金賞受賞の「甲州ワイン」の魅力とは?特徴やおすすめのワイナリーも紹介

甲州ワインについて、その魅力を紹介します。国際コンテストで金賞を取り、世界にも誇れる甲州ワインの歴史や味わい、特徴を詳しく解説。一度は飲んでみたいおすすめワイナリーや、厳選した人気のワインもまとめました。

金賞受賞の「甲州ワイン」の魅力とは?特徴やおすすめのワイナリーも紹介のイメージ

目次

  1. 1甲州ワインの特徴とおすすめワイナリーを紹介!
  2. 2甲州ワインの歴史と製造方法
  3. 3甲州ワインの特徴
  4. 4甲州ワインのおすすめワイナリー
  5. 5おすすめの甲州ワイン
  6. 6甲州ワインを飲んでみよう!

甲州ワインの特徴とおすすめワイナリーを紹介!

日本のお酒といえば日本酒や焼酎などが有名ですが、ここ近年では高品質のワインが生産されるようになり、世界からも注目を浴びています。中でも甲州のブドウを使った甲州ワインは、世界のコンテストで金賞を獲得したワインもあるほど、高品質で人気です。

世界からの人気を集める甲州ワインは、どのようなワインなのでしょうか?その歴史や製造方法、味わいといった特徴から、おすすめのワイナリーや商品について紹介します。

甲州ワインの歴史と製造方法

甲州種を100%使用した国産ワイン

日本ワインを呼称できるのは、日本で作られたブドウを100%使ったワインのみです。その中でも甲州ワインは、日本固有の種である甲州ブドウを100%使ったワインであり、日本で生産されるワインのうち約1/4を占めるともいわれています。

甲州には数々の有名ワイナリーが存在しており、その数は80以上にもなります。山梨県の観光名所としても知られており、ワインの試飲ツアーやワイナリーの工場見学なども人気です。

歴史

日本でのワイン製造の歴史は、フランスなどと比較すると短いですが、甲州ブドウ栽培の歴史は長く、1000年以上とされています。もとは地中海地域の品種であったブドウが、シルクロードを渡りながら中国の野生種などと交雑し、日本に渡ってきたという説が有力です。勝沼の地域名産品として、長らく全国の人々から親しまれてきました。

この甲州ブドウを使ってワインを作り始めたのは、明治時代の1870年からです。しかし、技術力が及ばず品質の問題などから、2年で廃業することになります。その後も山梨県のワイン製造業の人々が研究を重ね、現在までワインの生産を続けてきました。その結果、ワイン製造技術やブドウの品質も向上し、世界に注目されるワインとなったのです。
 

製造方法

甲州ワインはさまざまな製造方法がありますが、代表的なものはシュール・リー製法、スキンコンタクト、樽熟、瓶内での二次発酵の4つです。シュール・リー製法はワインの熟成中樽の中に沈殿した澱を取り除かず、ワインと一緒に保存する製法です。澱由来の雑味を引き出し、ワインに複雑な旨味を加えます。フランスで多く採用されています。

スキンコンタクトは果汁の搾取後、果皮を除かず果汁と一緒に漬けておく製法です。甲州ブドウは皮が厚く皮に多くの成分が含まれており、これを抽出するためです。ポリフェノールなどが移り、ワインに引き締まりとほどよい苦味を与えます。樽熟は、小樽の中でワインを熟成させることです。バニラ香などの複雑な風味がワインに加わります。

樽熟は最初から樽で熟成される方法、先にステンレスタンクで熟成した後樽に移し替える方法などさまざまなスタイルがあり、ワイナリーによって味もさまざまです。瓶での二次発酵は、瓶に移した後酵母のはたらきで発酵させる方法です。発泡性を加えて飲みやすくなり、スパークリングワインに用いられます。

甲州ワインの特徴

OIVに日本で初めて登録された甲州ブドウ

甲州ワインに使われる甲州ブドウは、2010年に日本固有のブドウとして初めてOIV(国際ぶどう・ぶどう酒機構)に品種登録されました。OIVの厳しい審査を経て、晴れて世界的にワイン製造用のブドウ品種と認められることになったのです。これによって、甲州ワインの海外輸出も展開できるようになりました。

甲州ブドウは栃木や長野などでも作られますが、畑の面積や収穫量は共に山梨が全国1位となっています。山梨は高い山に囲まれているため雨雲ができにくく、日照時間が長いほか、寒暖差も少ないといわれる地域です。水はけもよく、雨やカビなどに弱いブドウを育てるには良好な条件の土壌といえます。

香りと味わい

OIVへの登録を目指し始めた頃は、甲州ブドウ自体が水っぽく香りがないいわれたり、糖度が上がりにくく補糖を行っていました。しかし、研究と品質の向上に努めた結果、香りや糖度も向上しています。

甲州ワインは柑橘系のフレッシュな香りがあり、程よい甘みとすっきりした酸味の中に、わずかに渋みがあるのが特徴です。口当たりも軽くて飲みやすく、繊細で上品な味わいで、日本料理によく合うワインとしても好評です。

以前はフルーティーな甘口ワインが主流でしたが、現在は辛口ワインが多く作られています。製造方法によって味わいが異なり、敢えて糖度の低いピュアな甲州ワインを作る生産者もいるため、味わいの幅は多岐に渡ります。

国際コンテストで金賞を受賞したワインも

2014年にイギリスで行われた、世界最大の国際ワインコンテストDecanter World Wine Awardsで、甲州ワインのキュヴェ三澤明野甲州2013が金賞を獲得しました。日本ワイン初の快挙として世界に甲州ワインの認知度を高め、話題となりました。

その後も甲州ワインはさまざまなコンクールで賞を獲っています。2020年にはイギリスのインターナショナル・ワイン・チャレンジでグラン・シャンモリ 甲州シュール・リー2018が金賞を獲得し、女性審査員が行うフェミナリーズ世界ワインコンクール2020では、4470種類のワインの中からシャンモリ山梨/甲州2019が金賞に選ばれました。

甲州ワインの世界進出と活躍は目覚ましく、今後も品質の向上と世界への展開が期待されています。

甲州ワインのおすすめワイナリー

シャトー・メルシャン

明治時代に発足した大日本山梨葡萄酒会社を起源とし、日本で最も長い歴史を持つワイナリーです。世界のコンクールで数々の賞を受賞しており、甲州ブドウの品質向上に向け、研究所との共同研究プロジェクトなども行っています。

山梨と長野にワイナリーがあり、地下の樽育成庫やブドウを栽培しているヴィンヤードの見学、ワインのテイスティングなどもできます。

シャトー勝沼

日本最古のブドウ栽培の地といわれる勝沼にあり、創業から140年続く老舗のワイナリーです。人気のワイナリー見学ツアーは無料で申し込むことができ、スタッフの解説付きで製造工場や樽、瓶づめされたワインの貯蔵庫を見ることができます。

ワインのテイスティングができる直売店、ゆっくりと甲州ワインを楽しむことができる併設レストランもおすすめです。

中央葡萄酒グレイスワイン

日本初の金賞を獲得したキュヴェ三澤明野や、世界で最も飲まれている日本ワインのグレイス甲州を生み出した、日本屈指の人気ワイナリーです。ワイナリーではブドウ畑や製造所の見学はありませんが、人気ワインの製造経験があるスタッフや、ソムリエによる貴重な話を聞きながら、ワインのテイスティングができます。

ロリアンワイン白百合醸造

創業から80年以上ワイン造りを続けている、老舗のワイナリーです。勝沼でワイナリー自らブドウを栽培し、地元に寄り添いながらワイン造りを突き詰めることにこだわりがあります。

ワインツアーでは、ワイナリーやブドウ畑の見学、テイスティングだけでなく、実際にのボトル詰めやオリジナルラベル造りなど、家族や友達とさまざまな体験ができるツアーも人気です。

おすすめの甲州ワイン

グリド甲州

中央葡萄酒グレイスワインから発売されている、世界的に有名な甲州ワインです。アジアのワインコンテストで最高賞に輝き、アジアを代表するワインとしても知られています。甲州ブドウの特徴を活かし、フルーティーな香りと爽やかな酸味、口当たりの良さが人気です。刺身などの和食によく合います。

甲州きいろ香

シャトー・メルシャンから発売された人気の甲州ワインです。2005年のリリース時には2ヶ月で完売し、イギリスのワインガイドでも高い評価を得ました。柑橘系のフレッシュな香りに、果実味をしっかり感じながらも酸味によって引き締められ、繊細な味わいがあります。食事に合わせるのはもちろん、ワイン蒸しなどの料理にも合うワインです。

シャンモリ山梨甲州

勝沼の盛田甲州ワイナリーが生産する人気の甲州ワインです。インターナショナルワインチャレンジをはじめとする、世界の数々のワインコンテストで賞を獲得もしており、世界的にも知名度があります。バランスの良い香りと余韻、スッキリとした爽やかな口当たりで、刺身や天ぷらなどの和食との相性も抜群です。

甲州ワインを飲んでみよう!

甲州ワインは、日本固有の品種である甲州ブドウを100%使った、世界に誇れる日本ワインです。飲みやすくすっきりした味わいは、洋食はもちろん日本食にもよく合います。自宅で飲むのはもちろん、ワイナリー見学や試飲も、なかなかできない体験ですので、おすすめです。ぜひ一度甲州ワインを味わってみてください。

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