ウチワエビとはどんな海老?伊勢海老より美味しい?おすすめレシピも紹介

ウチワエビは平たく団扇のような見た目で、産地の地方によりタビ(足袋)やセッタ(雪駄)と呼ばれています。頭部分がウチワに似ていて、しっぽを含む全体の姿は、草履に似ています。価格は食べれるところを考えると高いです。味は、伊勢海老にも負けないおいしさです。あまりスーパーなどに出回ることはなく、あまり知られていない生態なのですが、旬の時期には市場にたくさん売られることがあります。とても美味しいエビで、特徴、味、ウチワエビの食べ方や、レシピを紹介します。

ウチワエビとはどんな海老?伊勢海老より美味しい?おすすめレシピも紹介のイメージ

目次

  1. 1ウチワエビとは?
  2. 2ウチワエビの味わい
  3. 3ウチワエビのおすすめレシピ
  4. 4ウチワエビの贅沢な味わいで気分も高まる!

ウチワエビとは?

ウチワエビの特徴と生態

ウチワエビは分かりやすく言うと、うちわのような頭を持った特徴のあるエビです。産地は比較的伊豆半島・能登半島以西の沿岸の泥場などに多い。底曳き網などで大量にとれ、生命力が強い。昔は比較的安くておいしいというエビでしたが、近年ウチワエビの意外なおいしさが知れ渡り、関東の市場などでは高級なエビとして売られています。甲殻類の中でももっとも身が詰まっている上に、おいしいのでぜひ一度食べて欲しいエビのひとつです。

ウチワエビの生態は、長15cmほどで、体は上から押しつぶされたように平たくなっています。生態の前半分が円盤形で、上から見ると和名通りうちわのような形をしていて、横から見ると食べるところがないのではないかと思うほど平べったい生態が特徴です。生態の表面は堅い外骨格に覆われ、カニのような甲羅です。縁には鋸の歯のような棘が並び、素手で触ると痛いです。生態の前方中央と頭胸甲の左右に大きな切れこみがあります。

ウチワエビの生態は、前方中央の切れこみにひげ状の細い第1触角があり、そのつけ根に小さな複眼(目)があります。特徴は複眼より前の円盤部分は厳密には頭胸甲ではなく第2触角で、伊勢海老の生態の太く長い触角と同じ働きをします。歩脚と腹脚は短く、いっぱいに伸ばしても背中側からは見えないぐらい短いですが、この足にもうま味がたくさん入っています。

ウチワエビの旬と産地

ウチワエビの産地は、千葉県から九州、日本海西部、沖縄、東シナ海、フィリピン諸島、オーストラリア沿岸の水深100から300メートルほどの浅場です。産地にもよりますが、水深300mまでの浅い海の砂泥底に最も多く生息しています。ウチワエビは泳ぐ能力はなく、海底を歩行して伊勢海老のように生活しています。食性の特徴は肉食性で、貝類や多毛類などの小動物を餌にしています。ウチワエビの敵はサメやエイ、タコなどです。

ウチワエビの価格

ウチワエビの価格は、昔それほど知られていない時は、あまり食べる人もいなく、価格もそんなに高くありませんでした。近年このウチワエビの美味しさがネット上で知れ渡ってあっという間に広がり、ウチワエビの人気が上昇し、今では少し高級なエビになっています。旬の時期のほうがウチワエビの収穫が多く少し安くなりますが、旬の時期の卵がつくとまた価格が変わってきます。

旬のウチワエビの大きさでも、価格が変わってきます。小さめのウチワエビ1匹約80~100gの場合の価格は1キロ約5500円ぐらいです。小さいので、身が少ないです。中ぐらいのウチワエビ1匹150gの価格は1キロ約6500円です。大きめのウチワエビ150~200gの価格は1キロ約7500円です。大きめのウチワエビはしっぽの部分に身がたっぷり詰まっていて、食べ応えがあります。

ウチワエビの価格は、伊勢海老と比べると伊勢海老のほうが高いような気がしますが、実際食べれる身の部分がウチワエビのほうが少ないため、場合によっては伊勢海老よりも価格が高くなる時があります。ウチワエビは、殻から外すと価格の割には食べるところが少ないですが、殻からも良い出汁が取れますので、捨てないように使いましょう。

ウチワエビの味わい

ウチワエビは伊勢海老より美味しいエビ

ウチワエビは、高級エビで有名な伊勢海老よりも美味しいエビという人もいます。ウチワエビの味の特徴は、伊勢海老のように身に甘みがあり、その甘みが伊勢海老よりも強く感じるときがあります。身も伊勢海老と同じような食感が特徴ですが、伊勢海老よりもウチワエビのほうがプリプリしています。焼くと香り高く、伊勢海老と同じように殻からとても良いダシが取れますので、みそ汁やお吸い物に重宝されます。

ウチワエビはどんな食べ方も美味しい

ウチワエビは、旬の時期には刺身がおすすめですが、身に甘みのある特徴から実は、何の料理に使ってもどのような食べ方をしても、とても美味しいエビです。特に難しいレシピでなくても、そのまま焼く食べ方でも、そのおいしさに驚くこと間違いありません。見た目からすると、美味しいなんて想像つきませんが、一度食べると他のエビが食べれなくなるぐらい美味です。

ウチワエビの美味しい食べ方は、そのまま茹でたり、焼いたり、蒸したりと何でもおいしいのですが、殻からとても美味しいダシが取れますので、お吸い物や、みそ汁、洋風なら殻からソースを作ることがおすすめです。

ウチワエビは卵も美味しい

旬のウチワエビには、卵がついていることがよくあります。美味しいですのでウチワエビの卵がある場合は、捨てないで食べましょう。コクと、旨味が凝縮された卵のおすすめの食べ方は、炊き立てのご飯にのせていただく食べ方です。わさびしょうゆなどと絡めると、よく合います。内子と、外についている外子の卵は外のほうはプチプチ感があり、内子のほうはコクがあります。卵は蒸していただくと甘みが強くなります。

ウチワエビのおろし方

まず、ウチワエビは捌く前に亀の子たわしでしっかりと汚れを落とします。次に頭としっぽを切り離します。ハサミでしっぽの皮を両端切り込みを入れ、ナイフで押さえながら薄皮をはぎ取ります。そして、ナイフを使って身を殻から外します。冷水で洗い水けをきり、食べやすい大きさにカットしましょう。

刺身にするときは、上記のような捌き方ですが、殻ごと調理する食べ方の場合は、豪快に包丁で半分に切ります。その場合、しっぽから半分、頭のほうから半分ずつ切ると切りやすいです。そのほか、活きたままのウチワエビを沸騰したお湯の中で1分茹で、冷水につけると殻から簡単に剥がれます。

ウチワエビのおすすめレシピ

お洒落で豪華に見える簡単レシピ「ウチワエビのオーブン焼き」

 

  • ニンニク1かけ
  • ウチワエビ2匹
  • タイム少々
  • ローズマリー少々
  • 塩コショウ少々
  • オリーブオイル大さじ2杯

  1. ニンニクみじん切りにします
  2. ニンニクをウチワエビに振りかけます
  3. 塩コショウをかけます
  4. オリーブオイルをかけます
  5. タイムとローズマリーなどかけます
  6. 240度のオーブンで8から10分焼いてできあがりです

このレシピは、切って焼くだけですので簡単です。香り漬けにタイムとローズマリーがあれば一緒に焼くと、ヨーロッパのグリル焼きの味が楽しめます。香草の代わりに、カレー粉でも大丈夫です。もちろん塩コショウのみで、レモン汁や、ユズを絞って食べる方法もウチワエビの美味しさを十分楽しむことができます。

殻からの旨みが絶品レシピ!「ウチワエビのパスタ」

  • ウチワエビ2~4匹半分にカット
  • パスタ200g
  • ニンニク1かけスライス
  • とうがらし1本
  • 玉ねぎ半分スライス
  • 長ネギ半分スライス
  • トマト缶1缶
  • オリーブオイル大さじ3杯
  • 塩コショウ少々
  • 粉チーズ少々
  • パセリ少々
  • 白ワイン半カップ

  1. ニンニクスライスとオリーブオイル、トウガラシを炒めます
  2. ニンニクの香りが出てきたら玉ねぎ、白ネギを炒めます
  3. ウチワエビを入れ炒めます
  4. 白ワインを入れて、蓋をし蒸します
  5. ウチワエビに火が通れば一度取り出しておきます
  6. 白ワインと出汁を煮詰めます
  7. トマト缶をつぶしながら入れて煮込みます
  8. 塩コショウで味を調えてウチワエビを戻します
  9. パセリや粉チーズをのせて出来上がりです

このレシピは約2~3人前の分量です。エビやカニのパスタは、甲殻類の殻から出るダシがソースのうまさの決め手になります。一度白ワインを入れて煮詰める作業も、ソースを美味しくするための工程です。うま味が凝縮されますので必ず行いましょう。トマト缶を入れてから水分が多ければ、煮込んで少し水分を飛ばすと良いです。お好みで最後にバターを入れて絡めると、まろやかになります。

ニンニクとエビの相性最高レシピ「ウチワエビのガーリック炒め」

  • ウチワエビ2匹4等分にカット
  • ニンニク1かけみじん切り
  • 白ワイン半カップ
  • オリーブオイル大さじ2杯
  • 鷹の爪1本
  • 塩コショウ少々

  1. フライパンにニンニクとオリーブオイル鷹の爪を入れて炒める
  2. ウチワエビを入れてウチワエビに焼き色を付けます。
  3. 白ワインを入れて、炒めながらアルコールを飛ばします。
  4. 塩コショウで味を調えて出来上がりです

ウチワエビの贅沢な味わいで気分も高まる!

ウチワエビが良くとれる産地では、地元市場で安く購入することができます。しかし産地でも旬の時期でなければ収穫することが難しいブランドエビです。ウチワエビの産地では、みそ汁にする家庭が多く逆に味噌汁以外の食べ方を知らない人が多いです。おろし方も一度覚えれば慣れますので、旬の時期に沢山購入して色々な食べ方をして貴重なウチワエビを楽しみましょう。

関連するまとめ

関連するキーワード

新着一覧

最近公開されたまとめ