ポン酢醬油とポン酢の違いを解説!ない時の代用の作り方は?

鍋料理をはじめ、揚げ物・サラダ・焼魚・ステーキ・冷奴などさまざまな料理に幅広く使えるポン酢醤油。常備している家庭も多く、たくさんの人たちに好まれている調味料と言えます。ところでポン酢醤油とポン酢はどのように違うのでしょうか?今回はこの2つの違いをはじめ、切らしてしまった時の代用品の作り方も紹介します。さらにどんなお料理に使うと美味しいのか、ちょっと意外な使い方もお伝えします。

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目次

  1. 1ポン酢醤油とは?
  2. 2ポン酢醤油とポン酢の違い
  3. 3ポン酢醤油の語源
  4. 4ポン酢醤油の塩分
  5. 5ポン酢醤油の作り方:ポン酢で代用
  6. 6ポン酢醤油の作り方:柑橘果汁を使って代用
  7. 7ポン酢醤油の作り方:柑橘果汁を使って本格的に
  8. 8ポン酢醤油を使ったレシピ
  9. 9市販ポン酢醤油の比較
  10. 10まとめ:ポン酢醤油を上手に使おう!

ポン酢醤油とは?

ポン酢醤油とは、柑橘類の絞り汁に醤油を加えた調味料のことです。お酢やみりん、鰹節や昆布などのだし汁を加えることもあります。多くのメーカーがそれぞれ工夫を凝らしポン酢醤油を発売していて、味にも香りにも特色があります。今やポン酢は醤油と並ぶ日本の食卓に欠かせない調味料とも言えます。

ポン酢醤油とポン酢の違い

それでは、ポン酢醤油とポン酢はどのような違いがあるのでしょうか?ポン酢は、レモンやカボス、柚子などの柑橘類の搾り汁に酢酸を加えたもので、保存性が高い調味料です。そのポン酢に醤油を加えた調味料がポン酢醤油です。さらに鰹節、昆布などのだし汁を加えることもあります。醤油を加えた調味料であるポン酢醤油のことを、略してポン酢と呼ぶことも多いので違いがわかりづらいです。
 

ポン酢醤油の語源

「ポン酢」という言葉の元となる「ポンス」という言葉はオランダ語の "pons" に由来します。これは蒸留酒に柑橘類の果汁や砂糖、スパイスを混ぜたカクテルの一種「ポンチ、パンチ」のことでした。オランダの「ポンス」が日本に伝えられた当時は、オランダと同じように食前酒として飲まれていました。

けれども、日本には食前酒の習慣がなかったので食前酒としての「ポンズ」は定着はしませんでした。そして「ポンス」に使う柑橘類の果汁をまとめて「ポンズ」と呼ぶようになりました。その後、「ポンス」のスの部分に「酢」の漢字が当てられて、「ポン酢」という言い方になりました。

ポン酢醤油の塩分

塩分を気にする人は多いようですが、はたして醤油の塩分とポン酢醤油の塩分は違いがあるのでしょうか?大さじ1杯で比較すると、醤油(濃い口醤油)塩分2.6g、ポン酢醤油塩分1.5g、減塩ポン酢だし1.0gです。確かに違いはあるようです。

市販されている減塩ぽん酢は、たいていは鰹節や昆布のだしを加えて、塩分の割合を減らして減塩をしたものです。普通のポン酢醤油と比べると、ツンとした酸味や塩辛さが少なく、ダシが効いている分まろやかで薄味でも美味しく食べられるという違いがあります。

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ポン酢醤油の作り方:ポン酢で代用

こちらの商品はポン酢醤油ではなくて、ポン酢です。この2つの違いはもうおわかりでしょう。ポン酢だけだと酸味が強いとも言えますが、塩分が低いのでこれを焼き魚にかけるのはおすすめです。この商品そのままで使うには酸っぱいと感じる方も、自分好みの味のポン酢醤油やドレッシングを作る時には便利です。つまりポン酢があれば、ポン酢醤油の代用としても活躍してくれると言えます。

こちらのポン酢を使ってポン酢醤油を作るには、お好みの割合で醤油とポン酢を混ぜるだけです。醤油とポン酢を2:1くらいの割合で混ぜ、調整してみてください。酸味が強いのが苦手な方はポン酢の割合を減らすか、少し砂糖を加えることでマイルドな味にできます。また、だしやみりん、日本酒などを少量入れるとより本格的な味わいになります。醤油の代用としてめんつゆを使うのもお手軽な方法です。

ポン酢醤油の作り方:柑橘果汁を使って代用

ポン酢醤油を切らしてしまった時には、ポン酢に醤油を加えれば代用できることがわかりました。では、ポン酢も買い置きがない時にはどうしたらいいのでしょうか?もし、レモン、ゆずなどの柑橘類があれば、さらに香り高いポン酢醤油を簡単に作ることができます。

簡単な方法とは、醤油にレモン、ライム、柚子、かぼす、すだち、だいだいなどお好みの柑橘果汁をしぼり入れるだけです。お好みにより、日本酒、みりんやだしを加えてみてください。簡単ではあるけれど、普通のポン酢よりも柑橘類の香りが高くフレッシュな風味を楽しむことができます。人それぞれにレシピがありますが、厳密な計量が必要なのではなく、自分の舌で好みの味に調節してみてください。

レモンを使ってポン酢醤油

レモンは数ある柑橘類の中でも手に入りやすいと言えます。特に海外在住の日本人にとっては、醤油は現地で手に入っても、日本食料品店でポン酢まで買うのは高くてためらわれます。そんな時には、比較的手に入りやすいレモンを使ったポン酢醤油はおすすめです。

柚子を使ってポン酢醤油

柚子は地域によっては冬にたくさん獲れることもあります。市販でも柚子の果汁を使った商品がたくさん販売されていますが、旬のフレッシュな柚子の果汁を使えば、代用品とは言われないような香り高いポン酢醤油ができることでしょう。

スダチを使ってポン酢醤油

スダチを使うと、レモンを使った時に比べてやさしい口当たりで香りもいいという声もあります。果実が小さいので、切るのにとても手間がかかります。それでも季節のスダチがたくさん手に入った時には、ぜひ一度お試しください。

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ポン酢醤油の作り方:柑橘果汁を使って本格的に

こちらの作り方は、単なる市販ポン酢醤油の代用品にとどまらず、さらに美味しいものを目指す人におすすめしたいレシピです。柑橘類はその時に手に入るお好みのものをお使いください。材料は、柑橘果汁(柚子・すだち・レモンなど)100cc、醤油100cc、みりん20cc、かつお節10g、昆布10gです。材料が入る大きめの容器を用意してください。

作り方は、まず用意したお好みの柑橘類を絞って果汁にします。大きめの容器にすべての材料を入れます。1~2日ほど常温に置きます。(夏場は冷蔵庫に入れることをおすすめします。)漉してビンに詰めます。さらに冷蔵庫で熟成させます。保存は冷蔵庫で半年ぐらいです。すぐに食べることもできますが、熟成させるほど柑橘の味がなじんできます。

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ポン酢醤油を使ったレシピ

ポン酢醤油はお鍋をはじめとして、サラダ、焼き肉、焼き魚、餃子などと様々なお料理に使えて大活躍の調味料です。ここでは、ポン酢醤油を使った簡単にできるお料理のレシピを紹介します。さっぱりと食べやすい味つけは、食欲がない時でも箸がすすみます。レシピにあるポン酢醤油は、もちろんポン酢と醤油で代用できます。お好みの柑橘類と醤油などでも代用できます。

新玉ねぎとツナの和風サラダ

材料2人分は、新玉ねぎ1/2個(約100g)、ツナ缶詰(80g入り)1/2缶、市販のポン酢醤油大さじ1、醤油・サラダオイル各小さじ1です。

作り方は簡単です。新玉ねぎは縦に薄切りにして冷水に5分ほどさらしたら、ざるに上げて水けをしっかりきります。ツナは缶汁をきってほぐしておきます。小さめの器に、ポン酢醤油、醤油、サラダオイルを混ぜ合わせます。器に新玉ねぎを盛ってツナを散らして、ドレッシングをまわしかけて出来上がりです。

しらすと三つ葉のおろし和え

材料は、しらす干し1/4カップ、糸三つ葉1/2束、大根2cm、焼きのり(全形)1/4枚、市販のポン酢醤油大さじ2~2と1/2です。
 

作り方は、まず糸三つ葉を長さ2~3cmに切ります。大根は皮をむいてすりおろして、ざるに上げ軽く汁けを切ります。のりは食べやすい大きさにちぎります。ボールにしらす、三つ葉、大根おろし、のりを入れて混ぜて、器に盛ります。お好みのポン酢醤油をかけて完成です。

パプリカのポン酢炒め

ほんのり酸っぱくて香ばしい、パプリカのポン酢炒めを紹介します。簡単に作れて彩りもいいので、お弁当のおかずにもなります。材料4人分は、赤パプリカ1個、お好みのポン酢醤油大さじ2、ごま油大さじ1です。

作り方は簡単です。赤パプリカは一口大の乱切りにします。フライパンにごま油大さじ1を中火で熱し、パプリカに焼き色がつくまで炒めます。お好みのポン酢醤油大さじ2をふりかけ、強火にして汁けをとばしたら出来あがりです。

さんまのおろしポン酢がけ

こちらは簡単にできるおかずにもおつまみにもなる一品です。マルハニチロのホームページに紹介されていたレシピですが、魚の缶詰もそのまま食べるのではなく、おろしポン酢と大葉が加わっただけで違いが出ます。4人分の材料は、さんま水煮缶2缶、大根おろし5cm分、ポン酢醤油大さじ1、缶汁大さじ1、大葉4枚です。
 

作り方は、まず缶詰のさんまの身を取り出して器に盛っておきます。大根おろしの水気を軽くきり、ポン酢醤油と缶汁を加え混ぜてさんまにかけます。大葉を千切りにしてそえたら出来上がりです。

豚肉とオクラのポン酢炒め

こちらの炒め物はポン酢で味付けをしますので、豚ばら肉を使っていますが意外とさっぱり仕上がります。2~3人分の材料は、豚ばら肉(薄切り)200g、オクラ5本、塩こしょう少々、片栗粉大さじ1、ポン酢醤油大さじ2です。

まずは豚肉を一口大に切り、塩こしょう・片栗粉をまぶします。オクラはがくの固い部分を取り除いてななめに2等分に切り、塩(分量外)で板ずりして軽く洗います。フライパンに油をひかずに豚肉を炒めます。豚肉が焼けてきたら、オクラを加えて炒め合わせます。ポン酢醤油を加えて、絡めるようにさっと炒めたら出来上がりです。

【豚バラとモヤシのポン酢かけ】

つぎに紹介するお料理は、簡単でありながらメインにもなる一品です。材料2人分は、もやし1/2袋、豚バラ10枚、塩胡椒少々、ポン酢醤油大さじ4、細ネギ3本です。

電子レンジ使用可能な大きめのお皿を用意します。お皿にもやしを敷いて、食べやすい大きさにカットした豚バラをのせます。上から塩コショウをして、ラップをして5分ほど電子レンジで加熱します。豚肉に火がとおったら、小口切りにした細ネギをのせてポン酢醤油を回しかけたら出来上がりです。

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市販ポン酢醤油の比較

いろいろな料理に使えるポン酢醤油ですので、醤油と同じようにポン酢醤油も常備している家庭も多いことでしょう。皆さんはどんな味がお好みですか?柑橘系の酸味が強いもの、だしの旨味を感じさせるもの、醤油味が濃いもの、薄いものと様々な商品が売られています。どんな違いがあるのでしょうか?

【ミツカン味ぽん】

こちらはCMでもお馴染みのミツカンの味ぽんです。ミツカンの7代目社長が博多の料亭で取引先と会食をした時に食べたポン酢に感動して、全国の家庭でもこの料亭のようなポン酢を食べられるようにと作られました。

今ではポン酢と言えば味ぽんを思い浮かべるくらい、メジャーな商品です。スーパーだけでなくコンビニエンスストアでも取り扱いがあり、価格もリーズナブルです。やや酸味が強いですが甘みもあり、鍋だけでなく焼き魚、おろし焼肉、サラダ、餃子、鰹のたたきなど幅広い料理にマッチするバランスのとれたポン酢です。

【ヤマサ昆布ポン酢】

昆布ポン酢はヤマサが提供する商品で、スーパーマーケットの売り場でもよく見かけます。まろやかな昆布だしの旨味が特徴で、口当たりはまろやかでコクがあります。ユズなどの柑橘果汁のさわやかな香りも楽しめます。他のポン酢醤油に比べて酸味が少ない方なので、お子様のいるご家庭でも人気の商品です。鍋もの、焼魚、サラダなど幅広いメニューにぴったり、しかもお手頃価格です。
 

【キッコーマンしぼりたて生ぽんず】

こちらはキッコーマン提供の商品で、「しぼりたて生果汁」と「しぼりたて丸大豆しょうゆ」を非加熱で製造したポン酢です。容器に特徴があり、押すとポン酢が出てくる酸化防止容器に入っているため、フレッシュさを保つことができます。また、柑橘果汁として沖縄産シークワーサーが入っていることは他の商品との違いで、口にいれた瞬間にその酸味を感じます。

果汁感たっぷりの酸っぱいポン酢が大好き、ライトな味わいの醤油が好みという人はぜひお試しください。さっぱりとした味わいを生かして、サラダ、しゃぶしゃぶなどにおすすめです。
 

【馬路村ぽん酢しょうゆ ゆずの村】

ゆず製品で有名な高知県の馬路村農業協同組合が生産しているポン酢です。全国にファンが多いポン酢で、最近は扱っているスーパーも多くなっています。最初に強い酸味を感じますが、あとからゆずのジューシーな甘みが広がるゆずの産地ならではの味わいが違いと言えます。お鍋や焼肉、サラダなどどんな料理にも合ってしまう美味しさです。

【ちば醤油下総ぽん酢醤油】

千葉県は醤油の名産地です。国産大豆・国産小麦・国産塩を使用した風味のまろやかな本醸造濃口醤油に、さらに南房総の温暖な気候で栽培された柚子とレモンがたっぷり入ったご当地ポン酢です。レモンの風味がすばらしいと評判です。柑橘類の酸味・甘味・香りだけでなく、だしの旨味もしっかり感じられる逸品との声も聞かれます。

まとめ:ポン酢醤油を上手に使おう!

今回はポン酢醤油とポン酢の違い、切らしてしまった時の代用品の作り方、そしてさらにポン酢醤油を使ったレシピまで紹介してきました。いかがでしたでしょうか?

ポン酢醤油はお鍋やサラダ、焼き肉、和え物だけではなく、醤油のように炒め物といったお料理にも使えることがわかりました。柑橘果汁や酢、だし汁の旨味が加わると、美味しさアップだけでなく塩分を控えることにもつながります。ポン酢やポン酢醤油を上手に使って、健康的でますます美味しい食生活をお楽しみください!

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