山芋と長芋と大和芋の違いとは!とろろやお好み焼きに使う芋は?

山芋と長芋と大和芋と聞くと、粘り気があって栄養が豊富な野菜というイメージだと思います。でも実際どのように違いがあるのか気になりませんか?カロリーや販売価格など毎日の食生活に取り入れようと思うと疑問はたくさんです。とろろに適しているのは長芋?お好み焼きのつなぎに適しているのは山芋?今回は山芋・長芋・大和芋の違いとそれぞれの料理に適した品種などを詳しくお伝えしていきます。3つの食材の違いを把握して今後の料理に役立てていきましょう!

山芋と長芋と大和芋の違いとは!とろろやお好み焼きに使う芋は?のイメージ

目次

  1. 1山芋・長芋の違い
  2. 2山芋について
  3. 3長芋について
  4. 4山芋・長芋の味はどう違う?
  5. 5山芋・長芋のカロリーは違う?
  6. 6山芋・長芋の栄養はどう違う?
  7. 7山芋・長芋の保存の仕方
  8. 8山芋と長芋はどちらがとろろに適しているか
  9. 9山芋と長芋はどちらがお好み焼きに適しているか
  10. 10山芋の美味しい食べ方
  11. 11長芋の美味しい食べ方
  12. 12山芋と長芋の違いを知って美味しく料理に活かそう!

山芋・長芋の違い

山芋・長芋・大和芋などと聞くと粘りのある独特な食感が特徴です。生で食べるときにはとろろやサラダで美味しく食べることができますし、お好み焼きを作るときにはつなぎにすることでお好み焼き自体がもっちりフワフワに美味しく出来上がります。活躍の場が多い芋類ですがそれぞれの明確な違いを知っていますか?今回はそれぞれの違いについてお伝えしていきます。

山芋について

山芋は実は品種名ではありません。ヤマノイモ科ヤマノイモ属ヤマイモに分類され地下に芋をもつ作物の総称になります。地方によって呼び名が異なりますが代表的なもので自然薯・大和芋・銀杏芋・つくね芋のことを指します。日本の山芋生産量が一番多いのは北海道です。旬は品種により違い、自然薯は11月~1月、大和芋は年間通して流通していますが最も多いのは12月ごろです。

山芋を触って痒くなってしまった時の対処法

山芋を触って痒くなった経験のある方もお多いのではないでしょうか?山芋にはシュウ酸カルシウムという物質が含まれており痒みの原因となります。痒くなってしまった場合は該当箇所をよく水洗いしましょう。水洗いしても痒みがおさまらない時は酢を水で薄め該当箇所を洗うのがおすすめです。

大和芋とは

大和芋は中国が原産地の品種です。消化がよくて他の食物の消化を助ける働きもします。そのため漢方では滋養強壮剤として使われているほどです。病後の回復食にも使われていて、衰弱体質・食欲不振のときは火を通して食べると効果的といわれています。

自然薯とは

見た目は長芋に似ている自然薯ですが別の品種になります。旬は11月~1月で山芋の中では高価な品種です。その理由は長い棒状に育つため収穫時に手間・時間・技術を要するからといわれています。長芋との価格差は数倍~10倍ほどです。

イチョウ芋とは

イチョウ芋はもともと根の先端がイチョウの葉のように平たく末ひろがりの独特な形が特徴の品種です。旬は10月~3月と長めです。最近は長芋のような棒状のものやバチ状のものも出ているので長芋との区別が難しいです。ラベルをしっかり確認しましょう。生で食べた時の食感は長芋の似ていますがすり下ろすと長芋より粘り気が強いです。

つくね芋について

つくね芋は市場では山の芋と記されて流通していることの多い品種です。産地により色が異なり丹波いもは黒っぽく、三重県が産地の伊勢いもは白っぽいのが特徴です。旬は10月~3月です。暖かいところが好きな芋なので保存するときも冷蔵庫に入れるのは厳禁です。

長芋について

長芋は中国が原産地の外来種で、ヤマノイモ科ヤマノイモ属ナガイモに分類されます。直径5㎝前後、長さ50㎝~80㎝の長い棒状の形が特徴です。スーパーなどで販売されているものは長さをカットしていて使いやすい大きさになっていることがほとんどです。

1年を通して流通している長芋ですが旬は夏になります。日本の長芋生産量が1番多いのは青森県で約75%を占めています。水気が多くサラサラしているのが特徴ですりおろした時も他の食材と馴染みやすく相性がいいです。また生で食べた時のシャキシャキとした食感が人気です。

山芋・長芋の味はどう違う?

山芋と長芋の味の違いですが、山芋は濃厚で粘り気が強いため味も旨みが凝縮していて風味が強いのが特徴です。長芋は水分がたくさん含まれているため粘り気が少なくあっさりしているのが特徴です。

山芋・長芋のカロリーは違う?

カロリーを比べると山芋>長芋となります。具体的に調べてみると大和芋のカロリーが123kcal/100gに対して長芋のカロリーは108kcal/100gです。長芋の方が低カロリーかつ糖質も少ないのでお好み焼きのつなぎなどで使用する場合、少しでもカロリーを抑えたい方は長芋を使うといいです。

山芋・長芋の栄養はどう違う?

山芋ろ長芋は栄養価は大きな違いはないです。どちらもカリウムを多く含んでいるため体内の水分バランスを整える働きが期待できます。どちらの芋でも特徴であるぬめり成分は胃粘膜を守る働きをしてくれます。

山芋・長芋の保存の仕方

いろいろな料理に使用できる山芋・長芋ですが1回の料理で使いきるのは難しいです。そんな時どのように保存すれば長持ちするのか調べてみました。全く手を付けていない状態の山芋を保存する場合、皮がついたままの状態で新聞紙に包みさらにビニール袋に入れます。直射日光が当たらないような場所で保存すれば1か月ほど保存可能です。

カットしてしまったものは冷蔵保存してください。切り口が変色しやすいためラップでしっかり包み早めに使い切りましょう。保存期間は1週間ほどです。すり下ろした状態のものであれば冷凍保存が可能で1か月ほど保存できます。この際だし汁などを入れていない山芋・長芋だけの状態で冷凍するようにしてください。

山芋と長芋はどちらがとろろに適しているか

粘り気を最大限に堪能するのであればとろろで食べるのが1番です。とろろに適しているのは水気の多い長芋より粘り気の強い山芋がおすすめです。山芋の中でも特におすすめなのが自然薯ですが、収穫するまでに時間・手間・技術が必要な品種なので山芋の中でも高価な品種になります。

自然薯以外でとろろに適しているのは大和芋です。原産が中国の品種ですがコク・風味・粘り気が強いのが特徴です。価格も自然薯よりお手頃なのでおすすめです。

生で食べられる理由

手で触ると痒くなる山芋が生で食べても大丈夫な理由気になりますよね?山芋・長芋は生で食べられる珍しい芋の種類です。その理由はジアスターゼという消化酵素を含んでいるからです。でんぷんの一部が分解されるので生で食べられます。
 

山芋と長芋はどちらがお好み焼きに適しているか

お好み焼きのつなぎに山芋や長芋を使うことも多いと思います。お好み焼きに適しているのはどちらの品種か調べてみたところ大和芋という品種がおすすめですが、特に定められているものではないようで好みで使い分けているという方が多いです。どの品種を使用しても膨張剤の役割をしてくれてお好み焼きがふんわりとボリューミーに焼きあがります。

お好み焼きのつなぎとして使用する場合、粘り気が強い大和芋の場合はダシでのばしてから使う必要があります。水気の多い長芋だとすりおろしたままお好み焼きのつなぎとして使えるので手間がかからなくて人気があります。大阪風のお好み焼きでは山芋をたくさん使用することで生地自体にしっかりと風味がありとっても美味しくなります。

山芋の美味しい食べ方

栄養が豊富な山芋なので、とろろやお好み焼き以外でも山芋レシピを知りたいという方も多いのではないでしょうか?簡単に作れてしかも美味しいレシピをいくつかご紹介します。使用する山芋の種類によって食感や味に違いが出てきますので、是非お好みの品種で試してみてください。

山芋ステーキ

お好み焼きと食感の違いを楽しめる山芋ステーキはすりおろさず、マッチ棒のように細切りにするのがポイントです。卵は卵白と卵黄に分けて、山芋と白だし・卵白・片栗粉をよく混ぜます。フライパンにサラダ油を熱したら先ほど混ぜ合わせた生地を流し込み蓋をして中火で5分間焼きましょう。

生地が固まっていることを確認してから裏返して更に1・2分焼いたら完成です。お好みで味付けできるように薄味になっています。食べる直前に卵黄を崩し、醤油・ぽん酢・ソース・ケチャップ・マヨネーズなどで味付けしてください。カロリーを気にしない方は多めの油で揚げ焼きにするとカリッとして更に美味しくなります。

山芋ほくほくグラタン

難しそうに感じるグラタンは実は材料5つで作ることができます。山芋は食感の違いを出すため3分の1はさいの目や太めの短冊切り・乱切りにし、残りはとろろ状にすり下ろします。すり下ろした山芋に麺つゆとかつおだし・卵を入れてよく混ぜます。グラタン皿にすり下ろしてない方の山芋を並べます。

その上にすり下ろした方の山芋をかけてチーズをのせオーブントースターで15分焼けば出来上がりです。チーズが焦げることがあるのでアルミホイルを上にかけて焦げないように調整しましょう。お酒のおつまみにもなります。

山芋の落とし汁

熱湯をそそぐだけの時短だしを使えばなんと10分ほどで作れる汁物です。山芋をとろろ状にすり下ろします。だし汁を沸かし薄口醤油と塩で味付けし、湧いたところで弱火にします。すり下ろした山芋をスプーンにとって丸めてから落としすべてだし汁の中に入れます。上下を返し1~2分煮れば完成です。

落とし汁に使用する山芋は大和芋・つくね芋・いちょう芋・自然薯などの粘りの強い山芋がおすすめです。山芋をとろろ状にする時は汚れを洗い流し皮をむいてすり下ろしますが、この時に手で持つ部分を残して皮をむくとやりやすいです。

山芋とろろ入りの卵焼き

とろろ状の山芋が入ったふわふわした卵焼きです。作り方は簡単で、すりおろした山芋と溶きほぐした卵・薄口醤油・だし汁・酒・塩を加えてよく混ぜあわせます。あとは通常の卵焼きを作る要領で焼けば完成です。焼きあがって粗熱が取れたら食べやすい大きさに切り好みで醤油・ソースとマヨネーズをかけて食べてください。

大和芋など粘りが強いものだと食感がもっちり、水気の多い山芋だとふわふわな食感になります。いろいろ試して好みの食感を見つけてください。

山芋の磯部揚げ

お餅のようなモチモチ食感が楽しめる磯部揚げも作り方はとっても簡単です。山芋の皮をむきとろろ状にすり下ろします。すり下ろした芋を食べやすい大きさに切った海苔で挟み160度~170度に熱した油で揚げれば完成です。揚げる際、高温で急に揚げると膨張し爆発する可能性があるので気を付けてください。

長芋の美味しい食べ方

山芋と違い水っぽく粘り気の少ない長芋はとろろやお好み焼き以外にそのように調理する方法があるのか気になりますよね?生で食べればサクサクした食感、じっくり火を通すとほっこりとした食感に変わる長芋は料理法次第でいろいろな美味しさを感じることができます。

ふわふわ長芋焼き

長芋はすり下ろしてとろろ状にしてもいいですが簡単に作る方法で皮をむいてポリ袋に入れてめん棒などで叩いてもOKです。キャベツは千切りにしてください。ボウルに卵・長芋・和風だしの素・片栗粉をいれてよく混ぜてからキャベツを入れてしっかりと混ぜ生地を作ります。フライパンに油を熱して生地を流しいれベーコンを2枚ずつ入れてください。

焼けたら裏返して蓋をして弱火で火を通していきます。火が通ったら強火にしてベーコンをカリッとさせたら完成です。器に盛ってお好み焼きと同じようにソース・マヨネーズをかけて食べてください。

長芋のめんつゆバター焼き

長芋をシンプルに料理するなら麺つゆを使ったバター焼きがおすすめです。醤油とは違い麺つゆの旨味が長芋の美味しさを引き出します。作り方も簡単で皮をむいて1cm幅の輪切りにし、バターを熱したフライパンに長芋を入れ弱火~中火で3・4分かけて両面をじっくり焼きます。

両面が焼けたら麺つゆを入れて軽く煮詰めて長芋にしっかり絡ませます。器に盛りつけて青のりをちらして食べてください。

長芋ベーコンのぽん酢蒸し

フライパンで簡単にできる蒸し料理です。ベーコンと棒状の長芋がボリュームがあり食べ応えのある一品です。長芋は皮をむいて5㎝くらいの長さの棒状に、ベーコンは1㎝幅に切ります。フライパンにサラダ油を入れて中火で熱したら始めにベーコンを炒めて続けて長芋を入れてさっと炒めます。

ぽん酢を入れて蓋をして2・3分蒸していきます。このとき火は少し弱めてください。お好みで塩コショウで味を調えれば完成です。とろろでは味わえない長芋の食感を味わうことができおすすめです。

長芋のみそ汁

じっくりと火を通した長芋はとろろや生で食べるのとは違い、ほっこりとした食感になり普段のみそ汁の具材におすすめです。一緒に入れる具材は好きなものでOKですが油揚げと刻みネギなどシンプルな組み合わせが人気です。長芋は皮をむいて縦半分に切って1㎝幅の半月切りにしてください。先に長芋を中火にかけ3・4分かけて火を通してください。

長芋に火が通ったら油揚げを入れて味噌を溶き入れ最後に刻みネギを入れたら完成です。お好みですが最後に一味唐辛子をふりかけて仕上げる人もいます。油揚げや刻みネギ以外にもワカメなどの海藻とも相性がいいです。

長芋のわさび漬け

生で食べた時のシャキシャキとした食感が特徴の長芋は漬物にするのもおすすめです。特にわさび漬けはおすすめでご飯のおともにも、お酒のおつまみにもなる優れものです。作り方は長芋の皮を剥き拍子切りにします。醤油・砂糖・酢・昆布茶もしくはだし汁・わさびを混ぜ合わせ長芋を3時間ほど漬けるだけと簡単お手軽です。
 

山芋と長芋の違いを知って美味しく料理に活かそう!

山芋と長芋の違いについてお伝えしましたがいかがでしたでしょうか?どちらも栄養価の高い野菜なので毎日の食卓に取り入れたい食材です。おすすめの食べ方を参考に今後も山芋と長芋を美味しくたべてもらえると嬉しいです。

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