はちみつが赤ちゃん・乳児にダメな理由とは?ボツリヌスについて解説!

はちみつは赤ちゃん・乳児にはダメだと言われていますが、それは果たしてなぜなのでしょうか?はちみつは健康によいとされる食品の代表格でもあり、はちみつを食生活に取り入れている人は多いですが、そんなはちみつを安易に赤ちゃん・乳児にあげてしまうと取り返しのつかないことになるかもしれません。プラスの側面があるからこそそのデメリットや逆効果も知っておきたいはちみつがなぜ赤ちゃん・乳児にはダメなのかをみていきましょう。

はちみつが赤ちゃん・乳児にダメな理由とは?ボツリヌスについて解説!のイメージ

目次

  1. 1はちみつは赤ちゃんにとって危険!
  2. 2はちみつが乳児にダメな理由とは?
  3. 3加熱調理したはちみつなら赤ちゃんでもOK?
  4. 4赤ちゃんがはちみつを食べてしまった場合は?
  5. 5はちみつを母親が食べるのは問題ない?
  6. 6はつみつが入った食品にも気をつけよう
  7. 7はちみつはいつから食べて大丈夫?
  8. 8はちみつは必ず注意事項をチェックしよう!

はちみつは赤ちゃんにとって危険!

はちみつは赤ちゃんにとって危険だと言われることがありますが、果たしてそれはなぜなのでしょうか?はちみつは最近その健康への効果などが再注目されている食品のひとつですが、一方でマイナスとなる側面も持ち合わせており、その影響は特に赤ちゃんや乳児に顕著なようです。その影響というのは、果たしどのようなものなのでしょうか?

今回は、そんなはちみつが赤ちゃん・乳児にダメな理由を徹底的に掘り下げます。はちみつによる赤ちゃん・乳児への影響というのは深刻な状態をもたらすこともあるので注意が必要ですが、ダメな理由や加熱した場合妊娠中・授乳中の母体からの影響も気になります。そんな気になる疑問点を解消し、ぜひ適切な方法ではちみつを活用しましょう。

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はちみつが乳児にダメな理由とは?

はちみつはその殺菌作用などから健康によい食品というイメージも強く、最近では特にマヌカハニーなどが注目を集めています。一方ではちみつによって健康被害を被ってしまうケースもあるようですが、はちみつが赤ちゃん・乳児にダメな理由とは何なのでしょうか?はちみつが乳児にダメな理由と原因物質について理解を深めていきましょう。

乳児を脅かすのははちみつ中のボツリヌス菌

赤ちゃんにとってはちみつがダメな理由となっている物質は、ボツリヌス菌と呼ばれるものです。よく赤ちゃんにはちみつはダメだと言われているものですが、その理由であるボツリヌス菌に対して理解を深めて誤って与えないように心がけたいものです。このボツリヌス菌は、乳児ボツリヌス症という症状を引き起こすことがあるので要注意です。

はちみつというのは殺菌力が高く雑菌などが繁殖しにくい食べ物ではありますが、稀に乾燥や熱などにかなり強く極めて強力な毒素をつくるボツリヌス菌がはちみつに混入しているケースはいくつか報告されています。そしてボツリヌス菌は劣悪な環境でも芽胞という状態で繁殖することがあり、この状態では100度の熱でも生きられてしまうのです。

このボツリヌス菌というのは大人であれば腸内にいる他の細菌の働きなどもあり毒素が無効化されるものですが、乳児というのは十分に腸内環境が整っていません。そのためにボツリヌス菌が繁殖しやすく、また腸管が未発達で大きく開いていることでボツリヌス菌を吸収しやすいために、ボツリヌス菌の芽胞の悪影響を受けやすくなります。

このボツリヌス菌の影響がほとんど皆無に近いからこそ大人にとってはちみつ健康食品ともなっていますが、実はボツリヌス菌の致死量は1gにも満たないなどその毒素はかなり強力です。このボツリヌス菌こそがはちみつが乳児にダメな理由となっていることを踏まえて、乳児ボツリヌス症などの危険性を十全に理解してはちみつを活用しましょう。

ボツリヌス菌に感染したときの症状とは?

ボツリヌス菌に乳児が感染してしまった場合には乳児ボツリヌス症という症状にかかってしまいます。この乳児ボツリヌス症によってはさまざまな身体への悪影響が生じるものですが、感染したときの特徴や主な症状をチェックしておき、万が一はちみつを摂取してしまい自分の子供がボツリヌス菌に感染してしまったときにはすぐに対処しましょう。

お伝えしたように赤ちゃん・乳児というのは腸内の細菌叢が整っていない上に腸管も未発達なことで、大人に比べてかなり高い確率でボツリヌス菌の被害を受けてしまうものです。ボツリヌス菌の芽胞に汚染されているはちみつを乳児が食べることで、乳児の腸内でボツリヌス菌が繁殖してしまい、その毒素が身体に悪影響を与えてしまうのです。

そんな乳児ボツリヌス菌の主な症状としては、便秘が長い期間続いたり授乳しても哺乳量が減ったりするというものが挙げられます。腸内が乱される上に哺乳力が低下してしまうというのが乳児へのボツリヌス菌の主な影響ですが、これら以外の悪影響としては無表情・泣き声が小さくなる・筋力低下や脱力状態などの症状も報告されているようです。

ボツリヌス菌の影響を乳児が受けてしまうと、筋肉などに影響があり頸部や顔面の筋力が低下するために表情に影響が出たり頭部を支えられなくなったりすることがあるようです。このようなボツリヌス菌の影響による乳児の死亡例というのも報告されていますが、早めに症状に気づき治療を行えば大半のケースにおいては大事には至らないようです。

このようなボツリヌス菌によって引き起こされる症状や死亡にいたることもあるという事実を知っているかどうかで、はちみつへの認識の仕方も変わってくるでしょう。大人にとってはなんともないような食べ物であるはちみつですが、乳児にとってボツリヌス菌は生死を分けるような存在であることを、しっかりと頭に入れておく必要があるでしょう。

ボツリヌス菌の潜伏期間とは?

ボツリヌス菌は乳児がはちみつを食べてはダメな理由となっている物質ですが、そんなボツリヌス菌による死亡例があるというのは驚きです。しかし、だからこそ適切に対処しておきたいものですが、そのためにはボツリヌス菌の影響には潜伏期間があるということを把握しておきましょう。ボツリヌス菌の潜伏期間とは一体どれくらいでしょうか?

潜伏期間があるからこそ対処が遅れてしまうとより症状が重篤化してしまうこともあるので、できれば早めに対処をしたいものです。なんらかの症状が現れたらすぐに対処したいはちみつのボツリヌス菌ですが、乳児ボツリヌス菌の発症までには3日程度から1か月程度までの潜伏期間があるものであり、この期間にはあくまで個人差があります。

しかし潜伏期間があるかどうかを知っているだけでも対処の方法というのは変わってくるものですし、赤ちゃんに異変があるような気がする・違和感を覚えるというケースにはすぐに病院に行くことが重要となります。また、はちみつそのものはもちろんのことはちみつを含む食品を与えてしまった記憶なども参考に、早急に対処することが重要です。

乳児ボツリヌス症は死に至ることもあるほど重篤な問題ですが、あくまでそれは大人とは違い乳児の腸内細菌叢が整っていないことなどが原因となっています。そのため、ボツリヌス菌の危険性があるはちみつが乳児にダメであることはもちろんのこと、その具体的な症状や潜伏期間についてもしっかりと把握しておくことが重要だと言えます。

ボツリヌス菌に注意が必要な月齢はいつ?

ボツリヌス菌の危険性があることがはちみつが赤ちゃんにダメだと言われている理由となっていますが、ボツリヌス菌に注意が必要な赤ちゃんの月齢とは果たしていくつくらいなのでしょうか?ボツリヌス菌の影響は一歳を超えるとほとんど心配がいらなくなると言われていますが、それは一歳を過ぎると腸内環境なども成長するためです。

赤ちゃんにはちみつがダメな理由としては腸内細菌叢や腸管などが未発達のためにボツリヌス菌の影響を受けやすいということが挙げられますが、ボツリヌス菌自体の危険性は変わらなくても一歳を超えるとそれに対する防御機能が備わるために、はちみつを与えてもよいとされています。しかし、一歳未満の場合には危険性が高いので要注意です。

特に、乳児ボツリヌス症に感染した赤ちゃんのうち94%以上が生後6か月未満の赤ちゃんだと言われています。そして最高月齢は11か月であることからも、生まれてから数日〜数ヶ月しか経っていない、0歳児の中でも特に月齢の若い赤ちゃんほど危険性が高いことがわかります。もちろん、6か月以上の月齢であっても、はちみつを与えるのは禁忌です。

一歳未満の赤ちゃんにはちみつを与えることが危険であるということは、母子手帳などにも記載されており、今となっては育児における常識のひとつとも言われています。しかし、死亡例があったのが比較的最近であることを考慮すると、やはり今一度ボツリヌス菌の危険性をしっかりと認識して、赤ちゃんの健康を守ることが重要だと言えます。

加熱調理したはちみつなら赤ちゃんでもOK?

はちみつが赤ちゃん・乳児にダメな理由の根幹を成す物質であるボツリヌス菌には十分に注意したいものです。ボツリヌス菌の身体への影響を甘くみていると、赤ちゃんや乳児の健康を甚だしく害するケースもあるものです。そしてそんなはちみつのボツリヌス菌については、加熱調理した場合の影響についても正しく理解しておきたいものです。

ボツリヌス菌は加熱しても殺菌できない

はちみつは赤ちゃんにダメだと言われており、その理由はボツリヌス菌とそれへの乳児の耐性のなさにあります。そんなボツリヌス菌が含まれたはちみつを乳児に与えてしまわないようには注意したいものですが、はちみつは生のまま食べるだけでなく加熱調理して食べることも多いものです。はちみつは、加熱すると乳児でも大丈夫でしょうか?

結論から言うと、はちみつはたとえ加熱調理した場合でも乳児に与えるのは控えるべきとなっています。それはたとえ加熱したとしてもボツリヌス菌の影響というのはどうしても出る可能性があるからであり、お伝えしたようにボツリヌス菌というのは熱にも強い性質を持ち合わせており、熱によって身体にとって安全になるわけではないのです。

100度以上の高温であっても生き残ることができるというボツリヌス菌ですから、たとえ加熱して料理に加えたものでも、もしはちみつに含まれているとしたらそれが乳児に影響を与える可能性は大いに考えられるものです。はちみつはカレーなどの煮込み料理の隠し味に使うことも多い食材ですが、そのような場合でも注意が必要なのです。

加熱した状態でもボツリヌス菌の影響が消えないとなると、生のはちみつを誤って与えないように注意するだけでは乳児ボツリヌス症を十分に防ぐことができないとも言えます。つまりはちみつが含まれているいかなる食品や料理にも注意する必要があり、自分で作る際にはもちろんのこと食品をスーパーで買うときにも注意が必要だと言えます。

雑菌などはよく加熱することで殺菌できるというケースも多いことから、はちみつに含まれるボツリヌス菌に関しても加熱調理することでなんとなく殺菌できそうな気もするものです。しかしそのような先入観でのみ考えてしまうとボツリヌス菌の影響を知らず知らずのうちに子供に与えてしまい、重篤な症状を見逃すこともあるので要注意です。

料理や温かい飲み物に混ぜてもダメ

加熱してもボツリヌス菌を殺菌できないということは、生のはちみつをそのまま与えるのを控えなくてはいけないだけでなく、はちみつを含む料理全般に気をつけなくてはならないということも意味します。はちみつというのはその健康的な効果を得るためにそのまま食べるという人も多いですが、風味づけのために料理に入れることも多いです。

最近注目されているマヌカハニーなどは、むしろその効能を引き出すために生のままで食べることが奨励されているようですが、どのようなタイプのはちみつであれ、赤ちゃんに与えるのは危険だと言えます。そして、どのようなタイプのはちみつであれ、生でなければよいだろう・加熱すればよいだろうということにはならないので要注意です。

特にカレーライスのちょっとした甘みづけやとろみづけなどにはちみつを入れるという家庭は多いようですし、和風・洋風化関わらずはちみつの優しい甘さを砂糖の代わりに使用するというケースも少なくないようです。また、ホットコーヒーや紅茶などの温かい飲み物にはちみつを溶かして甘みを加え飲んでいるという人も少なくないでしょう。

ボツリヌス菌が含まれており耐性がないことが理由ではちみつを赤ちゃんに与えるのはダメだと言われていますが、生だけでなく既述のように煮込み料理やスープもの、温かい飲み物などにはちみつを加えたとしても赤ちゃんに与えるのはNGとなっています。はちみつを料理やドリンク作りに加える局面というのは、案外多いので要注意なのです。

なんとなく通常の砂糖よりもナチュラルなイメージもあることから、はちみつは健康によいという印象があり、甘みをつけるために積極的にはちみつを使っているという人もいることでしょう。もちろんはちみつが健康に役立つケースもありますが、一歳未満の赤ちゃんの場合には加熱したとしても危険であり、かつ量も関係ありません。

はちみつの量が少しであればボツリヌス菌による影響も微々たるもののように思えるものですが、1gでも十分に致死量となっているボツリヌス菌ですから、少しでもはちみつが含まれているものに関しては自分の子供に与えるのを控えるべきでしょう。少しだからいいかという気持ちではちみつを料理に加えるのは、極めて危険だと言えます。

赤ちゃんがはちみつを食べてしまった場合は?

お伝えしたような理由から赤ちゃんにはちみつを与えるのはダメとされていますが、赤ちゃんがはちみつを食べてしまった場合にはどう対処すればよいのでしょうか?ダメとわかっていてもどうしてもはちみつを摂取させてしまうようなケースもあるものですが、その際にはできるだけすぐに適切な対象法を施すということが重要になります。

赤ちゃんがはちみつを食べたら口を拭うのがよい?

赤ちゃんがはちみつを食べてしまった際の対処法としてまず挙げられるのは、口を拭ってあげることかもしれません。気をつけていたものの赤ちゃんが自ら誤ってはちみつを口に含んでしまうということや、間違ってはちみつ入りの料理や飲み物を与えてしまうという可能性もゼロではありませんが、そのような場合にはまず口を拭いましょう。

赤ちゃんが口の中に入れてすでに嚥下してしまったはちみつに対しては対処が難しいものの、それ以上のはちみつの摂取は口や手を綺麗にすることで防ぐこともできます。まずは、それ以上乳児ボツリヌスす症が発症したり悪化したりしてしまう可能性を低くすべく、赤ちゃんの口を綺麗に拭いてあげ、はちみつを赤ちゃんから遠ざけましょう。

赤ちゃんがはちみつを食べたら母乳やミルクで薄めるとよい?

それ以上の被害拡大を防ぐために赤ちゃんからはちみつを遠ざけてさらにさらなる嚥下を防ぐために口を拭ってあげるということが、赤ちゃんがはちみつを誤って食べてしまった際にできる対策のひとつとなります。それと同時に、はちみつを食べてしまった赤ちゃんに対して母乳やミルクなどを与えて体内でのはちみつを薄めることが重要です。

中にははちみつを吐き出させるために赤ちゃんの背中を叩いたり水を飲ませたりする人もいるようですが、あくまで目的は吐かせるためではなく自然な体外への排出を促すということにあります。無理に吐かせようとして喉や肺などを傷つけてしまうのではなく、あくまで少しでも体内でのはちみつの濃度を薄めて排出を促してあげましょう。

もちろんこれだけで対策が終了となるのではなく、あくまでこれもその場しのぎの対策の一環にすぎません。とは言ってもやらないよりははるかにやった方がよい対策として、覚えておき実践できるようにしましょう。それと同時に、赤ちゃんの手の届く範囲にそもそもはちみつを置かないなどの予防対策も、しっかりと整えておくとよいです。

赤ちゃんがはちみつを食べたら医師に相談するのがベスト?

お伝えしたように赤ちゃんがはちみつを誤って食べてしまった場合には、応急処置としてまずそれ以上はちみつを摂取・嚥下しないように口の周りや手の周りなどを綺麗に拭ってあげるということが重要となります。その上で赤ちゃんにミルクや母乳を飲ませてはちみつを少しでも早く体外へと出してあげられるように促すことが重要となります。

しかし、これらはあくまで一時的な対策であり、根本的に乳児ボツリヌス症に対処するためにはすぐにでも病院に行ってまずは医師の診断を受けましょう。その上で医師の指示に従って行動していくことが赤ちゃんの健康のためにも重要だと言えますが、病院の中でも内科または小児科をまずは受診して適切に対処していくとよいでしょう。

そのようにできるだけすぐに病院へ連れていくことができれば、少しでも症状を和らげたり予防したりする可能性も高まるものです。また、乳児ボツリヌス症には潜伏期間もあるので、はちみつを与えた覚えがなくてもその可能性が懸念されるという場合には、便秘が続いたり無表情が続いたりする症状を見逃さずに病院へ連れて行きましょう。

はちみつを母親が食べるのは問題ない?

ここまではちみつが乳児にダメな理由、そして加熱調理した場合や実際に食べてしまった場合の対処法などをみてきました。お伝えしたようにたとえ加熱した料理の場合などでも乳児にはちみつ入りのものを与えるのは危険となっています。では逆に、妊娠中や授乳中において母親がはちみつを食べることは子供に影響を与えてしまうのでしょうか?

妊娠中ははちみつを摂取しても大丈夫?

一歳未満の子供にはちみつを与えるのが危険だとわかると、どうしても妊娠中に母体が摂取したはちみつによる影響についても気になってしまうものです。実際にはちみつに限らず妊娠中や授乳中には食事・栄養について注意すべき点が多く、その一環として妊娠中のはちみつは控えた方がよいのかと心配している人も多いのではないでしょうか?

端的に言うと、妊娠中の母体がはちみつを摂取することは基本的に問題なく、たとえ妊娠中の母親がはちみつを摂取したとしてもそれが胎内の子供に影響を与えるということはないようです。お伝えしたようにはちみつが乳児にダメな理由としてはボツリヌス菌が挙げられますが、そのボツリヌス菌の影響は大人の場合ほとんど心配がありません。

それは乳児とは違い腸内環境を含め身体の機能がしっかりと発達しているために、他の菌の働きなどによってはちみつに含まれるボツリヌス菌が大人の体内で繁殖する可能性が極めて低いためであり、そもそも大人の身体に影響しないためにそれが胎児にのみ悪影響を働くこともありません。あくまではちみつを消化するのは、母体であるのです。

ビタミンAの過剰摂取やカフェインの影響など、胎児のことを考えて妊娠中は食生活において注意すべきたい点が非常に多いものですが、はちみつによるボツリヌス菌の影響が出るのはあくまで一歳未満の赤ちゃん本人がはちみつを摂取した場合のみとなっています。そのため、妊娠中でもはちみつはいつも通り摂取することができるので安心しましょう。

もちろんはちみつを摂取してもOKだからと言って妊娠中に過剰摂取を控えたい食品などまで多量に摂取してしまうのは危険ですが、はちみつが好きで普段から甘味料として使っている場合やマヌカハニーなどの効能を得たいという場合は、妊娠中でも継続して摂取することが可能です。それでは、授乳中へのはちみつの影響はどうなっているでしょうか?

授乳中のはちみつ摂取による乳児への影響とは?

妊娠中に母体がはちみつを摂取してもお腹の中の赤ちゃんへの影響はほとんど心配がいらないということですが、より赤ちゃんへの影響が大きそうなのは授乳中ではないでしょうか?妊娠中に大丈夫でも授乳中だと危険になってしまう食事内容や食べ物、生活習慣などもあるものですが、果たしてはちみつは授乳中でもOKなのでしょうか?

はちみつが乳児にダメな理由として挙げられるボツリヌス菌の影響が母乳を通して乳児に現れないか心配しているという人も多いと思いますが、授乳中であってもボツリヌス菌の影響が母乳を通して乳児に現れるということは基本的にないので安心しましょう。やはりはちみつは母体で消化されてしまうので、その影響が乳児には及ばないようです。

もちろん母乳というのは母体が摂取した食べ物の栄養などによって決まり、食生活などによっても母乳の質というのは変わるものですが、はちみつを母親が食べたからと言って母乳にボツリヌス菌の芽胞が残留するということは基本的に考えられないようです。あくまではちみつは母親の体で消化され、そのままの形で母乳には移行しません。

授乳中に母体がはちみつを摂取することもOKということで、より安心感が深まったという人も多いかもしれませんが、育児においてはちみつを与えてもよいのかダメなのかということには意外な落とし穴もあります。それは例えば、授乳はOKでもはちみつを食べた口で母親が赤ちゃんに口をつけてスキンシップをとるのは危険だということなどです。

このような場合においては結局のところ赤ちゃんがはちみつを経口摂取することになってしまうので、その影響が赤ちゃんに直接的に及んでしまうので注意が必要なのです。また、授乳後でも年齢によってははちみつを与えてしまうと危険なことがあるので、授乳後というのは離乳食の内容にはちみつが含まれないように心がけたいものです。

授乳中は赤ちゃんに食事などを基本的に与えないために母親も自然にはちみつを食べられていたとしても、授乳が終わってからは母親と完全に同じではないものの内容が重複したものを与えるものも多いでしょう。そのため、料理全般にはちみつが混入しないように注意する必要がある上に、市販の加工品などのはちみつの有無にも要注意なのです。

はつみつが入った食品にも気をつけよう

はちみつというのは加熱したとしてもボツリヌス菌の影響が皆無になるわけではないために、はちみつを加熱して料理に加える場合でも、一歳未満の乳児に与えるのは危険ということになります。生のはちみつはもってのほかですし、はちみつ入りのスープやカレーなどもNGですが、それに加えてはちみつが含まれた市販の食品にも注意が必要です。

身近な食品の中にも実ははちみつが含まれているというものは多く、例えば食パンなどのかなり身近な食品の中にもはちみつ入りのものが案外多く存在するので注意が必要です。はちみつ入りのパンなどを意識して買ったことがないという人でも、含まれている成分などをしっかりチェックしないと、はちみつ入りのものを食べていることもあります。

そしてそのことは、色々な原料が使われて作られることの多いお菓子類やはちみつとの相性がよく市販品であればはちみつがはじめから含まれていることも多いドリンク類などが挙げられます。そしてお菓子やドリンクというのははちみつとはなかなか結びつきにくいような食品にもはちみつが含まれることがあるので、注意が必要です。

はちみつ入りのグミやクッキーなどは多いですが、珍味類やチョコなどにも含まれていることがありますし、ジュース類にもはちみつが含まれていることは多いです。そしてはちみつと聞くとナチュラルなイメージがあり赤ちゃんにもよさそうですが、一歳未満の場合にはボツリヌスは生死にも関わる危険性を孕んでいるので、十分に注意しましょう。

はちみつはいつから食べて大丈夫?

お伝えしたようにはちみつというのは加熱した料理や生の状態だけでなく、お菓子やジュースなどに関しても含まれていないかどうかをしっかりチェックしておく必要があります。そんなはちみつは結局のところ何歳からなら食べても大丈夫なのか気になっている人もいると思いますが、果たしていつから食べてもOKなのでしょうか?

はちみつは一歳を超えたら大丈夫?

ボツリヌス菌の影響を受けやすくはちみつを与えるのが厳禁となっているのは、基本的に一歳未満の赤ちゃんだとされています。それはお伝えしたように腸内などの器官が十分に発達していないためにはちみつのボツリヌス菌が繁殖しやすくなっているためですが、一歳を超えるとはちみつは基本的にOKとも言われています。

乳児ボツリヌス症の症状というのは最高月齢で11か月であり、一歳を超えての発症のケースはまだ確認されておらず、腸内などの発達具合からも一歳以上であれば基本的に問題はないと言われています。とは言っても100%大丈夫というわけではないために、不安だという人は1歳半や2歳頃まではちみつを与えるのを待つのもアリでしょう。

また、はちみつに含まれるボツリヌス菌は加熱してもその影響が変わらないために、生後半年ほど経ったために加熱したはちみつはOKだなどと、勝手な見解ではちみつを赤ちゃんに与えないように注意しましょう。確かに生後半年以内の方が発症率は高いものの、一歳未満の場合には全般的に注意が必要だと言えます。

はちみつは身体が発達したら大丈夫?

はちみつは一歳未満ではダメなものの、一歳を超えると基本的には与えてもOKという認識が一般的となっているようです。とは言ってもこれは一歳を超えたからと言ってボツリヌス菌の影響が全くないということではない上に、身体の発達度合いなどは個人差があることなので、あくまで自分の子供のケースに即して考えていきましょう。

特に不安な場合には、さらに数ヶ月から半年程度はちみつを与えない育児を実践することも大事かもしれませんが、自分の子供の発達や健康に関して不安がある場合には、医師に相談するのもひとつの手です。年齢は目安となるものの、あくまで腸などの器官が十分に発達することがはちみつを食べてもよい条件となるわけです。

また、たとえ一歳を超えている場合でももし便秘が続いたり脱力感が続いたりとなんらかの症状が見受けられる場合には、乳児ボツリヌス症の可能性も考慮してできるだけ早めに対処してください。はちみつはその註事項をしっかりと把握した上で、自分の分も子供の分も適切に活用していきたいものです。

はちみつは必ず注意事項をチェックしよう!

今回は、はちみつの赤ちゃん・乳児への影響について詳しくみてきましたが、いかがでしたでしょうか?赤ちゃん・乳児にはちみつがダメな理由としては、はちみつに含まれているボツリヌス菌の影響が挙げられ、身体が未発達な乳児の場合には健康被害が懸念されます。そのため、加熱したはちみつやはちみつが含まれる食品も含め要注意です。

一歳をすぎて腸内細菌叢などが整えばはちみつを与えてもよいようですが、それまでははちみつが少しでも含まれている食品などにも注意することが重要となります。母乳からの移行などは基本的にないために母親が食べることはOKですが、離乳食などに誤ってはちみつを加えないように注意して、赤ちゃんの健康を守っていきましょう。

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