アナハゼの食べ方は?ルアーで釣れる青い魚の特徴と美味しい調理方法を紹介

アナハゼという青い魚を見たことがありますか?アナハゼは海の浅瀬に住む魚です。アナハゼは個体ごとに茶色っぽいものから青色をしたものまで体色にちがいがあり、いずれも白身魚と同様に美味しく食べることができます。またアナハゼには地域によってたくさんの別名がある魚です。そこでアナハゼとはどんな魚なのか?についてやルアーで釣るには何を用意したら良いのか?どんな場所に生息しているのか?釣り方のポイントやアナハゼのさばき方や美味しい調理方法を紹介します!

アナハゼの食べ方は?ルアーで釣れる青い魚の特徴と美味しい調理方法を紹介のイメージ

目次

  1. 1アナハゼとは?
  2. 2釣初心者でも釣れる?釣りの基本情報
  3. 3アナハゼをルアーで釣ってみよう!
  4. 4青い個体のアナハゼのひみつ
  5. 5アナハゼのさばき方
  6. 6アナハゼを食べるには?
  7. 7アナハゼの美味しい調理方その1:塩焼き
  8. 8アナハゼの美味しい調理方その2:揚げ物
  9. 9アナハゼの美味しい調理方その3:煮付け
  10. 10【まとめ】身近にいる青い魚「アナハゼ」

アナハゼとは?

アナハゼの種類と仲間

アナハゼ(穴鯊・孔鯊)カジカ科アナハゼ属に属する魚で、ハゼという名前がついていますがハゼの仲間ではありません。ハゼはスズキ目に分類されますが、アナハゼはカサゴ目に分類され、カサゴ目にはおよそ1,400を越える仲間が存在します。カサゴやメバルを狙って釣りをしている人なら一度は釣れているほどメジャーな魚です。

多くの名前をもつアナハゼ

アナハゼには多数の名前があります。「アナハゼ」という名前のほかにも「グズ」「モシブリ」「スイコ」「ネギ」「マラスイ」「トビハゼ」「ボッカ」や生殖器を体外にぶらぶらと出したままの状態で泳いでいる姿などから関西や広島など一部地域ではかなり恥ずかしい名前もありこの名前なら知っている!という名前があったのではないでしょうか?もしかしたら他にもまだあまり広まっていない呼び方をしている人もいるかもしれません。

アナハゼの生息域と特徴

アナハゼは北は青森からから南は宮崎まで主に藻場のある岩礁海岸など比較的浅瀬に住んでいます。年中釣れる魚ですが、秋頃が産卵の時期になるため身の肥えた大物を狙うのであれば秋頃がベストです。基本的には夜行性ですが動くものに反応するので昼間でも釣れます。体長は20cmもあれば大きい方で平均的には18cmほどの魚です。しかし肉食魚で自分の体長とあまり変わらないくらいの魚や仲間(共食い)も食べてしまいます。

アサヒアナハゼやマハゼにそっくりであるため「ハゼ」という名前がつけられています(諸説あります)。見た目は尖った口とまだら模様やウロコがないのが特徴で、マハゼらとの見分け方は口やヒレが尖っているところです。まだら模様には個体差があり、はっきりとした模様があるものやぼやけたような模様があるものまで様々です。特に一番の特徴は下腹部に飛び出した生殖器です。

釣初心者でも釣れる?釣りの基本情報

釣り方はいろいろ

「釣り」といっても「海」「川」「池」「湖」など釣りをする場所や季節、釣りたい魚の種類によって竿から針、糸、エサなど釣り方の種類は多種類ありますので、まずは自分が何を釣りたいのか?ということを決めてから道具を選んだり知識を深めたりしておくことが大事です。今回はルアーを使ってアナハゼを釣るために必要な道具から説明します。

アナハゼ釣りのためのルアー釣りの基本

ルアー釣りは、ルアー(疑似餌:ぎじえ)を使って魚を釣る方法で、ルアーの種類は数え切れないほどたくさんあります。そしてルアー釣りの面白さは、エサで魚を釣るのではなく魚の習性を利用してエサになるルアーの選択やエサの動きを真似して狙った魚をおびきよせ釣り上げます。そのため経験や知識も魚を釣るためには重要なポイントになります。試合の状況を見て選手を交代させる監督に似ています。

ルアー釣りの道具その1:ロッド(さお)

狙う魚の大きさや釣り場によって種類はたくさんあります。その中でもアナハゼ釣りにおすすめなのが、根魚専用のライトゲームロッド(メバルロッド)というものです。安いもので3千円代から販売されています。アナハゼは比較的釣りやすい魚なので、あまり高くて立派なロッドでなくても十分楽しむことができます。糸は8ft(フィート)くらい、ロッドの硬さは最初はMかMLくらいを選びます。

ルアー釣りの道具その2:リール(糸を巻く道具)とライン(糸)

リールは3000番前後のスピニングリールを使います。値段は安い物なら2千円代からあり、ラインはフロロカーボンラインなら2号あたり、PEラインなら0.8~1号あたりががおすすめです。そしてラインの先にリーダーという別の糸をつなぎます。リーダーはPEラインなど切れやすいラインで根魚を狙う際に岩に擦れたり、引っかかったまま引っ張って切れてしまうのを防ぐ役目があります。

ルアー釣りの道具その3:ルアー(疑似餌)

アナハゼ釣りでは自分の体ほどの魚を狙うことでも知られているように(写真)イソメやゴカイ(ミミズに似せた疑似餌)ではなくても小魚タイプのルアー(メタルジグ)でも食いついてくるので大きすぎなければほぼなんでも使うことができます。ルアーでアナハゼを集めて、合成樹脂やラバー素材のソフトルアーを使ったリグで釣り上げる楽しみ方もあります。

ルアー釣の道具その4:リグ(仕掛け:フック)

アナハゼなどの根魚や肉食系の魚の仕掛けによく使われるのが「ジグヘッドリグ」と「テキサスリグ」と呼ばれる仕掛けです。メタルジグでも簡単に食いついてくれるアナハゼですが、アナハゼをメインで狙うならよく使われている仕掛けです。ジグヘッドリグはフック(針)にシンカー(おもり)がついたシンプルな仕掛けにワームなどのソフトワームをつけただけですがワームの動きを表現する必要があるためテクニックが必要です。

アナハゼをルアーで釣ってみよう!

道具がそろったらさっそくアナハゼの住んでいそうなスポットへでかけましょう。アナハゼはテトラポットの隙間や藻の根元などに定住しています。浅瀬といってもよほど水が澄んでいないと見つけることはむずかしいですが、アナハゼは平な面がある岩やテトラポット、停留しているボートのロープなどに登っていることがあるので探しみると見つかることがあります。

アナハゼ釣りの時期と国内の釣り場

アナハゼを含む根魚は秋頃に産卵期を迎えることから、時期的には秋頃がもっとも美味しいアナハゼを釣ることができる時期になります。国内でも青い色のアナハゼの生息が多く知られているのは本州の日本海側の海岸線と東北地方の太平洋側の海岸線のアラモやガラモが多く茂っている藻場になります。内湾の波が比較的少ないところなどもアナハゼの住みやすい環境のようです。

青い個体のアナハゼのひみつ

アナハゼの「青」は毒じゃない?

アナハゼは突然変異によって体色が美しい青色をしたものがいますが、美しい青色と感じる人もいれば毒々しい危険な色だと感じる人もいて青い色をしたアナハゼを嫌う人もいます。アナハゼの青い色は、表面だけにとどまらず、口の中から一部の内蔵や身まで青い色をしています。色は青ですが、料理の仕方はほかの白身魚と同じで食べ方もたくさんあります。

アナハゼの青い色は、同じ青い身をもつものがいるキンムツ(リングコット)が有名です。キンムツもまた青い個体とそうでない個体がいて、青い色をした個体は身まで青くなっています。キンムツの青色もまた加熱調理すると消えて普通の白身魚のようになることから、アナハゼの青も同じ要素ではないかと考えられます。青い色はビリベルジンと呼ばれる胆汁色素で、それがなぜ身を青くしているのかはまだ解明されていないようです。

アナハゼのさばき方

アナハゼを料理してみよう!

アナハゼはウロコがなく体の表面はぬるっとしていますのでさばき方よりもまずはぬめりをとります。ぬめりの取り方は塩を全体にまぶし力を入れすぎずにこすります。表面に白っぽくぬめりがとれてきますので、酢をかけてさらにこすり、最後に包丁の背でしごいて全体のぬめりとりは終了です。おいしく料理するためには下処理はきちんとしましょう。

料理の仕方にもよりますが、煮魚などにするのであればザルなどに魚を並べ熱すぎないお湯をかけてぬめりを取る方法もあります。アジなどと同じくらいのサイズの魚なので、さばき方はどの魚でも同じです。アナハゼも平均の体長は18cm程度ですので、ぬめり取りなどの下処理をしたら三昧におろします。詳しいさばき方はいろいろなサイトで紹介されているので参考にしてください。

アナハゼのさばき方その1:松葉おろし

魚をさばき方がわからない人やさばき方に自信のない人でも簡単なさばき方が「松葉おろし」です。塩もみしてぬめりを取ったあと、頭を落とし内蔵を取り出してから背びれに沿って頭の方から骨と身の間に包丁を入れてゴリゴリと骨を切らない程度で見と骨を切り離すように表裏両面カットします。難しいようですが包丁の切れが悪くなければ案外簡単にできるさばき方です。

アナハゼのさばき方その2:背開き

背開きも小魚をさばくときによく使われる方法で、松葉おろしと同じ要領ですが腹側は開かないように気をつけて包丁を入れます。背開きは背切り・背割りともよばれているさばき方です。背開きは熱を早く通したい料理をするときに使う方法で、腹から開く腹開きは煮付けのような内蔵をきれいに取り出したいときに使う仕方です。

Thumbハゼ料理とさばき方に下処理方法を紹介!おすすめ美味しいレシピも! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

アナハゼを食べるには?

アナハゼはどんな味?

青く毒々しい色をしているアナハゼですが、ほかの魚と同様に新鮮であれば刺身でも食べることができます。味については賛否両論あり、めちゃくちゃ美味しいという人もいれば食べられるものじゃない、美味しくないという人もいます。これにはやはり食欲を無くすといわれる青い色が関係しているのかもしれません。食べられると知らず毒がありそうだと、釣ったその場でリリースしてしまう人もいるそうです。

アナハゼの味は白身魚と同じような上品でクセのないあっさりした味で、食べ方も油で揚げたり煮付けにしたり焼いたり汁物にしたりと料理のレパートリーもたくさんあります。見た目だけで味を決めつけてしまいそうですが、アナハゼだからというイメージは持たず食べてみてください。

アナハゼを食べるときの注意点は?

アナハゼに限らず、魚には寄生虫がついている場合があります。アナハゼのような大きな口をした肉食系の魚の口の中に住み、魚の食べた餌を一緒に食べるニートのような寄生虫が「ウオノエ」です。見た目気持ち悪いのですがまちがえて食べても害はありません。ほかにも「アニキサス」というミミズのような線虫は生で口にすると胃痛などの症状が見られます。しっかり加熱するかていねいに取り除くことが必要です。

アナハゼの美味しい調理方その1:塩焼き

魚のもっともポピュラーな食べ方

魚料理といえば塩焼きという食べ方があります。魚本来の味を感じることができるシンプルな食べ方です。塩焼きの場合はぬめりを取ったら頭は落とさず腹開きで内蔵を取り出し、魚焼き器やガスレンジについている魚焼きグリルで焼きます。

グリルで焼いてたつ香りが最高

塩焼きは塩をふって焼く料理の仕方をする人が多いのですが、実は塩をふって焼いても全体にまんべんなくふることが難しため、塩がかかってないところがあったり味にばらつきができます。そこでおすすめなのが塩水につける料理法です。これは「立て塩」といい普通の塩よりも粗塩をつかい10%の濃度の塩水に下処理をしたアナハゼを浸し、15分ほどしたら取り出してキッチンペーパーで余分な水分を拭き取り焼きます。

アナハゼの美味しい調理方その2:揚げ物

素材のおいしさそのままの素揚げ

白身魚に限らずですが素揚げも美味しい魚の食べ方です。素揚げとは衣を付けずにそのまま揚げる料理で素材の水分をしっかり飛ばすことで香ばしさがアナハゼの旨みをしっかりと感じることができます。油に入れるときに水分がついていると油ハネして危険ですので、キッチンペーパーなどでしっかりと水分を取るようにしてください。

アナハゼがグレードアップ?おいしい天ぷら

天ぷらもおいしい食べ方の一つです。天ぷらは揚げ方にコツがあり、きちんとすればサクサクとした歯ざわりと魚のプリプリとした食感で最高においしく食べることができます。冷めてもサクサクした食感を残したいなら、衣を作るときにベーキングパウダーを加えます。分量は水と卵を合わせた量と小麦粉が1:1です。アナハゼの水分はしっかりと取って、先に小麦粉を軽くまぶして振るっておくとうまく小麦粉がつきます。

天ぷらをおいしく揚げるコツは、まず衣の材料の状態です。天ぷらの衣は小麦粉と水と卵です。これらの材料はすべて冷蔵庫でしっかりと冷やしたものを使います。材料を混ぜるときは先に水と卵を混ぜておき、小麦粉を入れたらダマがあっても混ぜすぎてはいけません。練るようにではなく切るようにさっと混ぜればOKです。油は180度から190度で、一度に揚げるのではなく油の温度を下げないように少しずつ揚げます。

アナハゼの美味しい調理方その3:煮付け

和食といえば

煮付けも魚でよく使われる料理の一つで、日本の代表的な食べ方です。実は煮付けをおいしく作るには下処理が重要なポイントになります。素揚げや塩焼きのような下処理でも十分おいしくできますが、煮付けは魚の臭みを消したり、煮汁に魚のうまみが逃げてしまうのを防ぐための下処理があります。

魚を煮付けにする食べ方は煮汁をあまり濃くしてしまうと魚の味が消えてしまいます。同じくあまり煮過ぎてもパサパサしておいしくありません。魚の大きさによっても煮る時間が重要です。魚の臭みを消す方法はいくつかありますが、最大のポイントは鮮度の良いうちに手早く調理することです。

煮付けなどにおすすめの下処理「霜降り」とは?

アナハゼの下処理は、最初に説明したぬめりを取る方法を行ったあとにもう1段階の下処理をします。霜降りと呼ばれる方法で、ボウルに魚を入れて沸騰したお湯に水を少し加えて90度くらいにしたものを魚にかけます。この時直接魚にかけると皮が破れたりして見た目が悪くなってしまうので、落し蓋などをしてその上からそっとかけます。皮がピンと張ってヒレが立ったらそこに冷水を加え手で残ったぬめりを落とします。

【まとめ】身近にいる青い魚「アナハゼ」

青い体色をしたアナハゼはそれを専門に釣るという人はあまりいません。ほかの魚を狙っていたらたまたま釣れてしまったという話をよく聞く魚です。そしてこの青い色のためか食べられない毒のある魚だと勘違いしている人も多い魚です。しかし、ほかの魚と同様においしい食べ方はたくさんあり、食べ方によっては病みつきになってしまったという人もいる実はおいしい魚です。

アナハゼは海岸の小石が多い場所やテトラポット、岩場や藻場など手の届きそうなところに定住していて人を怖がらずダイバーが近づいても逃げないほど好奇心旺盛な魚です。釣りに出かけたときは足元に住んでいるかも知れないアナハゼを探してみてはいかがでしょうか?

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