蒸し器の代用にフライパンや鍋にレンジが使える！使い方と蒸し料理レシピも！

料理の中で調理方法は「焼く」「茹でる」「炒める」「煮る」「蒸す」など様々ありますが、そもそも蒸し器で蒸す調理方法のメリットは何なのでしょうか？まず蒸し料理について少し触れていきましょう。

肉料理においては、肉がもつうまみ成分を引き出す事、また、肉を柔らかくする事が重要になってきます。肉料理というとステーキなどの印象が強く、焼く調理法のイメージが先行しがちですが、蒸すことで肉の表面についている余分な脂肪を落とすことができます。肉を食べるときにカロリーを気にしている方にとってはうれしい効果です。また、肉は茹でることで旨味成分が逃げていくので、蒸す事で旨味成分を閉じ込める事もできます。

野菜は焼くことで水分が減ってしまい食感が悪くなりますが、茹でたり蒸すことで水分が野菜の中にキープされ、野菜の旨味や甘みを増大させ、更に野菜の繊維質が柔らかくなり、食感がよくなり、苦みやえぐ味を抑える効果があります。しかし、茹でると野菜の持つ水溶性のビタミンやミネラルが水中に流れ出てしまいますが、蒸し料理はそれを防ぎ、野菜の本来の栄養素もしっかりと摂取できます。

蒸すと旨みや栄養素が具材に閉じ込められて体に良いだけでなく、油を使わないのでカロリーを抑えられます。野菜など素材の味を引き出すことができるので、味付けも薄くても美味しく食べられ、ダイエット中の人も健康志向の人にも大人気の今注目の調理方法です。

蒸し器で作る蒸し料理というと、まずは茶碗蒸しを頭に浮かべる人も多いのではないでしょうか？他に中華料理の点心も蒸して作られます。野菜を蒸したり、鶏肉や豚肉や牛肉など肉を蒸す人もいます。他にもご飯を具材と蒸す事で炊き込みご飯のようにも仕上がります。パンも蒸して作る事ができるので、「蒸す」という事が手軽にできるだけで一気に料理のレパートリーが広がります。

では実際に蒸し器以外の調理器具を使って、どう蒸すのか、何に向いているのか等を調理器具ごとに確認していきましょう。

ココット皿やマグカップに蒸したい物を入れておきます。フライパンの蓋とそれを覆えるくらいの濡らした布巾を用意します。フライパンに2～3cmの深さまで水を入れて火をつけ、蒸気が出てきたらココット皿やマグカップをフライパンに入れて濡れた布巾と蓋をします。濡れた蓋の代わりにココット皿やマグカップ等にアルミで蓋をしても大丈夫です。

フライパンは直径が限られているため、浅めのココット皿やマグカップに入れたものやプリン、小さな蒸しパン等が作れます。

蒸し器の代用としてフライパンに適したメニューレシピを紹介します。どれも簡単なものなので、フライパンを代用して蒸し料理に挑戦してみましょう。

蒸しパン6～7個分のレシピになります。卵1個と砂糖20g、牛乳70cc、サラダ油大さじ1をボウルに入れて混ぜます。そこにホットケーキミックス150gを入れてゴムベラでさっくり混ぜます。出来たタネを紙カップを敷いたココット皿や耐熱容器に7分目まで入れていきます。フライパンに水を2cm程入れて沸いたらそこに容器を並べて、中火にし、蓋をして12分蒸して出来上がりです。

3人分のプリンが作れます。ボウルに卵2個と牛乳100cc、きび砂糖15g、バニラエッセンスを適量加えて泡だて器で混ぜます。それを茶こしを使って別のボウルにこして入れます。茶こしでこしたものを耐熱容器に入れ、フライパンに水を2～3cm入れて沸かしたところに容器ごと並べて入れます。容器にはラップをかけてください。弱火で7分、その後火を止めて更に7分放置して固まっていれば完成です。

一般の家庭にある鍋も蒸し器の代わりになります。鍋は深さがあるのがフライパンとの違いで、深さがあるかので、蒸し器と同じように使うことができます。蒸し料理はキッチンにあるアイテムで代用して簡単に作れるので、ぜひチャレンジしてみてください。

深さのある鍋の底に、高さのある茶碗もしくは器を置きます。その上に平らな皿を乗せ、その平らな皿の上に蒸したいものを入れた器を置きます。平らな皿に水が入らないように気を付けながら周りから平らな皿の下に水を注ぎ入れます。フライパンと同じく鍋の蓋に濡らした布巾やタオルを巻いて蓋をします。使用する高さのある茶碗や器、平らな皿は耐熱のものを使用してください。

代用調理器具としては蒸し器に一番近いサイズで、代用の仕方も蒸し器の構造を模しているので、蒸し料理のほとんどはこの鍋で代用できます。

鍋を使った蒸し料理の使い方はわかりましたか？それでは、鍋だからこそできる代表的な蒸し料理を簡単なレシピで紹介します。

シュウマイ約20個分です。ボウルに豚挽き肉300gを入れ、そこに片栗粉大さじ2と小さじ1、砂糖小さじ2、醤油大さじ1と小さじ1、酒小さじ2、ごま油小さじ1、生姜小さじ2、塩コショウ少々、みじん切りにした小玉サイズの玉ねぎ2個分を入れ、よくこね、シュウマイの皮で包みます。鍋に高い茶碗と平らな皿の順に置き、水を入れて沸かし、シュウマイを並べていきます。濡れた布巾を巻いた蓋をして8分蒸して完成です。

2人分です。卵1個を溶いておき、そこにだし汁150cc、塩少々、みりん小さじ1/2、醤油少々、酒大さじ1を混ぜたものを少しずつ入れて泡立たないように混ぜ合わせます。それをこし器や茶こしを使ってこし、耐熱容器に注ぎ入れます。鍋に2cmほど水を入れ、そこに容器を入れます。蓋をする際に菜箸などをかませて蒸気が逃げるようにし、強火で水が沸騰したら3分、弱火で10分、火を止めて蓋をしっかり閉めて余熱で5分で完成です。

最近は様々な機能を持ったレンジが登場していますが、スチーム機能が無くても蒸し器で作ったような蒸し料理を作ることができます。時短レシピには欠かせないレンジを代用する方法を紹介します。

耐熱性のジップパックやシリコンスチーマーに野菜と少量の水を入れて加熱するだけで蒸し料理の完成です。オーブンレンジであれば、天板に多めに水を張り、そこに蒸したいものを入れた耐熱容器を並べて加熱すると、茶碗蒸しなどの本格的な蒸し料理も作れます。

蒸し野菜からオーブンレンジであれば茶碗蒸しやプリン、肉を使った蒸し料理も簡単に作れます。

レンジでは皿や器を使わずにキッチンペーパーやラップ、アルミホイルなどを使って簡単に蒸し料理を作ることができます。

4人分です。鶏もも肉2枚を一口大に切り、生しいたけ8枚も大きいものであれば一口大に切ります。万能ねぎ80gも５cmの長さに切ります。塩小さじ1/2に酒大さじ2を混ぜ、缶詰の銀杏12粒としいたけをさっと浸し、豚肉と合わせます。キッチンペーパーにしいたけと合わせた豚肉1/4とねぎ1/4を乗せ、キャンディ包みにし、レンジで1個につき2分～2分30秒加熱し、残り3個も同様に加熱し、最後に青ゆずを添えれば完成です。

2人分です。キャベツ1/4個を芯を除いて縦半分に切り、耐熱皿に乗せ、塩少々、水大さじ2を入れてラップをし、レンジで約5分加熱します。ベーコン3枚を5mm間隔で切り、フライパンで油なしでカリカリに炒め、レモン汁1/4個分とサラダ油小さじ1、塩コショウ少々と合わせます。加熱したキャベツにかけて完成です。

フライパンや鍋やレンジ以外にも、蒸し器の代用に使える調理器具はたくさんあります。そのいくつかを紹介します。

厚いガラスとおしゃれなデザインが人気のメイソンジャーですが、耐熱性もあるので、ガラスの透明性を活かしてカラフルな野菜を詰めてみましょう。蒸し器の代わりに、たっぷりの水を入れた鍋で茹でるだけで簡単に蒸し野菜を楽しめます。メイソンジャーは見栄えもいいのでその点も嬉しいポイントです。

鍋の底に高さのある茶碗や器を置いて土台にし、その上に一回り小さなざるを乗せて、そのざるの中に蒸したいものを入れると蒸し器の代わりとして使うことができます。野菜はもちろん、小さなココット皿などざるに並べられるのであればいろいろな蒸し料理が作れます。

深さと口の広さをもった土鍋は蒸し器の代用にぴったりです。お湯を張った土鍋に耐熱容器を入れるか、高さのある茶碗や器を使って土台を作った上に平らな皿やざるを入れて蒸すことで、こちらも様々な蒸し料理を楽しむことができます。土鍋は蓄熱にも優れているので、余熱でゆっくりと蒸し上げるられるのもメリットです。

ヘルシーで美味しい蒸し料理ですが、蒸し器を購入しなくても身近な調理器具をうまく使うことで簡単に蒸し料理ができます。今回紹介したレシピ以外にも無限に蒸し料理はできるので、ヘルシーで旨味も栄養も詰まった蒸し料理を気軽に楽しんください。