黄金桃の特徴や白桃・黄桃との違いは?桃の始まりから人気の品種まで!

紀元前から中国では食べられていたとされている桃ですが、桃には果肉が白い白桃と果肉が黄色い黄桃があります。白桃は果汁がたっぷりで果肉が柔らかいという特徴を持っており生食用よして人気が高いです。対して、黄桃は糖度が白桃よりも低く果肉も硬いため加工用として使われます。しかし、近年では今までの黄桃等とは違い生食でも美味しくいただける品種が多くあります。その中の一つの品種が黄金桃であり、皮はきれいな黄色をしています。今回はそんな黄金桃と、同じく生食でもおいしい種類の黄桃について紹介していきます。

黄金桃の特徴や白桃・黄桃との違いは?桃の始まりから人気の品種まで!のイメージ

目次

  1. 1黄金桃とは?
  2. 2桃の始まり
  3. 3白桃と黄桃の違い
  4. 4黄桃の人気の品種・種類
  5. 5黄金桃を食べてみよう!

黄金桃とは?

夏になるとスーパーなどに出回る桃ですが、桃にもさまざまな品種があります。たくさんある桃の品種ですが、黄金桃もその中の一つです。黄金桃とはどのような種類の桃なのでしょうか。まずは、黄金桃がどのような桃かについて紹介していきます。

黄金桃は黄桃の種類の一つ

黄金桃は果肉が黄色の黄桃という種類の仲間で、包丁で半分に切るときれいな黄色い果肉になっています。通常黄桃は果肉が硬くて生食には向いていませんが黄金桃は果肉が柔らかくジューシーで生食に向いた品種です。生産された場所によってはゴールデンピーチという商品名で販売されることもあります。

もともと栽培していた川中島白桃という品種の桃に通常とは異なる実ができ、食べて見ると質のいい黄桃だったためそこから新しい品種として誕生したという経緯を持っています。

黄金桃の特徴

黄金桃の特徴としては綺麗な黄金色の皮と、白桃に近い食感にジューシーな甘さがあげられます。収穫まで実が育つ間袋を被せて栽培した桃の皮は非常にきれいな黄金色をしており、果肉はマンゴーのようなきれいな黄色です。

黄桃は通常果肉が硬いため生食に向いていませんが、黄金桃は白桃のような食感と黄桃のような食感の中間ぐらいの食感のため、生食でもおいしくいただける品種です。また、適度に酸味があるためバランスの取れた濃厚な味わいを楽しめます。

黄金桃の旬は?

3月下旬ごろに花が咲き、夏ごろに実をつける桃の旬は夏ごろです。しかし、桃の品種や栽培地によって旬の時期は微妙に前後します。黄金桃の旬の時期も栽培地によってズレがありますが、8月の中旬あたりに旬を迎えて9月の終わりごろまで続きます。その時期になると主な生産地である長野県や山形県からたくさんの美味しい黄金桃が出荷されます。

市場に流通している黄金桃のうち半分近くが長野県が占めており、福島県と山形県を含めれば全国で生産されている黄金桃のうちの3/4をその三つの産地で生産していることになります。

桃の始まり

夏の果物としてそのまま食べたり保存がきくように缶詰にしたりする桃ですが、桃を栽培して食べる文化はどこから始まったのでしょうか。桃の栽培の歴史を簡単に見ていきます。

桃の原産国は中国

桃の歴史は非常に古く、約2500年前から栽培されていたとされています。桃の原産国は中国で、哲学者として知られていいる孔子の書いた論語にも桃に関する記述があります。はるか昔の中国では桃は特別なものとして考えられており、厄除けの力や不老不死の力を持っていると言われていました。その名残は現在も残っており、中国ではめでたい席では桃の形をした饅頭を食べる習慣が現在でもあります。

また、現在では女の子が健康に育つことを願う行事となっている桃の節句ともいわれるひな祭りも、ここからきています。そして、中国で生まれた桃はシルクロードを伝ってヨーロッパ方面へ伝わり、古代ギリシャやローマにおいて品種改良がおこなわれて西洋系の品種が生まれました。

17世紀に入ると桃はアメリカ大陸へと伝わり世界各地で桃の栽培がおこなわれるようになりました。また、ヨーロッパに伝わり品種改良がおこなわれた桃は果肉が白から黄色へと変わり、黄桃が生まれたとされています。そのため、ヨーロッパ周辺では桃といったら果肉が黄色い黄桃がポピュラーになります。

日本での桃の歴史は?

中国で古くから栽培されている桃ですが、日本での桃の歴史もかなり古いです。古事記や日本書紀にモモに関する記述があるほか、万葉集には桃の花の美しさをうたう歌が収められています。さらに、平安時代から鎌倉時代の間ごろには果物として食べられていたとされています。

しかし、その当時の桃は現在栽培されている桃のように糖度が高いわけではなく、甘くはなかったため薬として使われたり花を観賞用として使ったりすることがほとんどだったようです。桃が一般的に食用として食べられるようになったのは明治になってからで、甘みが強い品種の桃が海外から輸入され釣用になったのをきっかけに広まりました。

現在では日本にもたくさんの桃の品種があり、長野県や山梨県などの甲信越地方を中心に全国各地で桃の栽培が行われています。

白桃と黄桃の違い

古くから栽培が行われている桃ですが、桃の品種を大まかに分けると白桃と黄桃に分けられます。では、白桃と黄桃にはどのような違いがあるのでしょうか?白桃と黄桃の違いに迫っていきます。

白桃と黄桃は品種が違う

白桃と黄桃の違いを一言で表すと、品種が違います。白桃と呼ばれるものは果肉が白色をしている白色種の品種で、黄桃と呼ばれる桃は黄色種の品種からできた桃です。品種が異なれば皮などの見た目が異なるだけではなく、糖度や味わいに果肉の食感などすべてにおいて異なります。桃を使ってお菓子などを作る場合はこの違いをしっかりと理解したうえで桃を選ぶ必要があります。

白桃は糖度が高くギフトや生食用に使用される

白桃の多くは皮が濃いピンク色をしているものが多く、果肉は白色で柔らかくジューシーで果汁が多いため噛めば噛むほど口の中に甘みが広がります。また、糖度が黄桃に比べると高く生食に向いているため、贈答用のギフトに使われやすいです。

一言に白桃といっても違った特徴を持つさまざまな品種が栽培されており、完熟すると実が柔らかくなってしまいうため、実が完熟する前に輸送されます。おいしい白桃を選びたいときはお尻が白っぽく、皮の色が赤みの強いピンク色のものを選ぶと失敗が少ないです。

黄桃はやや硬く缶詰や加工用に使用される

果肉が白桃とは異なり硬い黄桃ですが、食感はマンゴーに近い食感をしています。糖度が白桃に比べると低く甘さ控えめなの黄桃の特徴でもあります。そのため、贈答用に使われることが多い白桃に対し、黄桃は主に缶詰などの加工用に使われることが非常に多いです。

しかし、近年では黄金桃のように今までの黄桃とは違い、果肉が柔らかかったり糖度が白桃と同じ程度あったりする黄桃の品種も多く流通しており、黄金桃を含めたそのような桃の人気が高まりつつあります。また、日本では加工用に使われることが多い黄桃ですが、海外では黄桃のほうがポピュラーのため黄桃を生で食べることが非常に多いです。

黄桃の人気の品種・種類

白桃と比べると甘さ控えめで果肉が硬いという特徴を持っている黄桃ですが、黄桃にもたくさんの種類があります。基本的に黄桃は缶詰などに加工されることが多いですが、今までの黄桃とは違い生食でも美味しくいただける種類の品種も多く出ています。続いては、黄桃の人気の高い種類の品種を紹介します。

黄色い皮が特徴の「黄貴妃」

人気の高い品種の黄桃一つ目は、黄金桃と同じく黄色い皮が特徴的な黄貴妃です。黄貴妃は皮が黄色の種類の桃で、このきれいな黄色の皮を守るために栽培の過程で袋で覆い直接太陽光に当たらないようにします。黄貴妃の果肉は黄色で桃とマンゴーを合わせた風味があり、生食にむいた種類の黄桃として有名な黄金桃よりも硬いのが特徴です。

糖度は他の黄桃同様に白桃よりも控えめですが、酸味が控えめな分甘みが強く感じられます。また、黄貴妃は比較的新しい品種であるため、まだまだ市場全体の流通量は多くなくレアな黄桃とも言えます。

硬いのに甘くてジューシー「スイート光黄」

人気の高い黄桃の品種二つ目は、黄桃の特徴である果肉が硬い種類であるのにも関わらず果汁がたっぷりでジューシーな味わいが楽しめるスイート光黄です。大玉の種類の品種で、皮は黄色で日光にあたった部分は赤みがかった色になります。果肉は赤いサシが入った黄色しており、果肉が柔らかい黄金桃と比べると硬いのが特徴です。

しかし、果肉が硬いのにも関わらず、果汁がたっぷりでジューシー、糖度は高く酸味は少ないため甘みを強く感じます。旬の時期は黄金桃と同じ程度の期間で、8月中旬から9月の初めにかけて主な産地である山形県などで収穫されます。

黄金桃を食べてみよう!

中国では紀元前から栽培されているとされている桃ですが、今回はそんな桃の品種の一つである黄金桃について紹介してきました。黄金桃は黄桃の仲間に分類されますが、甘みが控えめで果肉が硬いという特徴を持つ他の黄桃とは異なり果肉が柔らかく果汁がたっぷりで生食に向いた品種です。

また、一般的に果肉の硬さと糖度の低さから加工用に使われることが多い黄桃ですが、最近では黄金桃と同じく生食にも向いた品種も多く流通しています。8月中旬ごろから旬を迎える黄金桃ですが、甘さ控えめで食べやすい黄金桃を是非いただいてみてはいかがでしょうか。

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