かぶを食べ過ぎるとどうなる?栄養や効能・1日の摂取量も!

かぶを食べ過ぎるとどのような影響が起きるのかまとめました。下痢や腹痛など、食べ過ぎで起こる症状について詳しく解説します。併せて適切な摂取量目安や、食物繊維などかぶに含まれている栄養と効果効能についても紹介します。

かぶを食べ過ぎるとどうなる?栄養や効能・1日の摂取量も!のイメージ

目次

  1. 1かぶの食べ過ぎによる副作用や栄養効果を紹介!
  2. 2かぶを食べ過ぎるとどうなる?
  3. 3かぶの根の栄養と効能
  4. 4かぶの葉の栄養と効能
  5. 5かぶの食べ過ぎに気を付けよう!

かぶの食べ過ぎによる副作用や栄養効果を紹介!

みずみずしくやわらかな肉質が特徴のかぶは、冬に旬を迎える根菜の代表格です。焼いても煮ても美味しく食べられますが、食べ過ぎると体にとって悪影響を及ぼすことがあります。

本記事ではかぶを食べ過ぎた時に起きる下痢などの症状や、1日の適切な摂取量についてまとめました。かぶに含まれている栄養と効能についても解説するので、献立に取り入れる際の参考にしてください。

かぶを食べ過ぎるとどうなる?

下痢になることがある

かぶはみずみずしい食感であることからもわかるように、水分が豊富に含まれた食材です。100gあたり約90gもの水分が含まれており、そのほとんどが水分でできているといっても過言ではありません。そのためかぶを食べ過ぎると過剰に摂取した水分が体内でうまく吸収できず、胃腸を冷やして下痢や軟便になることがあります。

また食物繊維も多く含まれているため、食べ過ぎると消化不良を起こし、腹痛や下痢といった症状を引き起こすケースがあります。普段から胃腸が弱い方は、少しでも食べ過ぎると下痢や腹痛などの副作用が起きるため、様子を見ながら食べるようにしてください。

ゴイトロゲンの危険性は?

かぶにはゴイトロゲンという甲状腺の機能を抑制する物質が含まれています。通常範囲内で摂取された場合は問題ありませんが、過剰に食べ過ぎると甲状腺を腫れさせたり、甲状腺機能低下症を引き起こす危険性があります。

ただ甲状腺低下症を引き起こすには、長期間に渡って異常な量のゴイトロゲンを摂取しなくてはなりません。健康な人が普通の食生活を送っている範囲においては、そこまで心配する必要はないでしょう。

1日の摂取量目安

かぶの1日の摂取量目安について、含まれている栄養素から判断してみましょう。かぶ100gに含まれる食物繊維の量は、約1.5gです。厚生労働省が推奨する食物繊維の摂取目安は、成人男性で21g以上、成人女性で18g以上とされています。

平均的なかぶ1個の重さは300g程度になっているので、1日にかぶを10個以上食べても食べ過ぎということにはなりません。ただほかの食材からも食物繊維を摂取することを考えると、1日の摂取目安はかぶの根のみであれば7個まで、葉のみであれば8個以内が理想です。

それ以上食べ過ぎると下痢や腹痛などの症状を引き起こすことがあります。下痢や腹痛にならない範囲で、美味しく食べるようにしましょう。

かぶの根の栄養と効能

栄養と効能①食物繊維

かぶの根には食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維には大きく分けて水に溶ける水溶性と水に溶けにくい不溶性の2種類ありますが、かぶは特に不溶性食物繊維が多く含まれています。

不溶性食物繊維は保水力が非常に高く、胃や腸で水分を吸収して大きく膨らみ、腸を刺激してぜん動運動を活発にします。腸のぜん動運動が活発化することで、お通じがスムーズになります。

また不溶性食物繊維には、ビフィズス菌などを増やし腸内環境を整える作用があります。腸内で発生した有害物質の排出にも役立つので、便秘だけでなく腸の病気を予防したり、デトックス効果も期待できます。

栄養と効能②ビタミンC

かぶには100gあたり19mgのビタミンCが含まれています。ビタミンCは強い抗酸化作用を持つ栄養素で、老化の原因である有害な活性酸素から体を守る働きがあります。ほかにも皮膚のメラニン色素の生成を抑えてシミやしわができるのを防いだり、毛細血管や骨、軟骨などを正常に保つのにも役立ちます。

ビタミンCが不足するとコラーゲンが生成されず、血管がもろくなったり、イライラしたり、顔色が悪くなる、貧血、筋肉が減少するなどのさまざまな弊害を引き起こします。そのため積極的に摂取することが望ましいです。

ただしビタミンCは水溶性であるため、茹でると汁に栄養素が流れ出てしまいます。生でサラダにしたり、溶け出た栄養素ごと摂取できるスープや汁物で食べると良いでしょう。

栄養と効能③カリウム

カリウムは細胞の浸透圧を維持したり、神経刺激の伝達、心臓機能や筋肉機能の調整を行う重要な栄養素です。細胞の外液に存在するナトリウムとバランスを取ることで、むくみを改善したり、解消する効能が期待できます。

また肝臓でナトリウムの再吸収を抑制して排出を促進するため、血圧を下げるのにも役立ちます。カリウムもビタミンCと同様に水溶性であるため、煮たり茹でると煮汁に30%ほど栄養素が流出してしまいます。サラダなどで長時間流水につけても栄養素が流れ出るため、調理する際はさっと短時間で行うようにしてください。

栄養と効能④アミラーゼ

かぶには消化酵素のひとつであるアミラーゼが含まれています。アミラーゼは体が栄養を十分に吸収するために食べ物を消化する働きを担っており、胸焼けや胃もたれの緩和、食欲不振を改善する効能が期待できます。

アミラーゼは加熱すると効力を失うため、サラダや和え物など生で食べることでその働きを有効活用することができます。消化不良や胃もたれを起こしているときは、かぶをすって食べると良いとされています。

栄養と効能⑤葉酸

別名造血ビタミンと呼ばれる葉酸は、新しい赤血球を作ることで貧血を防いだり、改善する働きがある栄養素です。体の代謝にも大きく関与しており、DNAなどの生合成を促進し、細胞の生産を助けることから正常な体の発育のために欠かすことができません。

胎児の神経管閉塞障害のリスクを下げる働きがあるため、特に妊娠中や妊娠を希望する女性は積極的に摂取したい栄養素のひとつです。また成長期の子どもも成長のために体内で葉酸が大量に消費されるため、多めに摂取することが望ましいです。

かぶの葉の栄養と効能

栄養と効能①ビタミンE

捨ててしまいがちなかぶの葉にも豊富な栄養が含まれています。中でも葉の部分のみ含まれる栄養が、水に溶けにくい性質を持つ脂溶性ビタミンのひとつビタミンEです。ビタミンEは強力な抗酸化作用により、体内の脂質の酸化を防いで体を守るのに役立ちます。

併せて細胞膜が酸化して起こる老化や、血中コレステロールの酸化による動脈硬化などの疾病を予防する働きがあります。ビタミンEは油との相性が非常に良いため、植物油などで炒めて食べると効率的に栄養成分を摂取できます。

栄養と効能②βカロテン

かぶの葉には高濃度のβカロテンが含まれており、青汁で有名なケールと同等の含有量を誇ります。βカロテンは高い抗酸化力があり、皮膚や粘膜を丈夫にしたり、視力の維持、免疫力の強化、アンチエイジングなど健康を保つために重要な働きをしてくれます。

βカロテンは油と一緒に摂取することで吸収率がアップするため、炒め物や揚げ物など油を使った調理法がおすすめです。油で調理することでかさが減って大量に食べることができるので、ぜひ試してみてください。

栄養と効能③カルシウム

かぶの葉に含まれるカルシウムは骨や歯の主な成分で、筋肉の収縮補助、血液凝固作用の促進、精神を安定させるなど人間にとって欠かせない栄養素です。カルシウムが不足すると骨粗しょう症の原因になったり、高血圧や動脈硬化など重篤な病気の引き金になるため、注意しなくてはなりません。

カルシウムは便や尿と一緒に排泄されるため、毎日欠かさず摂取する必要があります。かぶの葉に含まれるカルシウムの量は牛乳の2倍以上、ほかの野菜と比較してもトップレベルの含有量を誇ります。和食はカルシウムを含んだ食材の利用が少ないため、日本人は慢性的にカルシウムが不足しがちです。

かぶの葉には欠くことのできないカルシウムが豊富に含まれているので、捨てることなく使うようにしましょう。

栄養と効能④鉄分

かぶの葉には鉄分が豊富なほうれん草や小松菜と同等の鉄分が含まれています。鉄分は赤血球を作るのに必要な栄養素で、貧血の予防や改善に効果があります。鉄分が不足すると全身が酸素不足になり、疲れやすい、めまい、息切れ、立ちくらみ、頭痛などの症状が現れます。

鉄分はビタミンCと合わせて摂取すると吸収しやすくなります。かぶの根の部分と一緒に調理すると吸収率がアップするので、さまざまな料理に活用してください。

かぶの食べ過ぎに気を付けよう!

かぶは根と葉で栄養成分が異なる野菜です。それぞれに健康を維持するために欠かせない栄養素が含まれているので、しっかり活用していきましょう。ただし食べ過ぎてしまうと下痢や腹痛などの副作用が起こる場合もあるので、注意が必要です。1日の摂取量をしっかりと守り、毎日の献立に加えてください。

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