揚げ物の温度・目安と温度計の計り方は?ない時の管理のコツも解説!

唐揚げ、天ぷらやコロッケなどの揚げ物には、揚げる油にそれぞれ適温があります。間違った温度で揚げてしまうと、べちゃっとしたり焦げてしまうなど、もったいない揚げ物になってしまいます。持っていても意外と使いこなせていないクッキング温度計の正しい計り方から、揚げ物レシピごとの油の適温、そして温度計がなくても簡単に油の温度の目安を知ることができるテクニックも詳しく紹介します。揚げ物の油の温度の計り方を知って、いつもの揚げ物レシピをさらにカリッとジューシーに美味しく仕上げましょう。

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目次

  1. 1揚げ物の正しい温度調節で上手に料理したい!
  2. 2揚げ物の適正温度の目安を知っておこう
  3. 3揚げ物の油を温度計を使って計ってみよう
  4. 4揚げ物の油の温度管理を温度計無しでする方法の紹介
  5. 5揚げ物の油の適正温度を料理別にマスターしよう!

揚げ物の正しい温度調節で上手に料理したい!

揚げ物に使う油の温度調節は、温度の計り方を知っていると実はそんなに難しくありません。揚げ物の温度調節を上手に使うことができれば、コロッケが爆発したり唐揚げが焦げてしまったりする心配はありません。

ただ、クッキング温度計の使い方が間違っていると正確に計れていないこともありますし、油を見ただけでは温度の判断が難しく、油が今何度になっているのか判別することに苦労してしまいます。油の温度を知ることで適温調節を正しく行い、揚げ物を一層美味しく仕上げることができるでしょう。

揚げ物の適正温度の目安を知っておこう

揚げ物のレシピといえば、唐揚げにコロッケ、天ぷらにフライ、と色々浮かびます。揚げ物は、どれもメインメニューになりますし、食べ盛りのお子さんがいらっしゃる家庭だと揚げ物はきっと必須のレシピでしょう。ですが、それぞれの揚げ物には上手に揚げるための適正温度があります。それぞれを一番美味しくいただける適正温度を知って、失敗することなく家族に喜ばれる揚げ物料理を作りましょう。

揚げ物で大切なのは油の温度

コロッケや唐揚げは、揚げる前の段階で下味などに各家庭に秘伝レシピがあるかもしません。ですが、せっかくの秘伝レシピも、揚げ方を間違えば残念な代物になってしまいます。揚げ物で大切なのは、適正温度で適正時間揚げているかです。油の温度を知ることは、揚げ物の基本だと言えるでしょう。

油の温度をキープする上で注意しなければならない点は、一気に具材を入れてしまうと油の温度が下がってしまうことです。揚げる具材はあせらず一つ一つ入れていき、揚がったものから引き上げていくようにしましょう。

揚げ物の基本温度は170度

いわゆる中温と言われる温度は170度です。揚げ物のレシピを見ていて、高温や低温などの指示がない場合は、基本の170度で揚げるとよいでしょう。野菜の天ぷらやかき揚げ、フライものなどは170度が目安です。焦げ付きやすいフリッターなどの揚げ物も中温の油がおすすめです。

低温で仕上げる揚げ物の料理

低温は160度前後のことです。素材が生のもの、例えば鶏の唐揚げは、まず低温でじっくりと中まで火を通すことが大切です。トンカツも同じく生ものから揚げることになるので、低温の油で揚げていきましょう。ほかにも火が通りにくい根菜類やジャガイモの素揚げなども低温で揚げた方がいい食材です。冷凍食品を揚げるときも低温がおすすめです。また、大葉などの葉物も低温でさっと揚げましょう。

高温で仕上げる揚げ物の料理

高温は190~200度くらいの温度のことです。高温で揚げると外側が香ばしく揚がり、カリッとした触感に仕上がります。唐揚げの仕上げも高温で揚げましょう。外側がさらにサクッと仕上がります。低温でしっかり火を通した唐揚げを一度バットなどに上げて時間を置き、空気と触れ合わせます。それから油の温度を上げて、もう一度高温で揚げてみてください。こんがりと焼き色がついてカリッとジューシーな唐揚げになります。

ほかに高温で仕上げる揚げ物といえばコロッケです。コロッケなどすでに火が通った食材を揚げるときは高温で揚げましょう。また魚のフライも身をジューシーに保ちたい場合は高温を使いましょう。みずみずしさを閉じ込めたまま外側をカリッと焼くことでジューシーな仕上がりになります。

揚げ物の油を温度計を使って計ってみよう

普通の温度計とは異なる、いわゆるクッキング温度計も最近はいろいろな種類が出ています。手軽に揚げ油の温度が計れるので持っていると便利なキッチンツールですが、使い方がよく分からないという方も多いようです。正しく計れているのか不安という方は、ぜひここからの記事を参考にしてみてください。

クッキング温度計は金属棒の先端だけでは正しく計測できない

クッキング温度計で計りながら油の温度を計っているとき火力を強くしても思ったより温度が上がらない、といった経験をされた方もいらっしゃるかもしれません。もしかして温度計の先端だけを油の中に入れていませんか?実はクッキング温度計は、正しい計り方をしないときちんと計ることができないのです。

クッキング温度計にはいくつか種類がありますが、代表的な2つのタイプの温度計の計り方を紹介します。このタイプの温度計を持っている方は、正しい計り方を確認してみてください。

サーミスタ方式の温度計の正しい計り方

サーミスタ式の温度計は、温度変化に応じて抵抗値が変化する電子部品を使ったものです。温度計の種類によって異なりますが、約20mm以上は差し込まないと正しく検温できないことが多いようです。油の中にズボンと温度計を入れてしまうのは、はじめは少し抵抗があるかもしれませんが、正しく計るためにもきちんと差し込みましょう。

バイメタル方式の温度計の正しい計り方

バイメタル方式とは、熱膨張率が異なる2枚の金属を張り合わせたものです。構造が簡単で耐久性に優れているため、壊れにくいと言われています。

注意点は、サーミスタ方式よりも深い50mmほど差し込まなければ正確に測定できない点です。少量の油で揚げ焼きをする時には、50mmの深さがないので油の温度を正確に計れないということになります。また2枚の金属で熱膨張率を計っているため、折り曲げたりすると正確な温度が計れなくなります。保管時にも気を付けておく必要があります。

揚げ物の油の温度管理を温度計無しでする方法の紹介

クッキング温度計を持っていないけれど、わざわざ買うのはもったいないという方には、温度計なしで油の温度の目安を知る方法もあります。いくつかの方法があるので、ぜひご自身にとって便利な方法で試してみてください。

油を加熱してからの時間である程度の温度が分かる

油の加熱時間で温度の目安を知る方法です。油の量にもよるので、大体の目安時間として参考にしてみてください。低温は中火にかけてから約1~2分時間が経った頃です。中温は同じく中火にかけますが、そのまま油を見ていると油がぐつぐつと揺れ始めます。そこから1~2分時間が経った頃が中温の目安となります。高温の目安は、同じく中火にかけて油が揺れ始めてから2~3分時間が経った後です。
 

気を付けなければならないのは、表面からうっすらと煙が立ち始めた場合です。温度が上がりすぎています。火の加減を弱めてください。もう一つぜひ注意していただきたいのは、油を火にかけたら絶対に火のそばを離れないということです。油が高温になりすぎると引火して火事になる恐れもあります。ちょっと目を離したすきに、ということがないようにしてください。
 

パン粉を使った温度の目安の見分け方

フライものなどを揚げるときは、余ったパン粉で温度の目安を計ることができます。低温の油にパン粉を入れると、パン粉はゆっくりと全体に広がっていきます。中温の油に入れると、細かい泡をたてて全体に広がります。高温の油になると、パン粉は全体に勢いよく広がっていきます。コロッケを揚げるときは、パン粉が勢いよく広がった頃合いを見て入れると、サクッと仕上がります。

天ぷらの衣を使った温度の目安の見分け方

天ぷらを揚げるときは、天ぷらの衣で温度を計ることもできます。低温の時は、衣を落とすと鍋底まで沈んでからゆっくりと上がってきます。浮き上がってくるまでの時間は、ゆっくり数えて5秒ほどが目安です。中温の時は、衣を落とすと鍋底まで沈みません。そしてすぐに浮き上がってきます。高温の時は、ほとんど沈むことなく浮き上がってきます。その衣もすぐに色づきます。

温度を計るのに使った衣を含め、衣だけで揚がった天かすは冷凍保存することができます。天ぷらをすべて揚げた後に丁寧に取り除いて、クッキングペーパーなどで余分な油と粗熱をとってください。それを冷凍しておけば、いつでもさくさくの天かすを使うことができます。天かすはおうどんに入れるだけでなく、おにぎりに入れても美味しいのでおすすめです。
 

菜箸でも油の温度を知ることができる!

料理の際に絶対に使う菜箸でも油の温度の目安を知ることができます。とても便利な計り方なのでぜひ覚えておいてほしいテクニックです。

まず低温の場合は、菜箸を油の中に入れると箸の先から細かい泡が上がります。静かにふわーっとした感じで上がることが特徴です。中温の場合は菜箸全体から絶え間なく泡が上がります。低温の時よりは少し大き目の泡でまっすぐに上がってくる感じだと覚えておいてください。高温の場合は大き目の泡が勢いよく上がってきます。このときも菜箸全体から泡が出てきます。

揚げ物の油の適正温度を料理別にマスターしよう!

揚げ物の油の温度の計り方は、温度計を使ったものから菜箸を使ったものまで色々あります。ご自身にとって便利な方法で油の温度を計ってみてください。そして油の温度を適正温度にして、いつもの揚げ物料理をより美味しく召し上がってみてください。

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