塩に賞味期限がない理由とは?未開封と開封後の日持ちと保存方法も!

料理の味付けに欠かすことのできない塩ですが、パッケージに賞味期限の記載がないことはご存知でしょうか?塩には賞味期限がないと言われていて長期保存が可能な調味料なのです。しかしせっかく長期保存が可能でも、保管状態に気を付けないと最後まで上手く使い切ることができないという事態になりかねません。そこで今回は塩に賞味期限がない理由や塩の特性に注意し上手く保管する方法を紹介したいと思います。

塩に賞味期限がない理由とは?未開封と開封後の日持ちと保存方法も!のイメージ

目次

  1. 1塩に賞味期限がないのは本当か?
  2. 2塩に賞味期限がない理由は?
  3. 3塩の未開封と開封後の日持ちは?
  4. 4塩の上手な保存方法
  5. 5塩はいつまでも美味しく食べられる

塩に賞味期限がないのは本当か?

料理の味付けに欠かすことのできない塩ですが、気が付くと開封後から随分たっているなんて人も多いのではないでしょうか?塩は1度に使う量が少ないことがほとんどなので、なかなか減らないものです。長く使用していると賞味期限が気になりますが、塩のパッケージを見てみると製造年月日の記載はあっても賞味期限は記載されていません。

塩に賞味期限がないとすると、賞味期限がない理由はあるのでしょうか?塩を開封後しばらすると、全体的に固くなっていたり塊ができてしまって困ったことがある人もいると思います。放っておくと使いたい時に崩すことも難しく塩自体が悪くなってしまったのかと思ってしまいますが、これも塩が悪くなったわけではなく湿気が原因で起こる現象です。

塩は長期保存しても問題ない、賞味期限のない調味料なのです。ただ塩はにおいを吸着してしまうので、未開封の状態でもにおいの強いものの近くで保存するとにおいが移ってしまうことがあります。また開封後は保存状態に注意をしないと湿気で固まってしまうこともあります。そこで塩に賞味期限がない理由や適切な保存方法まで紹介したいと思います。

塩に賞味期限がない理由は?

塩のパッケージに賞味期限の記載がないように、塩は長期保存可能な賞味期限のない調味料です。賞味期限がないとわかっていてもあまりにも長期間保存していると心配になるものですが、塩に賞味期限がない理由は何でしょうか?不安を解消できるよう塩に賞味期限がない理由を詳しく紹介していきます。

塩は品質の変化がない物質

塩に賞味期限がない理由は、塩は時間が経過しても品質の変化がほとんどない安定した物質だからです。塩は生物の性質を有さない無機質と言われるのもで、腐敗菌が繁殖するための養分もありません。また塩には不純物がほとんど入っていないので、塩そのものだけでは腐敗することはありません。このように塩は品質が安定していて、品質の安定が塩に賞味期限がない理由と言えます。

塩そのものだけでは品質の変化がない物質で、賞味期限がない調味料と言えます。しかし品質に変化がなく長期保存可能な塩は未開封であっても開封後でも、保存状態が良い場合の塩です。塩を調理に使う際に他の調味料や食材が保存している塩に混入すると不衛生ですし、湿気を多く吸うとカチカチに固まってしまうこともあるので保存には注意が必要です。

塩が腐らない理由は浸透圧

塩に賞味期限がない理由は塩の浸透圧も関係しています。浸透圧とは濃い塩水と水を半透膜で仕切った際に、水が半透膜を通過して塩水の方へ移動しようとする力に相当する圧力のことです。半透膜の役割は細胞も持っているものであり、微生物は塩の中では水分を吸われてしまい生きていくことができないということになります。

食品が腐敗する原因は微生物の繁殖によるものです。塩の浸透圧の効果によって体内の水分が抜かれてしまった微生物は繁殖できなくなり、その結果塩は良い保存状態の場合は腐ることがありません。このように塩の浸透圧の効果は塩に賞味期限がない理由であると言うことができます。

塩は食品衛生法により製造年月日の記載は義務づけられていますが、賞味期限の記載は義務づけられていません。なかなか減らず長期保存が多くなる塩ですが、保存状態に気を付ければ安心して長く使うことができます。品質の変化が少なく浸透圧で微生物の繁殖も抑えられる塩の効果を最大限に活かせるよう、保存方法に気を付けて最後まで塩を使い切りましょう。

塩の未開封と開封後の日持ちは?

塩に賞味期限がない理由を紹介しましたが、いくら賞味期限がない塩でも未開封の状態と開封後では日持ちに違いがあるのでしょうか?塩は開封後だけでなく未開封の場合でも匂い移りや湿気に注意が必要です。せっかく賞味期限がなく長期保存可能な塩なので、未開封、開封後共に注意すべき点を紹介します。

塩は水分と湿気に弱い

塩を保存していると、未開封であっても気付いた時には固くなってしまっていたという人もいるのではないでしょうか?塩には湿気を吸うと固まってしまう性質があります。ただし湿気が多い場所ですぐに固まるというわけではなく、注意すべきは湿度の急激な変化です。塩を保管することが多い台所は水分量の変化があり、火を使うことで温度の変化も激しいので注意が必要です。

湿気が少ない空間だとしても、台所のように気温変化が激しい場所だと湿度も変化しやすくなります。塩は湿度が多くなることにより水分を吸収してしまいます。そしてまた湿度が低下すると塩の表面が蒸発して塩が結晶化してしまうのです。塩の結晶化を繰り返すことにより塊がどんどん大きくなっていきます。その結果塩が固まってしまうのです。

つまり塩は未開封であっても開封後でもなるべく湿度が低く温度変化の少ない場所で保管することが、状態を良く日持ちさせるコツです。コンロの近くに保管しておけば調理の際にラクですが、未開封、開封後関わらずなるべく湿度の低い冷暗所で保管しましょう。開封後の塩は気にかけることが多いと思いますが、未開封の塩も固まらないよう定期的にチェックすることをおすすめします。

不純物が加わると腐敗の危険!

塩は不純物のない無機質な物質と紹介しましたが、外部から他の不純物が加わると腐敗してしまう危険もあります。未開封の塩では外部から混入することはなかなかないと思いますが、開封後の塩の保管には注意が必要です。賞味期限がないからと安心していると他の不純物によって塩が使えなくなる可能性もあります。

外部から不純物が混入するのは調理の際の調味料や食材であることが多いです。塩を開封し保管する際や、開封後調理に使う際は不純物の混入がないよう十分に注意しましょう。他の調味料や食材によって腐敗することも考えられる塩ですが、賞味期限がなく長期保存が可能な調味料なので上手に保存する方法を以下で紹介したいと思います。

塩の上手な保存方法

塩には賞味期限はありませんが、保存状態には気を付けないと固くなってしまったり菌が繁殖してしまうことを紹介しました。それでは賞味期限のない塩を上手に長く保管するにはどのようにすれば良いのでしょうか?ここでは塩の上手な保存方法や、万が一固まってしまった場合の対処法を紹介します。

開封後は密閉を心がけよう

塩は湿気に弱いことやにおい移りしやすいことから、特に開封後はタッパーや蓋つき容器などの密閉できる容器で保存することがおすすめです。密閉容器であれば空気が入りづらく湿気を防ぐことができ、更に臭いの吸着を防ぐこともできます。しかしいくら密閉してあるといっても高温多湿の場所や強い香りのするものの近くでの保存は避けた方が良いでしょう。

塩をよく使う台所で保管する人が多いと思いますが、コンロの近くやシンクの下は湿気の影響を受けやすい場所なので塩の保管場所には向いていません。また、意外と見落としがちなのは電気ケトルなど湯沸かしで使う製品の近くです。密閉容器に入れたとしても蒸気で湿度の変化が激しい場所での保存は避けましょう。

そんな湿度の影響を受けやすい塩ですが、なるべく固まるのを防ぐために容器に乾燥剤や米粒を一緒に入れて保管すると湿気を吸収する役割をしてくれます。乾燥剤はお煎餅などお菓子にも使われているので手に入りやすいですし、米も身近ま食べ物なのでぜひ試してみてください。

また塩の容器に入れる米粒は生米より一度乾煎りした米を使ったほうがより効果を期待できます。塩の容器に乾煎りした米を入れ、数回振っておくと全体的に湿気を吸着してくれるのでおすすめです。しかし乾燥剤や米をそのまま容器に入れて塩を使用する際に間違えて混ざってしまわないか気になる方は、お茶パックを使うと便利です。

塩を蓋つきの密閉容器に入れ湿気を防ぐ工夫もして保管した後は、調理の際に他の調味料や水分が混入しないように注意をしましょう。その為には塩専用の計量スプーンを用意しておくと安心です。他の調味料や水を使ったスプーンをそのまま使うのではなく、乾燥した塩専用のスプーンを使って湿気や雑菌が混入しないよう注意すると良いでしょう。

塩は常温保存で十分

塩は湿気に弱いということで冷蔵庫で保存することが良さそうにも思えますが、冷蔵保存には注意が必要です。確かに冷蔵庫内は湿度が低く低温なので塩の保存という点では向いています。しかし塩は湿度の急激な変化により固まってしまうので、冷蔵庫から出した時の温度変化が問題となります。

塩を冷蔵庫から取り出し、少しそのままにしてしまうと容器が温度変化により容器が結露してしまう原因となります。結露の水分や湿気は塩の大敵です。冷蔵庫内しか塩の保存場所がないという方は、塩を使う時だけ冷蔵庫から取り出し、すぐにしまうなどなるべく温度変化のないよう工夫しましょう。

冷蔵庫での保存は温度変化に気を付けなくてはいけませんし、塩そのものには不純物が入っていないので腐ることがないことから塩の保存は常温保存をおすすめします。なるべく温度変化が少なく、湿気の影響を受けにくい常温の場所で密閉容器に入れて保存することで長く快適に使用することができるでしょう。

固まった塩を戻す方法

気を付けて保管していても、塩が固まってしまったという経験がある方もいると思います。塩は気付くと固くなってしまっていることがあり、長く放っておくとスプーンで崩すだけではビクともしないこともあります。気を付けていても塩が固まってしまった場合は、どのようにすれば元のように使えるようになるのでしょうか?

固まってしまった塩を元のように使うためにまず試したいのは、フライパンでの乾煎りです。油を敷いていないフライパンに固まってしまった塩を投入し、焦げないように気を付けながら炒っていきます。弱火で様子を見ながら行うことがコツです。火を通している間に塩が吸収してしまった水分が蒸発し、元のサラサラの塩へと戻ります。

フライパンで炒るより手早く元に戻したいという方は、電子レンジ加熱を試してみてください。加熱時間の目安は大さじ1杯程度の塩を500wで30秒です。耐熱皿に固まってしまった塩を入れ、ラップや蓋はせずに加熱してください。ラップや蓋をしないことで水分の蒸発が期待できます。加熱しても固まりが戻らない場合は、少しずつ加熱時間を増やして試してみてください。
 

フライパンでも電子レンジでも固まった塩を戻すことが難しい場合は、一度思い切って鍋やフライパンに少量のお湯を沸かして塩を浸してみましょう。そのまま全ての水分が飛ぶまで火にかけていきます。塩が含んだ水分も一緒に蒸発し、サラサラの塩へ戻ることが期待できます。このように塩が固まってしまっても元に戻す方法もあるので、諦めずに試してみてください。

塩には防腐効果がある

塩は昔から塩漬けなど食材の長期保存に使われてきました。このように塩には食材への防腐効果を期待することができます。食材が腐ってしまう原因は、食材そのものの酵素の働きによるものや微生物の繁殖によるものです。紹介したように塩は浸透圧によって微生物の繁殖を防ぐので、食材への防腐効果も期待できるのです。

塩の浸透圧がわかりやすいのはきゅうりの塩もみです。薄くスライスしたきゅうりを塩でもみ、数分放置しておくときゅうりから大量の水分がでてきます。これは塩の浸透圧によって水分が外へ排出されたもので、この性質は肉や魚にも利用されます。肉や魚に塩を含ませ水分を排出させることにより、微生物の繁殖を抑えます。

たらこや塩辛、塩鮭や塩を使った干物、塩分を感じることのできる干し肉と考えてみると塩を使った魚や肉の保存料理はたくさんあります。塩を使った保存食と言うと漬物や梅干しといった野菜を使ったものは家庭でも作ることができ身近ですが、魚や肉にも塩の効果を利用したものが多いのです。

塩の浸透圧の働きはこれだけではありません。微生物の繁殖を防ぎながら塩を食材に染み込ませることにより、食材そのものの酵素の働きを抑える効果があります。食材の持つ酵素は自己消化する特性があり、その働きを抑えることで食材が腐ることを防ぎます。このように昔から使われてきたように、塩には食材への防腐効果があると言えます。

塩はいつまでも美味しく食べられる

塩は賞味期限がなく、上手く保管すれば長期保存が可能な調味料です。調理の味付けはもちろんですが、それだけでなく防腐効果も期待できるので特に夏場や冬の保存料理にも活用できます。せっかく賞味期限がないので最後まで美味しく使えるよう、湿度や衛生面など保管状態に気を付けて様々な用途に塩を活用させましょう。

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