味噌は手作りできる!作り方の基本と使う容器など詳しく解説!

1000年以上も日本人が大事にしてきた食文化の一つに味噌があります。古代では貴重品だった味噌が、歴史の中で普及し庶民のものとなり、味噌汁が生まれました。味噌の優れた栄養素が見直されてきています。そんな味噌を手作りしてみませんか?作り方は意外と簡単なのです。材料は大豆と麹と塩のたった3つというシンプルな手作り味噌の作り方や、熟成させる保存容器にはどのような種類のものがあるのかなど、味噌の優れたパワーと一緒に紹介します。

味噌は手作りできる!作り方の基本と使う容器など詳しく解説!のイメージ

目次

  1. 1味噌を自分で作ってみたい!
  2. 2実は簡単にできる味噌の作り方
  3. 3手作り味噌のおすすめ保存容器
  4. 4手作り味噌の保存期間と保存方法
  5. 5手作り味噌でみそ玉を作ろう!
  6. 6我が家だけの味噌の味を作ろう!

味噌を自分で作ってみたい!

味噌のパワーの素晴らしさ

日本人の食文化に欠かせない味噌汁は、室町時代から続く日本のソールフードです。また、大豆を発酵させて作っている味噌の栄養素の多さから、驚くほど沢山の健康効果や美容効果があります。日本の気候や風土、味噌や醤油などの発酵食品のおかげで、世界的にみて、日本人の肌や髪は綺麗ですし、長寿の人も多くいます。

魏志倭人伝には、倭人(古代の日本人)は、百歳まで生きる長寿であることが記されていたり、16世紀に日本に来た、宣教師らが肉を食べないのに元気である日本人を不思議に思っていました。また、戦国時代の武士が戦場に食料として焼いた味噌を持ち歩き、スタミナ源にしていたことや、味噌にまつわる言い伝えは沢山あります。

この様に食品の少なかった昔の日本で、味噌が重宝されたのは、調味料としてだけでなく、その栄養価や効果効能が優れており、手軽で簡単に食べることが出来たからでしょう。味噌の栄養素は、タンパク質・レシチン・イソフラボン・メラノイジン・遊離リノール酸・サポニン・ビタミンE・コリン・食物繊維・トリプシインヒビターなどが含まれています。

味噌は熟成が進むと更にパワーが増幅して、発酵することでタンパク質をアミノ酸に分解します。そのことにより、大豆のアレルギーが減少したり、旨味も増加するそうです。現在、研究で分かっていることは、癌にも効果が期待できることです。さらに、日本人は、多くの保存食を食べる文化があり塩分を多くとる国でもあります。

塩分を多く摂取しているにも関わらず、日本より塩分の摂取量の低い国の人よりも血圧が低いという、報告がされています。まだ研究段階のようですが、味噌が熟成されることで、通常の塩とは違うものとなることと、味噌の塩分を排泄する効果により、血圧の安定にも影響をしているようです。

効果効能の素晴らしい味噌を手作りしよう

こんない素晴らしい健康食と言える味噌は、インスタント味噌汁なども含むと、相当の種類のもがスーパーなどに並んでいます。赤味噌、白味噌、合わせ味噌など地域や人によって好みも様々でしょう。好みの味噌を買うのもいいのですが、思ったよりも簡単に作ることのできる味噌を、一度手作りして自分好みの味噌を作ってみましょう。

Thumb味噌の賞味期限は開封後と未開封で違う?長持ちする保存方法も紹介! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

実は簡単にできる味噌の作り方

必要な道具をそろえよう

手作り味噌の作り方を説明する前に、手作り味噌を作るのに必要な道具を説明します。大豆を炊く大きめの鍋、熟成のために使う保存容器、内フタ、重石、ラップ、ザル、大豆を潰すのに使うすり鉢とすりこぎ(無ければ袋と空き瓶で代用できます。フードプロセッサーを使って潰す方法もあります。ミートチョッパーでも大丈夫です。)、ボウル

味噌作りのみそは大豆の処理

家庭での手作り味噌の作り方で、最も大切なのは豆の炊き具合です。炊き具合により、味噌の風味、色、柔らかさまでが決まってしまうのです。折角手作りするのですから、質の良い豆を使って、きちんとした作り方で味噌を仕込んでみましょう。

手作り味噌に使うのに良い大豆とは、よく水を吸う大豆で、大粒であり、炊き上がった時の味がいいものという、3つがポイントとなります。水を良く吸ってくれる大豆は、柔らかく炊き上げることが出来ます。また、大きい粒の大豆は見入りがいいです。味がいい大豆というのは必須で、どんなに素晴らしい作り方をしても、質のいい素材の味には適いません。

この3つのポイントをクリアした大豆を用意できたら、いよいよ作り方です。大豆をよく洗ってください。お米を洗う用量で洗いますが、少なめの水で豆と豆がこすり合うようにして洗います。おおよそ3~5回、水が澄んできたら大丈夫です。そして大豆の3倍の重量の水に18時間以上浸けてます。大豆にしっかりと水分が含まれるまで、根気よく待つことが大事です。

ここも作り方の中で重要なポイントです。大豆にしっかりと水分が含まれたかどうか、どうやって判断したらいいのか最初はわからないでしょう。乾燥した状態の大豆は球体に近い丸ですが、水を含んでくると少しずつ楕円形になってきます。元の大きさの倍以上でもまだ十分ではありません。おおよそ3倍くらいの大きさにまで膨らみ、色も少し黄色く艶が良くなってきます。

見た目だけでは、芯まで随分を含んでいるか判断できませんので、いくつか割って中を確認してみましょう。ここで焦って次の工程に進むと、硬さにムラのある出来上がりになってしまうので、大豆の芯まで水分が浸透するまで時間をかけて、とにかく待つことです。焦らないことが大事です。この後の作り方の工程にも左右してくるので、ここが作り方の山だと思いましょう。

大豆を炊きたい時間から逆算して、漬け込んでおかないと段取りが上手くいきません。例えば、朝の10時から大豆を炊きたいのならば、前日の14時までには漬け込み作業を終えておく必要があります。ここまでで、一日近くはかかります。そして、ようやく大豆を炊き上げる作業に移ることができます。少し余裕を持って、もう少し早くから浸けておいたほうがいいでしょう。

味噌の基本の作り方

手作り味噌を作るにあたって、大豆と麹と塩の割合を決めてきちんと軽量しておく必要があります。生麹使用の場合の塩分控えめの配合で紹介をしたいと思います。味噌の種類によって、配合が違いますので、参考にしてください。まず、初めて味噌を手作りするという人におすすめの米味噌で、やや甘目の塩分10.8%の配合での作り方から紹介します。

乾燥状態の大豆1㎏に生麹2㎏と塩が590gです。次に米味噌やや辛口の塩分11.5%は乾燥大豆1㎏で生麹1㎏と塩が430gです。麦味噌の中口塩分10.8%は乾燥大豆1㎏に麦麹2㎏と塩が670gです。合わせ味噌中甘口塩分10.8%は乾燥大豆1㎏に生麹1㎏と麦麹1㎏に塩が620gです。手作り味噌の作り方に慣れてきたら、色々な種類の味噌に挑戦してみてください。

大豆の処理で説明した通りに18時間かけて水分を含ませた大豆を、炊きます。大豆を浸けていた水は、大豆をザルに入れて新しい水と入れ替えます。鍋に大豆を入れたら、ひたひたになるくらいの水位まで水を入れます。弱火にかけて丁寧にアクを取りながら炊き上げていきます。水が減ってきたら水位を保つように、足してあげてください。

火が強すぎたり、大豆の量が鍋に対して多すぎると煮崩れをして、大豆の皮がポロポロと出てきてしまいます。小さい弱火でじっくりと炊き上げるようにしてください。大豆を炊いていて沸騰したら、さし水をしましょう。(びっくり水とも言います)これは、さし水をすることで、一旦温度を下げて、大豆の芯まで火を入れるためにします。

熱いままのお湯で大豆を炊いていると、外側ばかりが加熱されて皮が破けてしまいます。また、内側に火が通りにくくなかなか柔らかくなりません。びっくり水は、内側まで火が入る効果があるのです。びっくり水をしたあと、再び煮立ってきたら火を弱くしてください。だいたい3時間くらい炊くと、柔らかくなります。

大豆の柔らかさをチェックするには、キッチン計かりを使って450~600グラムくらいの力で一粒に圧をかけたら潰れるのが理想ですが、親指と小指で挟んで潰れるくらいで丁度いいでしょう。柔らかく煮あがった大豆を冷めないうちに潰します。火傷に気を付けながら、厚手のビニール袋に大豆を入れて、瓶で叩いて潰していきます。

少量の大豆であれば、手作業で潰しても大丈夫ですが、大量に仕込む時は大変ですので、フードプロセッサーやミートチョッパーなどの機械を使って潰すことをおすすめします。潰した大豆は、冷ましておきましょう。次は、麹と塩を混ぜたものを、潰した大豆と混ぜ合わせていきます。大豆と麹がまんべんなく混ざるように、よく混ぜましょう。

混ぜ合わせた時の硬さが耳たぶくらいの柔らかさになるのが目安です。混ぜ合わせる時は大きめの、余裕がある大きさの容器で混ぜます。小さい容器しかない場合は、何度かに分けて混ぜましょう。混ぜ合わせた時に硬いからと、大豆の煮汁などを足して調整しないようにしましょう。塩分濃度が下がることによって、カビが生えやすくなってしまいます。

前日からしっかりと水に浸しておくことと、炊き上がりの柔らかさが理想的な柔らかさになるまで、炊かれていれば問題がありません。このために、前日の作業から豆の炊きまでの作業で、手を抜かずにきちんとしておきましょう。大豆と麹が均等に混ぜ合わせられたら、味噌を団子状に丸めます。ここでしっかりと空気を抜いておいてください。

団子状に丸めた味噌を、容器に詰めていきます。こぶしで押し込むようにして詰めます。しっかりと、空気を抜くように押し込みます。容器に味噌を入れ終わったら、表面を平にならして、空気に触れないように落とし布をしたり、ラップを密着させたりします。和紙を使ってもかまいません。和紙は味噌の水分を吸ってくれカビの防止にもなります。

中蓋を置いて、味噌の重量の2~3割程度の重石を乗せます。石がなければ、ペットボトルや本などを置いてもかまいません。

常温で約10ヵ月~1年寝かせば味噌の出来上がりです。直射日光が当たらない温度の変化が少ない場所を選んで置きましょう。

失敗しないためのポイント

味噌の手作りで基本、やってはいけないことがあります。このポイントさえ守っておけば、失敗をしない、味噌づくりが簡単に出来ますので、しっかり覚えておきましょう。工程の中で、それぞれ注意すべきポイントが10個あるので、覚えるまではメモにして貼っておくのをおすすめします。

まず、1つめの基本です。生米麹は長時間保管しないことです。買った麹を長時間ほっておくのはだめです。麹は生きており、発酵がすすみます。醗酵して熱が発生すると、焼け麹という状態となり、麹が焼けてしまうのです。麹を正しい保存方法で保存することで失敗を防げます。麹は、冷蔵庫なら20日程保存が可能です。常温で置かずに冷蔵庫で保存しましょう。

また、冷凍庫での保存も可能です。冷蔵庫では麹のパワーが落ちますが、冷凍庫ですと冷蔵庫よりも麹のパワーを持続して、3ヵ月ほど保存が可能になります。余った麹も、冷凍庫で保存しておきましょう。ただし、冷凍と解凍を繰り返すことは、麹にダメージを与えるので、一度解凍したら、使い切るようにしましょう。

もう一つ、生麹の保存方法があります。麹に塩を混ぜてから保存をする方法で、常温にて4ヵ月ほど保存が可能です。これは昔から伝えられている、塩切り麹と言われる保存方法です。手作り味噌セットなどは、この塩切り麹が利用されています。

生麹ともう一つ、乾燥麹というものがあります。生麹の水分を温風を当てて乾燥させたものです。常温での保存が可能で、扱いも楽ですし、軽いのでとても便利です。しかし、生麹に比べると、麹のパワーが落ちることと、使用する前に水で戻しておかなければなりません。生麹と乾燥麹のどちらを使うかは、長所と短所を考慮して使い分けしてみましょう。

2つめの基本は、大豆の手洗いを手抜きしないことです。畑で生産されてから、私たちの手元に届くまで、沢山の工程と人の手を渡ってくる大豆は、想像以上に汚れています。一度目の洗った水を見てもらえれば理解できるでしょうが、汚れや油が水に溶け出て濁るほどです。水が澄んでくるまで、何度もしっかりと洗うようにしましょう。

3つめの基本は、大豆の処理のところでも説明しましたが、大豆を炊く前に18時間は水に浸けて、しっかりと大豆に水を吸わせてあげることです。大豆の重量の3倍の水が目安ですが、多いぶんにはもんだいがありません。少し多いくらいの方が、いいようです。

4つめの基本は、大豆を炊き上げるときにも、十分な水が必要です。18時間も水に浸した大豆でも、さらに水を吸って膨らもうとするのです。大豆を炊く時の水は、大豆の1.5倍の量でゆっくり十分な水分で炊きましょう。

5つめの基本は、大豆を炊き上げる時は火から離れないようにしましょう。大豆に限らず調理の基本ですが、大豆は炊き上げるのに非常に時間がかかります。つい火から目を離してしまいがちです。吹きこぼれや、少しの変化にも気づけるよう、火が見えるところで炊きましょう。火事を防ぐこともできますので、火元から目を離さないでください。

6つめの基本は、大豆を炊く時は十分柔らかくなるまで炊きましょう。これは、失敗の中でも良くあるケースで、大豆を柔らかく炊くには、大変時間がかかるので、つい早めに炊くのを止めてしまうようです。大豆を親指と小指でつまんで、簡単につぶせるほどの柔らかさになるまで炊きましょう。ここは、味噌の発酵が上手くできるかどうかの重要なポイントにもなります。

7つめの基本は、炊き上げた大豆が熱いうちに混ぜないようにしましょう。大豆が熱いうちに麹を混ぜてしまうと、麹菌が熱により焼け死んでしまいます。手に乗せても熱いと感じないくらいまで、大豆を冷ましてから麹を混ぜましょう。

8つめの基本は、大豆と麹と塩を全部一緒に混ぜないようにしましょう。一緒に混ぜ合わせてしまうと、雑になり均等に混ざらなくなります。最初に麹と塩をきちんと混ぜ合わせてから、炊き上げて潰し、冷めた大豆に混ぜ合わせましょう。

9つめの基本は、大雑把に混ぜないことです。味噌づくりの基本で、材料を混ぜるときには丹精込めて丁寧にしっかりと混ぜることが重要なのです。適当に混ぜると、大豆と麹が上手く混ざっていなかったりします。麹が混ざっていない部分は腐ってしまうので、全体に麹が行き渡るように、均一にしましょう。混ぜすぎと思うくらいが丁度いいくらいです。

最後に10個めの基本は、容器に味噌を詰めるだけではいけません。味噌を詰めたあと、必ず重石を置いてください。重石の重さは、仕込んだ味噌の15~20%くらいの重さが目安です。

その他にも、材料をきちんと計ったり、熟成させる場所の室温であったり、空気に触れないようにしてカビ対策をするなども必要でしょう。

もっと簡単に作るならセットを使おう

もっと簡単に味噌を作る方法があります。大豆を水に18時間浸けたり、長時間炊いたりする時間が無いという人のために、簡単に手作り味噌が作れるセットがインターネットでも購入できます。麹と塩入の蒸してつぶした大豆と発酵用のチャック付き容器が入った、本当に気軽で簡単に手作り味噌が出来るセットです。

例えば、味噌屋さんの池田屋さんから発売されている手作り味噌のセットは、5㎏のセットで2,811円で必要なものがセットになって届きます。九州産米100%使用の米麹に、大豆は熊本産フクユタカ、しっとりした長崎の塩と素材も拘ってこの価格です。大豆は茹でではなくて蒸しなので、大豆の栄養素や旨味がそのまま入っています。

更に、出来上がりが5㎏の味噌だと大きな容器が必要ですが、麹975gが2袋・塩入蒸しつぶし大豆1360gが2袋・チャック付き袋容器2袋の内容で、池田屋の手作り味噌のセットは、2セットに分けてくれているので、家庭にあるボールで簡単に作ることができます。では、簡単な手作り味噌セットの作り方を紹介します。

大きめのボールと、水1回分175㏄、チャック付き容器の底を広げ立たせるようにし、チャック部分を外側に7センチくらい折り曲げて準備しておきます。麹1袋と蒸し大豆1袋と水175㏄をきちんと計量してボールに入れます。綺麗に洗った両手を使って、全体がまんべんなく混ざるまで、しっかりと混ぜ合わせます。

50~60回くらい混ぜましょう。混ざりが悪いと酸っぱい味噌になってしまいます。混ざった味噌を野球ボールくらいの大きさの団子状にして、準備しておいた袋に隙間ができないよう入れていきます。袋の周りに味噌が付かないよう、気を付けてください。袋の中でこぶしでぎゅっぎゅと押しながら詰めていきます。

袋に詰め終わったら、空気に触れている部分に米焼酎か麦焼酎を少量塗って、カビ対策をします。しっかりと空気を抜いてからチャックを閉めてください。直射日光の当たらない常温で、熟成をします。2~3ヵ月で試食が出来るので、美味しいと思うまで熟成をさせ、その時点で冷蔵庫に入れて、熟成を止めます。

手作り味噌セットを使うと、大豆から作るよりも簡単で時間もあまりかかりません。初めにセットを使って簡単に作ってみて、楽しくつくれたら次に大豆から本格的に作ってみてもいいかもしれません。

Thumbくるみ味噌の作り方レシピ!使い方と簡単アレンジに保存方法も! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

手作り味噌のおすすめ保存容器

用途や目的によって選ぼう

味噌を手作りしたけど、いったいどんな容器で保存したらいいの?と思います。保存容器にはプラスチック、木製、ホーロー、陶器、ガラスなど色々な素材の物があります。それぞれの素材のメリットとデメリットや用途によって、どれがいいのか探してみましょう。

プラスチック容器がおすすめ

プラスチック容器は、軽くて丈夫ですし、丸洗いもしやすく容器としては一番おすすめかと思います。価格も安価で、様々な形や大きさがあり収納性に優れています。しかし、石油が原料のプラスチック容器は、味噌の中の塩分により劣化したり、体に悪い成分が溶けだすこともあります。また、静電気が発生しやすく埃が付きやすいというデメリットがあります。

ですが、プラスチック容器の内側に丈夫なポリ袋を敷いてから、味噌を仕込んでいけばデメリットは解消できます。またヱンバランスという会社から発売されているヱンバランス容器は、食品の鮮度を保持し、水の活性化、発酵と熟成を促進してくれる容器ですので、味噌を仕込むのに大変おすすめです。最大の6Lのものでも3,456円と安価です。

その他容器も見てみよう

味噌屋が熟成に使っているのが、大きな木の樽です。皆さんテレビや雑誌などで一度は見たことがあると思います。家庭用の小ぶりな木の味噌樽も販売されています。例えば、国産杉と国産竹を使って、職人さんの手で作られた本樽は、最大容量3kgのもので16,900円などあります。味噌の熟成に必要な程よい酸素も得られ、味噌の酵母が自生させられます。

また、木の樽は味噌の香りもよくなるというメリットがあります。逆にデメリットはというと、どうしても隙間から味噌が漏れることがあります。それに、手入れが必要ですし、使い始めて3年くらいは味噌が乾燥してしまいます。価格が高いのも、購入する際に躊躇してしまいそうです。

次に、焼きもののカメですが、メリットは温度の変化に影響されにくいことと、味噌がまろやかに仕上がる傾向があります。越前焼の味噌かめなどは、体に影響のある釉薬を使わず、鉄分の多い赤土で作られたもので16,000円(4.5㎏用)です。デメリットは、重たいことと衝撃に弱く割れやすいことです。重たいので、手入れも大変そうです。

次は、ホーローの容器ですが、メリットは匂いや色の移りがないことと、シンプルでお洒落なものが多いことです。近年、ホーロー容器が再び注目を集めているので、色々な種類のものが出回っています。野田琺瑯のラウンドストッカー4.5L用が4860円です。デメリットは、熟成の際に温度の変化に影響を受けやすいことです。

Thumb味噌汁で味噌の量一人分は大さじ何杯くらい?量の計算方法も! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

手作り味噌の保存期間と保存方法

どれくらい日持ちする?

味噌の専門である味噌屋さんの意見ですが、味噌は保存食であるので、基本的に腐ったりすることはありません。ですが夏を2回越すと、色や味が変化してくるので、1年くらいで使い切る方がいいでしょう、ということでした。もう少し色々な意見を調べてみると、全国味噌工業協同組合連合会では、常温で3~6ヵ月で、辛口や麦みそなら3~12ヵ月とのことです。

あくまでも目安であり、やはり味噌は基本的に腐るものではないです。発酵が進んで色が褐色化したり、カビが生えても麹を使っている味噌の中まで、カビが入っていけないそうなので、カビのところを取り除けば問題ないようです。また、味噌たまりと言う汁気が出ることがあるようですが、これも醤油のようなもので、体に害がなく味噌と混ぜ合わせれば問題ないようです。

上手な保存方法

手作りの味噌には防腐剤を使っていないので、どうしてもカビが生えてしまうことがあるそうです。適切な温度管理と酸化を防ぐことで、味噌を上手に保存することができます。まず、常温で保存する場合のポイントですが、基本的に常温での保存が可能な食品ですが、湿気と直射日光を避けることが重要です。熱の通りにくい陶器を使ったり、涼しい場所に保存しましょう。

冷蔵庫での保存は、味噌に適した保存環境です。一定に湿度と温度が保たれていますし、発酵が進みにくい温度となっています。気を付けることは、空気に触れることによる酸化です。酸化すると風味が落ちるので、密閉容器に平にして入れてラップを味噌の表面に密着させて、空気と触れる面を少なくしましょう。

冷凍保存では、大量に味噌を買ったり作ったりした際に便利な保存方法です。冷凍保存の場合も、冷蔵庫で保存する時と同じように、空気に触れないよう密閉して保存するようにしましょう。

味噌汁の具材組合せ色々

味噌汁の具材は本当に沢山あります。中でも定番の味噌汁の具と言えば、豆腐やわかめ、油揚げ、ねぎ、アサリ、シジミ、麩と限りなく出てきそうです。そんな具材でも味噌と合わせると更に美味しくて、栄養のバランスもいい組合せの具材と、その効果を上げてみます。

まず体にいい味噌汁の具の代表は、しじみでしょう。しじみのタウリンとオルニチンが、肝機能に役立ってくれます。通常、塩抜きしたしじみをお湯で茹でてから、味噌を入れますが、しじみを一旦冷凍してから料理に使うと、オルニチンの量が8倍も増えるようです。味噌汁に冷凍しじみを入れることで、味噌のサポニンとの相乗効果で、肝臓にとても良い働きとなります。

さらにシジミ汁を食べるのは、夜がおすすめだそうです。それは肝臓が夜中の寝ている間に、老廃物を分解するので、その前にオルニチンとサポニンを摂取しておけば、効率よく働きかけてくれるからです。また、貧血気味の人は、アサリがよいそうです。そして、椎茸はβグルテンという成分が、免疫力をアップさせてくれるので、病気の時に意識して食べましょう。

また、味噌汁に良く使うワカメですが、腸の中を大掃除してくれて、デトックス効果があることは、皆さんんよくご存知でしょうけれど、これはワカメのアルギン酸が、コレステロールが吸着するのを抑えて体外に排出してくれるからだそうです。そこに味噌の乳酸菌で腸内環境を整えてくれる働きもあり、生活習慣病の予防に繋がります。

このワカメの味噌汁に、専門医はヨーグルトを入れて食べるそうです。なぜならワカメの食物繊維が乳酸菌を増やす餌となるので、一緒に食べると効果が増幅されるそうです。それからもう一つ医師おすすめの具材がトマトなのです。トマトのリコピンはアンチエイジング効果がありますが、加熱した方がリコピンの吸収率が高くなり、トマトからの出汁も出て相性抜群です。

それから、味噌汁の具材ではありませんが、お肉を食べる時に味噌汁を一緒に飲むようにすると、味噌のタンパク質がコレステロールを抑えてくれるので、良い組合せなのです。

手作り味噌でみそ玉を作ろう!

基本のみそ玉

味噌玉とは、味噌と出汁と具材を丸めてラップでくるんでおくだけで、手作りのインスタント味噌汁が簡単に作れる優れものです。アイデア次第で、なん通りもの味噌玉が簡単作れるので是非試してみてください。まずは基本の最も簡単でシンプルな味噌玉の作り方として、味噌小さじ2と鰹節小さじ1を用意します。材料を混ぜて両手でころころと丸めます。

ラップで包んで空気を抜き、輪ゴムで止めるだけの簡単レシピです。タッパーやジップロックなどに入れて、冷蔵庫で保存しておきます。冷蔵庫で1週間保存が可能です。冷凍庫なら1ヵ月ほど保存できますが、基本的には早めに食べきるようにしましょう。使うときは、お椀に味噌玉を入れて熱湯を注ぐだけです。刻んだネギや乾燥わかめなどを具に入れて、頂きましょう。

具だくさんのみそ玉

手作り味噌小さじ2と煮干しの粉少々、とろろこぶ適量、すった白ごま適量、鰹節少々、さくらえび適量、みりん少々を用意します。味噌に煮干し・白ゴマ・鰹節・サクラエビ・みりんを混ぜ合わせます。全体をとろろこぶで包んだら完成です。とろろこぶを混ぜ込んで、さくらえびをまわりにくっつけていっても見た目が綺麗です。本当に簡単に作れるのでおすすめです。

見た目も可愛く栄養満点のみそ玉

手作り味噌小さじ2に鰹節適量と、切り干し大根をキッチンバサミで小さくカットしたもの適量、ゴマ、小さくカットした油揚げをトースターでカリっとするまで加熱したもの適量、ごま適量を全部混ぜ合わせます。ラップに乗せて上に小さめの綺麗な麩をトッピングします。包んで輪ゴムで止めたら完成です。まとめて作り置きすれば、忙しい朝も簡単に味噌汁が作れます。

Thumbターメリック味噌の作り方は?たけしの家庭の医学で紹介されたレシピも! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

我が家だけの味噌の味を作ろう!

仕込むのに2日はかかる味噌ですが、仕込んでしまえば後は熟成を待つだけですので、慣れてきたら何種類かの味噌を仕込んで、料理によって使い分けしてみるといいでしょう。また、何度も手作り味噌を作っていると、コツを覚えてアレンジも出来るようになってきます。材料の配分を変えたり、熟成期間を変えてみたり、容器も分けて熟成させて我が家の味を見つけましょう。

手作りの味噌の作り方は、簡単です。少し手間とコツがいるだけで、そう難しいものではありません。無添加で安心の味噌を手作りしたら、その味噌を使って簡単な味噌玉づくりも家族で楽しむと、なお家族の関心も味噌に向けられ、健康の為に味噌汁を習慣化しやすいことでしょう。

関連するまとめ

関連するキーワード

新着一覧

最近公開されたまとめ