ファンヒーターの灯油は入れっぱなしでもいい?残りの抜き方など解説!

灯油を使って暖をとる電化製品でおなじみの『ファンヒーター』。そんなファンヒーターは灯油を使用しますが、残ってしまった灯油をそのまま入れっぱなしにしておいても良いのでしょうか…?また、残った灯油の抜き方や処理はどうすれば良いのでしょう?今回は、ファンヒーターの灯油を入れっぱなしにしておいても良いのかといった真相を調査するとともに、残り灯油の抜き方や処理方法などについて徹底解説します。

ファンヒーターの灯油は入れっぱなしでもいい?残りの抜き方など解説!のイメージ

目次

  1. 1お部屋も体もポカポカ温めてくれるファンヒーター!
  2. 2ファンヒーターのメリットは?
  3. 3ファンヒーターの灯油が残った…。残りの灯油はどうする?
  4. 4残りの灯油はファンヒーターに入れっぱなしでもいい?
  5. 5灯油の残りをファンヒーターに入れっぱなしにするのは危険!
  6. 6劣化した灯油を使用するとファンヒーターはどうなる?
  7. 7ファンヒーターの残りの灯油の抜き方はどうするの?
  8. 8ファンヒーターの残りの灯油の抜き方
  9. 9ファンヒーターに残った大量の灯油の処理はどうする?
  10. 10ファンヒーターに残った灯油は購入した店舗へ!
  11. 11ファンヒーターの灯油は入れっぱなしにせず、抜きましょう!

お部屋も体もポカポカ温めてくれるファンヒーター!

寒い季節にはお部屋も体も冷え切ってしまいます。そんな寒い季節には、お部屋も体もポカポカ温めてくれるファンヒーターが欠かせません!『石油ファンヒーター』とは、暖房器具の1つであり、灯油を燃焼しそのエネルギーで得た熱を送風ファンによって排出し暖をとる電気製品です。そんなファンヒーターには嬉しいメリットが幾つかあります。

そもそもファンヒーターって何?

「そもそもファンヒーターって何?」という方もいらっしゃるでしょうから、簡単に学んでみましょう。1978年に三菱電機が初めてファンヒーターを商品化して以来、各家電メーカーや石油ストーブを生産していた暖房器具メーカーが参入しました。しかし2004年前後に価格競争の激化や電気ファンヒーターへの転換などにより大手メーカーが撤退し、現在では石油暖房器具メーカーのみが生産を行っています。

ファンヒーターは、構造による違いで、大きく分けて3つの方式があります。燃焼用空気を室内から取り入れて燃焼したガスを室内に排気する方式の『解放式』・燃焼用空気を室外から給排気筒を通して燃焼用送風機の力で強制的に取り入れ、発生した熱を送風ファンで室内へ送り出し、排気は給排気筒を通して室外に出した『FF式(密閉式・強制給排気形)』と言います。

『FF式(密閉式・強制給排気形)』から強制給気を除いたような構造で室内の空気を使って燃焼、排気のみ屋外へ出すのが、『FE式(強制排気型)』です。単に「石油ファンヒーター」と呼ぶ場合は、『解放式』タイプを指すことが多いです。

ファンヒーターのメリットは?

ファンヒーターは灯油を燃焼したエネルギーで得た熱を送風ファンによって排出します。風によって部屋を暖めてくれるファンヒーターはエアコンと近い電気製品です。近年、ファンヒーターは使用せずにエアコンのみで暖をとるというご家庭も増えてきましたが、ファンヒーターにはエアコンにないメリットがあります。

それは、『部屋を暖めてくれるペースが早い』ということです。エアコンだと部屋全体を暖めるのには時間がかかりますが、ファンヒーターは本体が起動すればすぐに着火してくれるので部屋を暖めてくれます。また、他の暖房器具に比べランニングコストが安い点もメリットと言えるでしょう。

更に、エアコンは設置したスペースを安易に移動することはできませんが、ファンヒーターは自分で簡単に移動させることができます。そのため、リビングや寝室・キッチンなどと自分が使用したい場所へ移動させることができます。

ファンヒーターの灯油が残った…。残りの灯油はどうする?

ファンヒーターは、燃料として灯油を使用します。「まだまだ寒いから灯油を買っとこう…」と、灯油購入を追加したのにすぐに暖かくなってきてしまい、「灯油が残ってしまった…。」なんてケースも少なくありません。そんな時に気になるのが、「ファンヒーターの残りの灯油はどうすればいいのか?」という事です。そこで今回は、ファンヒーターの残りの灯油はどうすべきなのか、学んでみましょう!

残りの灯油はファンヒーターに入れっぱなしでもいい?

「また半年くらいしたらファンヒーターを使用するようになるし、残りの灯油は入れっぱなしでもいいか!」と、考えていませんか?確かに、ファンヒーターに灯油を入れるのも結構な労力になりますから面倒臭く感じる気持ちもわかります。しかし、残りの灯油をファンヒーターに入れっぱなしにしておくのは危険です。

灯油の残りをファンヒーターに入れっぱなしにするのは危険!

灯油の保存できる期間はワンシーズン

灯油の保存できる期間は基本的にワンシーズンとされています。多くのファンヒーターの取り扱い説明書には「古い灯油は使用しないでください」と注意書きがされています。メーカーが禁止している位ですから、原則として灯油は購入したシーズンに全て使い切ってしまうようにしましょう。

前シーズンの灯油をファンヒーターに使用するのはアリ?

基本的に灯油を保存できる期間はワンシーズンとなっていますが、「大量に残ってるから捨てるのもったいない…」という場合もあるでしょう。そんな時はどうしても「前シーズンの灯油をファンヒーターに使用するのはダメなの?」と考えてしまうものです。前シーズンの灯油をファンヒーターに使用する事は「絶対にダメ!」というわけではありませんが、ファンヒーターにとって良い行為ではありません。

また、使用する場合は、『保管条件による』という条件もあります。灯油は温度や紫外線・水滴などの水分などが原因で変質してしまいます。このような変質してしまった灯油や、不純物が混合してしまった不純灯油は、色も匂いも変わってきます。

灯油は本来、無色透明で、匂いは独特なものです。しかし、直射日光や空気に触れた事が原因で酸化したり、温度差による結露や雨水が混入してしまった事で灯油は分離してしまいます。灯油が変質してくると、透明であるはずなのにうす黄味色がかってきます。また、二層に分離していたり、匂いが酸っぱい臭いになってきていると灯油が変質してしまっています。

劣化した灯油を使用するとファンヒーターはどうなる?

時間が経った灯油には、私たちの目に見えている以上に様々な変化が起きてきます。では、前シーズンに使用した劣化した灯油を使用するとファンヒーターはどうなるのでしょうか?前述したような変質灯油を使用するとファンヒーターにトラブルが起きる原因となってしまいます。

ファンヒーターに劣化した灯油を使用すると…

まず、ファンヒーターに劣化した灯油を使用すると、当然ですがファンヒーターの不良につながってしまいます。灯油は変質してしまうと、『タール』という成分が発生します。『タール』は燃えにくい成分なのですが、これがファンヒーターの燃焼部分やファンヒーターの芯にこびりつくことで燃焼不良の原因となります。また、異臭の原因となったり、点火してもすぐに火が消えてしまったりします。
 

温度差による結露や雨水が混入してしまった灯油は、ファンヒーター内部が錆びてしまう場合もあります。確かに大量の残り灯油を捨ててしまうのはもったいない行為ではあります。しかし、このようなトラブルの可能性があるということを分かっている上で使用するほどではないと思いませんか?家事や健康被害の恐れがあることを考えると、劣化した灯油は使用しないのがベストです。

前シーズンの残り灯油を新しい灯油に混ぜてもいい…?

たまに、「前シーズンの残り灯油を新しい灯油に混ぜれば使用できる!」といった意見が見られます。確かに前シーズンの残った灯油をそのまま使うより、新しい灯油に混ぜて少しずつ使っていくのであれば、劣化した灯油が薄まって使うことができそうに感じるかもしれません。しかし、これは間違った意見です。

劣化してしまった前シーズンの残り灯油を今シーズンの新しい灯油に混ぜたからといって、劣化してしまった前シーズンの残り灯油の品質が復活するわけではありません。劣化してしまった前シーズンの残り灯油は既に酸化してしまって、分離してしまっています。今シーズンの新しい灯油に混ぜても、一度分離してしまった変質灯油の分離状態は復活しません。

ファンヒーターに入れっぱなしにしていたり、ポリタンクで保存していた灯油は半年も経てば使い物にならないくらい劣化してしまいます。実際に前シーズンの変質灯油をファンヒーターに使用して、ファンヒーターを故障させてしまったり引火してしまったりといった経験をされた方も多いようなので、前シーズンの残り灯油と新しい灯油を混ぜるといった行為も避けましょう!

ファンヒーターの残りの灯油の抜き方はどうするの?

基本的にはそのシーズンで灯油を使い切ってしまうのがベストだということはわかりましたが、ファンヒーターをしまう前にしなければいけないのが、灯油の処理です。ファンヒーターの残りの灯油の抜き方はどうすればいいのでしょうか?お次は、ファンヒーターの残りの灯油の抜き方を学んでみましょう。

ファンヒーターの残りの灯油の抜き方

まず、ファンヒーターに残りの灯油を入れっぱなしにしておくことは危険なので、灯油はそのシーズンに使い切ることが前提です。「もう暑いからファンヒーターいらないんだけど…」という場合は、ベランダなどでファンヒーターの残り灯油を使い切ってしまいましょう。「もったいないな」と感じる方は、梅雨の時期に洗濯物を乾かす際に使用すると無駄なく灯油が使えるので一石二鳥です。

ファンヒーター本体の灯油の抜き方

さて、ファンヒーター本体に残った灯油の抜き方ですが、まずファンヒーター本体から灯油タンクを抜きます。続いて、ファンヒーター本体の底面についているタンク受けフィルターを外して市販のスポイトもしくは購入時についていたスポイトで灯油を抜き取りましょう。これを灯油がなくなるまで繰り返します。

ファンヒーター本体の残り灯油は構造上、見えないところに灯油が残っている場合があります。なので、ファンヒーター本体をタンク側に傾けて残り灯油がないかしっかり確認しましょう。気になる方は新聞紙やキッチンペーパー・不要になった布なのでさっと拭き取っておきます。

油タンクに残った灯油の抜き方

油タンクに残った灯油の抜き方は、まず、本体から油タンクを抜いて油タンクの口金を外します。給油ポンプなどでファンヒーターの油タンクから残った灯油をポリバケツなどに移します。ファンヒーター本体から油受けを取り出し、これを使用して油タンクの残りの灯油を出していきます。

ファンヒーターに残った大量の灯油の処理はどうする?

残った灯油をファンヒーターに入れっぱなしにしておくことは危険だと先ほどご説明させていただきました。では、ファンヒーターに残った大量の灯油の処理は一体どうすれば良いのでしょうか?お次は、ファンヒーターに残った灯油の処理について学んでみましょう。

ファンヒーターに残った灯油は購入した店舗へ!

てんぷらなどの揚げ物をした際に使用した油は、布や紙に染み込ませて牛乳パックなどで密封しておけば普通ゴミとして捨てられます。しかし、灯油は気体となって揮発しやすい為、紙や布に染み込ませただけの処理では気体として空気中に広がってしまいます。こうなってしまうと、引火する恐れがあるので事故や火災の原因を引き起こしてしまいます。

灯油は食用油とは異なります。そのため、灯油は特別管理産業廃棄物に指定されており、取り扱いのために資格が必要となります。安易に取り扱ってしまうと様々なトラブルの原因となってしまいますから、取り扱いには注意しましょう。絶対に川や排水溝などに灯油を捨ててはいけません!

では、ファンヒーターに残った灯油はどうすればいいのかということですが、購入した店舗へ持っていくのがベストでしょう。灯油を販売する業者は、灯油が残ってしまった場合、灯油の処分を引き受ける義務というものがあります。なので、灯油を購入した際にはレシートをしっかり残しておきましょう。また、灯油店ではなくガソリンスタンドで灯油を購入するというご家庭も多いと思います。ガソリンスタンドでもファンヒーターに残った灯油を引き取ってくれることは多いですが、確実ではありません。

ガソリンスタンドでもファンヒーターに残った灯油を引き取ってくれることは多いですが、確実ではありません。一体なぜなのかというと、ガソリンスタンドでは灯油店のように灯油の処分を引き受ける義務はありません。残った灯油を引き取ってくれるガソリンスタンドというのは、サービスや好意で行ってくれています。なので、絶対に引き取ってくれるというわけではないのです。

また、無料で引き取ってくれるガソリンスタンドもありますが、ガソリンスタンドによっては有料でなら処分してくれるというケースもあります。ですから、ガソリンスタンドにてファンヒーターに残った灯油の処分を頼みたいのであれば、事前に電話で処分を引き受けてくれるか問い合わせておくのが良いでしょう。

ファンヒーターの灯油は入れっぱなしにせず、抜きましょう!

ファンヒーターの灯油の残りの処理・抜き方まとめについてのご紹介はどうでしたか?ファンヒーターに欠かせない灯油ですが、実は灯油は特別管理産業廃棄物に指定されている危険物です。その為、取り扱いには注意が必要です。そのため、ファンヒーターの灯油を入れっぱなしにしている行為なんて非常に危険です。

残った灯油を抜くのが面倒臭い気持ちや、捨てるのがもったいないといった気持ちもわかりますが、劣化した変質灯油をファンヒーターに使用するとファンヒーターの故障や健康被害の恐れもありますので、そうなってしまっては元も子もありません。暖かくなってきてファンヒーターが必要なくなったらしっかりと処理を行うように心がけましょう。

また、灯油を抜いた後のファンヒーターのお手入れも重要です。メーカーによってお手入れ方法は異なりますので、ファンヒーターのお手入れをする際には購入したファンヒーターの取り扱い説明書をしっかりと読んだ上で行いましょう。正しい方法でファンヒーターを使って、寒い季節を乗り切りましょう!

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