チャイブはネギに代用できるハーブ?効能や使い方/レシピなど!

チャイブというハーブを知っていますか?細くまっすぐに伸びる茎葉の中心は空洞になっていて、日本の細ネギの代用にもなり、料理に彩りを添えるだけでなく、メインの食材に香りと風味を加える食べ方ができます。このチャイブに含まれる栄養成分の効果や食べた時に期待できる効能、ハーブとしての育て方、花の咲く時期などを調べました。チャイブを使った簡単な料理レシピも合わせて紹介します。

チャイブはネギに代用できるハーブ?効能や使い方/レシピなど!のイメージ

目次

  1. 1チャイブはネギに代用できる?
  2. 2チャイブの特徴
  3. 3チャイブの効果効能
  4. 4チャイブの食べ方/レシピ
  5. 5チャイブをネギに代用して活用しよう!

チャイブはネギに代用できる?

青ネギと白ネギ

チャイブはユリ科ネギ属のハーブです。ネギ属ということで、和の料理でよく使われるネギの代用の薬味としても活用することができます。和食で使われるネギには大きく分けて「青ネギ」と「白ネギ」があります。青ネギと言われるものは、細く濃い緑色の葉の部分を食べる葉ネギのことで、主に薬味として使うものです。チャイブはこの青ネギの代用として料理に使うことができます

白ネギは、根深ネギ、長ネギと言われるもので、食べる部分は青ネギやチャイブと同じ葉部分ですが、畝(うね)を高く盛り上げて栽培するという育て方をして、土に埋もれる部分を多くし、白い部分が多くなっています。

あさつきと青ネギの違い

ネギの仲間で「あさつき」「わけぎ」といったものがあります。あさつきは、植物学上、青ネギ、白ネギと種類が近いもので、細い葉ネギの一種です。わけぎは、チャイブと同様にユリ科ネギ属であるニラ、ニンニク、らっきょう等に近いものです。あさつきは、若い葉ネギや根深ネギの若い状態で摘み取ったものです。ネギ類の食べ方は共通していても、呼び名は、育て方よりも、地域での違いがあり混乱しやすいかもしれません。

それぞれの料理での使い方の違いは?

料理にネギを使う時に、薬味として蕎麦などに加えたい時には、辛みのある白ネギがおすすめです。刻んでから時間が経つと、辛み成分が飛んでしまうので、食べる直前に刻むのがコツです。冷奴やうどんに添えて、子どもも食べやすいものは、青ネギです。細かく切っても辛み成分が少ないので食べやすく、青ネギよりも甘味があるので、長めに切って鍋料理や炒めるといった加熱するレシピで活用されることもあります。

チャイブの特徴

原産国や別名

チャイブの原産国はヨーロッパやアメリカで、地中海の沿岸では2,000年も前から栽培されていました。ドイツ、イギリス、アメリカなどで多く生産され料理用ハーブとして出荷されています。草丈が20~30cmになり、細く真っすぐ伸びるハーブです。別名として「シブレット」「西洋アサツキ」「エゾネギ」といったものがあります。

味や香りは?

チャイブの味は、ネギに似ていますが、日本でネギとして売られているものに比べ、味はネギよりもまろやかで、香りは玉ねぎにも似ています。細ネギの代用として薬味として料理に添えた食べ方がメインとなります。他のハーブと違って乾燥させてしまうと風味が飛んでしまうので、料理する直前に刻んで加えるというのが基本のチャイブレシピです。ポテトサラダに加えたり、バターに練り込んだチャイブバターが代表的な料理です

旬の時期や花など

チャイブは春が旬で初夏になると小さく丸い花を咲かせます。花は紫、ピンク、白い花でつみとってリンゴ酢などと合わせて、チャイブビネガーとしての食べ方もできます。チャイブの育て方は容易で、タネや苗からプランターでも育てることができます。耐寒性が高く、冬には地上にでている部分は枯れてしまいますが根の部分は休眠することなく、春に向かって再び葉をのばします。簡単な育て方で、キッチンで水耕栽培もできます。

チャイブの育て方の注意点は、土は中性から弱アルカリ性で、1本では倒れやすいので株をまとめて植えることです。葉が20cm程に成長したら、根元から3cmほど残して切ります。花が咲くと茎葉がかたくなってくるので、つぼみをつけた頃に摘み取るのがおすすめです。チャイブにアブラムシがつきやすい特徴を利用し、トマトやレタスの近くで、コンパニオンプランツとしての育て方や、花壇の彩りに花を咲かせる育て方もあります。

チャイブの効果効能

アリシン

チャイブ独特の香り成分は、玉ねぎやニンニクにも含まれる「アリシン」です。植物としての状態ではアイリンという成分ですが、料理にハーブとして加えるために切ったり刻んだりすることで、細胞が壊れるとアリナーゼという酵素によってアリシンとなります。このアリシンには、新陳代謝をよくしてくれる効果や疲労回復、滋養強壮といった力を発揮するので疲れにくく痩せやすい体作りをしてくれるという効能が期待できます。

血液をサラサラにしてくれる効果もアリシンは持っているので、心筋梗塞や脳梗塞の予防、血流の改善によって冷え性予防といった効能があります。また血糖値を抑え、高血圧や糖尿病の予防にも効果があります。さらに、抗酸化作用によるアンチエイジング効果、殺菌力の高さによる食中毒予防や病原菌対策の効能もある、優れたハーブです。

ビタミンB1で疲労回復

チャイブにも含まれるビタミンB1は、炭水化物の代謝を促進さして、エネルギーをつくりだす栄養素なので、疲れた体に摂り入れることで、エネルギーを増産させて回復させる効能があります。皮膚や粘膜を健やかに保つ効果もあり、脳神経や手足などの先端の末しょう神経の機能を正常に保つ働きをします。ビタミンB1が不足すると脚気(かっけ)になるともいわれます。

ナイアシンで脳神経を正常に

ナイアシンはビタミンB3と言われることもある水溶性ビタミンです。三大栄養素の糖質、脂質、たんぱく質からエネルギーを作り出すために必要な酵素を補助する大切な栄養成分です。ナイアシンが不足してくるとエネルギーが上手く作られなくなり、なんとなくだるくなることがあります。皮膚や粘膜のサポートと合わせて、年齢を問わず脳神経を正常に働かせる効能があります。

葉酸で細胞の生まれ変わり

チャイブに含まれる栄養成分として、葉酸もあります。濃い緑色の葉野菜に含まれていることが多く、貧血を予防する物質でもあります。赤血球を作り出すのに必要な栄養素で、体内で新しく細胞が生まれ代わるためにも働きます。そのため、妊婦などには必須の栄養素で、細胞を増殖させている胎児にとっては、母体となる母親が葉酸をしっかりとることで、正常な肉体の発育につながります

その他の効果も沢山

チャイブには、ビタミンB1、ナイアシン、葉酸の他にも、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、カルシウム、マグネシウム、鉄分、リンといったものが含まれてます。ハーブ全般にいえることですが、食べる量は少なくても、独特の香りや風味付けというだけでなく、栄養を補ってくれるものでもあります。

チャイブの食べ方/レシピ

チャイブのさつま揚げ

チャイブのマイルドな辛みと香りは、白身魚ともよく合います。市販のさつま揚げと炒めるという簡単レシピや、さつま揚げを焼いて生姜醤油の代用で、チャイブとポン酢につける食べ方もあります。白身のすり身にチャイブなどのハーブを混ぜると、タイ風なさつま揚げにもなります。簡単に作れるレシピなので、好みでチャイブの他にもハーブや唐辛子などを加えて作ってみてください。

  • 白身魚のすり身約150g~200g
  • チャイブ1/2束
  • 生姜1片
  • 卵1個
  • 片栗粉大さじ1.5
  • 砂糖、塩少々

  1. 生姜とチャイブはみじん切りにし、卵は割りほぐしておきます。
  2. 白身魚のすり身をまな板に置き、包丁で粘りがでるまで叩き、そこにチャイブ、生姜、溶き卵、片栗粉と砂糖ひとつまみと、塩を少々ふってよく混ぜ合わせます。
  3. フライパンに多めの油をいれて加熱し、そこに2をスプーンですくい丸めたものをいれて、両面がこんがりとキツネ色になるまで揚げます。
  4. 揚がったら油をきってできあがりです。

ホタテのソテーチャイブソースで

チャイブをみじん切りにして、ソースに加えることで、ほんのりと香り、おもてなし料理になるレシピです。細ネギを使うとネギの香りが味が強くなりすぎますが、チャイブを使うことで、まろやかな香りで、バターの黄色との色合いも美しく、おしゃれな食べ方ができる一品です。チャイブの代用で細ネギを使う場合は、バターを少な目にして少ししょう油を加えると和風のアレンジレシピになります。

  • 生ホタテ4枚分
  • バター大さじ1
  • 白ワイン大さじ3
  • チャイブ1束
  • 塩少々

  1. ホタテのワタの黒い部分は取り除いておき、チャイブはみじん切りにしておきます。
  2. フライパンにバターをいれ中火にかけて、バターが溶けてきたら強火にしてホタテをいれて、両面をソテーします。
  3. 塩を少しふって白ワインを加えます。ホタテの表面が加熱されたらチャイブを加え、バターソースをホタテに絡ませるようにします。
  4. 皿にホタテを盛り付け、そこにチャイブ入りのバターソースをかけてできあがりです。

チャイブをネギに代用して活用しよう!

チャイブは、辛みをマイルドにした細ネギの代用に使った食べ方ができ、さまざまな料理に活用できるハーブです。家庭でも簡単に育てることもでき、花が終わった後も翌年にもまた葉をのばしてくれます。チャイブを料理に加えるだけで、彩りもよくなり、風味もアップするのでぜひ活用してください。

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