ジャークチキンの簡単レシピを紹介！スパイシーなジャマイカ料理の作り方

ジャークチキンは、中央アメリカ・カリブ海の島国ジャマイカを代表するいわゆる郷土料理です。ジャマイカでは、レストランをはじめ街中の屋台で店ごとの味付けをしたジャークチキンが売られているほど。バーベキューのようにジュージューと焼かれたジャークチキンは外はパリッと香ばしく、中はしっとり。食べると癖になる味で、テイクアウトも盛んです。

ジャークチキンのジャークとは実は料理法のこと。山に住む人が肉をスパイスなどに漬け込むことをジャーキングと呼んでいたのが始まりといわれています。つまりジャークチキンはスパイスで味付けした鶏肉を焼いたものということです。ジャマイカでは、ジャークした肉をドラム缶を縦に切ったバーベキューコンロで焼くのが一般的です。

ジャークがスパイスなどに漬け込む料理法ということは、漬け込む食材は鶏肉に限るというわけではありません。ジャークポークやジャークフィッシュなど、ジャマイカでは豚肉・牛肉・魚といった様々なものにジャークは取り入れられています。つまりジャークできる食材であれば何でもOKというわけです。その中でもっとも一般的で人気なのがジャークチキンです。

ジャークチキンの元となる調理法がうまれたのは、2500年前と言われています。当時肉をスモークして乾燥、食べるときにお湯で戻していたそうです。その後、山で暮らしている人たちが野生動物を捕まえ、保存のために塩や調味料などスパイスに漬け込み、食べるときは熱く熱した大きな石や岩で焼いていたといわれています。

これがジャークチキンの調理法の元といわれています。18世紀ごろにこの食べ方が町にも広がり、その後、現在のジャークチキンスタイルになったそうです。

ジャークチキンの特徴はなんといってもそのスパイシーさです。スパイシーと言っても「辛い」のではなく、あくまでもスパイスの効いた味付けなのが、ジャークチキンの美味しさ。 様々なスパイスを配合しているため、複雑な美味しさと奥深いスパイシーさがあるのです。ご飯のおかずにも、お酒にもあうスパイシーさがジャークチキンの人気の秘密です。

ジャークチキンのスパイシーなおいしさの決め手となるのが、「シーズニング」と呼ばれるジャークチキン用のスパイスです。シーズニングには、ペースト状の「ジャークペースト」、スパイスパウダーで作る「ドライ」、酢や油とスパイスを混ぜ漬け込む用の「マリネド」と、大きく分けて3種類があります。どれも材料や配合などレシピは家庭ごとに違っていて、決まった味がないのがジャークチキンのシーズニングの特徴です。

ジャークチキンのシーズニングは簡単ではありません。本格的なものを目指すならオールスパイスをはじめ10種類以上のスパイスやハーブなどを配合しなければいけないためです。これはとても大変ですよね。もちろん、一からシーズニングを作ってもいいですが、今はブレンドされたシーズニングも販売されています。 ペーストタイプやドライなど種類も豊富です。これがあればレシピいらず。簡単にジャークチキンが作れますね。

ジャークチキンはアメリカのオバマ元大統領も大好物ということで知られています。また、ジャマイカを代表するスプリンターで、オリンピック金メダリストのウサイン・ボルト選手もジャークチキンを食べて育ったそうです。さらに日本のハンバーガーチェーンでは、ジャークチキンを期間限定メニューで販売し、スパイシーな美味しさで人気でした。

献立にジャークチキンを入れたくても、シーズニングのレシピは大変。そういう時は市販の人気シーズニングを使いましょう。手羽元にシーズニングをまぶし冷蔵庫で30分ほど寝かせます。オーブンを200度に暖め30分焼けば出来上がりです。

鶏肉は手羽元以外にもも肉やささみ・胸肉など好みのもので大丈夫です。シーズニングはドライ・ペーストによって漬け置き時間が異なるので、調理法を確認してください。オーブンが無い場合はフライパンや魚焼きグリルでも大丈夫です。

ジャークチキンはオーブンやバーベキューグリルで焼くのが一般的ですが、オーブンが無い方はフライパンや魚焼きグリルで焼いても大丈夫です。フライパンで焼く場合は適量のオリーブオイルを温め、皮面を強火でじっくり焼いてください。皮がぱりぱりになったら裏返し、反対側も焼きましょう。魚焼きグリルを使う場合も、両面を軽くフライパンで焼いたあと、グリルに入れたほうが表面はぱりぱり、中はしっとり出来上がります。

食卓の献立としてジャークチキンを取り入れるもの良いですが、ジャマイカをはじめ海外でもご飯やジャンバラヤなどにジャークチキンを添えたり、上に乗せて食べています。そこでアレンジしてご飯2合に刻んだにんにく2かけ、バター、塩コショウで味付けし、炒めたものとおしゃれにワンプレートにしても良いですね。野菜を添えればカフェ風になります。

ジャークチキンのアレンジ献立として人気なのがジャークチキンカレー。こんがりと焼いたジャークチキンをほぐし、シーズニングごと、カレーや野菜と一緒に煮込めば簡単に出来上がります。カレーを作るのが面倒というときは市販のレトルトカレーを使いましょう。肉が入っているとジャークチキンと味が混じってしまうので野菜カレーを選んでください。カレーをご飯にかけたら、切ったジャークチキンを乗せれば出来上がりです。

バンズを軽くトーストし、半分に切ったら片方に粒マスタードを薄く塗ります。レタス・トマト・スライスオニオンなど野菜を好みで乗せ、焼いたジャークチキンをのせます。がっつり食べたいならジャークチキンと野菜の間にチーズを挟んでもOKです。ケチャップは好みでかけてください。ジャークチキンの味をしっかり味わいたいならケチャップがないほうが良いでしょう。パンはバンズではなく、マフィンでもおいしく出来上がります。

普通のサンドイッチでもおいしいのですが、見た目もオシャレでブランチの献立にピッタリ、ラップサンドを作ってみましょう。ラップサンドでは、トルティーヤを使います。

トルティーヤに薄くマスタードとマヨネーズを塗り、レタス（紫キャベツツも可）・千切りした人参、縦に食べやすい大きさに切ったジャークチキンをのせて巻いたら出来上がりです。野菜はコールスローでもおいしく出来上がります。この場合はマヨネーズとマスタードは塗らないでください。
 

トルティーヤはタコスにも引用できます。トルティーヤにレタスをのせ、一口大に切ったジャークチキンと角切りしたトマトやオニオンスライスなど好みの野菜をトッピングするだけ簡単メニューです。レモンをかけるとさっぱり食べられます。

パーティの献立などにもピッタリジャークチキンピザの作り方はとても簡単です。市販のピザクラフトに軽くピザソースを塗って、一口大に切ったジャークチキン、スライストマト・スライスピーマン・スライスオニオンを乗せ、その上からチーズを乗せて焼くだけです。ピザソースを塗らずに具とチーズを乗せて焼き、上からサルサソースをかけて食べても美味しくいただけます。

麺を食べたいときの献立としてお勧めなのがジャークチキンラーメンです。あれば鶏白湯ベースがいいのですが、無い場合はインスタントの塩ラーメンでOKです。ラーメンができたら、白髪ねぎ、角切りしたトマト少々、スライスしたジャークチキンを好みの量乗せてできあがりです。トマトの酸味とジャークチキンのスパイシーさがマッチします。

野菜もたっぷり食べたいのなら、ジャークチキンサラダがお勧めです。食べやすいサイズに切ったジャークチキンに、レタス・トマト・ピーマン（パプリカなら色味も良くなります）など好みの野菜を盛り付け、その上にジャークチキンを乗せれば簡単で見た目もおしゃれなサラダの出来上がりです。ドレッシングは好みのものでいいのですが、かけるのは野菜だけにした方がジャークチキンの美味しさを存分に味わえます。

意外ですが、献立に取り入れれば人気間違いなし！なのがコロッケのジークチキン乗せです。ジャガイモだけのコロッケを円盤型に作って揚げ、その上にほぐしたジャークチキン・スライスしたパプリカを乗せます。さらに温泉卵を載せれば出来上がり！ソースいらず、意外な美味しさのコロッケが出来上がります。

食事の献立の1つとしてはもちろん、お酒のおつまみにもピッタリなジャマイカ生まれのジャークチキンはアレンジも様々。自分好みに簡単なアレンジをして、ジャークチキンの新しい食べ方を発見してみるのもいいかもしれませんね。