイスしかできないようです。

ドライアイスの家庭での簡単な作り方

必要なモノ

必要なものは二酸化炭素ですが、空気中にあっても用意できないですし、ましてや自分で気体を液体にするなどできそうもないです。

そこで必要になるのが二酸化炭素消化器です。ラッパの吹出口がついている消化器ですが、ホームセンターでも売られていることがあります。見た目は火災のときに使う消化器と同じですが、一般的な消化器は5000円以下で購入できるものの、二酸化炭素消化器は2万円~3万円程度するようです。

二酸化炭素消化器の本来の用途は、電気製品や電子機器、精密機械がある場所で火災が起きた際に粉が出ない消化器として使われています。精密機械がある施設では破損や第自己の恐れがあるのでそのような場所でよく使われるようです。

もうひとつ必要なのが布製の袋です。これには枕カバーやクッションカバーが最適です。そのまま噴射しても固体になった二酸化炭素は散らばってしまいますので、噴射時の固体を集める袋が必要です。

また、空気が噴射されるのである程度通気性がいいものでないといけないのでビニール袋では使いづらいです。麻袋のカバーがあると便利でしょう。材料は簡単に用意できるものの、ドライアイスを購入した方が安いです。効率は悪いですが実験という意味では楽しいかもしれません。

作り方

準備物が揃えば作り方はとても簡単で、布製のカバーの中で二酸化炭素消化器を一気に噴射します。そうすると粉状のドライアイスが完成します。固体ではなくぱらぱらしたものができるので、布製のカバーの中で固めると固まったものができます。

ですがあまり多くはできませんので大量のドライアイスを期待していると残念な気持ちになるかもしれません。材料さえ揃えば簡単に挑戦できるので、お子さんの自由研究の実験テーマにするにはいい題材になりそうです。

注意点

簡単に作れるので挑戦してみようという方もいるかもしれませんが、必ず守ってほしい注意点があります。作る前に気をつけて欲しいのが、換気をしっかりすることです。密閉空間で二酸化炭素を噴射すると酸欠状態になってしまいます。ドライアイスが溶けるときにも二酸化炭素が発生しているので密閉空間で使用しないようにするのは同じです。

密閉空間では行わず、換気できる状態をしっかりと確保して広い場所で行ってください。自宅でドライアイス作りをして酸欠になっては楽しい実験も台無しです。実際に酸欠になった事故も発生しているので充分に注意してください。

また、厚手の軍手などをつけてください。ドライアイスは直接触ると非常に危険ですので、興味本位で触ってしまうと凍傷になる恐れがあります。

ドライアイスを使う時の注意点

素手で触らない

ドライアイスを直接素手で触るのは非常に危険な行為です。触れるだけでも凍傷の恐れがあり危険ですが、興味本位で口に含んでしまうと凍傷と合わせて二酸化炭素中毒になる恐れがありますので絶対にしないでください

ドライアイスに誤って触れてしまうと一瞬で指とドライアイスがくっついてしまい凍傷になる恐れがあります。ドライアイスのモクモクと溶けていく様子はお子さんにとって興味をひかれるものですので、お子さんが凍傷を負う事故もよくあるようです。

万が一ドライアイスに触ってしまったという際には、ドライアイスに触れた部分をボウルなどに張ったぬるま湯に入れて徐々に温めていってください。ドライアイスは-79℃と低温で、触れてしまうと皮膚や組織が凍結してしまいます。熱さと痛みを感じるのでやけどと同じ症状がでますが、やけどの対処と同じく冷やしてはいけません

ドライアイスが指にひっついてしまった際も無理やり取ってはいけません。皮膚が破れてしまう可能性がありますので、様子を見ながら少しずつ取ってください。痛みが続いたり水ぶくれ、皮膚の色が変わっている場合はすぐに病院を受診しましょう。

ぬるま湯に入れてもしばらくしても痛みがある場合には凍傷で皮膚の下の組織が損傷している恐れがあります。雑菌が入って化膿してしまうとさらに症状が重くなる可能性がありますので、清潔にした状態で病院に向かいましょう。

密閉容器に入れない

保存する際に絶対にしないでほしいのが空き缶やペットボトル、ビンに入れることです。ドライアイスが気化するとその体積は約750倍にもなります。そのため密閉性が高い容器に入れると破裂して怪我をする恐れがあります。

炭酸水を作りたいからとペットボトルに水とドライアイスを入れるのもやめましょう。同じく密閉状態になるので容器が膨張して破裂します。その結果破片やペットボトルのキャップが吹き飛んで顔や腕に重症を負ったという事故も発生しています

換気を十分に行う

ドライアイスは溶けると消えてしまいます。二酸化炭素は目に見えませんし味もしなければ臭いもありません。空気よりも重いので低い場所にたまるという性質があります。換気が充分でない地下室や自動車などで使ったり保存すると、酸欠になったり二酸化炭素中毒になる可能性があります

二酸化炭素の濃度が空気中に3~4%になると頭痛や吐き気などの症状が現れます。7%を超えると意識がなくなりこの状態が続くと呼吸困難や呼吸が停止します。20%を超えると数秒で死んでしまうそうです。

通常でしたら二酸化炭素の濃度は空気中に0.04%程度ととても少ないです。実際にドライアイスをワゴン車で運んでいる最中に酸欠になり死亡したという事故も発生しているので取り扱いには充分に気をつけてください。

ドライアイスの注意点を守って作ってみよう!

今回はドライアイスの作り方や注意点について紹介していきました。ドライアイスの成分は二酸化炭素のみですので、二酸化炭素が用意できれば自宅でも作れます。実際に材料を用意するのには結構なお金がかかりますので、ドライアイスを購入した方が安上がりですがお子さんと一緒に実験するのには楽しいかもしれません。

簡単につくれるものの凍傷や酸欠の恐れもありますので、取り扱いには充分に気をつけて行ってください。

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