にんにくが緑に変色しても食べられる？変色を防ぐ方法も解説

にんにくが冷蔵庫で緑色に変色していた経験はありませんか？にんにくをすりおろしたり、スライスして置いておくと、緑色になることがあります。見た目だけでは、安全に食べられるのか判断が難しいです。にんにくが緑に変色する原因をまとめ、食べられるのかどうかを解説します。

にんにくが変色しても食べられるのかどうかを結論から述べると、食べられます。人体に影響はありません。にんにくの効果である強壮、疲労回復、食欲増進にも変わりありません。

にんにくが変色するのは、アリインという物質とにんにくが元々持っている鉄分が結合するからです。アリインは無傷のにんにくに含まれるアミノ酸の一種です。にんにくは傷がつくと、アリインが酵素と反応してアリシンという新たな物質を作ります。時間が経つと、アリシンは化合物に変化し鉄分と結合するのです。

アリシンは、殺菌成分のあるにんにく独特の匂いの元です。殺菌対象は、細菌からカビまで広範囲にわたります。にんにくは、傷をつけない限り、匂いません。少しでも傷がつくと、匂いが発生します。調理の際、刻んだりつぶしたりする事で、匂いが強くなります。

家庭菜園などで栽培している場合、皮を剥くと、上部が緑色に変色していることがあります。にんにくの可食部は葉の一部です。日光に当たると、葉緑体が形成され緑色に変色します。栽培の際は土寄せをして、日光から守る必要があります。にんにくを購入したら、保管場所に気を付けましょう。直射日光は避けた方が良いです。

にんにくを放置していると、芯の部分が緑色になる事があります。にんにくは放置していると、緑色の芽が出ます。芽が可食部の養分を吸って成長するからです。芽は食べても問題ありません。にんにくを切って、真ん中が緑色であっても、食べて大丈夫です。

にんにくの芽は食材として販売されています。実際に食べているのは「花茎（かけい）」と呼ばれる部分です。実際の芽は花茎の先にあり、つぼみのように丸く膨らんでいます。

にんにくの変色を防ぐ方法はいくつかあります。オイル漬けにしたり、酢漬けにする方法もありますが、より簡単な方法を紹介します。冷凍保存と加熱調理です。

冷凍庫の温度は、多くが－18℃以下に設定されています。この温度帯では、腐敗や食中毒の作用が働くことはありません。酸化に弱いにんにくは、出来るだけ密封した状態で冷凍保存します。

すりおろした状態で保存する場合は、鉄との結合を避けるためにプラスチック製のおろし器の使用をおすすめします。使いやすいように、すりおろしとスライスなどの形状に分けて小分けにすると良いでしょう。
 

にんにくを加熱すると、変色に関わる成分が破壊され、変色を防ぐ事ができます。さらに、にんにくは油に溶けると体内に吸収されやすいという特徴を持っています。ペペロンチーノやアヒージョなど、油とにんにくで作る料理は、変色を防ぎ栄養も吸収されやすい、といえます。

食材が緑色になっていると、驚いてしまいますが、にんにくは緑に変色しても食べられます。まずは、変色しないように保存する事が大事です。油との相性がいいので、加熱調理をして食べてみてください。万が一、表面にカビのようなものが発生していたり、嫌な匂いがしている場合は、食べないように注意してください。