乾燥卵白は便利な食材！使い方とメリットは？乾燥卵白を使ったレシピまで

乾燥卵白という食材を知っていますか?あまり耳にしたことがない方も多いでしょう。乾燥卵白とは、その名のとおり、卵白を乾燥させた食材です。生ものではないので、扱いやすくリーズナブルで衛生的な、とても便利な食材です。

初心者にも嬉しい乾燥卵白の魅力について、具体的な使い方や乾燥卵白で作ったメレンゲを使用したスイーツのレシピも交えて紹介します。こちらの記事を読んで、便利な乾燥卵白を活用してみてください。

通常、お菓子作りなどで卵白のみを使用する際は、卵を割って卵黄と卵白に分け、卵白のみを使用します。使わない卵黄の処理に困ることはありませんか？捨てるのはもったいないですが、卵黄のみを使うレシピを調べて作るのは、手間がかかります。卵白のみを使うために、本来ならば要らない工程が増えてしまいます。

しかし、乾燥卵白を使えば全卵を使う必要がないので、余った卵黄の使い道に困ることがなくなります。また、卵黄と卵白を分ける手間もなくなるので、時短にも繋がり「忙しいけれどおいしいお菓子を手作りしたい！」という方やお菓子作りの初心者にもぴったりの食材です。

サルモネラ菌とは、家畜の腸内や河川、下水道などの自然界に広く生息する細菌です。少しの菌でも食中毒を発症する可能性があり、卵の生食には気をつけなければなりません。なるべく、新鮮でヒビの入っていない卵を選びます。卵は割ったら、保存せずにすぐに使用します。このように意識してサルモネラ菌による食中毒を防止する必要があります。

乾燥卵白であれば、加熱処理がされているので、サルモネラ菌による食中毒のリスクはありません。衛生的で安心、安全にお菓子作りに集中することができます。手料理を振舞ったり、手作りのお菓子を友人や家族にプレゼントする際も心配する必要がなくなります。

日本では卵には生食用に殻の消毒をしています。ヨーロッパやアメリカでは、基本的に火を通して食べる前提なので、生卵を使用するメレンゲはサルモネラ菌のリスクも高まるそうです。ヨーロッパやアメリカでは生卵よりも乾燥卵白を使用するのが一般的なようです。

「お菓子作りのための買い物で、予想以上に出費してしまった」という経験をした方もいるでしょう。その点、乾燥卵白はリーズナブルで魅力があります。例えば、乾燥卵白を使ってアイシングペースト（クッキーなどのお菓子を装飾する砂糖のペースト）を作る場合、使用する乾燥卵白は水40ccに対して、たったの4グラムです。

アイシングシュガーパウダーというアイシング専用のパウダーを使用する場合、水40ccに対しパウダーは240グラム必要になります。乾燥卵白とアイシングシュガーパウダーの価格帯はほぼ同じです。しかし、使用量がかなり違いますので、乾燥卵白を使用する方がよりリーズナブルにアイシングペーストを作ることができます。

乾燥卵白の具体的な使い方と注意点について説明します。乾燥卵白を使用してメレンゲを泡立てる際に重要なポイントが以下の2つです。

生卵を使用したメレンゲの泡だてはコツが必要で、手順をしっかり守っていても失敗することがあります。しかし、乾燥卵白を使用する際は、これら2つのポイントに注意するだけで、簡単にメレンゲを泡立てることができます。

乾燥卵白10グラムに対して70ccの水を加えて泡立て器で混ぜていきます。これだけで、液卵白80グラム相当のふわふわのメレンゲを簡単に作ることができます。生の卵白から作る場合、卵白の温度によっては上手にメレンゲの泡が立たないこともあり注意が必要です。しかし、乾燥卵白を使用すれば、そのような心配がないので、手軽にメレンゲを作ることができます。

また、通常の卵白を使ってメレンゲを作る際に補助として利用することも可能です。補助として利用する場合は卵白の1〜2％の乾燥卵白を加えて混ぜてください。

乾燥卵白を少しでも加えることによってメレンゲが、かなり安定しやすくなります。夏場などメレンゲが安定しにくい季節には、もう少し多くの乾燥卵白を加えると、より安定したメレンゲを作ることができます。

一気に水を加えてしまうとダマになりやすいため、初めは少量の水と混ぜペースト状にします。しっかりと混ざってきたら、徐々に水を加えていくようにするのが、綺麗なメレンゲを作るポイントです。

また、油脂が含まれてしまうときめ細かい泡立ちにならない可能性があります。泡立て器やボウルなどは、しっかりと油脂を洗い流してから、使用するようにしてください。

【材料】

• 乾燥卵白　4g
• 粉砂糖　　140g
• 水　　　　40cc
• 色を付ける場合：アイシングカラー　少量 

1. 乾燥卵白と粉砂糖を合わせる。
2. 水を少しずつ加えて混ぜる。広い面積に塗り広げる用は水を多くやわらかめに、縁取りの線や文字を書く用は水を少なく固めにする。
3. 小皿にとりわけ、色を付ける場合は好みの色のアイシングカラーを爪楊枝などを使って少量加え、混ぜる。

できあがったアイシングペーストをお好みのクッキーやマカロンなど焼き菓子のお菓子の上に塗り広げたり、絵や文字を書いたりして装飾しましょう。広い面積に塗り広げる場合はスプーンやハケを使うと、綺麗に色が乗ります。細かい部分は爪楊枝やコルネという絞り袋にアイシングを入れて、絞り出して線などを書くのがおすすめです。

アイシングの色付けはアイシングカラーという専用のペースト状になっている着色料を使用します。アイシングカラーが準備できない場合は、食紅を水に溶いてアイシングカラーの代用が可能です。乾燥卵白を使うことによって、より手軽で簡単にアイシングを楽しむことができます。

【材料】（3枚分）

• 乾燥卵白　5g
• 水　35cc
• 卵黄　1つ分
• グラニュー糖　10g
• 薄力粉か強力粉　15g
• ベーキングパウダー　1g
• 牛乳　10g

1. 卵黄と牛乳、ふるった粉とベーキングパウダーを合わせて混ぜる。
2. 乾燥卵白と水とグラニュー糖を徐々に混ぜ合わせ、硬めのメレンゲを立てる。
3. 2のメレンゲをひとすくいし、1にしっかりと混ぜる。
4. 残りのメレンゲも混ぜる。泡を潰さないようにさっくりと混ぜる。
5. ホットプレートやフライパンにバターや油を敷き、生地をこんもりと高さのある状態でのせる。
6. 少量のお湯を加え、蓋をして弱火で蒸し焼きにする。
7. 生地がフライ返しにくっつかなくなったらそっと裏返し、6と同じように蒸し焼きにする。
8. 側面をさわってくっつかなくなったらお皿にのせる。
9. お好きなクリームやジャム、果物をのせて完成。

お店で食べるようなふわふわのスフレパンケーキはメレンゲの泡立ちが特に重要です。乾燥卵白を使えば、初心者でも簡単に安定したメレンゲを立てることができるので、楽しく調理することができます。

お店で食べるようなパンケーキが家庭でも作れたら家族にも喜ばれるのではないでしょうか。乾燥卵白を使えば、初心者であっても簡単にふわふわのスフレパンケーキを作ることができます。休日の朝やおやつにぜひ、このレシピを参考に作ってみてください。

上記のレシピでは卵白は使用していませんが、卵白を通常通り泡だて、補助として乾燥卵白を使用するという使い方でも、無駄がなくパンケーキができます。

乾燥卵白の魅力と詳しいレシピを紹介しました。乾燥卵白は初心者でも簡単に使えて、無駄もありません。リーズナブルで美味しくお菓子を作れる、とても便利な食材です。レシピを掲載したアイシングやスフレパンケーキ以外にも多くの料理やお菓子に活用ができますので、ぜひ、便利な乾燥卵白を使ってみてください。