ずいきはどんな野菜?選び方・保存方法と美味しいレシピも紹介!

惣菜売り場などで見かけることも多い「ずいき」、しゃきしゃきとした食感で、煮物料理などでよく使われています。しかし、このずいきが実はサトイモの一部ということを知らない人も多いのではないでしょうか?またずいきは旬の季節だけでなく、長期保存によって年中楽しめる野菜でもあります。今回はずいきの栄養価や新鮮なずいきの選び方、下ごしらえ、保存方法、ずいきを使った美味しい料理のレシピなど、様々なずいきに関する情報を紹介していきます。

ずいきはどんな野菜?選び方・保存方法と美味しいレシピも紹介!のイメージ

目次

  1. 1ずいきとはどんな食材?
  2. 2ずいきの選び方や保存方法
  3. 3ずいきを使ったおすすめ料理レシピ
  4. 4ずいき料理を献立のレパートリーに加えよう!

ずいきとはどんな食材?

ずいきはサトイモの葉と茎の部分

ずいきはサトイモやハスイモの葉柄(ようへい)部分のことを言います。葉柄とは、葉と茎との接続部分で、茎と同様の構造を持っています。サトイモの赤い葉柄を「赤ずいき」、葉柄が赤くならないように草丈の低い頃から光を遮る軟化栽培を行って作られたものを「白ずいき」、ハスイモの葉柄を「青ずいき」と言います。

何故ずいきと呼ばれるようになったか定かではなく、和歌の一部に「ずいき」という言葉が出てくることに由来するという説や、イモ茎の中心(髄)を食べるからずいきと呼ぶようになったという説などがあります。

ずいきは保存食になる栄養の高い野菜

ずいきはカリウムやカルシウム、マンガン、亜鉛といったミネラル類や、不溶性食物繊維が多く含まれています。不溶性食物繊維は便のかさを増やすことによって腸を刺激し、蠕動運動を活発化することで便秘に効果があると言われています。またずいきには、「サポニン」という成分が含まれています。サポニンは血糖値上昇を抑制効果があるという研究結果もあります。

ずいきの皮を剥き乾燥させたものは「芋がら」とも呼ばれています。戦国時代を題材にしたドラマや映画などで、野戦に出た武士達が芋がらを味噌で煮しめです編んだものを腰に縄のようにぶら下げ、味噌汁などに入れて食している場面を見たことがある人もいるかもしれません。ずいきを乾燥させた芋がらは雪国の保存食として、今でも重宝されています。

ずいきの旬はいつ?

ずいきは初夏が旬の野菜です。ずいきは例年6月頃から市場に出回り始め、9月頃まで楽しむことができます。ずいきはシャキシャキとした食感があり、代表的な夏野菜である茄子と炊いたり、酢で和えたりして食べられることが多い野菜です。

ずいきの選び方や保存方法

ずいきの目利き方法

せっかくずいきを食べるのであれば美味しいずいきを選んで食べたいものです。ここからは、上手なずいきの選び方や保存方法、ずいきの下ごしらえなどの調理法について紹介していきます。

まず、ずいきの選び方のコツは、全体的に太く張りがあり、しなびていないものを選ぶことです。ずいきがカットされている場合は、切り口が水々しいものを選びます。ずいきを乾燥させた芋がらを購入する場合の選び方のコツは、黒ずみや傷が無いかを確認することです。

野菜の種類によっては、野菜の色によって鮮度を見極めることもありますが、ずいきの場合は赤くないからといって鮮度が悪いわけではありません。白いずいきは軟化栽培されたずいきで、アクが少なく柔らかい食感の証です。好みによってずいきの選び方を変えてください。

下ごしらえの方法

ずいきはアクの多い野菜です。アク抜きを上手にすることができれば美味しいずいきを食べることができます。アクとは、食品に含まれるエグ味や苦味など、不快と感じられる味の総称です。アクの成分には様々ありますが、ずいきにはシュウ酸がアクの成分として含まれています。シュウ酸は唾液に含まれるカルシウムと結合して針状の構造となり、私たちにぴりぴりとした刺激を与えます。

アクを抜く方法は様々ありますが、ずいきは酢水に浸すことでアクを抜くことができます。ずいきを適当な大きさに切り、酢水に1時間ほど漬けておきます。鍋に湯をわかし、沸騰したら酢を少したらして、ずいきを入れて2分ほど茹でたら下ごしらえの完成です。茹であがったらずいきを冷水にさらして皮をむきます。ずいきを茹でる前に皮を剥いても構いませんが、手がかゆくなってしまうこともあるので注意が必要です。

保存方法

ずいきは長期間保存に不向きの野菜です。購入したなるべく早く使いきることをおすすめします。使い切るまで時間がかかる場合でも、下処理まではすぐに行います。下処理まで、できるだけ新鮮な状態で保存するためには、乾燥しないようにずいきを袋や新聞紙にくるんで風通しの良い冷暗所で保存します。

冷暗所と聞くと冷蔵庫を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、ずいきは夏が旬の野菜のため、冷蔵庫に入れると低温障害を起こし、より鮮度が悪くなることがあります。

また、ずいきを天日でしっかり干して芋がらにすれば、長期間保存が可能です。ずいきの皮をむき天日で乾燥させるだけなので簡単にできます。皮を剥く時、ずいきのアクで手が痒くなる場合があるので、調理用手袋などをつけて皮むきすることをおすすめします。食べる時に食べる分のずいきを酢水につけて下処理をしてから料理に使います。

冷凍保存も可能

ずいきはアク抜きなどの下処理が終わったあとなら、冷凍保存も可能な野菜です。ずいきを下処理した後、軽く絞って水を切り、ずいき同士がくっつかないように少しずつ離してバットに広げて冷凍します。ずいきが完全に凍ってずいき同士がくっつかなくなったら、冷凍保存用のバックなどに入れて冷凍庫で保存します。

冷凍したずいきを使用する場合は、凍ったまま料理に投入すると水っぽくならずに美味しく食べることができます。

ずいきを使ったおすすめ料理レシピ

ここからは、ずいきを使ったおすすめレシピを5種類紹介します。どの料理もずいきの下ごしらえさえできれば簡単に作ることができます。あと1品おかずが欲しいという時におすすめのレシピです。全て2人前の材料を紹介していきます。

おふくろの味「ずいきとお揚げのたいたん」

まず1つ目のレシピは「ずいきとお揚げのたいたん」です。「たいたん」とは、京都など関西方面で使われる言葉で「炊いたもの」を指します。野菜類を出汁で炊いた料理のことをこのように呼びます。

  • ずいき2本
  • 酢少々(下ごしらえ用)
  • 薄揚げ3分の1枚
  • 出汁300cc、酒大さじ1
  • 薄口醤油大さじ1
  • みりん小さじ2

  1. ずいきを酢水につけて煮て下ごしらえし、皮を剥き、3cm程度の長さに切ります。
  2. 薄揚げは短冊切りにしておきます。鍋に出汁と調味料を入れて煮立たせます。
  3. ずいきと薄揚げを入れて煮含めたら完成です。

おつまみになる「ずいきのピリ辛韓国風炒め」

2つ目のレシピは「ずいきのピリ辛韓国風炒め」です。ずいきは夏が旬の野菜なので、韓国風のピリ辛な味付けとの相性は抜群です。

  • ずいき100g
  • 酢少々(下ごしらえ用)
  • いりこ10g
  • にんにく2分の1個
  • 醤油大さじ2
  • 酒大さじ1
  • 唐辛子粉小さじ1
  • ごま油少々

  1. ずいきを酢水につけて煮て下ごしらえし、皮を剥き、3cm程度の長さに切ります。
  2. にんにくはみじん切りにします。
  3. フライパンにごま油を入れて火にかけ、みじん切りにしたにんにくといりこを入れて弱火で炒めて香りを出します。
  4. 香りが立ったらずいきを入れて炒めます。
  5. ずいきがしなっとしたら調味料で味を整えます。

さっぱりとした味「茄子とずいきのマヨポン炒め」

3つ目のレシピは「茄子とずいきのマヨポン炒め」です。茄子もずいきも夏が旬の野菜なので、相性の良い野菜です。

  • ずいき2本
  • 酢少々(ずいき下ごしらえ用)
  • 茄子1本
  • 油大さじ2
  • 酒大さじ1
  • マヨネーズ大さじ1
  • ポン酢大さじ1

  1. ずいきは酢水で下処理を行います。
  2. 茄子もアクの強い野菜なので水にさらしてアク抜きを行います。
  3. 下処理が終わったずいきと茄子は拍子切りにします。
  4. フライパンで油を熱し、しっかりと水を切ったずいきと茄子を入れていためます。
  5. 野菜に火が通ってきたら酒を入れて蒸し焼きにします。
  6. ずいきと茄子がしなっとなったらマヨネーズとポン酢を絡めて完成です。

箸休めに「ずいきの胡麻酢あえ」

4つ目のレシピは「ずいきの胡麻酢あえ」です。下ごしらえしているずいきがあれば、胡麻と合えるだけの簡単レシピです。

  • ずいき100g
  • 酢少々(下ごしらえ用)
  • すりごま大さじ2
  • 砂糖大さじ1
  • 醤油小さじ1
  • 酒小さじ1

  1. ずいきは酢水に浸けて茹でて下処理を行います。
  2. その間にボウルに調味料を全て入れて混ぜ合わせておきます。
  3. ずいきの下処理が終わったら、ボウルで調味料と混ぜて完成です。

芋がらを使った「田舎風みそ汁」

5つ目のレシピは「田舎風みそ汁」です。こちらは、ずいきの保存食である芋がらを使った料理になっています。夏が旬のずいきを乾燥させて保存しておき、冬にぜひ作って欲しい料理の1つです。

  • 芋がら1本
  • 酢少々(下ごしらえ用)
  • 大根50g
  • 油揚げ3分の1枚
  • 出汁400cc
  • 味噌適量

  1. 芋がらは水でもみ洗いした後、たっぷりの水で戻し、酢水で茹でて下処理をします。
  2. 大根と薄揚げは細切りにします。
  3. 鍋に出汁を入れて戻した芋がらと大根、薄揚げを入れて煮ます。
  4. 大根に火が通ったら味噌を溶いて完成です。

ずいき料理を献立のレパートリーに加えよう!

いかがでしたか?ずいきの栄養価や、新鮮なずいきの選び方や保存方法、ずいきを使った料理のレシピなどを紹介していきました。ずいきは夏が旬の野菜ですが、適切に乾燥させれば保存食として長期間保存できるので、年中様々な料理に入れて楽しむことができます。

ずいきを美味しく食べるポイントは下ごしらえを上手にできるかどうかという点です。ずいきの下ごしらえそのものは決して難しくはないので、アクに気をつけながら気軽に挑戦してみてください。

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