チカとはどんな魚?美味しい食べ方・特徴や旬の時期など紹介!

チカとは、北海道や東北地方に生息するワカサギによく似た魚です。チカは北国以外の人々にはなかなかピンときませんが、北国では冬に楽しませてくれる魚として嗜まれてきました。チカは釣れる魚が減ってしまう冬に釣ることができ、その味も美味しいです。今回、北国で愛される魚チカについて、生態や特徴、旬の時期、美味しい食べ方、釣り方など調査しました。チカについて詳しく紹介します。

 チカとはどんな魚?美味しい食べ方・特徴や旬の時期など紹介!のイメージ

目次

  1. 1チカとは?
  2. 2チカの美味しい食べ方とは?
  3. 3チカの簡単な釣り方・釣れる時期
  4. 4チカを釣ってその場で食べる場合の注意点
  5. 5チカを釣って新鮮な料理に挑戦しよう!

チカとは?

日本の北国で愛されるチカという魚を知っていますか?チカは東北地方や北海道で昔から嗜まれている魚です。しかし関東・中部・関西・九州などの人々にとってはいまいちピンとこない魚なはずです。北国で愛されるチカについて、生態や特徴、美味しい食べ方や旬の時期、釣り方など調査しました。ぜひ、チカについての知識を深めてください。

チカは北海で採れるワカサギに似た魚

チカとは湖の氷に穴をあけて釣るあのワカサギとよく似た、北海で採れる魚です。学名はHypomesus japonicus、漢字では千魚と書きます。獲れる数が多い魚であることが名前の由来ではないかと言われています。小さい魚でチカになったという説もあります。

地域によってはツカと訛ります。岩手の一部ではシラウオ(踊り食いのシラウオとは別の魚)、北海道ではオタポッポという名前で呼ばれています。中国では日本公魚とも言います。昔はワカサギと混同されて売られていたこともありました。北海道・東北地方では食用魚として流通しており、北国でチカは珍しい魚ではありません。

チカの味と生態

室蘭トッカリショの朝

チカの身は柔らかく、淡白なクセのない味わいの白身です。ワカサギより魚体が大きいため、チカは旨味がより感じられます。チカの生態は、水温が低い北国の海(日本でいえば東北地方の三陸海岸より北の、宮城県岩手県秋田県青森県北海道)の近海に生息しており、3月下旬~5月上旬の繁殖期になると河川の河口へ集まり、汽水域の砂底部に産卵します。1~2年で成熟し、産卵後も生き残るため、3~4年生きるチカもいます。

チカとワカサギの一番わかりやすい違いはこの生態の違いです。チカはワカサギの生態と大きく違います。チカは生態の通り、海の沿岸域に生息しており淡水域に生息していません。チカは海水魚です。逆にワカサギの生態は、湖や沼、ダム湖、そしてこれらが注ぐ河川の下流域などの淡水域で生息しています。
 

チカの見た目の特徴は?

チカの見た目の特徴はワカサギとよく似ていることです。チカはキュウリウオ目キュウリウオ科に分類される魚です。ワカサギも同じくキュウリウオ目キュウリウオ科に分類されるため、とてもよく似ています。では、ワカサギと違う見た目の特徴はどこでしょう?
 

1つ目の特徴は大きさです。チカは体長20cm前後の大きさになります。ワカサギより若干大きいです。2つ目の特徴はです。ワカサギの尻鰭の前方端は背鰭の端よりも前にあります。チカは逆に尻鰭の前方端が後方にあります。3つ目の特徴は顔の向きです。チカは前方に向けてついています。ワカサギはメダカのようにやや上向きです。

チカの旬な時期はいつ頃?

冬から春にかけて、雪解けの時期の旭岳(北海道)

チカは生態について説明した通り、海岸に近い海に生息しているため、釣れる旬な時期は1年中に渡ります。特に美味しい時期は、3月~5月の春にかけてです。この時期は産卵のために多くのチカが河口に集まってきます。子持ちチカの旬と言われるのがこの時期です。卵巣、白子も美味しいため、より最適な旬の時期と言えるでしょう。また、水揚げが増える冬の時期は、北国のお店にチカが並びます。そのため冬もチカの旬の時期です。

チカの美味しい食べ方とは?

チカはワカサギより大きいため、刺身や焼き魚でも調理でき、食べ方の幅が広い魚です。ワカサギの定番天ぷらにもチカはできますし、甘露煮のようにじっくりと味をしみこませる食べ方もチカは向いています。その中でもお勧めしたいチカの食べ方は天ぷら唐揚げです。

チカの天ぷらで骨まで美味しく食べられる

天ぷらにする食べ方だと、チカは骨まで美味しく食べられます。ワカサギと比べ、チカのほうが骨がしっかりしていますが魚の中では柔らかい部類のため、骨を丸ごと食べることが可能です。内臓をとって衣をつけて揚げましょう。塩味だと本来のチカの味がより味わえて美味しいです。骨を丸ごと食べることでカルシウムを補うことができます。天ぷらの食べ方で骨が食べづらければ、フライ唐揚げにするとより骨ごと食べやすくなります

チカに下味をつけて唐揚げにする

チカの食べ方で唐揚げは大変人気があります。チカの内蔵を取ったら、ニンニク・ショウガ・醤油・酒など鶏の唐揚げと同じように下味をつけます。天ぷらのときと同様、チカの骨は除去する必要はありません。チカの唐揚げにはタルタルソースが良くマッチします。チカにはカルシウムの他にも、血圧低下骨密度増加に欠かせないカリウムや、学習能力を高めたりアレルギーの改善にも役だったりするDHA・EPAも豊富に含んでいます。

チカの簡単な釣り方・釣れる時期

チカは一年中釣れて一年を通して旬な魚

チカは近海で生息する魚のため、1年中釣れる魚です。特に旬について説明したときにも触れましたが、3月~5月にかけては子持ちチカが釣れるため、チカが美味しい時期です。また、釣れる魚が少ない冬の時期にもチカは釣れるため、チカ釣りは北国の冬の楽しみでもあります。チカの釣り方について紹介します。

チカは東北や北海道の港で釣るのがおすすめ

チカが生息するのは水温が低い海の近海です。日本では東北三陸海岸や北海道全域に生息しています。チカを釣る場所は、港、岩場、凍結した海と繋がった汽水域等がありますが初心者はで釣るのがおすすめです。比較的大きな町の港には食料品店等のお店もあり釣る場所のすぐ横に車が置ける可能性があります(禁止されていると所もあります)。荷物を運びやすくとても楽です。初心者のチカ釣り方法、場所は港を選ぶことが大事です。

チカは初心者でも簡単に釣れる魚

チカ釣りは釣り方がお手軽で、群れに当たると大漁になるためとても人気があります。海釣り初心者でも始めやすいです。最もチカの釣り方で初心者向けなのがサビキの仕掛けを使用する釣り方です。サビキとは複数の釣り針がついている仕掛けのことで、港の堤防などの場所でオキアミなどの撒き餌をすることで、チカをおびき寄せて釣りあげます。チカの釣り方では2~5メートルほどの短めなリール付きロッドが用いられます。

揚がってくるチカのサイズを見て、針のサイズを決めるとより確実です。初心者でも手軽にできる簡単な釣り方で、チカの100匹超えも狙うことができます。一方、チカの釣り方で一本釣りもできます。ウキ釣り脈釣りの2種の釣り方があり、ウキ釣りのほうが初心者向きです。ウキ釣りとは、当たりが来るまで待ち続ける単純な釣り方です
 

脈釣りはチカが海面に近い場所で餌に食いついた時を見計らって、釣り上げるという釣り方になり、中級者以上向きです。ウキ釣りも脈釣りも、サビキより経験を求められる渋いチカ釣りですが、なかなか楽しめる釣り方です。チカは海水魚ですが、海につながった汽水域の湖でも釣れるため、ワカサギ釣りのように湖の氷に穴をあけて釣ることもできます。穴釣りではカレイも釣れることもありそちらも楽しいです。
 

チカを釣ってその場で食べる場合の注意点

チカを刺身で食べるには寄生虫に気を付ける

おなかが痛い男性

釣りの醍醐味は、釣った魚をその場で食べられることです。チカは20cmあるため、釣ってその場で刺身にして食べることができます。チカの刺身は身が固めで、食感がコリコリしていて美味しいです。しかし、チカにも寄生虫がいます。人体に悪影響をおよぼす寄生虫がチカに寄生している報告はありませんが、魚介類には寄生虫が寄生しているものです。チカも例外なく、チカに何らかの寄生虫が寄生していることは考えられることです

チカについている寄生虫の取り方

チカの刺身を作るときは、20cm程の大きめなものを選びましょう。チカの鱗を除き頭を落とし、腹を開いて中骨と内臓を取り除いたら表面の皮は剥いてください。チカの生臭さが取り除けます。チカの身だけになったら光にかざします

チカの身は透明感があり、透き通っています。チカの身を蛍光灯程の光にかざすことで寄生虫などの異物が見つけられます。代表的な魚の寄生虫はアニサキスです。アニサキスは体長2~3㎝の太い糸状の線虫で、目で見ることができます。チカにアニサキスなどの寄生虫がいた場合は取り除くか、加熱または-20℃で48時間以上冷凍の手段をとってください。

チカを釣って新鮮な料理に挑戦しよう!

チカは北国で長く愛されてきた魚です。チカの美味しさは折り紙つき、北海道や東北地方では冬の名物になっています。特に北海道での知名度は100パーセントと言っても良いでしょう。釣って食べて楽しめるチカは、冬に楽しむのに最適です。美味しいチカについて今回の記事で少しでも興味をもってもらえたら、ぜひチカ釣りをし、新鮮なチカ料理に挑戦してみてください。

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