清酒とは?日本酒との違いや飲み方は?清酒の定義を製造法から解説

お酒と言えば「日本酒」を思い浮かべると思いますが、「清酒」という言葉も聞いた事があるでしょう。「純米酒」「大吟醸」「生酒」などという言葉も日本酒を表現する上で使用される言葉ですが、それぞれ違いは何でしょうか?原料の違いなのか、製造方法が違うのか?日本酒にも種類があり、それぞれ特徴などが違います。ここでは、「清酒」と「日本酒」の違いから、おすすめの清酒、清酒の賞味期限まで、解説します!

清酒とは?日本酒との違いや飲み方は?清酒の定義を製造法から解説のイメージ

目次

  1. 1清酒と普通の日本酒との違いは何?
  2. 2日本酒について
  3. 3清酒と日本酒の違い
  4. 4清酒の種類ごとのおすすめの飲み方
  5. 5清酒の飲み方の温度は?
  6. 6清酒の定義を製造法から解説
  7. 7清酒の賞味期限と保存方法
  8. 8清酒のおすすめ銘柄
  9. 9清酒は日本が誇れる歴史あるお酒!

清酒と普通の日本酒との違いは何?

Wikipediaによると、日本酒は日本で製造された日本特有の酒の総称で、清酒は日本酒の中の一種という事のようです。日本酒と聞いてどんな物か思い浮かべる事が出来ても、清酒との違いをきちんと説明することは出来ますか?生酒とはどのような酒なのでしょうか?清酒と日本酒の違いだけでなく、特徴や賞味期限など日本酒全体のことについても、詳しく調べていきましょう!

日本酒について

日本酒がその名の如く、日本を代表するお酒であることはご存知だと思いますが、歴史や起源まで説明できる方はいるでしょうか?ここでは、いつ頃から、どんな起源で日本酒が造られ始めたのか解説していきたいと思います。

歴史や起源は?

日本酒の起源は、九州・近畿など西日本にあると云う説があります。「大隅国風土記」に記されている酒に関する記述が、米を原料とした酒の最古ではないのかと考えられていて、加熱した米を口の中で咀嚼し、容器に吐き出し、唾液に含まれる酵素で糖化し、野生酵母の力で発酵させて作った「口噛み酒」と云われています。

歴史はとても古く、造られ始めたのは、稲作が日本に伝わった頃と同じ時期からだと言われています。日本の稲作は縄文時代に九州に伝わったとされていて、弥生時代に入って水田が広がり、縄文中期には東北地方まで広がったようです。と同時に米を原料にした酒が造られていたと思われます。2000年ほど前から日本酒は造られているんです。

日本特有の製法

日本酒はビールやワインと同じように、原料を発酵させてアルコールにするため、醸造酒に分類されますが、日本酒やビールはワインと違い原料に糖分を含まないため、糖化という過程が必要なことが特徴の一つでもあります。

ワインは糖化の必要がないのでアルコール発酵のみの「単発酵、ビールの場合は、麦汁を糖化させた後にアルコール発酵させますがそれぞれを別工程として発酵させるので「単行複発酵と呼ばれます。

その点日本酒は、糖化と発酵を並行して行う「並行複発酵と呼ばれる日本特有の醸造方法が行われているため、他の醸造酒に比べて高いアルコール度数を造りだすことができるのも、日本酒の特徴でもあると言えます。

清酒と日本酒の違い

日本酒が日本の酒という事はわかります。では、清酒は「清い酒」と書くように、清い(澄んでいる)という事なのでしょうか?日本酒との違いは何なのでしょうか?

清酒と日本酒は同じ?

Wikipediaで日本酒を検索してみると、「日本酒は、通常は米と麹と水を主な原料とする清酒を指す。」と説明されていて、酒税法における定義では、清酒とは「米、米こうじ、水を原料として発酵させて濾したもの(アルコール度が22度未満のもの)」と記されています。つまり、アルコール度が22度以上のものは、日本酒ですが清酒ではないという事になります。

国税庁では、2015年に「地理的表示における日本酒」の定義を指定していて、「日本酒とは、原材米に国内産米のみを使い、かつ、日本国内で製造された清酒」となっています。つまり、日本で製造しても外国産米を使ったものや、日本米を使用していても海外で造られたものは、日本酒ではないという事になり、法律や基準によって、定義が少し違うようです。

原料や酵母

日本酒の大まかな原料は、米や水、米麹と、とてもシンプルですが、その分それぞれ良質の原料が求められます。もちろん、必要な物は他にも酵母や乳酸菌などもあります。

酒米は「酒造好適米」とよばれ、普段私たちが食べているお米とは違い、その特徴は、中心に「心白」と呼ばれるしっかりしたデンプン質を持っています。粒が大きく、心白の比率が多いものが優れているとされます。山田錦・五百万石・美山錦などが代表的な酒米です。

日本酒造りには大量の水も不可欠です。日本酒の約80%は水なので、水の良し悪しで酒の味が決まると言っても過言ではないでしょう。多くの酒蔵が名水に恵まれた地にあるのもそのためです。天然の湧き水などに含まれるミネラルによって、酒の個性が出ます。

最後の米麹とは、蒸した米に「麹菌」という微生物を繁殖させた酵素の塊です。ワインや焼酎、日本酒などを造るためには「ブドウ糖」が必要で、ブドウにはブドウ糖が含まれていますが、米にはブドウ糖が含まれていないため、米のデンプンをブドウ糖に分解する「糖化」という作業が必要です。この糖化の役割をするのが、麹菌のもつ「酵素」なのです。

日本酒は、良質の水で栽培した「」を原料とし、良質な「」使って造る、日本ならではのお酒と言えます。

特徴は?

味だけでなく、香りの違いを感じられるのも日本酒の特徴だと言えます。果物のように華やかな香りや味わいが広がるものから、ずっしりとしたうま味が染みわたるものまで、さまざまな風味が味わえます。そこで、香りの強さと味の濃さの4種類をご紹介します。

薫酒(くんしゅ)タイプに該当する大吟醸や吟醸は、香りが高く、味が淡い仕上がりです。そして熟酒(じゅくしゅ)タイプが香りが高く、味が濃い長期熟成酒になります。爽酒(そうしゅ)タイプは香りが低く、味も淡いものに該当する本醸造酒や生酒で、最後に、醇酒(じゅんしゅ)タイプが香りは低いですが、味が濃くコクのある純米酒となっています。

また、「男酒」「女酒」という言葉を聞いた事があると思いますが、前者は硬水で作られた「力強い辛口の酒」後者は軟水で作られた「甘く柔らかな酒」を意味しますが、水の硬水、軟水で日本酒の辛口、甘口が決まるのかというと、そうシンプルに仕上がらないのも日本酒の特徴でしょう。

香りと味はそれぞれ好みが分かれるところだと思います。自分が美味しいと思えるような清酒を香りで探すのもおすすめです。

製造方法

味や香りが繊細な日本酒は製造工程も細やかな手順が必要で、何と瓶詰めの工程までに16工程が必要になります。紹介しますと、「精米」「放冷・枯らし」「洗米」「浸漬」「蒸し」「麹造り」「酒母造り」「醪造り(もろみつくり)」「アルコール添加」「上槽」「滓引き」「濾過」「火入れ」「貯蔵・熟成」「割水」「瓶詰め」となります。

「上槽」とは濾す作業で、これをすることで清酒となります。また、「火入れ」作業の回数によって生酒に分類されたり、賞味期限を作ることが出来ます。

度数やカロリーは?

清酒の定義として22度未満とされているので、調整される前は20度程ありますが、加水されるので、度数は15度前後になります。カロリーは、大体、100mlあたり103kcal前後です。

他のアルコール類と比べてみましょう。ビール4~5度・40kcal、ワイン10~11度・73kcal、焼酎25度・141kcal、ウイスキー40度・237kcal、ブランデー40度・237kcalになります。

 

清酒の種類ごとのおすすめの飲み方

清酒は精米歩合の割合、醸造アルコールの使用の有無で純米大吟醸酒大吟醸酒純米吟醸酒吟醸酒特別純米酒純米酒純米酒特別本醸造酒本醸造酒、一般酒(又は普通酒)に分けられ、一般酒以外の8種類を「特定名称酒」と言います。

精米歩合とは、原料の米を削り、使用する部分が何%残っているかを示す値で、削っていくほど、香りがよい、雑味の少ない清酒になります。

また、種類名の最初に「純米」がつくものは、醸造アルコールを含んでいません。醸造アルコールとは、でんぷんなどで作られるアルコールのことで、香味の劣化を抑え、あと味をすっきり整える目的で少量だけ添加されています。種類によって、おすすめの温度が違うので紹介します。
 

吟醸酒や純米酒は冷やや冷酒で

吟醸酒や純米酒、生酒やにごり酒などは、10度以下の冷酒や冷やで飲むのがおすすめです。キリッとした冷たさと、華やかな香りがきわだち、酒本来の香りと味わいを堪能できるので、おすすめです。お酒は飲むまで冷蔵庫でしっかり冷やし、酒器やグラスも冷たくしておきましょう。

本醸造酒は冷やや燗で

本醸造酒のような熟成されたしっかりとした味わいの清酒は冷やや燗がおすすめです。燗酒の魅力は、温めることで香りが広がり、細やかな味わいや、深いコクを楽しめます。お酒のもつ実力が思う存分発揮されるところです。

清酒の飲み方の温度は?

これまで日本酒と清酒の違いと、清酒の種類や、種類によるおすすめの温度の飲み方について説明しました。銘柄によっては、異なる温度で味の変化を楽しむのも良いでしょう。では、ここではお酒を飲む温度について紹介してみましょう。

熱燗やぬる燗

燗(30度前後〜55度以上)に適しているのは熟成された清酒。普通酒や本醸造酒、香りの強くないものが合うでしょう。温めることで日本酒特有の旨味を味わえます。5度刻みで「日向燗(ひなたかん)」、「人肌燗(ひとはだかん)」、「ぬる燗」、「上燗(じょうかん)」、「あつ燗」、「飛びきり燗」と呼ばれます。
 

冷や

冷や(15度~20度くらい)は常温で飲むことを呼びますが、冷酒と混同しやすいので注意しましょう。冷やでおすすめなのは、本醸造酒や純米酒で、口に含むと適度にひんやりとした口当たりで、酒本来の香りと味わいを堪能できます。冷やは上記の表でいうと常温のお酒で、冷酒は涼冷え以下のお酒です。
 

冷酒

冷酒(15度前後~5度以下)は、フレッシュな生酒・生貯蔵酒フルーティーな香りを楽しめる吟醸酒をおすすめします。冷蔵庫で冷やすだけでなく、氷を入れてオンザロックでも清酒を楽しむことができます。冷たくしたお酒を指す「冷酒」は、5度刻みの違いで「涼冷え(すずびえ)」、「花冷え(はなびえ)」、「雪冷え(ゆきびえ)」と呼ばれます。

清酒の定義を製造法から解説

日本酒に限らず日本国内で製造される酒は、国税庁が定める酒税法によって定義が決められています。酒税法では清酒は、どんな定義なのかを製造法から紹介します。

原料と仕込みまで

酒税法による定義とアルコール度数[編集]

日本では、酒類に関しては酒税法が包括的な法律となっている。同法において「清酒」とは、次の要件を満たした酒類で、アルコール分が22度未満のものをいう(3条7号)。

1.米こうじ及びを原料として発酵させて、こしたもの

2.米米こうじ及び清酒かすその他政令で定める物品を原料として発酵させて、こしたもの

3.清酒清酒かすを加えて、こしたもの

酒税法の定義では簡単に言うと「米、米こうじ及び水を原料として発酵させて、こしたアルコール分が22度未満のもの」が清酒であるということです。濾す(専門用語で“上槽”)ことを要点として挙げたのは、濾していない状態の濁ったお酒はいわゆる「どぶろく」と呼び、日本酒ではなくなるからでしょう。

原料の指定に「米、米こうじ及び“水”」とあり、水があえて記されているのは、ワインのように水すらも使用しないお酒もあるので、区別させる意味や、によって出来上がりが左右されることがある、ことから定義に含まれているのでしょう。

また、「その他政令で定める物品」とあるように、上記の原料以外にも、醸造アルコールや糖類、酸味料、アミノ酸などの使用が認められていますが、これらの使用量は制限され、米の使用量の半分以下の割合に抑えることが定義の一つとされています。

抽出から火入れまで

清酒の定義は先にも記したように「米と米こうじと水が原料の、濾したアルコール22度以下のお酒」というものなので、製造過程段階では濾した物が清酒であるという定義になります。

澄んだ透明のお酒が清酒

製造方法の段階に「上槽」と「濾過」の作業がありますが、上槽は分かりやすく言うと「濾す」作業で、イメージでは同じように思いますが、日本酒においては大きく違います。

簡単に言うと、「濾す」は「もろみを原酒と酒粕に分ける」、「濾過」は「さらにおり引きで原酒内に残っている米や酵母などの細かい固形物を取り除く」という事です。酒税法では“米、米こうじ及び水を原料として発酵させて、濾したもの”が清酒であると定義されているため、濾すことで清酒になります。

対比するのがにごり酒やどぶろく

上槽時に絞りを荒くして、澱を残したままにするのが「にごり酒」ですが、荒くではありますがモロミを搾っているため、濁酒ではなく清酒になります。

上槽を行わないまま、白濁しているのが特徴の、どろっとした状態で飲むのが「どぶろく」で、濁酒(だくしゅ)と呼ばれます。もともと日本ではどぶろくを各家庭で作って飲んでいたような時代があり、その頃、透き通った酒は「清酒」で、透き通っていないのは「どぶろく」というように区別していたのかと思われます。ちなみに酒税法上は「その他の醸造酒」になります。
 
 

火入れされない生酒

生酒も日本酒の一種で、火入れの有無や火入れのタイミングの違いによって3種類に分けられます。一般的な火入れをした清酒は、清酒が出来上がり、貯蔵タンクに入れる際に1回、貯蔵タンクから瓶詰めされる際にもう1回火入れされ、計2回火入れされたものです。

それに対し、生酒に分類される「生酒」は清酒が出来上がり、貯蔵タンクへ移される際にも瓶詰めされる際にも全く火入れされないもの、「生詰め酒」は清酒が出来上がり、貯蔵タンクに入れる際に1回火入れ、貯蔵タンクから瓶詰めされる際には火入れされないもの、「生貯蔵酒」は清酒が出来上がり、貯蔵タンクに生で入れ、貯蔵タンクから瓶詰めされる際に1回火入れされたもの、に分けられます。

生酒は、加熱処理を行わないため、品質が変わりやすいですが、フルーティーで爽やかな口当たりが特徴です。香りの豊かさも生酒が好まれる理由の一つですが、火入れ回数が少ないほど、生酒特有(酵母)の風味が強く独特の魅力が有り、好き嫌いが分かれることもあります。 生酒は冷やして飲むのが美味しいので、冷酒と呼ばれることが多いので注意しましょう。

清酒の賞味期限と保存方法

清酒や日本酒を買ったりもらったりする方も多いと思いますが、賞味期限がどのくらいあるか知っていますか?アルコールだからダメにはならないのか?また、賞味期限まで美味しく飲み続けられるように保存するにはどうすれば良いのか、日本酒の賞味期限と保存方法をお伝えします。

賞味期限

食品は、賞味期限や消費期限を表示することは食費衛生法において定められていますが、違いはご存知でしょうか?

消費期限は未開封に状態で品質劣化が早い物や、安全に口に出来る期限とされ表示されているので、過ぎたものは口にしない方が良いとされています。また、賞味期限は未開封の状態で美味しく口にする事が出来る期限や比較的品質の劣化が長い物に表示されていて、過ぎても口にできない訳ではなく、消費者の判断に任されます。

清酒は、製造年月(瓶詰め日)を表示することが義務付けられています。日本酒は具体的な賞味期限というものはありませんが、美味しく飲める期限はあり、日本酒の種類によってもその期間は変わります。
 
過熱処理がされている未開封の日本酒の賞味期限は製造年月+約1年間開封後の賞味期限は1週間ほどです。1週間を過ぎると違うものに感じられることもあります。味が変化してしまった日本酒は、料理酒として使用するのもおすすめです。

生酒・生貯蔵酒(加熱処理がされていない)の賞味期限は製造年月+約7~9ヶ月間(冷蔵保管の場合)ほど持ちます。

保存方法

最も注意するポイントは直射日光を避けることです。これは紫外線の力によって日本酒の成分が変化してしまうため色が変化してしまいます。賞味期限を縮める大きな原因になります。長時間日光に当たった日本酒には日光臭と呼ばれる異臭まで発生してしまいます。日本酒を保存する際はキッチンのキャビネットの中など必ず日の当たらない場所に保管しましょう

保管温度変化にも敏感です。温度の高い場所に日本酒を放置すると、だんだんと色がついていき、老ね香(ひねか)と呼ばれる独特の匂いを発するようになります。出来れば5~6度、最低でも15度以下の場所で保存することをおすすめします。火入れをしていない「生酒」なら冷蔵庫で保管がベストですが、2回火入れの清酒なら常温でもOKです。

3つ目は空気です。空気に触れると、日本酒の特徴である色・味・香りの変化が進むので、開栓したら数日以内に飲みきりましょう。賞味期限を過ぎたり、飲みきれなかったら料理酒や入浴剤として使用するのもいいでしょう。それでも保存したい場合は、なるべく空気に触れないような小さな容器を綺麗に洗浄し、きちんと乾燥させてから移すことをおすすめします。

清酒のおすすめ銘柄

日本全国で作られている日本酒は、各地の米や水の特徴、豊かな自然環境の恵みを受けて、酒蔵独自の特徴や伝統技術により様々な味わいの日本酒ができあがります。国税庁の平成29年の清酒製造業者数の推移資料によると、平成28年度の酒の製造業者数は1,405あり、300人以下の企業や個人事業主の数だけでも1,393あります。各蔵元がそれぞれ何種類かの銘柄を出していれば、1万を超える銘柄があると思われます。

蔵の味であり、それぞれにコンセプトがあって目指そうとしている味があります。美味しいとか不味いとかではなく、その銘柄特有の味は、色々な特徴があり、流行になったり魅力となったりします。そんな数多い銘柄の中から代表的な日本酒の銘柄を紹介したいと思います。

八海山

八海醸造「八海山」は、この後紹介する「久保田」と同郷の新潟を代表する淡麗酒なので、ご存知の方も多いのではないでしょうか?よく比較の対象にもあがります。すべての酒が吟醸造りで、魚沼地方の厳しい寒さの中で八海山系の伏流水である「雷電様の清水」で仕込まれます。

特に八海山の純米吟醸は八海山の中でものど越しがとても穏やかで米の旨味そのものを感じられるのが特徴のお酒なので、合わせる料理を選びません。食卓に並ぶ普段の日本酒をより高品質なものに変化させるというコンセプトの下、誕生した銘柄です。

また、「雪室貯蔵三年」という銘柄は少し珍しく、雪室で三年熟成させたものです。飲み口はすっきりと柔らかいですが、後味に苦みが残るという特徴があり、好みがわかれる面白い銘柄です。17度と度数高めですが丸みのある穏やかな味わいで、熟成酒好きには愛される銘柄です。
 

久保田

八海山と並んで、とても知名度の高い朝日酒造の「久保田」です。日本の米どころである新潟県が誇る、「久保田」は高品質な新潟の日本酒を日本全国のお客様に届けたいとして人気を集め始めたのが1980年代、日本中の多くのお店で提供されているので、日本酒に詳しくなくても誰もが一度は耳にしたことがある銘柄でしょう。

久保田は米だけでなく水にもこだわりを持っており、朝日酒造が造る酒にはすべて地元の軟水が使用されていますが、酒造りにおいて一般的ではない軟水を使っているため、辛口のなかでも淡麗で飲みやすい味わいが特徴です。

中でも最高峰である「萬寿」は、濃厚で豊かな香りと淡麗辛口の深い味わいが特徴で、すっきりとした旨みはまったく雑味を感じられなく、常温もしくは冷酒で飲むのががおすすめです。知名度が高く、美味しい純米大吟醸にして非常に手ごろな値段で、贈り物にも喜ばれる銘柄です。

獺祭

獺祭は山口県の旭酒造で造られている日本酒で、清酒ランキングには必ずと言っていいほどランキングされる、メジャーな逸品です。度数は16度で、フルーティーな軽い味わいが特徴で、プレゼントにも喜ばれる日本酒の一つです。山口県出身の安倍首相が、プーチン大統領やオバマ大統領などにも贈られた貴重なお酒として、もっとも有名なお酒なのではないでしょうか?

「酔うため、売るための酒ではなく、味わう酒を提供したい」という旭酒造のモットーがあり、より多くの人に届けたい想いから、海外展開にも積極的な銘柄です。フルーティーさと辛みのバランスが絶妙で、冷やして食前酒にしたり、淡泊な魚や香り高い松茸、フルーツに合わせたりするとよりよさが引き立つのも特徴のため、和食に限らず、世界中の飲食店に展開しています。

飲みやすい日本酒として非常に人気・知名度が高く、日本酒を飲むきっかけになった人も多い、日本を代表する銘柄を言っても過言ではありません。中でも「磨き二割三分」はとってもキレイで上品で日本酒好きの方にはもちろん、日本酒初心者の方にもおすすめです。

清酒は日本が誇れる歴史あるお酒!

日本酒は種類が多く、分類など難しいところもありますが、味わいは蔵ごと、銘柄ごとに千差万別なので自分好みの1本を探してみましょう。同じお酒でも、冷やしたりお燗で楽しんだりと、温度帯によって同じお酒かと思うくらい違った表情を見せるのを楽しむことも出来ます。

また、日本酒には和食が合うと思われがちですが、いろんなタイプの日本酒が製造されている今、日本食以外にも合う日本酒があります。洋食やイタリアン、フレンチに日本酒を合わせて、美味しく飲みましょう!
 

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