マゴチ料理のおすすめは?煮付け・唐揚げ・刺身などを紹介!

マゴチは漢字で真鯒と書きますがコレを読めてなおかつどんな魚かすぐに思い浮かんだ人は、美味しい食べ方もたくさん想像できたことでしょう。上から押しつぶされたような平らな形をしているこの奇妙な見た目の魚は、実は中々レアな高級魚として扱われています。これからの時期、初夏から秋にかけて旬を迎えるマゴチは、夏のフグとも称される美味しい白身を持った魚です。今回はそんなマゴチを美味しく味わうために煮付けや唐揚げ、お刺身などおすすめの料理を紹介していきます。

マゴチ料理のおすすめは?煮付け・唐揚げ・刺身などを紹介!のイメージ

目次

  1. 1マゴチは潰されてる訳ではない
  2. 2マゴチは見た目に反していいお値段
  3. 3マゴチを自分で釣り上げる
  4. 4マゴチを味わう
  5. 5マゴチを捌く
  6. 6マゴチを料理する:煮付け編
  7. 7マゴチを料理する:唐揚げ編
  8. 8マゴチを料理する:刺身編
  9. 9マゴチを料理する:その他おすすめ料理
  10. 10美味しいマゴチ料理を味わおう

マゴチは潰されてる訳ではない

マゴチの特徴

真鯒、これが読める人は釣り人か料理人ではないでしょうか?これが奇妙な見たい目をしながらも美味しいと噂の魚、マゴチです。マゴチはカサゴ目ゴチ科に属する魚で、日本近海に生息しているコチの仲間の中ではとても大型になる種類で、とても美味しい食用魚でもあります。

全長は50cm程だが、大きなものでは80cm程になるものもいます。体は上から潰されてしまったかのように平べったい形をしていて、特に頭部がシャベルの様に左右に平たい形をしています。口もとても大きく、下顎が付きだしています。目は小さく、下顎の先端は丸い形をしていて、胸びれに小さな褐色の反転があります。

海底を好む魚らしく腹側は白いが、背中は褐色で胸びれと同じように細かいまだら模様があります。ただしマゴチはこの体色をある程度変化させることができ、生息域の海底の砂泥の色に合わせて体色を変化させカモフラージュしているようです。

マゴチの生態

生息域は、日本海側は山形県以南、太平洋側は宮城県以南とされていて、東北や北海道の方には馴染みが薄い魚かもしれません。海岸から水深30mほどまでの海底に生息しており、夏場には海岸近くによってくるため、砂浜海岸や干潟の海中等でも姿を見かけることもあります。

海底の砂底に張り付くようにして生きる魚で、あまり動き回らずに平たい体と体色で砂底にカモフラージュしつつ、敵や獲物の目を欺いています。海水浴をしている際に目の砂底から突然マゴチが飛び出してきて驚かされることもあります。

肉食のハンターで、エビや小型のタコ・イカ、ハゼやキスなどの気づかずに接近する小動物をその大きな口で捕食します。その為に、キス釣りなどで釣り上げた魚に喰いつき思いがけずして泳がせ釣りのような状態になってマゴチが釣りあがることもあります。

マゴチは見た目に反していいお値段

マゴチはその見た目と裏腹に大変美味しい魚で、夏が旬の高級食材として扱われています。かつては料亭などで振る舞われる珍魚でしたが、近年では鮮魚店などに流通することも増えてきました。値段は地域差や漁獲方法によっても様々ですが、大きさによって1尾2,000~7,000円程で流通しています。網ではなく、釣り人の一本釣りのものは最高級品として扱われています。

マゴチを自分で釣り上げる

マゴチは鮮魚店で買うだけではなく、釣りのターゲットとしてもおすすめです。6~10月がハイシーズンでそのころになると、マゴチ狙いの釣り船は連日にぎわう程、釣り船でのマゴチ釣りだと少しハードルが高くなるのでここではおかっぱり(陸からの釣り)でのおすすめの釣り方を紹介します。

マゴチの産卵期は初夏でそのころには産卵の為に浅場に移動してくるために岸からも釣りやすくなります。タックルはシーバスを狙うものがバリエーションも多く用意しやすいでしょう。8~10フィート程の呂度に3000番台のリール、ラインにフロロカーボンのショックリーダーを組合せましょう。

ルアーはシーバス狙いのものの内、ボトムからを狙えるものを選ぶのが無難でしょう。メタルジグやジグヘッド、シンキングミノーやバイブレーションなどでマゴチの生息域である砂泥の海底を狙うのがおすすめです。

マゴチを味わう

夏が旬で高級食材として扱われるマゴチは大変美味しく皆さんにも味わう事をおすすめさせていただきます。それだけ美味しい魚なのです。体の前側部分は骨が多いのですが、尾の近くになると骨も少なく身も肉厚で歯応えのある白身が味わえます。生で食べても大変美味しく刺身や洗い、寿司ネタでも最高に美味しい身を味わうことが出来ます。

もちろんマゴチは生だけでなく火を通してもとても美味しいのです。定番の煮付けや唐揚げはもちろん、ムニエルや塩焼き、あら汁など様々な料理で楽しむことができます。マゴチは白身魚で、淡泊でほんのり甘味があり、独特の食感をしていることから、その味わいはフグにも匹敵するとも言われる程です。そんなマゴチを様々な料理で味わっていただくためにさばき方とおすすめの料理を紹介していきます。

マゴチを捌く

マゴチを美味しく味わう為には、買ってきたもしくは釣り上げたマゴチを捌く必要があります。マゴチは頭部に小さな棘が沢山あるほか、ヒレの先も尖っているため、怪我をしない様に注意しながら作業を進めていきましょう。

まずは捌く前の下処理として危険な部位を取り除くことから始めましょう。調理ばさみを使って棘がするどい背びれと尻びれを根元から切り落とします。右手に調理ばさみを持って、左手でヒレを立ち上げるようにして切り進めば怪我することなくひれを取り除くことが出来ますよ。ひれを落としたら、頭の両側、エラ蓋の両脇から突き出た鋭い棘もはさみで切り落とします。

危険なひれや棘を切り下ろしたらウロコを落としていきます。専用のうろこ取りがあればそれを、なければ包丁の背などを使って作業をしていきましょう。マゴチにはぬめりがあるので滑って怪我をしない様に注意します。軍手や布巾などでしっかり押さえながら作業をするのがおすすめです。

うろこを落としたら、胸びれと腹びれに沿って両脇からから包丁を入れ背骨を断ち切り頭を落とします。頭を落としたら身体をひっくり返して、肛門から包丁を差入れ逆さ包丁で腹を割ります。腹を開いたら内臓を取り出しましょう。卵を持ったメスの場合には卵を綺麗に取り出して煮付けにすると美味しく味わうことが出来ます。

内蔵を取り除いた後は、中骨付近にある血合いも綺麗に取り除きます。包丁の先で血合いを傷つけるようにしてから水で洗い流すようにすれば内蔵も血合いも綺麗に取り除くことが出来ますよ。内蔵と血合いを綺麗に取り除けたらキッチンペーパーなどで水気をしっかりとふき取っておきます。

マゴチを料理する:煮付け編

マゴチを料理する:下拵え

マゴチはその身が大変美味しい高級魚なので、その身はできれば刺身などに仕上げたいものです。その際に残ったらアラや下拵えで取り分けた卵は煮付けにするのをお勧めします。マゴチの頭は平らでつぶれたような形をしており調理が難しい部位ですが、煮つけにしてしまえば、皮と身を美味しく味わうことが出来ます。

マゴチのアラには軽く塩をふって一時間程おき、熱湯を掛けるか切り身を軽く浸すかして、身の表面が白くなったら冷水で冷やし、ヌメリや血合いを取り除けたら来ましょう。こうすれば臭みが取れ美味しい煮付けが仕上がります。

マゴチを料理する:煮付け

下拵えしたアラを大き目の鍋に入れ、水と日本酒を1:1の割合でアラが浸るくらいの水量にし、砂糖をを入れて水から沸騰するまで煮込みます。醤油は数回に分けて入れ味見をしながら調整をしましょう。味が整ったところで最後に味醂を入れて全体に照りをつけコクを足したら完成です。

マゴチを料理する:盛り付け

煮付けを盛り付けるのであれば、大き目の白い深皿などに盛り付ければ煮付けが映えます。煮つけにはアラや卵と合わせて、ゴボウや生姜なども煮付けていたのであれば、マゴチの添え物として合わせて盛り付けましょう。山椒の葉を添えれば彩りも良くなり見た目にも美しい一皿が仕上がります。

マゴチを料理する:唐揚げ編

マゴチを料理する』:下拵え

マゴチは白身で食感が良く旨味もある魚なので、様々な料理に使えますが唐揚げはおすすめの一品です。マゴチは大きな魚でまるまる唐揚げにすることはできないので、まずはマゴチを三枚に下ろします。通常、三枚おろしの場合には魚の身を横にして身を切り開いていきますが、マゴチは平らな魚なので身を立てるようなイメージで切り開いていきます。

マゴチの中骨は硬めですが、身を立てて腹から中骨を切るようにして骨を断ち切りましょう。次に腹骨をすきとりますが、マゴチの血合い骨は身に深く喰い込んでいるので、通常の魚よりもかなり大きめに腹骨と血合い骨を合わせて切り取りましょう。今回は唐揚げにするので多少身の形が崩れても問題無いので、骨を残さず鶏除くようにしましょう。

マゴチの唐揚げは皮が付いたまま揚げるので皮を引く必要はありません。三枚に下ろしにして腹骨をすきとった身のを皮が付いたまま一口大の食べやすいサイズに切り分けて下さい。両側の身とも切り分けられたら準備完了です。なお、好き取った腹骨や中骨もしっかり揚げれば美味しく味わうことが出来ますので、捨てずに切り分けておくことをおすすめします。

マゴチを料理する:揚げ

マゴチの切り身に軽く塩ふるか、酒と醤油などに漬け込むかして下味をつけます。その後、切り身全体に片栗粉を薄くまぶして、170℃の油で揚げましょう。鍋に一度に沢山の身を入れてしまうと油の温度が急激に下がってしまい上手く仕上がりません、鍋のサイズにもよりますが一度に揚げるのは全体の1/3~1/2が隠れる程度にしましょう。

揚げ音が変化し、衣がカラッとして、切り身全体がキツネ色になってくれば揚げ上がりのタイミングです。揚げ上がったらバットかキッチンペーパーの上に取り上げて油を切ります。なお、下拵えで残しておいた中骨や腹骨の剥き身は最後に揚げるのをおすすめします。低めの温度と高めの温度で2度揚げすれば中骨も骨せんべいの様にして味わうことが出来ます。

マゴチを料理する:盛り付け

マゴチの身はフグにも負けない旨味を持つ高級魚なので、唐揚げも美しく盛り付けて、目で楽しみ、味わって楽しめるようにするのがおすすめです。お気に入りの盛り皿に青物やレモンを添えて、揚げあがったマゴチの唐揚げと中骨、剥き身の唐揚げを盛り付ければビールのお供に最高の一品が仕上がります!

マゴチを料理する:刺身編

マゴチを料理する:下拵え

マゴチは生で食べても美味しい魚なので新鮮なものが手に入った時には刺身でいただくのがおすすめです。お刺身を作るための下拵えですが、内臓をとって綺麗にしたマゴチを三枚に下ろしましょう。通常、三枚おろしの場合には魚の身を横にして身を切り開いていきますが、マゴチは平らな魚なので身を立てるようなイメージで切り開いていきます。

マゴチの中骨は硬めですが、身を立てて腹から中骨を切るようにすれば骨を断ち切ることが出来ます。背中側、腹側ともに切込みを入れたら、尾の付け根から包丁を差入れ、中骨に沿って半身を切り取ります。次に腹骨をすきとりますが、マゴチの血合い骨は身に深く喰い込んでいるので、通常の魚よりもかなり大きめに腹骨と血合い骨を合わせて切り取りましょう。

マゴチを三枚に下ろし両側の身とも腹骨をすきとれましたら、刺身にするために皮を引きます。切り取った身の尾側の方から包丁を差し入れて皮を引きます。マゴチの皮は丈夫なのでしっかりと皮を抑えて包丁を上手く使えば綺麗に皮を引くことが出来ます。

マゴチを料理する:刺身をとる

柵から一口サイズの刺身を切り取っていきます。尾側の身は包丁を寝かせるようにして斜めに切り取り、真ん中に近づくにつれて包丁を立てるようにしていき、切り身の大きさが揃うようにしていきましょう。

マゴチの身はふぐ刺しの様な味わいが楽しめると評判の魚なので、ふぐ刺しの様に薄造りにするのもおすすめです。その場合には上で切り身をとった時よりももっと薄い切り身をとっていきます。良く研がれた包丁を使って、左手の指先と包丁の先を上手く使いながら薄くそぎ取るように切り身を作っていきます。

マゴチを料理する:盛り付け

マゴチは大変美味しい高級魚なので、刺身にする場合には特に盛り付けにもこだわりたいものです。刺身を盛り付けるのにふさわしい皿を選んだりツマや添え物、山葵などにもこだわってそれらを綺麗に盛り付ければ見つめにも美しい一皿が仕上がります。

マゴチを料理する:その他おすすめ料理

マゴチを料理する:皮ぽん酢

マゴチの皮にはゼラチン質も多く、これをふぐ皮の様にぽん酢でいただくのもおすすめです。皮に加えて、胃袋や肝なども湯引きして美味しくいただくことが出来ます。あさつきやもみじおろしを添えて、刺身と合わせていただきたいものです。

マゴチを料理する:ムニエル

白身魚のマゴチはムニエルにもぴったりの魚です。小麦をまぶした切り身をバターで香ばしく焼き上げます。ムニエルには白ワインなどを添えて楽しみたいものです。唐揚げとはまた違った味わいを感じることができます。

マゴチを料理する:あら汁

マゴチのアラは煮付けにする以外にもあら汁であっさりとした汁物にするのもおススメです。味噌仕立てもいいですが、アラを味わうには塩と醤油で薄味に仕上げるのがいいでしょう。タマネギと一緒に汁物を仕立てて最後に葱を散らせば完成です。

美味しいマゴチ料理を味わおう

マゴチはこれから夏にかけてシーズンを迎える魚です。グロテスクな見た目とは裏腹にその身は白身で食感が良く旨味を蓄えており、夏のフグとも言われるほどの高級魚です。そんなマゴチを手に入れることが出来たのであれば、大ぶりな身を刺身や唐揚げ、あるいは煮付けにするなどして、様々な料理で楽しみたいものです。料理が終わったら盛り付けにもこだわって、今夜の食卓を美しい一皿で飾ってみませんか?

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