パン粉の代用は何がベスト？食パン/小麦粉/おからで代用できる？

パン粉はハンバーグやコロッケといった人気の料理で、つなぎや衣として大活躍する料理の材料です。ですが肉やそのほかの材料を揃えていざ作ろうとしたときに、そのパン粉だけが切れていて困ったことはありませんか？

そんなときには身近な食材でパン粉の代用にすることができるのです。パン粉の代用として使える食材と、パン粉を使う料理として代表的なハンバーグやコロッケで使うときのポイントをまとめてみました。

パン粉の代用には、上記のような食材が適しています。そのまま使えるものから、すりおろしたり砕いたり使うものまで、さまざまな食材がパン粉の代用品として活用できます。

パン粉がなくてもパン粉の原料でもある食パンそのものがあれば、フードプロセッサーにかけたり、おろし金でおろすだけでパン粉が出来上がります。パン粉の代用というよりもパン粉そのものを用意できるので、もっとも使いやすいパン粉の代用食材の一つです。

食パンで代用パン粉を作ったときの使い方や、代用ならではの注意したいポイントをまとめてみました。

パン粉はハンバーグのつなぎにすることで、肉の旨味を吸い込み外に逃げ出さないようにするという役割を担っています。そのため代用パン粉でも食パンで作ったパン粉は、この役割を果たすのにもってこいの代用品です。

パン粉にはつなぎとしての役割もあるので、食パンで作った代用パン粉は全体も良くまとまり型崩れもしにくくなるので、一番使いやすい代用パン粉になります。

パン粉は揚げ物の衣としても良く使います。パン粉をまぶして揚げることで、自身の水分は飛ばしてカリッとした食感を生み出しながらも、食材の水分を閉じ込めることで中から素材の旨味がジュワッとあふれる揚げ物を作ることができます。

食パンから作った代用パン粉でも、食材から水分が抜けて味気なくなってしまうのを防いでくれます。揚げ物の種類に合わせて食パンのおろし具合を調節して、好みの細かさのパン粉にして揚げることができるのも、代用パン粉の利点といえます。

パン粉の代用品を食パンで作るとき、柔らかい食パンを使うときには一度冷凍するのがおすすめです。冷凍することで固まるので、おろしやすくなるからです。デニッシュのような糖分を多く含むパンを代用パン粉にすると、衣にしたときに焦げやすくなるので避けるようにしましょう。

代用パン粉におすすめのパンは、食パンやフランスパンといった食用パンと呼ばれるものが適しています。冷凍した食パンがあれば代用にはもってこいになりますが、ない場合にはラップをせずに電子レンジで1分～2分加熱して、軽く水分を飛ばしてから使うと良いでしょう。生パン粉として使うのもおすすめです。

パン粉の代用品として片栗粉や小麦粉を使う場合には、ハンバーグのつなぎとしての代用は利きますが、コロッケなどの揚げ料理の衣には向かない欠点があります。ここではハンバーグでの使い方に焦点を当てて、もっともおすすめの使い方を紹介します。

パン粉の代用としてハンバーグに片栗粉や小麦粉を使う場合には、つなぎとしてよりも肉汁を逃がさないための保護膜として使うのが最適です。ハンバーグを成型してから周りにまぶして表面をコーティングすることで、型崩れの防止や肉汁がもれ出てしまうことを防ぐことができます。

これは小麦粉が熱と水分によって糊状に変化するためです。パン粉があるときでも同じ効果を狙って、表面に付けることもあります。

パン粉の代用として片栗粉や小麦粉をつなぎとして、表面に付けるのであれば問題はありません。ですが混ぜ込むのはNGです。なぜならパン粉の代用に片栗粉や小麦粉を混ぜ込むと、ハンバーグの仕上がりが硬くなってしまうのです。

そのためパン粉の代用として片栗粉や小麦粉を使うときは、あくまで表面にまぶすようにしてつなぎとし、混ぜ込まないようにしましょう。

パン粉の代用として片栗粉や小麦粉をつなぎに使うときは、ハンバーグの生地の表面に粉を付け過ぎないように注意しましょう。特に片栗粉の場合、付け過ぎるとつなぎの層が厚くなってしまって、味が少々変化してしまったり、口に入れたときの舌触りや食感も大きく変わってしまうことがあります。

パン粉をつけるときと同様に、余分に付いた片栗粉や小麦粉は落とすようにして、焼くときに付き過ぎていないように注意しましょう。

パン粉の代用として、お麩も使うことができます。お麩はパン粉と同じく小麦粉を原料としているので、砕けばパン粉と同じようにハンバーグのつなぎにも、コロッケなどの揚げ物の衣としても使うことができる、便利な代用パン粉になるのです。

パン粉の代用としてお麩を砕いたものをハンバーグのつなぎに使うと、パン粉をつなぎに使ったときよりもしっかりと肉汁を閉じ込めて、よりふんわりとした仕上がりになります。さらにお麩は小麦粉と食塩水だけを原料に作られているためパン粉よりもカロリーが低く、ダイエット用にもおすすめです。

パン粉の代用として、お麩を砕いたものもコロッケなどの揚げ物の衣に使えます。お麩の衣の揚げ物は、パン粉よりもカリッとしながらモチッとした歯ざわりをしているため、好みの分かれるところでもあります。

お麩は簡単に細かくすることもできるので、どのくらい細かくするかで同じ揚げ物でありながら、パン粉を使った場合よりも食感がかなり変わる特徴があります。

パン粉の代用としてお麩を使う場合、フードプロセッサーなどを使うと簡単に細かくなり過ぎてしまいます。そのため手で砕いたり、袋に入れてすりこぎなどで軽く叩いて砕きましょう。細かくし過ぎると食感が変わりやすいため、大きめに砕くのがポイントです。

パン粉の代用品として、高野豆腐も使うことが可能です。おろし金ですりおろして砕くと良いでしょう。高野豆腐はお麩と同様にかなり細かくなりやすい特徴があります。食感を利用する場合には包丁で割るなど、やや手間のかかる部分もあります。

パン粉の代用品としてハンバーグのつなぎに高野豆腐を使うと、高野豆腐の原料が大豆ということもあり、小麦粉の糖質やグルテンフリーにこだわっている人にはぴったりの代用品になります。

粉末状になりやすいため混ざりやすいだけでなく、お麩よりもややまとまりにくいところがありますが、焼き上がりはふっくらとなるので、体にも嬉しい代用品と言えます。

パン粉の代用品として高野豆腐を使った場合、その細かくなる特性から水分を吸う性質があり、揚げ物に使った場合にはとても衣が薄くなり、脂っこくならないという特徴があります。ダイエット中にあえてパン粉ではなく高野豆腐で衣を代用すれば、揚げ物でも簡単にカロリーダウンすることができます。

パン粉の代用品として高野豆腐を使えば、小麦粉など糖質や脂肪分の多い原料で作られたパン粉よりも、糖質や脂肪分を大きくカットすることができるため、ダイエット中の人や糖尿病の人でも安心して食べることができます。

一方で大豆由来の植物性タンパクやイソフラボンなど、栄養面での強化も期待できます。高野豆腐はパン粉の代用品で終わらない強みもあるのです。

パン粉の代用として高野豆腐を使う場合、その食感も活かしてつなぎに使いたいときには包丁で切るなどして、細かくなり過ぎないようにしましょう。また細かくなりやすい性質上、つなぎとしてハンバーグに入れる際には、量を少なめにすると硬くならずに済みます。

パン粉の代用品には、油や豆乳を絞った後の大豆であるおからや、そんなおからの加工品であるおからパウダーでも代用できます。高野豆腐と同じで大豆製品でありながら、細かくする手間もかからないので、高野豆腐よりも使いやすいメリットがあると言えます。

パン粉の代用品としておからやおからパウダーを使うときは、パン粉と同様にそのまま使うことができます。うっかり入れすぎでもしない限り味の主張もないため、パン粉と大差のない仕上がりになります。パン粉の代用品としては下ごしらえがない分、食パン以上に使いやすい代用品と言えます。

パン粉の代用品として、おからもおからパウダーも使うことができます。フライの衣に使っても、見た目はパン粉とほぼ一緒のため、言われなければまずわからないほどです。食感もおからの味の主張は弱く、さくさくとして美味しいです。

生のおからを使ったフライは、生パン粉を使ったフライと良く似た食感に仕上がります。おからの水分が多すぎるときには、軽くフライパンで炒って水分を飛ばすと良いでしょう。

パン粉の代用におからやおからパウダーを使う場合は、高野豆腐を代用にするときと同様に、糖質オフと栄養価アップを両立させることができます。糖質に気を使っているダイエット中の人や糖尿病の人は、パン粉を止めて、高野豆腐以上に使いやすいおからやおからパウダーに切り替えるのもおすすめです。

パン粉の代用品としてのおからとおからパウダーは、とても優秀な食材と言えます。食パンや高野豆腐のように、先に下ごしらえをする必要がありません。さらに食感もパン粉と大差なく、それでいて糖質オフや栄養価アップの効果もあります。

元々自宅に置いてある場合はともかく、切り替える際に唯一気を付けたいのがアレルギーです。小麦アレルギーの人が高野豆腐やおから、おからパウダーに切り替えるのは良いことですが、大豆アレルギーの人は避けるようにしましょう。

パン粉の代用品になるものは、この他にも身近にあります。代用として使える幅は狭いものの、これまでに紹介した以外でパン粉の代用品になりえるものを、いくつか紹介していきます。

パン粉を使った衣の代用品として、クラッカーやあられも使えます。クラッカーはフードプロセッサーで荒めに砕いて、あられの種類によってはそのまま衣の変わりに使うこともできます。

クラッカーやあられを衣に代用するときには、そのままでも歯ごたえ良く食べられるため、先に中身をフライパンやオーブンで焼いてから作ることができ、大幅な脂分のカットも可能なので、ダイエットにもおすすめです。

パン粉の代用に豆腐を使うときには、おからやおからパウダーと異なり水分が多いため、主につなぎとして使います。木綿豆腐のときは布巾などでしっかり水分を絞ってから、フライパンなどで軽く炒めて余分な水分を飛ばせば、パン粉の代用として衣にも使えます。

食感は高野豆腐よりもおからに近く、糖質オフや栄養価アップ効果もあります。最近では紹介されるレシピも増えているため、パン粉が切れていたときにはぜひ一度試してみると良いでしょう。

パン粉の代用品となる食材は、身近にいろいろあることがわかりました。パン粉が切れていてももう心配する必要はありません。せっかく用意したメニューを変えるのではなく、パン粉の代用品となる食材で上手に美味しい料理を用意しましょう！