おせち料理の種類と意味は?由来など画像付きで詳しく解説!

おせち料理の種類は田づくりや筑前煮・きんとんなど、たくさんあるものです。おいしくて華やかなおせち料理は、正月に欠かすことのできない食べ物です。おせち料理のひとつひとつには意味があり、さまざまな由来が元になっています。おせちそれぞれの意味や由来を知ることで、よりいっそうおいしくおせちをいただくことができるものです。今回は、おせち料理の種類ごとに、おせち料理の持つ意味や由来を画像付きで詳しく紹介します。

おせち料理の種類と意味は?由来など画像付きで詳しく解説!のイメージ

目次

  1. 1おせち料理の種類や意味を知っていこう
  2. 2おせち料理の由来とは?
  3. 3おせち料理に詰める料理の種類を知ろう
  4. 4おせち料理の定番の種類や意味を画像を交えて紹介
  5. 5おせち料理の種類を豊富にしておめでたい日をお祝いしよう

おせち料理の種類や意味を知っていこう

おせち料理は正月の食卓に欠かすことのできない料理のひとつです。おせち料理はおいしいだけでなく、鮮やかで見た目も美しいため、食卓にあるだけで一気に雰囲気を明るく正月らしくしてくれるものです。おせち料理には、田作りやきんとん、数の子や黒豆などのさまざまなおいしい料理がありますが、それぞれに意味や由来が込められています。

おせち料理にはそれぞれ意味があると知っていても、具体的な意味や由来を知らない人も多いのではないでしょうか?おせち料理の意味を知っておくことで、おせち料理をよりいっそう楽しみながらいただくことができるものです。今回は、おせち料理の意味や由来を画像付きで詳しく紹介していきます。おせち料理をいただくときの参考にしてください。

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おせち料理の由来とは?

おせち料理の種類はたくさんあり、それぞれの具材ひとつひとつに意味があるものです。どのおせち料理も、縁起の良い意味が込められており、1年の始まりに食べる料理にふさわしい料理といえるでしょう。正月にいただく定番料理のおせちですが、そもそもおせち料理の由来とは何なのか、詳しい内容を知らない人も多いのではないでしょうか?

おせち料理そのものの由来を知ることで、おせち料理を食べるときによりいっそう楽しんで食べることができ、正月の食事を充実したひとときにすることができるものです。ここでは、おせち料理の由来について、歴史やおせちの種類の数、関西や関東のおせち料理の違いなど、さまざまな面から詳しく解説していきます。

おせち料理の歴史

おせち料理は正月の席で食べる定番の料理ですが、そもそもいつからおせち料理を家庭で食べるようになったのか、知らない人も多いのではないでしょうか?ここでは、おせち料理の由来や歴史を解説します。日本で食べられているおせち料理の原点は、中国で五節句という祝日の行事のときに食べられていた料理であるといわれています。はじめは一般家庭ではなく、宮中で食べる料理でした。

日本国内におせち料理が食べられるようになったのは、奈良時代から平安時代の間です。この時代の中では、節会という宮中で行われる行事が定着し、平安時代になると、5つの重要な節会である五節会が定められ、この行事で食べられていた食事を御節供と呼びました。この御節供が現代のおせち料理の語源となったとされています。

はじめは宮中でしか食べられていなかったおせち料理ですが、江戸時代に入ってからは一般市民にも広く親しまれるようになりました。おせち料理は節日として決められた季節の節目の日に食べる料理とされていましたが、年月が経つにつれ徐々に、正月に頂く料理として定着していったといわれています。おせち料理という名前で呼ばれるようになったのは、第二次世界大戦以降であり、それまでは御節供と呼ばれていました。

おせち料理といえば、重箱に入れて盛り付けるのが定番ですが、おせち料理を重箱に入れる意味もきちんとあります。重箱は一段ずつ重ねているその外見から、幸せが重なりますようにという願いがこめられています。おせち料理の成り立ちを知ることで、おせち料理をいっそうおいしく味わうことができるでしょう。

おせち料理は何種類入れるのが基本?

おせち料理といえば、たくさんの種類の具材が入っているイメージがあるものです。市販のおせちを購入して食べるのもおいしいですが、自分で作って食べるのもおいしいものです。自分でおせち料理を作ろうと思ったとき、何種類の具材を入れたら良いのか、悩む人も多いのではないでしょうか?ここでは、おせち料理は何種類入れるのが基本なのかを解説します。

おせち料理はたくさんの種類の具材が入っているものですが、必ず何種類入れなければいけないという決まりはありません。市販されているおせちや一般家庭で作られているおせち料理の平均的な種類の数は、約20~30種類といわれています。購入すれば、手軽に食べることのできるおせち料理ですが、この数のおせち料理をイチから自分で作るとなると、なかなか大変なものです。

おせち料理はひとつひとつの具材を作るのに時間がかかるため、最近では、一部だけを手作りし、市販のおせちの具材を購入して使用している家庭も多いものです。はじめから全てのおせち料理を作るのは大変なため、おせち料理にチャレンジしてみたいときは、自分が手作りしてみたいものや、簡単に作れるおせち料理からスタートしてみると良いでしょう。

おせち料理は懐石料理を意識しよう

おせち料理は、その種類の多さからどのような料理なのかよく分からないため、どのように作ったら良いのか悩む人も多いのではないでしょうか?おせち料理の構成は、懐石料理と似ているものがあります。重箱に入れられているため、一見ひとつの料理に見えるものですが、それぞれの段にテーマがあり、懐石料理のコースのようになっています。

おせち料理の種類は大きく分けて「祝い肴」「口取り」「焼き物」「酢の物」「煮物」の5つで構成されており、どの料理にも祝日にふさわしい意味や由来が込められているものです。また、おせち料理をつめる重箱にも、幸せが重なりますようにという意味がこめられているため、おせち料理はおめでたい料理とされています。

おせち料理は関東と関西では違う?

おせち料理はどれも変わらないように見えますが、実は関東と関西で違いがあるものです。関東のおせちは一般的に甘めの味付けをされているものが多く、優しい味わいが特徴的ですが、関西では、出汁がきいた具材が多く、味も薄口しょうゆを使用して素材の味を生かしたおせち料理が多いのが特徴です。

また、関東と関西では、祝い肴三種の種類が異なります。祝い肴三種とは、おせち料理として成立する最低限の種類のことです。関東では、数の子、黒豆、田作りが祝い肴三種とされているのに対し、関西では、数の子、黒豆、たたきごぼうと若干違います。関西地方でも一部地域では、田作りを三種としている地域もありますが、関西で田作りはごまめと呼ばれることが多いです。

その他にも、魚の種類が関東では新巻鮭、関西は鯛といったように、さまざまな違いがあるものです。最近では、関東でも関西のおせちを好む人がいたり、その逆もあったりさまざまなおせちを楽しむ人が増えてきました。自分の地域のおせち以外にも、他の地域のおせち料理を楽しんでみるのもおすすめです。

おせち料理に詰める料理の種類を知ろう

おせち料理は一般的に重箱に入っているものですが、それぞれの段には入れるおせちの種類が決まっているものです。せっかくおせちを作るのなら、きちんと決まりにならったおせち料理を作りたいものです。ここでは、おせち料理につめるおせちの種類を重箱の段ごとに詳しく紹介します。おせちを作るときの参考にしてください。

おせち料理の重箱は4段が正式

おせち料理は一般的に重箱に盛り付けて食べる料理です。店頭で見かけるおせちは、三段のものや二段のものなどさまざまな段数のおせち料理が販売されています。どれもおいしそうなおせち料理ばかりですが、何段が正式な段数なのか、知っている人は少ないものです。

日本では完全な数を三としていますが、おせち料理はこの三という数に一段プラスした四段が、おせち料理の正式な段数とされています。四という数字は死をイメージさせるのため、おせち料理の重箱を数えるときは、四段目のことを「与」という表記を使用して表します。

一の重に詰める料理の種類

一の重につめるおせち料理は、「祝い肴」と「口取り」です。おせち料理の一段目とは、おせちの入った重箱を開けたとき、一番はじめに目に入る場所です。そのため、画像のおせちのように華やかで見た目にも美しいおせち料理が数多く入っており、おせちの重の中で最も多くの種類のおせちが入っています。

具体的な中身は地域によってやや異なりますが、祝い肴は数の子、黒豆、田作りなどを入れます。口取りとは、おもてなし料理で最初にふるまう料理のことを指しており、口取り肴とも言います。具体的には、かまぼこ、栗きんとん、きんぴらごぼう、伊達巻きなどを入れます。

二の重に詰める料理の種類

二の重に詰めるおせち料理は、メイン料理となる魚や海老などの海の幸を使用した焼き物です。この段はメイン料理となる焼き物を詰める場所のため、多くの種類のおせちを入れるのではなく、ひとつひとつのおせちにボリュームを持たせることが大切です。おせちの具体的な種類は、鯛やブリなどのめでたいとされる魚や、海老などの海鮮類です。

海の幸を使用した焼き物をメインに入れる段ではありますが、ボリュームのある肉料理やフライ料理を入れても良いとされています。縁起の良い食べ物を入れてもスペースが余っている場合や、二の重にボリュームを持たせたい場合は、画像のように肉やフライを入れるのもおすすめです。

三の重に詰める料理の種類

三の重につめるおせち料理は、煮物です。地域によっては酢の物の場合もあります。三の重に煮物を入れる場合は、他のおせちは入れずに煮物のみを三の重にたっぷりと入れます。煮物はレンコンや里芋などの縁起の良い食べ物を使用している筑前煮やうま煮などが人気です。

煮物をつめる三の重の見た目を鮮やかにしたい場合は、絹さややいんげんなどの緑の野菜で彩りをプラスすると良いでしょう。めでたい意味が含まれている根菜を使用して作る煮物を詰めることが三の重につめる料理の定番ですが、家庭によって、自慢の手料理や家族の好物などの他の料理をつめる場合もあります。

与の重に詰める料理の種類

四は死を連想させるため与を使用しています。与の重につめるおせち料理は、日持ちのする料理である酢の物や、箸休めともなる和え物です。地域によってはこの段に煮物を詰める場合もあります。酢の物は紅白なますをつめる家庭が多いものです。にんじんの紅い色と大根の白色が映えてとてもキレイなものです。器にゆずを使用しているなますもおせち料理ではよく見られます。

酢の物は他にも酢だこや菊花かぶをつめる家庭もあります。与の重につめる酢の物や和え物は、複数の種類のおせちを入れて、彩りよく仕上げると良いでしょう。また、酢の物や和え物をつめてもスペースがあまる場合は、三の重で入りきらなかった煮物をつめても良いとされています。

おせち料理の定番の種類や意味を画像を交えて紹介

おせち料理には定番の種類があるものです。どのおせちもとてもおいしものですが、意味や由来を知ることでさらに味わい深くおいしさを楽しむことができるものです。ここでは、おせちが持つそれぞれの意味や由来について、画像を交えて紹介します。一味深くおせち料理を楽しむときの参考にしてください。

邪気払いやマメに働けるよう「黒豆」

ツヤツヤとした黒豆はねっとりとした柔らかな食感と上品な甘さや奥深い味わいでとてもおいしいものです。おせち料理に欠かすことの出来ない黒豆には、マメに働けるようにとの願いが込められています。黒豆の豆という名前にちなんでいる意味となっています。

また、黒豆の深い漆黒の色は邪気を払ってくれるとされ、不老長寿を願う意味も込められているといわれています。関東では、画像のように黒豆をシワがよるまで煮込んで、シワができるまで長生きできるようにとの意味が込められていることもあります。

子孫繁栄「数の子」

数の子は、ひとつひとつの粒が噛むとプチプチと弾けて歯ごたえがよく、とてもおいしいものです。数の子はニシンの卵で、たくさんの粒があることから子宝や子孫繁栄の意味があるとされています。おせち料理の中では比較的歯ごたえが良く、味もしょっぱい味付けが多いため、おせち全体の味を引き締めてくれるものです。

おいしい数の子は歯ごたえや味わいも良いものですが、画像のように見た目にも美しい鮮やかな色をしているため、数の子を入れると、おせち料理の見栄えも一段と良くなります。一口サイズに切って入れると、丁度よい箸休めにもなるため、おせち料理におすすめの一品です。

五穀豊穣「田作り」

田作りは魚を丸ごと食べることができる栄養価の高いおせちです。甘い味付けの田作りはごまめとも呼ばれ、人気があるものです。その昔、畑や田んぼに与える肥料としてイワシを砕いて使用していたことが由来とされているため、田作りは、五穀豊穣を願う意味が込められているといわれています。

甘辛い味付けが特徴の田作りですが、香ばしい風味の白ごまとの相性が良く、画像のようにまぶして仕上げられているものも多いものです。小魚の可愛らしい見た目もおせち料理に華を添えてくれる田作りですが、ちょっとした箸休めにぴったりのおせち料理です。おせち料理の定番でもある田作りは、正月にぜひ食べておきたい一品です。

知識が増えるように「伊達巻き」

伊達巻きの「伊達」には、洒落ている、華やか、派手などの意味を表す言葉です。鮮やかな黄色の見た目はとても華やかなイメージがあるものです。また、ふわふわとした食感の伊達巻きは子供にも人気があり、おせち料理のなかでも有名なおせちのひとつです。

伊達巻きは、巻物のように巻いてある見た目から、学問の象徴とされていたり、文化的な発展を願う心が込められていると言われています。一年の始まりに華やかな伊達巻きを食べることで、文化的に充実した学びの多い幸せな一年を過ごせるよう願って食べても良いでしょう。

金運を運ぶ「きんとん」

きんとんは、栗を使用した黄色の鮮やかな色が美しいおいしいおせち料理です。黄金の塊のような見た目のきんとんは、その見た目から金運を呼ぶとされています。また、金運を呼ぶとされていることから、商売繁盛の願いも込められているといわれています。

きんとんの具材として、画像のように栗がよく使われているものですが、栗は日本ではどこの地域でも収穫できることから山の幸の代表と言えるものです。そのため、栗は勝栗と言われることもあり、縁起が良い食べ物として扱われています。

紅は喜び白は清浄を表す「かまぼこ」

紅白の色が美しいかまぼこは、そのおめでたい配色からおせち料理によく使われているものです。かまぼこの色には、それぞれ紅色には喜び、白色には清浄という意味があります。シンプルな二色のかまぼこ以外にも、縁起の良い松竹梅が描かれたかまぼこもよく見かけるものです。

かまぼこは、スライスして盛り付けるのも良いですが、画像のように飾り切りをしてから盛り付けるとよりいっそう華やかになり美しくなるものです。シンプルなおせちの具材だからこそ、少し工夫してみるのも良いものです。

長寿を願う「海老」

海老は画像のおせちのように、背中が丸く曲がっているフォルムから、腰が曲がるまで長生きできますようにという願いが込められているおせち料理です。海老は縁起の良い食べ物のひとつでもあり、おめでたい正月の席には欠かせないものでしょう。おいしく味付けされた殻付きの海老は、しっとりとした身がとてもおいしいものです。

おいしく味付けされた殻付きの海老は、しっとりとした身にうまみがギュッとつまっていて、とてもおいしいものです。また、赤い殻におおわれた見た目も、その鮮やかな紅色から縁起の良さを連想させるため、おせち料理によく使用されます。

平和を願う「紅白なます」

甘酸っぱい味わいが特徴の紅白なますは、紅白の色合いからおめでたさを表しており、平和への願いが込められていると言われています。にんじんで紅色を、大根で白色を表していて、細長くカットされて作られているものが多いです。

紅白なますは細長くカットしたにんじんと大根を使用していることから、お祝い事のある時に使用される水引に見立てて作られているともいわれています。シンプルな味付けの紅白なますもおいしいものですが、画像のようにゆずの皮が入った紅白なますも爽やかで見た目も可愛らしくおいしいものです。

家庭円満「煮しめ」

おせち料理に欠かすことのできない食べ物といえば煮しめです。おせちの三段目に入る料理でもある煮しめには、画像のように肉や野菜などのたくさんの種類の具材が入っているため、家庭円満の願いが込められているといわれています。甘じょっぱい味わいが特徴の煮しめは、筑前煮が用いられることが多いものです。

煮しめの具材ひとつひとつにも、縁起の良い意味がこめられています。たとえば、蓮根は穴が沢山空いているため将来の見通しがきくという意味があります。こんにゃくはよく手網形にされていますが、これには縁結びや気を引き締める意味があるといわれています。

運が開くことを願う「たたきごぼう」

おせち料理のたたきごぼうに使われるごぼうは、細く長く地中深くまで根を張り育つため、縁起が良い食べ物として扱われています。たたきごぼうは、柔らかくなるまでしっかりと煮たごぼうを叩いて割り作るため、運を開く意味が込められているといわれています。

たたきごぼうは、画像のようにたくさんのすりごまを使用した甘じょっぱいタレが絡んでいるとてもおいしい料理です。柔らかく煮ているものの、ごぼうのしっかりとした繊維質な歯ごたえを楽しめるところも魅力的な料理です。おせち料理としておめでたい日にいただくのも良いものですが、普段食べる副菜のおかずとしてもぴったりの一品でしょう。

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おせち料理の種類を豊富にしておめでたい日をお祝いしよう

正月に食べる縁起の良いおせち料理は、一年の始まりに食べるにふさわしい素敵な料理です。おせち料理を盛り付ける重箱のそれぞれの段にも意味があり、その中に入れるおせちもさまざまな意味や願いが込められているものです。ひとつひとつのおせち料理の意味を知っておくことで、よりいっそうおせちをおいしく楽しみながら食べることができます。

おせち料理は甘い味付けが多いイメージですが、具材によっては出汁がきいていたり、塩気があるものもあり、さまざまな味わいを楽しむことができるため意外と飽きがこないものです。おめでたい正月をお祝いするときには、たくさんの種類の具材がつまったおせち料理を用意して存分に楽しんでください!

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