コストコが鹿児島にできる可能性は？コストコに匹敵する「A-Z」も解説

薩摩半島と大隅半島の2つの半島からなる鹿児島県。世界遺産である屋久島や、日本の宇宙事業における最重要拠点である種子島宇宙センター、そして美しい霧島山や桜島など、自然・文化・観光・産業などの面において、豊富な資源を有しています。また、西郷隆盛や大久保利通など、近代社会において大きな貢献を果たした偉人を数多く輩出していることでも有名です。

そんな鹿児島に、実は「コストコができるかも知れない」なんて噂が、一時期持ち上がっていたそうです。鹿児島には絶対的王者として知られるA-Zがある以上、コストコが参入する余地はないと思われるところですが、果たして真相はどうなのでしょうか？そこで本記事ではコストコ鹿児島出店の可能性について、多角的に調査＆検証を行ってみました。

まずはそのものズバリ、コストコが鹿児島に出店する可能性についてを調査＆検証してみました。なんだかんだで噂に上がるという事は、多少なりともコストコが鹿児島に出店する可能性はあったと見ることができるのでしょうか？

いきなり結果からというのも何なのですが、結論から申し上げるとコストコが鹿児島に出店する可能性は極めて低いです。

コストコ出店には幾つか条件があります。半径10km圏内に50万人以上の人口を有すること、敷地面積7,000坪、建築面積約4,200坪以上の土地であること、800台以上の駐車スペースを確保できること、高速道路からのアクセスが容易であること、そして土地単価が割安なこと。これらの条件全てを満たす場所でない限り、コストコができることはありません。

鹿児島の場合、条件をクリアする事は可能でしょう。ただ、そこまでして鹿児島県にコストコを作るメリットがあるか？と言えば正直いって大きな疑問符がつきます。現実的に「コストコができたらいい」と希望を口にするのも一部の若者層であり、鹿児島県全体で見た場合、コストコに対する機運は盛り上がっているとは言えない状況です。

2019年現在、九州には既に2店のコストコが存在します。南北に縦長な九州だけに、その2店舗が北と南にバランス良く配置されていれば万事丸く収まっていたのかも知れませんが、残念なことにこの2店舗は、福岡県内に出店されているのです。九州の南側に暮らす人々にとって、確かにこれではちょっと不便であると言えるでしょう。

コストコホールセール久山倉庫店は、1999年4月23日にオープンしたコストコの記念すべき日本初進出となった店舗です。コストコブームの火付け役である記念すべき第一号店がこの久山倉庫店である事は案外知られていないようで、千葉県の幕張倉庫店を一号店と勘違いしている人も多いとか。

福岡県北九州市八幡西区に店舗を構えるコストコホールセール北九州倉庫店は、2013年3月22日にオープンした九州で2番目のコストコです。前途の久山倉庫店とは50km程度しか離れておりませんが、それは九州でもこの福岡県北部に人口が集中しているためであると考えられます。

では、九州内で現在コストコの出店予定地となっている場所は他にあるのでしょうか？調べてみたところ、どうやら熊本県でのコストコ新店舗オープンが、ほぼ本決まりとなった事が明らかになりました。この新店舗誘致については以前より自治体とコストコが調整を重ね、何度も会合を持っていたそうです。

そして周辺地域においても問題は見られないことが明確になったとして、正式にGOサインがくだされたとのことです。これによって遂に九州で3店舗目のコストコがオープンすることになりました。これまでわざわざ福岡県まで出向いていた人々も、今後中間地点である熊本県で買い物を済ませる事ができるようになります。ちなみにオープンは2021年春の予定です。

土地や人口等の条件は問題なクリアできるであろうと見られている鹿児島県。にも関わらずコストコ新店舗の誘致話が本格的に浮上しないのは何故なのでしょう？一節によると、鹿児島にはコストコに匹敵する超大型スーパーがあり、その存在がコストコの出店を妨げている最大の要因であるとも言われているそうです。

ここではそんな超巨大スーパーであるA-Zについてまとめてみました。スーパーを超えるスーパーであるA-Zの巨大すぎる施設の全容を徹底紹介します！

A-Zスーパーセンター（「エーゼットスーパーセンター、A-Z SUPERCENTER」）は、株式会社マキオが鹿児島県で店舗展開しているスーパーセンター業態の販売店です。1997年3月に1号店を阿久根市にオープンしたA-Zは、1997年に日本で2番目の大型24時間営業店となりました。鹿児島県では、このA-Zを知らない人はいないと言っても決して過言ではありません。

過疎化が進む地方都市で大きな成功を収めている稀有な存在として、マスコミなどにも多数取り上げらているA-Z。その注目度は全国レベルであると言って良いでしょう。今後も国道220号線沿いの曽於郡大崎町に大崎店を、宮崎県西諸県郡高原町に高原店をオープンされる予定で、その人気と勢いに一切の陰りは見当たりません。

「凄いとは言っても所詮スーパーでしょ？」と、A-Zに行った事がない方は思うかも知れません。ですが、それは大きな誤りで、A-Zは一般常識を尽く覆す超弩級のスーパーマーケットなのです。では、実際にA-Zの何が凄いのか？を、幾つか具体例を用いて紹介したいと思います。

A-Zでは年中無休24時間にて営業を行っています。「そんなの東京なら幾つもある」なんてことを考える方がいるかも知れませんが、A-Zが店舗を構えるのは鹿児島県です。地方で24時間営業を行うスーパーなど早々あるものではありませんが、A-Zは全ての店舗でこの24時間営業を実施しています。

A-Zの品揃えの豊富さは圧巻の一言です。生鮮食料品や日用雑貨といったスーパーでは定番のアイテムから、工具や資材といったホームセンターさながらのアイテムまで取り揃えているのはもちろん、セルフ式ガソリンスタンドにコンビニエンスストアタイプの店舗まで併設されています。そして、何と自動車の販売や車検取得までもが行われているのです。

また、併設の施設においてランチや岩盤浴まで楽しむ事ができるのもA-Zの特徴です。スーパーでの買い物ついでに岩盤浴で汗を流すなんて、そんな斬新なアイディアはA-Z位しか思いつかない発想でしょう。

最後にA-Zに対する口コミを調査してみましたが、どれもが高評価といった内容です。これだけ充実した内容であれば、それも当然かも知れません。流行りや話題に敏感な人々は、そのネームバリューもあってコストコを志向するかも知れませんが、その他大勢の人々にとっては何もコストコである必要はないわけです。

品揃えが豊富でサービスも行き届いており、しかも安いというA-Zというスーパーがあるにも関わらず、わざわざ年会費を払ってまでコストコの会員になる必要があるでしょうか？コストコが鹿児島に出店しない理由は、これら口コミが全て物語っていると言っても良いのではないでしょうか？

コストコ鹿児島進出についての可能性を検証してきました。当面の間、コストコが鹿児島に進出する可能性はないと見て間違いないでしょう。A-Zにあれだけの勢いがある以上、例えコストコが鹿児島に進出したとしても苦戦するのは目に見えています。その状態でわざわざ鹿児島に進出するとは考えられないというのが今回の結論です。