今話題のストウブ（STAUB)とは？その魅力や正しい選び方を解説！

機能抜群で見た目もオシャレ、フランスで生まれたストウブ鍋はいろんな料理に使えてお手入れ簡単なだけでなく、味もぐんと美味しくなる調理器具として大人気です。一般家庭の主婦からプロの料理人まで、国や年代を問わず人気のストウブ鍋について紹介します。

なぜストウブ鍋は家庭だけでなく、ミシュランの星付きのレストランなどプロの料理人たちの間でも大人気なのか？普通の鍋や圧力鍋といった調理器具とはどこが違うのか？おすすめの料理は？どうお手入れすれば良いのか？ストウブ鍋の人気の謎と、その魅力を徹底的に明かしていきます。

その耐久性と保湿性、幅広い調理に使える汎用性の高さで長年使われ続けている調理器具の鋳物鍋（いものなべ）。それにガラス質を高温で吹き付けるホーロー加工を施し、更に進化をさせた鋳物鍋がこのストウブの鋳物ホーロー鍋、通称ストウブ鍋です。

ストウブ鍋はミシュランの星付きレストランのシェフとストウブ社の共同開発によって”よりフランス料理が美味しくなる調理器具”として生み出されました。その製造方法は昔と変わらず、今でもフランスのアルザス地方にあるストウブ社でフランスの伝統的な製造方法によって作られています。

元々、フランス料理をより美味しくする鍋として開発された調理器具のため、ストウブ鍋の材質に使われている鋳鉄は均一な熱伝導と保湿性、蓄熱性に大変優れています。そのため、プロ用の調理器具としてだけでなく、家庭でもその優秀さが親しまれるようになり、ヨーロッパに留まらず日本をはじめとしたアジア各国の料理にも活かされて大人気となっています。

ストウブ鍋は主な材質である鋳鉄の表面にガラス質を吹き付けてホーロー加工を施しており、使いやすさがありながらとても熱伝導率が高い鍋です。その高い熱伝導率によって素材をムラなく加熱することができ、味の染みやすさを同じにすることができます。また、保温性も高いため、余熱を利用した長時間の調理をするのにも向いています。

ストウブ鍋の蓋の裏には”ピコ”と呼ばれる突起がいくつもあり、加熱時にはそのピコがあることで、素材の水分をストウブ鍋の外に逃がさないという画期的な効果があります。その高い保湿効果を利用して、水分量の多い素材をそのまま、素材の水分だけを使って茹でる≪無水調理≫という魅力的な調理方法も可能です。

無水調理が出来ることによって、野菜の甘味や旨味、栄養を水で薄めることなく、凝縮したまま料理に使うことができます。その濃厚な野菜本来の味を味わえる、また、その味が格別に美味しいということで魅力を感じ、ストウブ鍋を手放せなくなる方が続出、大人気となっています。

ストウブ鍋はストーブやコンロなどの直火はもちろん、そのままオーブンに入れたりIHで加熱したりと、熱源を選ばずに調理できる調理器具というのも人気の理由のひとつです。購入してから家のIHでは使えなかった！といったような失敗がなく、様々な熱源に対応していることで料理の幅も広がります。

調理道具としてとても優れているという点の他に、そのオシャレな見た目も人気の理由のひとつです。シンプルでカッコよさもあり、可愛すぎず、温かみのある見た目で、年齢や性別、国籍を問わずに使いやすい、とても魅力的なお鍋です。

老若男女問わず親しみを持てて、流行にも左右されないオシャレなデザインのストウブ鍋。その魅力的な見た目は、少し片付けただけの台所に置いておくだけでもオシャレな空間に見せてくれるため、地味な色合いの料理だったとしても一気にインスタ映えさせられると大人気です。

ストウブ鍋はカラーバリエーションがとても豊富で、インテリア感覚で自宅のキッチンに合わせても良し。インスタ映えを狙って食器に合わせても良し。シンプルなブラックやグレーをチョイスして料理に合わせても良し。自分の好みや狙いに合わせて自由に選ぶことが出来るため、幅広い層から人気を集めています。

バリエーションが豊富なのは色だけでなく、形とそのサイズも同様です。一番多いのは使いやすく洗ったりお手入れのしやすい丸の形状ですが、ハート型や楕円形、四角といった形状のストウブ鍋もあります。このように形状に捕らわれず、ニーズに合わせて選びやすいというのも魅力の一つです。

ストウブ鍋の中でも特に人気なのが『ピコ・ココット』というシリーズです。正円型の『ラウンド』と楕円型の『オーバル』の2種類があり、ラウンドは煮込み料理を中心に様々な料理に使うことのできるとても汎用性の高い形状です。オーバルは細長い野菜をそのまま茹でたり、アクアパッツァなど魚を丸ごと1匹使うような料理の時にピッタリです。

ピコ・ココットは2センチ刻みという細かさで10センチから29センチの間でサイズ展開しており、ストウブ鍋の中でもサイズの種類が特に豊富なため、料理の種類だけでなく人数でサイズを選ぶことも可能です。1人暮らしの場合には20センチ前後、家族で暮らしている場合には25センチ前後の物を選ぶと使い勝手が良いです。

他にも、ステーキやハンバーグといった鉄板料理を焼く時に使うと一気に本格的に見えるグリルパンや、ドーム型の蓋と浅さが特徴的で、魚の煮物や炒め煮に最適なブレイザー。ピコが特徴的な形状でご飯を炊く事に特化した『La・Cocotte・de・GOHAN』という種類もあります。

ストウブの公式ホームページやストウブ鍋の取扱説明書にも記載されていますが、購入したらまずシーズニングというお手入れ方法を行う必要があります。ストウブ鍋に限らず、鋳物は定期的にシーズニング、いわゆる油慣らしをすることでより長く使うことが可能です。購入したらまずシーズニングをし、ストウブ鍋の乾燥を防ぎましょう。

まず洗剤とスポンジを使ってお湯でよく洗い、しっかり乾燥させます。次に綺麗なキッチンペーパーにサラダ油やオリーブオイルといった食用油を浸み込ませ、鍋の内側に塗り広げていきます。あとは油が焦げ付かないよう気を付けながら弱火で数分加熱し、鍋肌に油を馴染ませます。最後に火を止めて冷めるまで放置し、余分な油を拭き取って完成です。油を塗って加熱する工程は2～3回行った方が良いと言われています。

基本的には他の鍋と同じように、使用した後に中性洗剤とスポンジで洗い、汚れを落とすだけで綺麗に使えます。あとは鍋肌がカサついてきたと感じた時に、定期的にシーズニングをしてお手入れしてあげると良いです。もしシーズニングが面倒という場合には、アヒージョなどの油をたくさん使う料理を作ることでも鍋肌の乾燥を防げます。調理方法も簡単で、お手入れにもなり、美味しくてオシャレなためおすすめです。

ストウブ鍋は保湿性に優れているため、蒸気を逃さないことで鍋内の水分量が保たれて焦げる心配も少なくなります。ですが、内側も外側も絶対に焦げ付かないというわけではありません。万が一、加熱のしすぎなど吹きこぼれでストウブ鍋が焦げ付いてしまった場合のストウブ鍋のお手入れ方法も紹介します。

まず、加熱のし過ぎでストウブ鍋の内側が焦げ付いてしまった場合。ストウブ鍋に吹きこぼれない量の水と、鍋の底が隠れる程度の重曹を入れ、火にかけて20～30分煮立てます。あとは火を止め、粗熱が取れてから調理後と同じように洗剤とスポンジで水洗いするだけで綺麗に焦げ付きが取れます。

次に、吹きこぼれなどで外側が焦げ付いてしまった場合。これも先ほどと同じように水と重曹を用意して綺麗にしていきます。ストウブ鍋がすっぽり入るような大きめの鍋の中に吹きこぼれない量の水と、鍋の底が隠れる程度の重曹を入れ、火にかけて20～30分煮立てます。あとは火を止め、粗熱が取れてからいつもと同じように水洗いするだけで綺麗に焦げ付きが取れます。

注意する点としては、ストウブ鍋を入れる大きめの鍋はテフロン加工されたものやアルミ製品以外のものを選ぶことです。重曹はアルカリ性で研磨力があるため、テフロン加工された鍋だと表面の塗装を剥がし、アルミ鍋は真っ黒になります。

まず、一番におすすめなのはポトフです。野菜の水分だけで作る無水調理によって作られたポトフは、野菜の旨味や甘味をダイレクトに感じられると驚きの声が続出し、特に大人気の調理方法です。ポトフは食材の大きさも大きめで調理方法がシンプルであるからこそ、ストウブ鍋の調理器具としての魅力をより実感することができます。

ストウブ鍋はポトフだけでなく、カレーやシチューといったとろみのある煮込み料理にもおすすめの調理器具です。高い保湿性を利用して野菜の水分だけで煮込んで作ってしまうことも可能であり、熱源を問わないため家の中だけでなくキャンプでも大活躍してくれます。

ストウブ鍋の無水調理を活かす料理として、おでんやロールキャベツ、煮物といった煮込み料理もおすすめです。具材の旨味が余すことなく出汁に溶け出し、具材に浸み込んでくれるため、非常においしく出来上がります。また、保温性が高いため寒い季節にはピッタリです。

ローストビーフやローストチキン、ローストポーク、ステーキ、ハンバーグなど、肉料理の調理にも非常におすすめです。じゃがいもやニンジンといった付け合わせも一緒に調理できるだけでなく、グリルパンのストウブ鍋を使用するだけで一気に見た目も本格的な鉄板料理に早変わりします。

チーズと白ワインを一緒に煮たものに、ブロッコリーやニンジン、ウインナー、一口大のパンなどを付けて食べるチーズフォンデュもおすすめです。チーズは過熱しすぎると焦げ付いたり分離したりしてしまうため、ストウブ鍋の高い保温性を活かし、加熱しすぎを防ぐことができます。また、テーブルコーディネートの観点からも本格さが増し食卓を魅力的に見せるため、簡単にインスタ映えしてくれておすすめです。

アヒージョはエビや牡蠣、マッシュルーム、砂肝など、肉や魚介類や野菜を問わず好きな具材を一口大に切り、軽く味を付けるなどしてオリーブオイルで煮た料理です。シーズニングの代わりになってお手入れできるだけでなく、ストウブ鍋で調理すると保温性に優れているため冷めにくく、何度も過熱し直して具材を縮ませてしまうこともないためおすすめです。

白ご飯をはじめ、玄米ご飯、麦ご飯、炊き込みご飯、おかゆ、パエリア、リゾットといったお米を使った料理を作るのにもおすすめです。保温性もあるため、そのまま”おひつ”として使うこともできます。

お米を中心とした主食だけでなく、パンを焼くのにも最適です。他にもキッシュ、ラザニア、スフレなど、なかなか自宅では出来立てを味わえない料理も作れるため、パーティーやおもてなしにはピッタリと言えます。

ストウブ鍋は手作りのトマトソースやスープなどを作るのにもおすすめです。素材そのままの味を引き出したソースやスープを自宅で作れるというだけでなく、その高い保湿力によって煮立って味が濃くなりすぎてしまうということもありません。

ストウブ鍋は煮る、焼く、揚げる、だけに留まらず”蒸す”ことにも使えます。全体に均一に火が通らないことが原因で、場所によって生だったりボソボソになってしまったりして難しい茶碗蒸しも、均一に熱が伝わりムラになりにくいストウブ鍋なら安心して作れます。

燻製というと特別な機械が必要な印象がありますが、ストウブ鍋1つあれば自宅で燻製が楽しめます。その密閉性と高い保温性を活かし、道具もチップとアルミホイル、焼き網、食材さえあれば出来てとても簡単です。

ストウブ鍋の購入方法としては、ストウブの販売代理店であるツヴィリングJ.A.ヘンケルスジャパンのアウトレット店での購入、スタイルキッチンでのネット購入、ガリバーオンラインショップでのネット購入がおすすめです。その人気の高さで、アマゾンや楽天など購入できるサイトは多くありますが、安さや種類の豊富さ、品質を考えると上記の購入方法が安定です。

いかがでしたでしょうか？ストウブ鍋はサイズもカラーも種類が豊富で、料理ごとに特化した種類も取り揃えていて汎用性が高いだけでなく、火の通りの均一さや保温性など調理器具としての機能も抜群で、お手入れも簡単にできます。その機能を活かして新たな料理にチャレンジしたり、インスタ映えのする食卓に変身させたりして、料理をもっと楽しみましょう。