冷凍野菜の栄養価を解説|自宅での冷凍や解凍のポイントも紹介

冷凍野菜を上手に取り入れていますか。この記事では、冷凍野菜について栄養価や冷凍野菜から栄養を摂取するためのポイントなど日常生活で役立つ情報を幅広く紹介しています。賢く栄養を摂取していきたいという方は、この記事を読んでみてください。

冷凍野菜の栄養価を解説|自宅での冷凍や解凍のポイントも紹介のイメージ

目次

  1. 1冷凍野菜とは
  2. 1気になる冷凍野菜の栄養価
  3. 1市販の冷凍野菜の栄養価が落ちない理由
  4. 1自宅での冷凍保存・解凍・調理のポイント
  5. 1栄養価の高いおすすめ野菜
  6. 1冷凍野菜を活用して旬の野菜の栄養を取り入れよう

「冷凍野菜ってどんな種類があるの?」
「冷凍野菜は常温の野菜よりも栄養価が落ちているんじゃないの?」
「自宅で冷凍野菜は作れるの?」
スーパーマーケットやコンビニエンスストアでよく見かける冷凍野菜ですが、このような疑問や不安を感じている方も多いのではないでしょうか。


この記事では冷凍野菜について、その種類から栄養価まで幅広く紹介しています。さらに、自宅で冷凍野菜を作る際、冷凍野菜を調理する際のポイントや注意点についても併せて解説しています。


この記事を読むことで、冷凍野菜について知ることができる他、栄養素などを考えたうえで賢く冷凍野菜を使うことができるようになります。


冷凍野菜について興味がある方は、是非この記事をチェックしてみてください。

冷凍野菜とは

皆さんは冷凍野菜を知っていますか。下茹でや皮むきといった野菜特有の面倒な下処理が不要なうえ、調理の際は必要な量だけ使えるので非常に便利な食品です。


ここでは冷凍野菜にはどのような種類があるか、またどこで冷凍野菜が手に入るのかということを紹介していきます。今まで冷凍野菜についてあまり知らなかった方や冷凍野菜を試してみたい方は、参考にしてみてください。

冷凍野菜の種類

冷凍野菜と聞いて、思い浮かべる野菜は様々でしょう。なぜなら、冷凍野菜にはたくさんの種類があるからです。


代表的なものでいえば、ブロッコリーやいんげん、ほうれん草、オクラ、アスパラガスなどが挙げられます。


さらには、人参やグリンピースそしてコーンが入っているミックスベジタブル、レンコン、サトイモなどがミックスされた和風野菜セットなど複数の野菜が混ぜ合わさった冷凍野菜もあります。

冷凍野菜はどこで買える?

冷凍野菜には単一のものの他にもミックスされたものなど、数多くの種類があることがわかりました。それでは、これらの冷凍野菜はどこで買えるのでしょうか。


冷凍野菜はスーパーマーケットで買うことができます。また、コンビニエンスストアなどでも冷凍野菜を取り扱っているため、気軽に手に入れることができるでしょう。


冷凍野菜を自宅でも作ることができるため、近所にスーパーマーケットやコンビニエンスストアが無い方や、野菜の産地にこだわりのある方でも手に入れることができます。

気になる冷凍野菜の栄養価

冷凍野菜は使いやすいうえに、数多くのお店で手に入ることがわかりました。一方で、どうしても気になるのは冷凍野菜の栄養価ではないでしょうか。


野菜にはビタミンやミネラルといった栄養素が含まれています。野菜に含まれるビタミンは皮膚粘膜の形成などに、ミネラルは筋肉の収縮などに貢献しています。これを冷凍してしまうと栄養素が無くなってしまうのではという不安もあるでしょう。


この項目では、冷凍野菜の栄養素について解説していきます。栄養について気になっている方はチェックしてみましょう。


出典:栄養に関する基礎知識|国立循環器病研究センター
参照:https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/diet/diet01/

冷凍野菜の栄養価は生野菜より増える?

冷凍野菜は生野菜よりも栄養価が低くなってしまうと思われがちですが、基本的にあまり栄養価に違いはありません。冷凍して栄養価が低くなってしまう現象は、冷凍野菜に向いていない野菜であること、冷凍保存に問題があることによって起こり得るのです。


市販されている冷凍野菜は、特殊な製造方法で製造されているので栄養価が落ちにくくなっています。一方、自宅で野菜を冷凍保存した場合、栄養価が落ちやすいです。

冷凍野菜には向き・不向きがある

先程、冷凍野菜に向いていない野菜があると述べました。それでは、どのような野菜(栄養価)が冷凍に向いていて、あるいは向いていないのでしょうか。


まず、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンKなどを含む脂溶性ビタミンやカルシウム、マグネシウムを含むミネラルは冷凍に向いている栄養価です。野菜としては、ほうれん草や人参、きのこ類などが当てはまります。


一方で、ビタミンB2、ビタミンC、葉酸などを含む水溶性ビタミンは解凍時に水分と一緒に栄養価が流れていく可能性があるため、冷凍に不向きな栄養価です。ブロッコリーやレタスなどが当てはまります。


水溶性ビタミンは解凍時に栄養価が落ちやすいものの、冷凍のままスープなどに使用すれば栄養価を流してしまうことなく摂取することができるでしょう。


出典:栄養に関する基礎知識|国立循環器病研究センター
参照:https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/diet/diet01/


出典:ミネラルの働き|日本医師会
参照:https://www.med.or.jp/forest/health/eat/06.html

市販の冷凍野菜の栄養価が落ちない理由

栄養価の項目で、市販されている冷凍野菜は特殊な製造方法で製造されていると述べました。特殊な製造方法とはどういうものか想像がつくでしょうか。


ここでは、どのようにして栄養価を落とさず冷凍野菜を製造しているのか紹介していきます。

旬の時期に収穫した野菜を使用している

まず、市販の生野菜は収穫してからスーパーマーケットや八百屋に並ぶまでに時間がかかります。当たり前ですが、野菜は収穫した直後から栄養価が損なわれていくのです。


一方で、冷凍野菜はコスト面などから、旬の時期に収穫された栄養価の高い野菜が使用されています。


そして、スーパーマーケットなどに並ぶ野菜に比べて断然早い段階で冷凍処理が行われるため、新鮮な状態の栄養素とほとんど変わらない状態となるのです。

ブランチング処理をしている

まず、収穫した後の野菜は機械や手作業で選別を行い、異物や虫を取り除きます。その後は野菜の洗浄、そして食べやすく使いやすいようにカット加工を行います。


カットや洗浄が終わった野菜は、加熱処理が行われます。加熱処理は熱湯や、蒸気を使用して野菜を7割から8割ほど火が通るまで軽く茹でます。


この加熱処理をブランチングといい、ブランチングを行うことで野菜の酵素が不活化し、冷凍した時の変色や変質を防ぐことにつながるのです。

-18℃以下の温度管理が徹底されている

ブランチング後は、30分以内に約-30度の環境で冷凍を行います。通常、食品は-1度から-5度で凍結しますが、この-1度から-5度という温度帯を通過するのが長ければ長いほど食品の中の氷の結晶大きくなって細胞や栄養素を壊してしまいます。


これに対して、急速冷凍すると野菜の細胞や栄養素などをできる限り壊すことなく冷凍することができ、長期保存が可能な状態になるのです。


その後は包装作業を行い、最終チェックを通過したうえで店頭に並びます。冷凍野菜は店頭に並ぶまでも、-18℃以下で販売まで管理されているため、品質が損なわれないようになっています。

自宅での冷凍保存・解凍・調理のポイント

市販の冷凍野菜はブランチング処理や急速冷凍処理といった特別な製造工程を経ることで、栄養価を落とさずに製品化されていることがわかりました。


しかしながら、自宅では工場のような設備はありません。そこで、自宅で冷凍野菜を作る場合や調理する場合に、できるだけ栄養価を落とさないようにするためのポイントを紹介していきます。


冷凍野菜を作ってみようという方や、冷凍野菜を調理しようと考えている方は是非チェックしてみてください。

  • 急速冷凍を目指そう
  • 常温解凍は避ける
  • 加熱しすぎない

急速冷凍を目指そう

市販されている冷凍野菜は急速冷凍することで、細胞や栄養素が壊れるのを防いでいました。自宅調理で工場のように冷凍することは難しいでしょうが、工夫することで素早く冷凍することは可能です。


例えば、野菜についた水分をしっかり拭き取る、下茹でした後は粗熱を取るだけでも早く冷凍することができます。さらには、薄く平たくすることで冷却効率を上げたり、熱伝導の良いアルミトレーの上に置いたりするだけでも急速冷凍を目指せます。

常温解凍は避ける

冷凍野菜は、常温解凍を行って使用するのではなく、冷凍状態のまま使用した方が良いでしょう。解凍された時に野菜から水分がでてきますが、水分と一緒に水溶性ビタミンも流れていってしまいます。また水分がでることで食感もあまりよくありません。


ほとんどの冷凍野菜からは、自然解凍時に水分がでてしまうため、冷凍野菜を使用する場合には常温解凍を行わずに冷凍状態のままで使用し、炒める・蒸す・煮るなどの急速解凍を行うようにしましょう。


冷凍野菜を使用する料理によっては冷凍野菜の水分で油がはねることもあるでしょう。そのような場合には、先に冷凍野菜に熱湯をかけてから表面の霜だけをとっておく方法がおすすめです。

加熱しすぎない

冷凍野菜は、常温解凍をせずに使用せずに炒めたり蒸したり煮たりという急速解凍をすることも大切ですが、加熱しすぎるということも注意する必要があります。冷凍野菜はブランチングで7割から8割程度熱を通している状態だったことを覚えているでしょうか。


そのため、冷凍野菜を使用する場合には、7~8割は加熱してあるため、2~3割くらいの加熱で充分に火は通ります。冷凍野菜の加熱をしすぎると、美味しさも少なくなってしまいますし、野菜の食感もなくなってしまいます。

栄養価の高いおすすめ野菜

冷凍野菜の栄養価や調理ポイントなど幅広く紹介して参りました。最後に栄養価の高い野菜を紹介していきます。一部冷凍野菜に向かない野菜も混ざっていますが、水溶性ビタミンはスープなどに使えば摂取することが可能でした。


冷凍野菜に挑戦してみようという方は、これから紹介する野菜から始めてみてはどうでしょうか。

1:ほうれん草

ほうれん草には、ビタミンAやビタミンE、ビタミンC、葉酸、カリウムといった様々な栄養素が含まれており、栄養価が高い野菜です。


脂溶性ビタミンが多いためソテーなどに調理するのも良いですが、味噌汁や鍋に使用するとビタミンCなどの水溶性ビタミンも摂取することができます。

2:ブロッコリー

ブロッコリーにはタンパク質や炭水化物、脂質と三大栄養素が含まれている他、ビタミンCや葉酸、カリウム、ビタミンE、ビタミンKが豊富に含まれています。


水溶性ビタミンが豊富に含まれているため、冷凍ブロッコリーを使用する際はスープやシチューなどで余すところなく栄養素を摂取すると良いでしょう。

3:人参

人参は糖質が多く、ビタミンAやカロチンが豊富に含まれており、カロリーも100gあたり37kcalと低カロリー野菜です。


脂溶性ビタミンであるビタミンAは解凍時に栄養が失われにくいので、金ぴらやキャロットグラッセなど様々な料理に使うことができます。


出典:にんじんのカロリー|カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/106214/

冷凍野菜を活用して旬の野菜の栄養を取り入れよう

いかがでしょうか。今回は冷凍野菜についてまとめていきました。


市販の冷凍野菜は旬の時期の野菜を使用して特殊な製造方法で作られているため、鮮度の落ちた生の野菜よりも栄養価は高くなります。


自宅においても、冷凍野菜を調理する際のポイントや保存方法を正しく理解することで、品質や栄養をなるべく落とさずに使用することができます。冷凍野菜を上手に使って日々のレシピに活用してみてはいかがでしょうか。

Thumb冷凍野菜の使い方と解凍方法を調査!冷凍におすすめの野菜は? | お食事ウェブマガジン「グルメノート」
Thumb業務スーパーの冷凍野菜15選!業務スーパーの野菜は安いけど安全性は? | お食事ウェブマガジン「グルメノート」
Thumbコストコで野菜・冷凍野菜のおすすめを厳選!お得な種類やレシピも解説 | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

関連するまとめ

新着一覧

最近公開されたまとめ