あきたこまちの特徴を解説!コシヒカリに比べて味の評価は?

あきたこまちの特徴を見た目や味、産地ごとに分けてまとめてみました。あきたこまちはコシヒカリと比べてどんな美味しさがあるのでしょうか?あきたこまちの名前の由来や歴史、相性の良い料理と合わせて紹介します。

あきたこまちの特徴を解説!コシヒカリに比べて味の評価は?のイメージ

目次

  1. 1あきたこまちとは?
  2. 2あきたこまちの特徴
  3. 3美味しいあきたこまちを食べよう!

あきたこまちとは?

毎日の食卓に欠かせないご飯が美味しいと食事も楽しくなります。お米にはコシヒカリ、あきたこまち、ひとめぼれ、とたくさん種類があり、それぞれに特徴があります。その中でも人気米の一つであるあきたこまちとはどんなお米なのでしょうか?あきたこまちの由来や歴史から詳しく紹介します。

秋田で生まれたブランド米

あきたこまちは東北を代表する人気ブランド米の一つで、名前の通り秋田県で生まれました。5年以上かけて開発された品種で、昭和59年9月7日、当時の秋田県知事が発表した日があきたこまちの誕生日とされています。

歴史も比較的古く、減反政策がとられていた時代に当時のツートップであったコシヒカリとササニシキに勝つために開発されました。今では作付面積ランキングにも毎年登場し、平成29年度には全国作付面積ランキング4位、東北地方ではひとめぼれについでランキング2位を誇ります。秋田県内では作付面積80%のシェアを持っています。

隣の岩手県を始め関東や中国、四国、九州地方まで日本全国で生産されています。コシヒカリ譲りの味や香りも良く優秀なお米として知られ、スーパーなどでもコシヒカリと並んでよく見かけることが多いようです。

名前の由来

あきたこまちは、秋田県湯沢市小野の小野小町伝説にちなんで命名されました。小野小町は世界三大美人として数えられる平安時代の歌人で、湯沢市小野の里で生まれたと伝えられています。小野小町のように美味しいお米として名声を得られるように、という願いを込めてあきたこまちと名付けられました。

そのため、あきたこまちのパッケージは小野小町にちなんで市女笠の秋田美人のイラストを使用されることが多いようです。パッケージには他にも、秋田県出身の漫画家である矢口高雄の「釣りキチ三平」が採用されたり、美少女イラストを描いて萌え米と呼ばれたりと何かと注目を集めています。

誕生の歴史

あきたこまちは、昭和59年に秋田県農業試験場でコシヒカリと奥羽292号を掛け合わせて完成させた品種です。コシヒカリは秋田の気候に合わず栽培できなかったため、福井県農業試験場で交配されていたコシヒカリと奥羽292号を譲り受けました。

そもそも戦後しばらくお米の育種は中断されいました。しかし昭和9年の東北大冷害をきっかけに、冷害に強い品種の育成が行われます。お米の産地間競争が激しくなる中で自県で新しい品種作りをしようと方針を固めました。

わずか2名で始められた新品種の育種は地道な交配を繰り返して成果を上げ、最初の食味試験で高評価を出すほどの美味しい品種を誕生させました。この品種は冷害に強く秋田県でも栽培しやすいとされ、さらにコシヒカリの良さを受け継いだ品種として新しくあきたこまちとして育成されるようになっていきました。

こうして一気に火が付いたあきたこまちはあっという間に全国で作付けが進み、全国ブランド米として知られるようになったのです。

あきたこまちの特徴

コシヒカリから生まれた東北の人気ブランド米であるあきたこまちの名前は、小野小町にちなんで美味しいお米として名声を上げるよう願いが込められていました。地道な作業を繰り返して全国的にも有名になったあきたこまちは、コシヒカリと比較してどんな特徴があるでしょうか?

見た目や味

あきたこまちを炊いたご飯はササニシキと同じくらいの光沢を放ちます。透明感のある白さとつやつやとした輝きがあり、肌が白い秋田美人の連想させる見た目の美しさがあります。もち肌のように繊細で粘りや弾力性にも富んでいます。

あきたこまちの味は甘みや旨み、粘り、歯ごたえのバランスが良いのが特徴です。バランスが良いのに口の中でさっと消えてあっさりとしています。やや小ぶりですが噛むと若干固めで、しっかりと粒の存在感を感じられます。

粘り

あきたこまちは何といっても粘りが強く、そのもちもちとした食感が最大の特徴です。あきたこまちには他のお米と比べて水分含有量が多いという特徴があります。そのため炊き立てだけでなく、冷めても美味しいという嬉しい特徴が人気です。

また一般的に玄米にするとパサつきがちになりますが、あきたこまちは玄米にしても粘り気が強いため美味しさをそのまま保った食感を楽しめるでしょう。

味の評価はコシヒカリを上回る

あきたこまちは、開発当時ツートップだったササニシキやコシヒカリを押しのけて高評価を得ていました。毎年行われる食味試験で初めて試験を受けた際、コシヒカリを押しのけて初年度から公式な機関で美味しいお米と認定されました

その見た目や味、粘りや弾力性の高さから食味ランキングでは最高峰の特Aランクに何度も選定されています。しかし作付面積が増えていく一方で味にばらつきが出るようになり、2010年と2011年には特Aランクを逃してしまいました。

さらに新開発されたつや姫やゆめぴりかに押され気味になると、秋田県は奮起して平成24年以降特Aランクを獲得し続けるようになりました。

産地ごとの特徴

あきたこまちは秋田県を代表とするお米ですが、全国各地で生産されています。あきたこまちは福井県との交配種子で作られた品種のため品種登録されておらず、全国各地で栽培が可能です。その中でも特に秋田県と岩手県、茨城県、愛媛県が有名です。

同じあきたこまちという品種でも、育てられた土地や気候によってそれぞれ特徴が違います。ではそれぞれの産地で生産されたあきたこまちにはどんな特徴の違いがあるのかを見ていきましょう。

秋田県

同じ秋田県でも、県南や県北、県中では若干特徴に違いがあります。秋田県の中で最も高評価を得ているのが県南産のあきたこまちで、特に肥沃な穀倉地帯として有名で昔から日本有数のお米の生産地です。平成27~29年度の食味ランキングでは続けて特A評価を受けています。

岩手県

秋田県の隣である岩手県では、ひとめぼれに続いて第2位の生産量を誇ります。岩手県の品種は冷害に強いという特徴があります。夏が涼しい岩手では低温に抵抗力があり、「穂いもち」というカビにも強い特徴を持った品種のあきたこまちが生産されています。

茨城県

茨城県は関東一の米どころとも呼ばれており、あきたこまちは秋田、岩手に続いて第3位の生産量を誇っています。茨城県のあきたこまちは稲敷市で大半が生産されており、稲敷市の水田の約4割はあきたこまちを生産しているそうです。茨城県では東北よりも1か月早く、8~9月に収穫できる特徴があります。

愛媛県

愛媛県のあきたこまちは、ヒノヒカリ、コシヒカリに次いで第3位の生産量を誇ります。道前平野、道後平野、宇野盆地などを中心に米作りが盛んです。温暖な気候で日照時間の長い愛媛県は米作りに適している風土です。

相性の良い料理

あきたこまちは味のバランスが良くあっさりとした特徴があるため、和食と相性が良いお米です。コシヒカリ特有の甘さと旨みを譲り受けて粘り気がある一方であっさりとしていることから、味が比較的薄くて繊細な和食料理と良く合います。

味噌汁や漬物、酢の物など素材の味を生かした素朴な料理と一緒に食べると、ご飯も進んで美味しく味わえます。あっさりとした刺身やお寿司とも相性が良いでしょう。もちろん魚や肉料理とも合います。ご飯が進むおかずとの相性抜群です。

水分量が多く粘り気が強い反面コシがさほど強くないことや冷めても美味しいことから、お弁当やおにぎりとも合います。しかし粘り気が強いことから、炒飯などパラパラご飯にしたい場合にはあまり向いていないようです。また吸水性があまり良くないので、柔らかめに仕上げたい場合は水加減を多くすると良いでしょう。

美味しいあきたこまちを食べよう!

東北を代表とするブランド米であるあきたこまちは、全国的にも人気があってコシヒカリに引け取らない美味しさを持っています。秋田美人の代表である小野小町にちなんで名づけられたあきたこまちは、その名に負けることなく、白くてつやつやとした輝きを放ちます。小ぶりで粘りも強く、ご飯が進む和食の料理との相性が良いです。

あきたこまちはスーパーなど身近なお店で手軽に購入することができます。いつもはコシヒカリを食べるという方も、ぜひ一度あきたこまちを手に取ってみませんか?あっさりとしたあきたこまちをご飯が進む和食のおかずと食べたら、きっとやみつきになってしまうことでしょう。

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