サーロインとは?リブロース・フィレとの違いやカロリーも解説!

ステーキと言えばサーロインステーキを思い浮かべる人は多いでしょう。サーロインはステーキにぴったりの赤身と脂身がバランスよく混ざった牛肉です。サーロインの近くの部位であるリブロースやフィレも、柔らかくステーキに向きますが、どのような違いがあるのかを調査しました。しっかりと脂が入り、美味しい反面カロリーも気になるところです。サーロイン、リブロース、フィレそれぞれのカロリーも調査したので参考にして、美味しく味わってください。

サーロインとは?リブロース・フィレとの違いやカロリーも解説!のイメージ

目次

  1. 1サーロインの美味しいステーキが食べたい!
  2. 2サーロインとは?
  3. 3サーロインとリブロースやフィレとの違いは?
  4. 4サーロインで作る美味しいステーキの焼き方
  5. 5サーロインは柔らかくジューシー!他の部位と食べ比べてみよう

サーロインの美味しいステーキが食べたい!

肉汁の滴る美味しい牛肉のステーキを食べたいと思ったら、一般的にサーロインかフィレのステーキを思い浮かべることでしょう。ステーキ専門店でも、やはりメインになるステーキはサーロインやリブロース、フィレと言った部位が多くなります。肉質が柔らかい場所なので、厚切りのステーキであっても食べやすく美味しく味わうことができます。

サーロインとは?

ステーキと言えば、サーロインというほどポピュラーな部位になります。あまり詳しくない人でも、聞いたり食べたことがある部位でしょう。ですが、サーロインが牛のどこの部位なのかをちゃんと知っている人はあまりいないかもしれません。精肉店やスーパーなどなら、すぐに使える状態に切ったもので販売していますし、レストランなどでは焼かれた状態で提供されることが多いので、あまり気にならない場合が多いでしょう。

牛肉の部位は全部でどれくらいある?

日本国内の食肉を扱う精肉店やスーパーなどの販売店で販売される牛肉の部位としては、ネック、かた、かたロース、リブロース、サーロイン、ヒレ、ばら、もも、そともも、らんぷ、すねで11部位に分けられています。販売する際にはこの名称を表示して販売する必要があります。大別してこの11部位に分けているので、使い方などで同じ部位でも細かい分類で分けることもあります。

更に牛の顔の肉であるツラミやしっぽの部分のテール、舌のタンや内臓系のホルモンなども部位も牛肉として扱われているので、細かい部位の分け方としては200近くの名称になる場合もあります。精肉として販売するには11部位の名称を使う必要がありますが、レストランなどの飲食店ではその縛りはないので、メニュー表にあまり聞きなれない部位を表記している場合も出てきます。

サーロインとはどこの部位?

サーロインは牛の腰のあたりの部分です。鞍下(くらした)と呼ばれる馬や牛に乗る時に鞍を付ける部分のちょうど下あたりになります。筋が少なく柔らかいので、厚切りのステーキにも向く肉です。部位として取れる肉の断面が細くなるので、同じグラムを切り分けた場合、厚切りに出来ます。ステーキにするにはやはり、切り出した肉から厚めに取れる方が見栄えが良く、調理の際も都合がいいので特に重宝されます。

サーロインの「サー」には重要な意味がある!

「ロイン」は肋骨と骨盤の間の背骨の両側の肉、つまり牛の腰の上あたりの肉を指します。リブロース、サーロイン、テンダーロイン(ヒレ)に分けることができます。腰のあたりは、あまり動かす場所ではないので筋肉量が少なく、赤味の間に細かく霜降りが入ります。赤身と脂身がちょうどよく混ざり合いサシの入った柔らかい肉質の部位です。柔らかく、口に入れると脂が溶けるような肉質を好む日本人には人気の部位になります。

その昔、この部位の肉を食べたヘンリー8世がその美味しさに感激し、「この肉『サー』の称号を与える」と言ったのが、サーロインという呼び方の元になっていると言われています。「サー」とは、階級社会であるイギリスの栄誉称号の一つです。イギリス国家から正式に認められたナイトないし准男爵や、大英帝国勲章などの勲章を授与された男性のみが使うことを許された称号で、格式あるものです。

サーロインは、もともと焼いて食べるのに適した部位なのでステーキにして食べられることが多かったですが、格式のある称号を与えられる程の美味しさだということが伝わり、ステーキに最適な部分だと改めて周知される結果となりました。部位を選ぶことのできるお店のステーキなら、必ずサーロインステーキはメニューにあると言ってもいいほど一般的なものです。

サーロインの美味しい食べ方

やはり赤味と脂身がバランス良く混じり合うサーロインを美味しく味わうには、ステーキにするのが一番肉の良さを引き出すことができます。表面はジューシーになるように適度に焦げ目をつけて、それでも火が通りすぎないようにレアの状態で焼き上げると、香りとうま味を味わえる美味しいステーキになります。

しっかりとサシの入った霜降り肉のサーロインは、ステーキ以外にもローストビーフやビフカツ、しゃぶしゃぶなど脂の美味しさを味わうメニューが向いています。最近、人気のローストビーフはレシピも多く紹介されているので色々なレシピを試してみる価値があります。ローストビーフと言えば、かたまり肉で作るイメージですがステーキ用にカットしたサーロインでローストビーフにするレシピも多く出されています。

ローストビーフは熱々のお肉を食べるのではなく冷めてから食べるので、脂が多いと冷めた時に脂分が固まり食べにくいものになります。なので、脂身が多い部位より、赤身の割合が多い部位が向いていると言えます。国産のサーロインは脂が多いのであまり適さないのですが、しっかりした赤身の中に脂も適度に混ざっている輸入牛のサーロインはローストビーフにおすすめの肉だと言えます。

トンカツのように、牛肉に衣を付けてフライにしたビフカツは洋食屋さんなどで人気のメニューです。高温の油でサッと揚げたビフカツは、表面の衣や肉の表面はサクッとしながらも、ステーキのように中心部分はレアに仕上がります。レアで食べられるサーロインで作ったカツはとてもジューシーで美味しく、食べ盛りの人にも満足できる豪華なメニューになります。

程よいサシの入ったサーロインはしゃぶしゃぶにもおすすめです。サーロインは固まりの時の断面が小さいものが多いので、薄くスライスした時に小さめのスライスになるので一口で食べやすく子供や高齢の人にも人気です。上質な脂分を含んでいるので、しゃぶしゃぶ鍋での王道のしゃぶしゃぶもいいですし、鉄板で焼いて香ばしく仕上げる焼きしゃぶしゃぶも人気のメニューです。

サーロインを同じようにしゃぶしゃぶ用にスライスしても、出汁で程よく脂を落としてさっぱり食べるか、鉄板などで焼いて適度に脂を落としながらジューシーに食べるか、かなり食感や味わいに違いが出ます。加熱して脂を落としても、それでもしっかりと肉には脂分がある肉なので、千切りにした野菜やキノコなどと合わせて食べることもいいでしょう。さっぱりした味の野菜と合わせると食べやすくなります。

サーロインとリブロースやフィレとの違いは?

牛の腰肉であるサーロインとリブロース、フィレはどういった違いがあるのでしょうか?基本的に腰のあまり運動量のない部位になるので、赤身が柔らかく筋もあまりない肉質で、とても食べやすい牛肉と言えます。脂身も多いので甘く、うま味が強いためシンプルに塩コショウだけで味付けしたものが好まれます。加熱しすぎると固くなるので、柔らかい肉質を生かすために生に近いレアで食べることも好まれます。

リブロースの特徴

ロースはロースト(焼く)という意味が変化して今でも使われている言葉です。ローストという表現が示すように焼いて食べるのに適した肉と言われています。ローストと呼ばれる部位で頭に近い位置が肩ロース、それよりもしっぽに近い側がリブロースと言われます。サーロインと同じように1頭分の10%から15%程度ほどしか取れない希少な部位のため、牛肉の中でも価格が高いですが人気の部位です。

リブとはアバラのことで、赤身と脂身のバランスがよく、肉のうま味をしっかりと味わうことのできる部位になります。牛や豚などの畜産物はどれも、胸のあたりから脂の入り方が多くなるので、肩ロースよりも胸にかけての部位であるリブロースの方が脂が多く、肉繊維のきめが細かくなり柔らかい食感になります。肉の風味をしっかりと味わうことが出来る部位ですが、サーロインよりは多少お手頃な価格の事が多いでしょう。

サーロインとリブロースは隣り合っているので食感も近いものになります。リブロースをサーロインと比べる場合なら、肉の繊維が複雑になり筋も多く入っているものが多いでしょう。リブロースはサーロインと違い、肉の断面が大きく取れるので、しゃぶしゃぶなどの薄切り肉にすると1枚が大きくなり、豪華な見栄えになります。ステーキの他にもローストビーフにして食べるのもおすすめです。

フィレの特徴

フィレ肉もステーキとして使われることの多い部位です。フィレはもともとフランス語で、日本語読みしたヒレという表現をされることが多く、生肉を販売する店舗ではヒレを表記されます。日本全国的にはヒレで、関西地方ではヘレとも呼ばれることが多くあります。英語圏ではテンダーロインとも呼ばれています。色々な表現があり、知っていないと違うものと思うこともありますが、部位としては同じものになります。
 

フィレはサーロインと隣接する部位になります。骨盤の内側で大腿骨と背骨を結ぶところに、棒のように細長い状態にあります。牛肉の中で最も運動しない場所になるので、特に柔らかく脂肪のほとんどない赤身の肉です。左右で2本対に取れるフィレですが、1頭分の牛肉の3%程度とわずかな量です。フィレ肉を切り出したものは細い棒状なので、ステーキは面としては小さくなるため厚みのしっかりしたステーキになります。

フィレは特に柔らかい肉質のため、いろんな年代の人たちに食べやすい牛肉になります。結婚式などのコース料理に出るステーキでサーロインよりもフィレの方が人気があるのは、子供や高齢の方でも食べやすい柔らかい肉を選ぶためです。脂の入り方も少なく、さっぱりした味わいなので、肉のジューシーなうま味をしっかりと味わうステーキというよりは、上品な脂と柔らかさを味わうステーキと言えます。

サーロインとリブロースやフィレの違いについて

サーロイン、リブロース、フィレどれも、牛の背中側の肉になります。背中は足などのように良く動かす部位とは違い、どれも牛肉の部位の中では肉の繊維が細かく柔らかい肉質になります。1頭の牛から取れる量が少ない希少な部位のため、人気も高く価格も高い場合がほとんどです。それぞれ、場所によって赤身と脂身のバランスや脂の入り方、食感の違いがあるので好みや使う料理によって部位を選ぶといいでしょう。

フィレは脂身が少なく、繊維が細かい柔らかい肉なのでさっぱりと味わいたい人や本当に柔らかい牛肉を食べたい人におすすめです。サーロインとリブロースはどちらも脂身と赤身がバランスよく混ざり合い、脂のうま味を感じる味わいです。サーロインの方が脂身がバランスよく肉に入っているので、脂の甘みを感じる美味しさです。腰の部分で、切り出した肉の断面が細めに取れるので、ステーキにする場合厚切りにしやすく人気です。

サーロインは牛の筋肉の動きが少ない腰部分の肉ということで、肉の繊維も柔らかく筋もあまり入っていないので、ナイフでもすっと切れます。リブロースは脂の入り方も複雑で、筋も入るようになります。肩の部分で切り出した肉の断面が広いので、同じ重さのステーキにしようとすると薄くなってしまいます。広い面積の断面の肉ということで、しゃぶしゃぶなどの薄切りの肉にはおすすめです。

それぞれのカロリーはどう違う?

筋肉の部分と脂身の部分が分かれやすい豚肉とは違い、牛肉は全般的に赤身に脂身が混ざった肉質の部位が多い特徴があります。その中でも特にサーロイン、リブロースは赤身に霜降りの肉になります。しっかりとサシの入った霜降りの牛肉はやはりカロリーも高めになります。脂が乗った柔らかい食感のものを好む日本人向けに、和牛はサシが入った霜降りのものになるよう、どんどん品種改良されてきました。

和牛のブランド牛と言われる肉はしっかりと脂身が入った霜降り牛肉が多くあります。脂のパーセンテージも高いのでカロリーも高くなります。それに対して、しっかりと噛み応えのある食感を好む外国で生産された輸入牛は赤身の比率が多くカロリーも控えめになります。広い牧草地で充分に運動をしながら育てられている外国産は筋肉も発達していることが多いため、赤身比率が多くカロリーの低めな牛肉になるものが多いようです。

フィレは脂身は少なく赤身のパーセンテージが多いあっさりした味わいです。脂分が少ない分、サーロインやリブロースと違い、カロリーもかなり低いものになっています。100gのカロリーは和牛のフィレが223kcal、輸入牛のフィレで133kcalです。脂肪を多く含むように生産された和牛でも、フィレはかなりローカロリーと言えます。脂が少なくカロリーが低いのにも関わらず、柔らかい食感なのは繊維が細かいためです。

サーロインとリブロースは、赤身の比率が多いフィレに比べるとカロリーが高くなります。その中でもサーロインは、脂肪分が白く層のようになって霜降りと呼ばれるように脂身が赤身の中に均等に混ざり合った状態になっています。分かりやすく白い脂が固まっている場合だと脂分の多い部位と分かりやすいですが、きれいに脂肪が赤身に混じっているのでカロリーが高くないと勘違いしそうですが、かなりカロリーの高いものです。

サーロイン100gのカロリーで和牛なら498kcal、輸入牛なら298kcalとなります。ステーキとして食べるなら女性でも150~200g、男性なら200g~300g程度と考えると、かなりのカロリーになると言えます。全般的に和牛の特に高級なブランド和牛は脂が多いのであまり食べすぎると、脂分が胃に負担になることもあります。カロリーの事も考えるとサシの入ったサーロインなら輸入牛の2割程度少ない量がちょうどいい量になります。

サーロインはかなり高カロリーの部位ですが、リブロースもあまり違いがない程度のカロリーになります。100gあたり和牛の場合468kcal、輸入牛なら263kcalです。サーロインに比べると筋が入ることも多く繊維が大きくなります。リブロースはサーロインに比べれば脂分も少なめなので、さっぱりとした味わいになります。

同じ和牛とは言っても、サシがうまく入るように生育された高級なブランド和牛の方がカロリーが高くなる傾向があります。成牛か子牛の肉なのかによってもカロリーは違いが出るので、牛肉の表示を見て判断することもできます。日本国内で生産された国産牛はトレーサビリティというシステムがあり、生産地や生育状況なども確認することが出来るので、どの程度の生育なのかも確認することができます。

精肉の状態で購入する場合は、対面式の精肉店などならステーキに使う肉などは固まりの肉を希望のグラム数に応じて切り出してくれる場合も多いでしょう。カロリーを抑えたい場合なら、サーロインでも脂分の少ない場所でお願いすると可能な限り希望を聞いてくれます。専門のスタッフなら、サーロインやリブロースで迷っていても味わいやカロリーの希望を伝えればちょうどいい部位をカットして販売してくれます。

サーロインで作る美味しいステーキの焼き方

サーロインのお肉が手に入ったのなら、ぜひ美味しいステーキで味わってください。ステーキ専門店やレストランなどプロの料理人の手にかかったステーキは、とても美味しいものです。やはり使用する鉄板の厚みや火力の違いがあるので、まったく同じような美味しさとは言えませんが、コツさえ理解して少しの手間をかけることで、家庭でも美味しいステーキを味わうことができます。

牛肉は、室温に戻しておいてから焼くことが鉄則です。冷蔵庫から出してすぐの冷たいままの牛肉を焼くと、中まで火が通りにくかったり、表面も焼きムラができてしまいます。レアで食べるステーキなら、表面をしっかり焼いて香ばしくなっても、肉の中心部分がまだ冷たいままということにもなりかねません。サーロインを焼く前に冷蔵庫から出して、冬場は1時間、夏場でも30分程度は常温に置いておきましょう。

常温に戻したステーキ肉はキッチンペーパーなどで、表面の水分をしっかりと吸い取っておきます。しっかりとサシの入ったサーロインなら、肉をたたいて柔らかくする必要もありません。塩を振ると水分が出るので焼く直前に、表面に塩コショウをします。100gあたり1g程度の塩を振ります。表面積から考えると多いと思う程ですが、ステーキは厚みがあるものなので、しっかりと塩を効かせます。

肉の大きさよりも一回り大きいフライパンを用意します。サラダ油を入れ、強火で加熱し煙が出始める程度までしっかりと熱しておいたフライパンにステーキ肉を乗せ、火を中火に落としたらしっかりと表面に焦げ色が付くまで焼きます。表面を焼いている間は、肉を触らず動かさないようにしましょう。片面約1~2分ずつを両面焼いたら、中弱火に落とし更に4分程度焼きます。

ステーキ肉の厚みや、焼き方の好みによって焼き時間は加減しましょう。焼いたサーロインステーキ肉を取り出し、2重に重ねたアルミホイルの上に乗せ柔らかく包んで5分程度寝かせて落ち着かせます。焼いてすぐのステーキを切ってしまうと、断面から肉汁があふれ出てしまいます。更に、アルミホイルで包んで寝かせることでステーキ肉の中心部分まで余熱で温まり、ちょうどいいレアのステーキになります。

Thumbサーロインとは牛肉のどこの部位か調査!その特徴や栄養価について! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

サーロインは柔らかくジューシー!他の部位と食べ比べてみよう

何と言ってもサーロインは、柔らかくジューシーな味わいでステーキにぴったりです。リブロースやフィレもサーロインの近くの部位なので、味わいも近くなります。食べる牛の生育状況や品種によっても味わいが違いますし、肉の厚みによっても食感は変わります。使う料理によっても美味しさが変わります。色々と食べ比べてみて、違いを知り自分の好みの部位を見つけるのもいいでしょう。

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