えごま油は何が危険?成分にはどんな効能がある?ダイエット効果も調査

えごま油には様々な効能があるとテレビでも特集された話題の食品です。ダイエット効果があると言われるえごま油ですが、危険な副作用もあると言われています。えごま油にはどのような効果効能があるのでしょうか?また、どのような危険な副作用があるのでしょうか?えごま油を正しく知って効果的に使うために、えごま油の効能・ダイエット効果・副作用と危険を避けるためのポイントについて紹介します。

えごま油は何が危険?成分にはどんな効能がある?ダイエット効果も調査のイメージ

目次

  1. 1えごま油とは?
  2. 2えごま油の成分と健康効果
  3. 3えごま油のダイエット効果
  4. 4えごま油が危険だと言われる理由
  5. 5えごま油の危険を避けるためのポイント
  6. 6えごま油の危険性を知って正しく活用

えごま油とは?

えごま油とは、シソ科の一年草であるえごまから採った油です。日本では菜種油が普及するまではえごま油が広く使用されていました。日本では現在はあまり使用されていませんが、韓国や中国などでは一般的に使用されています。

えごま油は最近ダイエット効果など様々な効能があるとテレビなどで話題になり、店頭でも見かけるようになりました。一方で危険な副作用もあると聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?えごま油の効果・効能や危険な副作用について紹介します。

特徴

えごまは見た目は紫蘇に似ていますが、独特な匂いがするため苦手な方もいるかもしれません。ですが、えごま油には人体に不可欠な必須脂肪酸が含まれていることがわかり、注目を集めています。

また、えごまの種子は縄文時代から利用されており、胡麻よりも古くから食用や民間療法でしもやけなどの薬として使用されてきました。食用としてはみそに混ぜたり胡麻のように煎ってすりつぶしたりして利用することが多いようです。

えごまの葉とは?

えごまの葉は見た目は紫蘇に似ていますが、ぺリラケトンという天然化合物が含まれているため独特な匂いがするとのことです。そのため日本では一部を除いて食用として利用することはほとんどありませんが、福島では葉を乾燥させ薬草などと混ぜてお茶として利用されています。

韓国料理ではえごまの葉は好まれており、サンチュと同様にサムギョプサルなどの肉料理を包んで食べられています。また、葉をしょうゆ漬けにして食べることもあるそうです。

亜麻仁油との違い

亜麻仁油とは亜麻の種子から採れる油で、食用の他油絵や木製品・革製品の仕上げにも使用されています。また、シックハウス症候群対策の塗料としても使われるそうです。亜麻仁油はえごま油と同様に必須脂肪酸であるオメガ3脂肪酸を豊富に含んだ食品として有名です。

亜麻仁油とえごま油にはどのような違いがあるのか気になるところではないでしょうか?えごま油と亜麻仁油では、オメガ3であるαリノレン酸の量はえごま油の方が多く含まれています。他の成分はそれぞれ違いがあります。

亜麻仁油にはリグナンという成分や食物繊維が多く含まれていますえごま油はルテオリンとロズマリン酸という成分を多く含んでいます。味は亜麻仁油の方がクセが強いようです。それぞれ成分や効能に違いがありますので好みで試してみるとよいでしょう。

流通している亜麻仁油は輸入品がほとんどですが、品質がよいため多くの店で売られています。一方えごま油は、国内で採れる量が少なく輸入品の品質が悪いため販売している店が少ないのが現状です。

えごま油の成分と健康効果

えごま油には様々な効能のある栄養成分が含まれています。えごま油の成分とそれぞれの健康効果について詳しく紹介します。

αリノレン酸が主成分

えごま油には人体に不可欠な必須脂肪酸であるαリノレン酸が豊富に含まれています。必須脂肪酸は代謝に必要ですが、体内で合成することができないため食物から摂取する必要がある成分です。αリノレン酸は鯖などの青魚に含まれていると有名になった、EPAやDHAに変換されます。

便秘解消効果

えごま油に含まれるαリノレン酸は便秘の解消に効果が期待できます。αリノレン酸には腸内の老廃物を排出する働きがあるとのことです。便秘の解消には朝スプーン1杯のえごま油を摂るのがおすすめです。

αリノレン酸は熱に弱いので加熱しないそのままの状態で食べてください。過剰摂取すると下痢になるなど逆効果になる危険もありますので適量を守って利用しましょう。便秘の原因や体質によって効果は個人差がありますので、解消しない場合は便秘薬など別の方法に変えてください。

動脈硬化予防

えごま油に含まれるαリノレン酸は、動脈硬化の予防に効果が期待できます。αリノレン酸は体内で、中性脂肪や悪玉コレステロールのコントロールに効果があると言われているEPAやDHAに変換されますので、動脈硬化を予防する効果があるということです。

美肌効果

αリノレン酸には、ニキビを予防する抗炎症作用があると言われています。ニキビの原因となるアクネ菌の増殖を防ぐため、美肌効果があるようです。また、αリノレン酸はコラーゲンの生成を促して肌に張りが生まれますので、潤いのある美肌になれる効果が期待できます。

アレルギー抑制

αリノレン酸は体内の免疫力をアップしてアトピーや花粉症などのアレルギー症状を抑える効果があると言われています。逆に普段よく使う方が多い大豆やコーンのサラダ油や紅花油に含まれるリノール酸は、アレルギー症状をひどくすると言われていますので注意が必要です。

アレルギーがひどい方はリノール酸を含むサラダ油などを控えてえごま油を摂るよう心掛けるとよいでしょう。

うつ病予防

                                     <a href="https://www.photo-ac.com/profile/638920">FineGraphics</a>さんによる<a href="https://www.photo-ac.com/">写真AC</a>からの写真

えごま油はうつ病予防にも効果があると言われています。うつ病には様々な原因がありますが、ストレスが原因で脳のエネルギーが不足している状態と言われています。中程度~重度のうつ病になってしまった場合は休養が必要ですし専門医で治療しなければいけません。

軽度の気分の落ち込みを感じるときやうつ病の予防としての対策には、αリノレン酸が効果を発揮すると言われています。αリノレン酸は体内でDHAやEPAに変化しますが、それらには脳の神経細胞を活性化させる働きがあるとのことです。

うつ病の原因は1つではなく複数の原因が絡み合って起こることが多いですが、食生活も原因の1つと言われています。植物油に多いリノール酸を摂りすぎることにより全身に炎症が起き、科学的ストレスとなりうつ病を引き起こしやすい状態になるそうです。

植物油やインスタント食品などにも含まれるリノール酸を多く摂取する食生活になっている方は、えごま油を意識的に摂るとよいでしょう。

認知症予防

えごま油は認知症の予防にも効果があると言われています。認知症は脳細胞が減少して脳の機能が衰えていく病気です。αリノレン酸は体内でDHAやEPAに変化し脳の神経細胞を活性化させると言われています。

認知症になるメカニズムは解明されていませんが、人は虐待や災害など強い精神的・肉体的ストレスを感じると脳が萎縮することがわかっています。死滅した脳細胞は元には戻りませんが、αリノレン酸を定期的に摂取することで脳細胞の死滅を予防することができるかもしれません。

がん予防

αリノレン酸にはがんを予防する効果もあるそうです。植物油などに含まれるリノール酸を摂りすぎるとがんや様々な慢性疾患のリスクを増加させます。αリノレン酸はリノール酸の摂りすぎによる弊害を抑える働きがあるということです。

αリノレン酸には抗炎症作用があり、細胞が加齢や食事・アルコール・ストレス・煙草などにより傷つけられ炎症を起こしてがん細胞に変化することを抑制する効能があると言われています。

植物油はお菓子やパン・インスタント食品など様々な食品に使われています。毎日の食生活で植物油を避けることは難しいですが、油っこい食事を摂り過ぎたときなどはえごま油を意識的に摂るようにするとよいでしょう。

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えごま油のダイエット効果

様々な健康効果のあるえごま油ですが、ダイエット効果も高いとテレビなどで話題になっています。ダイエット効果があると言っても、間違った摂り方をするとかえって太ってしまい逆効果になることもあるでしょう。えごま油にはどのようなダイエット効果があるのか、正しい摂取方法について詳しく紹介します。

脂肪が燃焼しやすくなる

オメガ3脂肪酸のαリノレン酸は、胃や腸で体温調整細胞を活性化させます。αリノレン酸の働きで体温が上がり体内で脂肪を燃焼しやすくなるそうです。脂肪が燃焼しやすいということは、エネルギーを燃やしやすく太りにくい体になるため、ダイエット効果が期待できます。

代謝が上がる

αリノレン酸が体温を上げ酵素の働きを活性化させるため、新陳代謝が上がります。代謝とは人間が活動する上で消費されるエネルギーのことですが、エネルギーの代謝は基礎代謝が6割を占めています。基礎代謝とは何もしなくても自動的に消費されるエネルギーのことですが、年齢とともに衰えていくのはある程度仕方ないことです。

基礎代謝が高い人は体温が高く血液の循環がよいためスタイルをキープしやすいと言われています。基礎代謝を上げるには運動バランスのよい食事も大切ですが、αリノレン酸には体内の温度を上げ老廃物の排出を促し血液をサラサラにする効果がありますので、代謝を上げる1つの手段として試してみるとよいでしょう。

間食や食べ過ぎを予防する

えごま油ダイエットは油を摂ることで満腹ホルモンが分泌されやすくなり、空腹を感じにくくなります。そのため、えごま油を摂ることは食べ過ぎや間食を予防する効果があります。

血糖値の上昇を抑える

えごま油にはロズマリン酸という成分が含まれています。ロズマリン酸はポリフェノールの一種で血糖値を下げる効能があるそうです。血糖値の上昇を抑えることがなぜダイエット効果になるのかという疑問に思う方もいるかもしれません。

炭水化物は体内でブドウ糖に分解されますが、エネルギーとして使われなかった分は脂肪として貯えられます。ロズマリン酸は炭水化物がブドウ糖に分解されるのを抑制する働きがあるため、分解されなかった分は体外に排出されます。このことから血糖値が上がらないということは脂肪が増えない、つまり太りにくいということです。

えごま油ダイエットの方法

えごま油にダイエット効果があることが理解できたところで、えごま油ダイエットの正しい方法が気になるところです。間違った方法でダイエットをすると逆効果になる危険もありますので、この機会にぜひ正しい方法を覚えて試してみてください。

摂取量と食べ方

ダイエット効果を発揮するαリノレン酸ですが、熱に弱い性質があるため加熱はしないでください。また、体によいからと言って過剰に摂取するとカロリーオーバーになりかえって太ってしまいます。えごま油の適量は1日に小さじ1杯です

えごま油は加熱せずにそのまま摂取しましょう。そのまま食べると味や食感が気になる方はサラダや納豆にかけたり、出来上がったパスタにかけると味が気にならずに食べられます。また、加熱はだめですがコーヒーや器に注いだみそ汁に入れるのは大丈夫です。

卵かけごはんやうどん・そばなどにかけるのもおすすめの食べ方になります。いろいろ試して好みの食べ方を探してみてください。

効果が高まる時間帯

えごま油のダイエット効果を高めるためにおすすめの時間帯はです。朝スプーン1杯のえごま油を摂ることで脂肪を燃焼しやすい状態になります

えごま油が危険だと言われる理由

様々な健康効果やダイエット効果があるえごま油ですが、危険な副作用もあると言われています。えごま油にはどのような危険があるのか詳しく説明します。

酸化しやすい

えごま油が危険だと言われる理由の1つに、非常に酸化しやすいということがあります。油は熱を加えると酸化しますが、αリノレン酸は酸素と結合しやすい性質があるためえごま油は空気に触れただけでも酸化してしまうのです。

熱を加えることでαリノレン酸が破壊されるだけでなく、トランス脂肪酸に変質してしまいます。トランス脂肪酸は欧米では食品への添加が規制されているほど危険な成分です。トランス脂肪酸を過剰に摂取すると心臓病などの危険が高まると言われています

また、酸化した油には過酸化脂質という物質が含まれ、それを分解する肝臓に負担がかかります。過酸化脂質には発がん性物質が含まれているとのことです。油が酸化するとコレステロールは、動脈硬化を引き起こす可能性がある酸化コレステロールになります。

酸化した油には様々な危険性がありますが、開封したえごま油は酸化しやすい状態になりますので正しく保管して早めに使いきりましょう。えごま油は加熱には適していませんので使用方法も限定されるため家庭では劣化させてしまうことが多く、酸化した油を食べることで体に害を及ぼす危険があります。

過剰に摂取している

えごま油に限らず、食品の健康効果やダイエット効果が注目されブームになると正しい摂取方法を知らない方が「体にいいから」と過剰に摂取してしまいがちです。どんなに体にいい食品でも過剰に摂取すると危険なことになる場合があります。

また、えごま油の適量は小さじ1杯と少量ですので過剰摂取になりがちです。αリノレン酸は青魚などにも含まれているため、過剰摂取にならないように魚料理の日にはえごま油を控えるなど食事の内容によって調節するよう気を付けた方がよいでしょう。

えごま油は健康やダイエットにいいと言っても油ですのでカロリーは高めです。小さじ1杯を4gとして約37kcalあります。少し過剰摂取するとすぐにカロリーオーバーしてしまいますので、ダイエットしたい方には逆効果になってしまいますので注意しましょう。

怪しい商品の存在

えごま油の危険性の1つに成分が怪しい粗悪品が多いということが挙げられます。粗悪品は輸入品だけでなく国産品にもあるようです。国産品と言っても輸入の材料を使っている場合がありますし、国内のメーカーのものでも海外の工場で生産した商品の場合もあるからです。

逆に海外の工場で生産されてても信頼できるメーカーにきちんと管理された状態であれば良質な商品である可能性があります。問題なのは表示や見た目だけでは中身の品質までは確認できないということです。

粗悪品には他の油を混ぜているためαリノレン酸などの成分が本来の半分以下になっているものがあります。また、えごま油を抽出する工程で生産性を上げるために熱を加えたり薬品を使ったりしているため変質してしまっているものもあるようです。

油の品質に問題がなくても、透明な容器に入れているため日光などで酸化が進んでしまっている商品もあります。酸化が進んでいるか、粗悪品であるかどうかは見分けが付きにくく健康のために購入したえごま油でかえって健康を害してしまう危険があり、注意が必要です。

えごま油の危険を避けるためのポイント

えごま油には危険性があり摂取には注意が必要なことがわかりましたが、危険を避けるためにはどうしたらいいのでしょうか?えごま油の正しい保管方法や安全な選び方について紹介します。

正しい保管方法

えごま油は空気に触れるだけでも酸化しやすい油ですので保管には注意が必要です。未開封の場合はガスレンジの横などは避けて、日光や光の当たらない涼しい場所に保管しましょう。開封したえごま油を常温保存すると酸化がどんどん進んでしまいますので、冷蔵庫に保存してください。

開封したら真空状態にすることはできませんのでなるべく早めに使いきるようにしましょう。目安として開封から1ヶ月で使いきるようにしてください。酸化してしまうとせっかくの健康効果やダイエット効果はなくなってしまいますので、家族の人数を考慮してまとめ買いを避け、なるべく小瓶で買うようにしましょう。

未開封で賞味期限内であっても効果的に摂取するためには長期保存は避け、できるだけ新鮮なうちに使うことをおすすめします。

サプリメントを利用する

えごま油は加熱調理に向きませんので使用方法が限られる上に、1日の適量が小さじ1杯で長期保存できません。食べる人数によっては新鮮なうちに使いきることが難しいこともあるでしょう。そこでおすすめなのはサプリメントで摂取することです。

サプリメントであれば酸化を必要以上に気にしなくても大丈夫ですし、国産の信頼できるメーカーのものを選べば安心して利用することができます。えごま油やαリノレン酸のサプリメントは様々なメーカーのものが販売されていますので、お試し用の少量パックでいろいろ試してみるとよいでしょう。

安全なえごま油の選び方

えごま油には危険な粗悪品も流通していますので、購入するときは安全な商品を選ぶよう注意が必要です。安全なえごま油の選び方にはいくつかポイントがあります。それは、容器原材料搾り方です。

えごま油は光を通す透明な瓶に入れて販売されている場合、流通過程で酸化が進む可能性があります。遮光性がある瓶か箱に入っているものを選ぶとよいでしょう。

購入時には原材料を必ず確認しましょう。えごま油を100%使用した商品か確認してください。粗悪な輸入品には他の油を混ぜていたり余計な添加物が入っている場合もあります。

また、香りをよくするために少量の胡麻油を加えている商品もあり、好みがありますがえごま油が苦手な方は試してみてもよいかもしれません。ただし混ぜる油が多いとえごま本来の栄養成分が減りますので注意が必要です。

えごま油の搾り方には加熱して搾る方法と加熱しないで生のえごまを搾る方法があります。非加熱で圧搾する場合、油の出方が緩やかですので時間がかかるため生産量が少なくコストもかかります。そのため高価になりますが、αリノレン酸を効果的に摂取するためにはおすすめの搾り方です。

高価な商品だとなかなか続けることができませんので次におすすめなのは低温圧搾製法の商品です。高温で圧搾すると壊れてしまう成分を壊さないように低温で圧搾する製法で、非加熱のものよりも効率的に搾ることができるためコストも抑えられます。

えごま油は粗悪な商品が本当に多く出回っているため国民生活センターが調査したレポートがあります。生食しない方がいい、酸化が始まった危険な油もあるそうです。メーカーが表示を偽っていたら安全な商品か危険な商品か見ただけではわかりませんので、気になる方はサイトを見て調べてみるとよいでしょう。

えごま油の危険性を知って正しく活用

えごま油には健康やダイエット効果とともに過剰摂取や粗悪な商品による危険性もあることが理解できたのではないでしょうか?えごま油の危険性や正しい利用方法を理解して、良質な商品を選び、活用していきましょう

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