エシャロットは何で代用する？代用品を選ぶ際のポイントと注意点も紹介

エシャロットと呼ばれる野菜を知っているでしょうか？日本のスーパーでは見かけることの少ないエシャロットですが、海外ではメジャーな野菜として知られています。

本記事では、エシャロットの代用になる食材をピックアップしました。見た目や味、代用品を選ぶ際のポイントなども解説しています。食べたことのない方は、ぜひこの機会にエシャロットの魅力に触れてみてください。

まずはエシャロットの基本情報を紹介します。どのような料理に使われるかも説明しているので、料理好きの方はぜひチェックしてみてください。

エシャロットは、ネギ属に分類される野菜です。見た目はらっきょうや紫玉ねぎに似ており、大きさは直径3～5cmほどしかありません。エシャロットが誕生したのは約2000年前です。原産地はアジアといわれており、そこから中東、ヨーロッパへと伝わりました。

今ではフランスをはじめとし、イランや中国、タイなどでも日常的に食されています。日本で販売されるエシャロットは、そのほとんどがベルギーやオランダなどのヨーロッパかアメリカからの輸入品です。ちなみに日本では、エシャロットのことを「ベルギー・エシャロット」とも呼びます。

エシャロットは玉ねぎと同様に、根元の鱗茎部を食用とします。見た目こそ玉ねぎに似ていますが、玉ねぎよりも甘さが控えめで、さっぱりとした味が特徴です。例えると、玉ねぎとにんにくの中間のような野菜といわれます。生で食べると辛みがあり、香りの良さも楽しめます。

エシャロットは、その味と香りを活かして香味野菜に用いられることが多いです。中でもフランス料理には欠かすことができません。フレンチでは、すりおろしたり刻んだりしたエシャロットをソースやドレッシングに使います。目的としては香りづけの他に、臭み消しの役割も担っています。

これらを魚や肉料理に添えるのが、フランスでは最もポピュラーな食べ方です。イランでは、ヨーグルトに混ぜたものをケバブに添えて食べます。中国やタイでも香りづけに用いることが多いようです。

続いて、エシャロットの代用に使える食材を紹介します。味や香りが特徴的なエシャロットですが、どのような食材が代わりに使えるのでしょうか？近くのスーパーで手に入らないという方は、こちらを参考にして料理を作ってみてください。

エシャロットの代用品として有名な食材が玉ねぎです。玉ねぎの方が辛みが強く味も濃いため、サラダなどに入れる際は水にさらしてから使うとよいでしょう。

生食に使う場合は新玉ねぎ、加熱に使う場合はよく乾燥させた玉ねぎと使い分けるのもおすすめです。辛みの少ない新玉ねぎなら、水にさらさなくても十分エシャロットの代わりになります。サラダを作る時は、紫玉ねぎを代用にすると見た目もそっくりに仕上がります。

らっきょうもエシャロットの代用になります。代わりに使う場合は、スーパーで手に入るらっきょう漬けで十分です。少量を細かく刻んで加えれば、香りづけとして楽しむことができるでしょう。らっきょう漬けのシャキシャキとした食感もエシャロットの代用に使えます。

ただし漬け物にしたらっきょうは、味や風味が料理の妨げになることもあります。使うメニューを限定し、量を入れ過ぎないように気をつけましょう。しばらく水に浸けて、ある程度味を抜いてから使うのもひとつです。

香味野菜として知られるねぎも、エシャロットの代用におすすめの食材です。使うのは薬味やトッピングに人気の白髪ねぎです。刻みねぎよりも香りがマイルドで、シャキシャキとした食感がエシャロットに似ています。

白髪ねぎは簡単に手作りできます。まず5cmほどの長さに切った長ねぎの中心部分を取り除き、外側の白い部分だけを繊維に沿って細い千切りにします。あとは氷水にさらすだけで白髪ねぎのできあがりです。加熱調理にも向いているので、らっきょうが使えない料理に使うとよいでしょう。

にんにくは、エシャロットの香りの代用として使うことができます。少しの量でも強い香りが出るため、代わりに使う際は入れ過ぎに注意してください。使い方は、他の料理と同じように刻んだものを加えるだけでOKです。生で食べる場合は辛みが強いので、様子を見ながら量を調整するとよいでしょう。

意外に感じるかもしれませんが、和の食材として知られるミョウガも代用品になります。日本で薬味として使われるように、少量を代わりに使うとよいでしょう。風味は少し異なるものの、見た目がよく似ているので生食には特におすすめです。

入れ過ぎると風味や味が全く変わってしまうので、使用する量には気をつけましょう。玉ねぎ：みょうがを2：1の割合で混ぜると、よりエシャロットに近くなります。みょうががよく出回る夏に、ぜひ試してみてください。

刺身の添えに使われる大根のつまは、あっさりとしてシャキシャキとした歯ごたえが特徴的です。独特の風味こそありませんが、食感を重視する場合は代用に使えます。火を通すと歯ごたえがなくなってしまうので、サラダなどの生食に使ってみてください。「香りが苦手」「シャリッとした歯ごたえのみを楽しみたい」という方にはうってつけです。

自宅で大根のつまを作る場合はスライサーで縦向きにスライスし、繊維に沿って千切りにしたらできあがりです。氷水に5～10分ほど浸けておくと、さらにパリッとして美味しくなります。

河原や土手、道端などに自生しているノビルも代用食材のひとつです。独特の香りを持ち、にんにくよりも臭いが少ないという点がエシャロットに非常に似ています。

ネギ属の多年草であるノビルは、肥大した鱗茎部分を食用にします。ツンとした香りをしており、加熱するとヌルッとした食感になるのが特徴的です。生でも加熱しても食べられるので、好きな調理法で試してみてください。

最後に、エシャロットの代用品を選ぶ際のポイントを紹介します。さまざまな食材が代わりに使えますが、中には気をつけたい注意点もあります。ポイントをおさえた上で、その時々に合った代用食材を選びましょう。

エシャロットは独特の風味を持つ野菜です。代用食材を選ぶ時は、エシャロットに近い香りの食材を選びましょう。料理の風味づけとして使用する場合は、特に香りを重視する必要があります。

香味野菜を代わりに使うと、より近い風味が楽しめるでしょう。みょうがやにんにくの他にノビルもおすすめです。ただ、これらの食材はあくまでもエシャロットの代用品です。くれぐれも使用量には注意してください。

エシャロットは玉ねぎの変種から生まれた野菜です。そのため、ネギ科の野菜を代用食材にするのもおすすめです。ねぎや玉ねぎはもちろん、同じネギ科であるらっきょうも選択肢のひとつです。

ただし、らっきょう漬けを使用する際は、使える料理が限られるので注意しましょう。ねぎも香りや味が若干異なるため、エシャロットをたっぷり使う料理にはおすすめできません。

エシャロットに代わる食材には、味や香りの強いものが多くあります。そのため、多量に使うと食材そのものの特徴が強く出てしまいます。はじめは少量を用い、様子を見ながら徐々に入れる量を増やしていくとよいでしょう。

エシャロットは、玉ねぎとにんにくを組み合わせることでも味と香りが再現できます。玉ねぎ：にんにくの割合を7：3のバランスで混ぜると、かなりエシャロットに近くなります。紫玉ねぎを使用すると、より効果的です。

エシャロットと名前の似た野菜にエシャレットがあります。エシャレットはらっきょうを土寄せし、生食用に軟白栽培したものです。見た目がそっくりのため混同されがちですが、2つは全く別の野菜です。スーパーで売られているのはエシャレットのことが多いので、よく確認してから購入しましょう。

エシャロットの代用食材について紹介しました。ベルギー・エシャロットは、玉ねぎよりもあっさりとしてにんにくよりも香りが控えめな野菜です。生でも加熱しても食べられるため、調理法に応じて代わりの食材を選ぶとよいでしょう。

日本ではまだなじみの薄い野菜ですが、フランス料理やタイ料理に使うと本格的な味わいに仕上がります。ぜひ代用食材を使いこなし、美味しい料理を手作りしてみてください。