パネトーネとはどんな菓子パン?作り方や食べ方は?人気レシピ5選!

パネトーネという菓子パンを知っていますか?パネトーネはイタリアで生まれた伝統的な菓子パンで、ドライフルーツがたっぷり入っています。しかし、パネトーネはある決まった時期に食べられるものです。日本でも人気が出てきたパネトーネは伝統的な食べ方だけでなく、今ではさまざまなアレンジレシピも生まれています。イタリアの伝統菓子パン、パネトーネの作り方や食べ方、保存方法はもちろん、その種を通販で手に入れる方法など紹介します。

パネトーネとはどんな菓子パン?作り方や食べ方は?人気レシピ5選!のイメージ

目次

  1. 1パネトーネとはどんな菓子パン?
  2. 2パネトーネの食べ方は?
  3. 3パネトーネの作り方・人気レシピ5選
  4. 4パネトーネの保存方法と保存期間
  5. 5パネトーネでクリスマスを楽しもう!

パネトーネとはどんな菓子パン?

パネトーネとはイタリア・ミラノ生まれでパネトーネ専用のパン種と卵をたっぷりと使った生地にドライフルーツを混ぜた甘い菓子パンで、イタリア語で「大きなパン」という意味です。パネトーネの歴史は古く3世紀、もしくは15世紀に生まれた菓子パンといわれています。

パネトーネは何度も発酵を繰り返して作るため大変手間がかかるパンで、「ミラノのカステラ風菓子」とも呼ばれるほどふわふわの食感が特徴です。保存期間が長いため、長期に渡って楽しめるパンがパネトーネです。

由来

パネトーネにはとてもロマンチックな由来があります。パネトーネを作ったのは、お菓子屋の職人トニーといわれています。トニーには娘がおり、年頃になって結婚したい男性が現れたたため、トニーは小麦粉や卵、バター、レーズンなどでクリスマスケーキを作らせたところ大ヒット、資金ができたので、娘は結婚できたと伝えられています。

一方、ギリシャ・ローマ時代の饗宴や贈答品の交換などの風習の中や、サトゥルナリアという祭りの中で祭礼用に使われていたという説があります。当時としてはパネトーネの材料は高級品だったようです。

特徴

パネトーネの特徴は使われている酵母です。これは「パネトーネ種」と呼ばれている自然酵母で、これ以外の酵母を使った種はパネトーネ種とは呼ばれません。長期保存が可能なパネトーネはこの種があるからこそ保存が可能となっています。

またイタリアではパネトーネ種を使っているだけでなく、作り方まで細かく決まっていて、この基準をクリアしないとパネトーネとは名乗れません。伝統を重んじるイタリアではパネトーネには強いこだわりがあるようです。

パネトーネ種とは?

イタリアでは細かな製造過程まで決まっているパネトーネですが、基本となる「パネトーネ種」は生まれたての子牛が初めてお乳を飲んだ後の腸内から取り出した菌を小麦粉と混ぜて作る自然酵母(種)です。しかも北イタリアのコモ地方以外では培養が難しいといわれている貴重な種なのです。

パネトーネ種は乳酸菌の一種でもあるため、甘酸っぱい香りがします。これがパネトーネの独特な香りを生んでいるのです。また、雑菌に耐性を持った酵母菌で水分や油脂分、糖分に対する耐性が強いのが特徴です。そのためパネトーネ種で焼いたパンは保水性・防腐性・防菌性に優れ、長期保存できるのです。

通販でも購入可能

パネトーネ種は扱いが難しいため、イタリアでも購入する人が多いそうです。日本ではネット通販などで購入することができます。通販では様々なパネトーネ種が販売されており、イタリアから種をとりよせたものをはじめ、イタリアと同じ製法で種を培養、通販で販売しているものまであります。

通販以外で手に入れる場合は、一部専門店に限られてしまうので、見つけるのが困難です。そのためパネトーネ種を購入したい場合は、通販が確実です。

パネトーネの食べ方は?

歴史があり、イタリアで愛されているパネトーネですが、その名のとおり大きな菓子パンです。また食べる期間も決まっています。パネトーネの食べる期間をはじめ食べ方、飽きてしまった方などに向けたアレンジレシピでの食べ方を紹介します。

食べる期間

パネトーネは食べる時期が決まっています。それはクリスマスシーズンです。「アドヴェント」と言われるクリスマスを待つ4週間前から家庭ではパネトーネをいくつも焼き始めます。

たくさんのパネトーネが焼きあがったら、友人や親戚などに配り、クリスマスまでの間、パネトーネを食べたいときに食べていきます。イタリア人にとってクリスマスといえばケーキやチキンではなくパネトーネを食べる時期なのです。

食べ方

パネトーネの食べ方は、食べたい大きさにカットして食べるのが一般的です。ただ、ふわふわしているので切りづらいのが難点ですが、パン切り包丁などを使って、上手に三角形に切りましょう。4週間かけて食べる食べ方でもいいですし、無くなったらまたパネトーネを焼いたり、買ったりして追加してもOKです。

時間がたつとドライフルーツが馴染んできて味に変化が出るので、あえて時間をかけた食べ方を楽しむ人もいます。

アレンジ方法

そのまま食べても美味しいパネトーネですが、最近では様々なアレンジ方法が生み出されています。たとえばパングラタンの代わりにパネトーネを使ったり、フレンチトーストにしたり、ティラミス生地の代わりに使うなどといった食べ方です。

中でもフィリングをぬってカリカリに焼いたラスクや、ティラミス風のパネトーネはイタリアの若者の間では人気のアレンジです。

パネトーネの作り方・人気レシピ5選

日本でも人気のパネトーネですが、実は家庭で作ることも可能です。基本的なパネトーネの作り方から、パン作り初心者でもできるパネトーネの作り方まで人気レシピ5つを紹介します。

基本のパネトーネ

  • A準強力粉250g
  • Aパネトーネの種20g
  • Aきび砂糖40g
  • はちみつ10g
  • A塩2g
  • A卵黄2個
  • A牛乳140ml
  • バター75g
  • ドライフルーツ(レーズンやオレンジピールなど)140g
  • 溶かしバター適量
  • 粉糖適量

 

  1. ボウルに材料Aを入れて混ぜ、ひとまとまりになった生地がなめらかになるまでこねる
  2. 薄く切ったバターをもみこみ15~20分くらいしっかりこねる
  3. 生地を広げ、ドライフルーツを何度かに分けて混ぜる
  4. ボウルに生地を入れ、ラップをかけて30℃で90〜120分くらい発酵、2倍ほどになればOK
  5. 打ち粉をふった台に生地を取り出し2個に分け、丸めて20分ベンチタイムをとる
  6. 丸め直し、パネトーネ型に入れる
  7. 30〜35℃程度で60〜90分くらい発酵させ、生地が型の高さまでふくらませる
  8. 180℃に温めておいたオーブンで30〜35分焼く
  9. 出来上がったら溶かしバターと粉糖をふってできあがり

基本的なパネトーネの作り方レシピです。2回の発酵とベンチタイムが必要なため、出来上がるまでに4時間ほどかかります。しかし、この手間を惜しんでは美味しいパネトーネはできあがりません。まずはこの基本レシピで作り方を知ってください。

鍋で作るパネトーネ

  • A強力粉250g
  • A薄力粉100g
  • Aパネトーネの種20g
  • Aきび砂糖40g
  • はちみつ10g
  • A塩2g
  • A卵黄2個
  • A牛乳140ml
  • サラダ油適量
  • バター80g
  • くるみ30g
  • ドライフルーツ(レーズンやオレンジピールなど)140g
  • 溶かしバター適量
  • 粉糖適量
 
  1. くるみはオーブンで焼いてこまかく砕く
  2. 鍋にサラダ油を薄く塗ってクッキングシートを敷く
  3. ボウルに材料Aを加えて15分ほどこねて生地を作る
  4. ドライフルーツとくるみを生地に混ぜて、なべに入れる
  5. 30分ほど1次発酵、生地が2倍くらいになったら、こぶしで軽くつぶして20分ほど2次発酵へ
  6. 生地の表面に溶かしバターを塗って190℃のオーブンで50分ほど焼く

このレシピでは、パネトーネの型がなくても作ることができます。オーブンに入る程度の大きさで、厚めの鍋のほうがじっくりと火が通るのでパネトーネを焼くのにむいています。このレシピだと直径16cm程度の鍋がベターです。

ホームべーリーで作るパネトーネ

  • A強力粉250g
  • Aパネトーネの種20g
  • Aきび砂糖40g
  • はちみつ10g
  • A塩2g
  • A卵黄2個
  • A牛乳150ml
  • ドライフルーツ(レーズンやオレンジピールなど)140g
  • 溶かしバター適量
  • 粉糖適量
 
  1. ホームベーカリーに材料Aを入れ生地こねを行う、生地こね終了5分前にドライフルーツを加え、発酵させる
  2. 発酵が終わったら表面に溶かしバターを塗り焼く設定をして、焼きあがったら出来上がり
  3. ホームベーカリーから取り出し粉糖をふる

  4.  

ホームベーカリーを使った作り方なら、時間がかかるパネトーネも間単に作ることができます。生地をこねている途中でドライフルーツを入れるので、時間の管理だけしっかりしてください。ふんわりモチモチのパネトーネが焼きあがります。

こねないパネトーネ

  • A強力粉150g
  • Aパネトーネの種10g
  • Aきび砂糖20g
  • A塩2g
  • A卵黄1個
  • A牛乳80ml
  • Aオリーブオイル15g
  • Aドライフルーツ(レーズンやオレンジピールなど)140g
  • 溶かしバター適量
  • 粉糖適量
 
  1. 材料Aをすべてボウルに入れてよく混ぜ合わせる
  2. ラップをかけて90分発酵させる
  3. 生地の周りに打ち粉をふって、パネトーネ型にオリーブオイルを塗って生地を入れる
  4. 180℃のオーブンで30分焼く
  5. 粉糖をふってできあがり

まぜずに作るパネトーネのレシピです。この作り方では発酵も1回のみの時短できる作り方です。材料をまぜて発酵させ、焼くだけなのでパンづくりの初心者でも気軽に作ることができます。

カップケーキ風パネトーネ

  • A強力粉150g
  • Aパネトーネの種2g
  • Aきび砂糖20g
  • はちみつ10g
  • A塩2g
  • A卵黄2個
  • A牛乳80ml
  • バター50g
  • ドライフルーツ(レーズンやオレンジピールなど)140g
  • 溶かしバター適量
  • 粉糖適量
 
  1. 材料Aを使った1次発酵までの作り方は基本のパネトーネと同じ
  2. 生地に打ち粉をして6等分にし、ベンチタイムを20分とる
  3. 丸めてカップケーキ型に入れ1時間ほど2次発酵する
  4. 表面に溶かしバターを塗り180度のオーブンで20分焼く
  5. 粉糖をふって出来上がり

基本レシピは基本のパネトーネと同じですが、この作り方のカップケーキサイズなら食べきることができるので便利ですし、ホイップクリームなどをトッピングすれば、見た目もかわいいパネトーネが出来上がります。また、カップケーキサイズなら人にも配りやすいです。

パネトーネの保存方法と保存期間

パネトーネは種の働きによって、長期保存が可能な菓子パンということはわかりましたが、どれくらいの期間保存できるのでしょうか?保存期間や保存方法について説明します。

保存方法

大きなパネトーネは切ってしまうと、そこから乾燥が始まってしまいます。上手に保存するためには、パネトーネを適度な大きさにカットし、空気に触れないようラップでしっかり包んでしまいましょう。ただし、ふわふわしている食感をつぶさない程度にしてください。それをジップロックなどに入れて空気を抜いて保存します。

保存するのはあくまでも常温です。冷蔵庫に入れるとパネトーネがもつ独特の風味が変わり、パサパサとしてしまい、フワフワ感が失われてしまうので注意してください。

保存期間

保存食の一種でもあるパネトーネはアドヴェントから作り始めるため保存期間は1ヶ月という長期保存型のパンで、一部では常温保存で3か月は大丈夫とも言われています。これはパネトーネ種の持つ力のおかげです。しかし、長期保存ができるとはいえ、しっかり保存していても多少の乾燥は防げないので、できれば2週間程度で食べきるのが理想です。

パネトーネでクリスマスを楽しもう!

パネトーネ カット

イタリアで愛され続けているパネトーネですが、種さえ通販で手に入れれば家庭で作ることができます。自分好みのパネトーネを作れば、クリスマスに一味加えることができます。アレンジレシピも豊富なので、チャレンジして、ヨーロッパ風のクリスマスを楽しむのも良いのではないでしょうか。

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