はちみつの代用品は?砂糖やメープルシロップを使うときの量も解説!

ちょうど手元にはちみつが無くて、作りたかったレシピを断念してしまったことはありませんか?実は、はちみつは砂糖やメープルシロップ、あるいはみりんなど、台所にある他の食品で代用することが可能なんです。しかも、同じ料理であっても代用した食品によって、それぞれ違った味わいを楽しむこともできます。今回は、はちみつの代用品に使える食品と、代用する際の目安になる分量なども解説していきます。

はちみつの代用品は?砂糖やメープルシロップを使うときの量も解説!のイメージ

目次

  1. 1はちみつが手元にない時の代用品を知りたい!
  2. 2はちみつについて知っておこう!
  3. 3はちみつを砂糖で代用する場合
  4. 4はちみつをメープルシロップで代用する場合
  5. 5はちみつをみりんで代用する場合
  6. 6はちみつを黒蜜で代用する場合
  7. 7はちみつの代用として使える調味料を他にも知っておこう!
  8. 8はちみつの代用品と量の目安を知っておこう!

はちみつが手元にない時の代用品を知りたい!

お菓子や料理のレシピで案外よく登場する食品の一つにはちみつがあります。ですが、丁度はちみつを切らしていて、はちみつ抜きで作ったり、あるいはレシピそのものを諦めたという経験がある人も多いのではないでしょうか?また、はちみつにはボツリヌス菌が含まれていることもあるので、乳幼児がいる家庭でははちみつを使えないということもあります。今回は、そんな時にはちみつの代用品として使える食品を紹介します。

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はちみつについて知っておこう!

お菓子や料理、薬、また化粧品などさまざまな場面で使われているはちみつですが、実は歴史はとても古く紀元前にまでさかのぼります。日本でも早くからはちみつが輸入品や献上品などで見られていましたが、養蜂の技術がなかった時代では、はちみつは非常に高価な物でした。今では身近な存在になったはちみつですが、最近では養蜂にハマってオリジナルの手作りはちみつを作ったりする人もいるほど奥が深い世界です。

はちみつの成分は?

はちみつは成分のうち約7~8割が糖分、約2割は水分で出来ています。他にもビタミンやミネラルなども含まれていますが、その栄養素の割合は、はちみつの元になっている植物の種類や季節によって大きく異なります。一般的な白砂糖の糖分がスクロース(ショ糖)のみで出来ているのに対し、はちみつの糖分はほとんどがグルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)から出来ています。

はちみつの元になっている花の蜜に含まれている成分は白砂糖と同じスクロースですが、ミツバチがスクロースを体内の酵素で分解してグルコースとフルクトースに変えています。単純に花の蜜だけを集めても、はちみつにはならないということです。はちみつに含まれる糖分の中でもグルコースは非常に吸収が早く、脳のエネルギーとして使われます。仕事や勉強で頭を使った時には、はちみつでエネルギー補給をするのがおすすめです。

はちみつが取れる主な植物

はちみつはミツバチが集めた花の蜜から作られています。ミツバチが訪れる花の種類は、世界中で約4000種類以上あるといわれています。日本だけでも600種類以上の植物にミツバチが訪れていることが確認されています。花の種類によって出来上がったはちみつの味や香りが異なります。日本では主にミカン、ニセアカシア、シナノキ、トチノキ、レンゲ、リンゴ、クローバー、ソバ、ナタネなどのはちみつがよく作られています。

はちみつのカロリーと糖質を知っておこう

はちみつを他の食品で代用するためには、はちみつのカロリーや糖質を知っておく必要があります。はちみつは100グラムあたり約294キロカロリー、糖質は100グラムあたりで約79.7グラムになります。大さじ1あたりだと約62キロカロリー、糖質は約16.7グラムです。(はちみつの種類によって多少の差があります。)はちみつを他の食品、特に固体の食品で置き換える際にはグラムと大さじで計算が異なります。

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はちみつを砂糖で代用する場合

はちみつの代用品として一番手軽で、どの家庭の台所にでも常備されているものといえば砂糖ですね。砂糖は元々が料理にもお菓子にもよく使われている調味料なので、はちみつの代わりに使用しても味の違和感は少なく、代用の際に必要な量の計算もしやすいです。まずは、砂糖とはちみつの甘さの違いや、はちみつを砂糖で代用する際の量の算出方法、カロリーと糖質の比較などを見ていきましょう。

はちみつは砂糖よりも甘い!

砂糖といえば甘味料の代表のようなイメージがありますが、実ははちみつの方が甘いのです。甘味度でいうと、はちみつは砂糖の約1.3倍ほどの甘さがあります。ですので、はちみつを砂糖で代用する場合には、同じ甘さを出そうとするとより多くの砂糖が必要ということになります。ですが一般的な販売価格ははちみつの方がずっと高いので、コスト面では砂糖で代用しても大きな差はないかもしれませんね。

はちみつを砂糖で代用する場合の量の算出方法

はちみつを砂糖で代用する時は、レシピがグラムと大さじ(小さじ)のどちらで表記されているかによって計算が変わってきますので注意してください。大さじ1杯のはちみつの重さは約21グラムですが、大さじ1杯の砂糖は約9グラムとかなりの違いがあります。一度、どちらもグラム数に直して計算すると良いでしょう。また、はちみつは砂糖の1.3倍の甘さがあるということも計算に入れる必要があります。

はちみつを砂糖で代用する場合には、「はちみつの重さ(グラム)×1.3」で必要な砂糖のグラム数が計算できます。あとは算出した砂糖を量るなり、更に大さじでの量に計算するなりすれば同じ甘さで作ることができます。例えばはちみつ20グラム(大さじ約1杯)を砂糖で代用する場合、20×1.3=26で砂糖は26グラム必要ということになります。砂糖は大さじ1杯で9グラムなので、大さじにすると約3杯ほどとなります。

先ほどの計算結果を踏まえてになりますが、大さじでの計算でははちみつの約3倍の量の砂糖が必要ということになります。ですので、もしレシピが大さじや小さじで表記されていて細かい計算が面倒だという場合には「はちみつの大さじ(小さじ)数×3」で砂糖の分量を算出しても良いでしょう。必要な分量が多くなるほど誤差が大きくなっていきますので、あくまでも目安と考えて調節してください。

はちみつと砂糖のカロリーや糖質に違いはある?

はちみつは砂糖よりも1.3倍甘いということがわかっていますが、実際に数値で比較してみましょう。砂糖のカロリーは100グラムで384キロカロリー、糖質は100グラムあたりで99.2グラム。大さじ1の場合は35キロカロリーで糖質が8.9グラムということになります。はちみつが大さじ1で62キロカロリー、糖質16.7グラムなので比較してみると、はちみつの方が高カロリーで糖質も高いということになります。

しかし、はちみつは砂糖の1.3倍も甘いという事実がありますので、実際に料理などで使用する量で比較してみましょう。先ほどの例で言えば、はちみつ20グラムを使用した場合のカロリーは58.8キロカロリーです。それを砂糖で代用する場合、必要な砂糖の量は26グラムになりますのでカロリーは99.84キロカロリーにもなります。ですので、実際にははちみつの方がカロリーを抑えられるということになります。

また、はちみつの方が砂糖よりも糖質が低く、GI値も低くなっています。はちみつのGI値は85、砂糖のGI値は110ですので、どちらもGI値としては高い食品ですが、それでも比較するとかなりの差がみられます。どうしてもはちみつを使えない場合は仕方がありませんが、カロリーや血糖値を気にする人は、はちみつを砂糖で置き換えるのを避け、他の食品で代用するのも良いかもしれませんね。

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はちみつをメープルシロップで代用する場合

はちみつの代用品と聞いて、メープルシロップを思い浮かべる人も多いでしょう。メープルシロップははちみつに比べるととろみが少なく、さらっとしてはいますが見た目などは非常にはちみつに似ています。メープルシロップ独特の甘い香りを活かしてお菓子などに使用されている場合が多く、混ぜたりせずそのまま使うこともできます。メープルシロップは、お菓子作りの時のはちみつの代用品におすすめです。

メープルシロップとは?

メープルシロップは、サトウカエデなどの樹液を濃縮して作られています。日本でも埼玉や山形などの一部で生産されていますが、地元でしか販売されておらず、一般的に流通しているもののほとんどはカナダ産のメープルシロップです。独特の香りがあり、ビタミンやミネラル、ポリフェノールなど様々な栄養素を含んでいます。しかもカエデの樹液という自然素材だけで作られているので乳幼児にも安心して与えることができます。

メープルシロップは甘味料としてはちみつの代用品となる

メープルシロップのカロリーは100グラムあたりで257キロカロリー、糖質は66.3グラム(大さじ1の場合は54キロカロリー、糖質は13.9グラム)となっており、同じ量であればはちみつよりもメープルシロップの方が低カロリーということになります。メープルシロップははちみつと同じように植物を原料として作られているため、季節や産地などによって多少の差はありますが栄養価もはちみつと似ているところが多いです。

メープルシロップは採取した時期よりグレードが分けられています。グレードによって色や味わいに差がありますが、全体として食感などもはちみつに似ており、メープルシロップははちみつの代用品として優秀です。特にお菓子などの甘味料として使う分には申し分ないと言えます。

独特の香りがあるため料理には不向き

カロリーもはちみつより低く、はちみつの代用品としておすすめのメープルシロップですが、料理に使用する際は注意です。メープルシロップ独特の甘い香りが強いため、料理本来の風味を損ねてしまう可能性があります。加熱することでメープルシロップの香りは少し飛びますが完全に消えるわけではありません。料理の場合は他の食品で代用する方が良いでしょう。逆にお菓子などはメープルシロップの香りが甘さを引き立ててくれます。

メープルシロップを代用とする場合の量の目安は?

メープルシロップをはちみつの代用品として使用する際は、ほぼレシピのはちみつの量と同じか、やや多目くらいの量を使用すると良いでしょう。メープルシロップの方が甘さが柔らかく、グレードによっても甘さに多少の差があります。レシピ通りの量を一応の目安として、味を見ながら量を調節すると良いでしょう。また水分がはちみつよりも多く生地が水っぽくなりやすいので、焼き菓子などに使用する際は水分量を調節してください。

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はちみつをみりんで代用する場合

砂糖やメープルシロップ以外にも、はちみつの代用品になる食品は様々あります。魚の生臭さを抑えたり、味のこくや照りを出すために使われるみりんも、はちみつの代用品に使える食品の代表です。ただ、みりんにはアルコールが含まれているので、加熱せずに使用するには不向きです。ですがみりんは元々、料理に甘さを加えるために使用されている食品なので、料理ではちみつの代用品として使うにはピッタリです。

和風はもちろん洋風料理の代用としても使えるみりん

みりんと言えば煮物など、和風の料理を思い浮かべる人が多いでしょう。ですが、意外にも洋風料理の代用品として使うことができます。例えば魚などの臭みを取るために料理酒を使うといった場合であれば、みりんに含まれるアルコール分が料理酒と同様に生臭さを抑える働きをしてくれます。また、味が食材に浸透するのを助ける働きもあり、みりんの糖分が料理に甘さを加えてくれるという効果もあります。

みりんに砂糖を加えると照りやこくが生まれる!

はちみつの代用品として、みりん単体で使用するのも良いですが、みりんに砂糖を加えることによって照り焼きのタレを作ることができます。元々、みりんは料理のツヤ出しに使われることが多く、使用することで料理の味にこくが生まれます。また、みりんだけでは甘さが控えめなので、砂糖を加えることで更に甘さを出すことができます。お菓子などでもはちみつの代わりとして使うことができますので試してみてください。

自然な甘さになり煮崩れしにくいというメリットあり!

みりんは特に煮物などの料理ではちみつの代用品として使用するのがおすすめです。というのも、みりんに含まれているアルコール分が素材の煮崩れを防ぐ働きをしてくれるというメリットがあるからです。更に、みりんははちみつと比較すると甘さがかなり控えめなので、砂糖を加えて甘さの調節がしやすく、自然な甘さに仕上げることができます。甘さを控えた味に仕上げたい時には、はちみつの代用品としてみりんを使うと良いでしょう。

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はちみつを黒蜜で代用する場合

和菓子などによく使用されている黒蜜も、はちみつの代用品として使うことが出来ます。黒蜜とは、黒砂糖を水に溶かして煮詰めたものです。黒砂糖はサトウキビから作られており、白砂糖よりも多くのミネラルなどの栄養素を含んでいます。黒蜜はその黒砂糖を溶かしたものなので、栄養素の面では黒砂糖と同様の栄養素が含まれていることになりますが、水を加えたり加熱したりと加工されているので得られる効果には違いがあります。

はちみつの代用品として黒蜜を使うと煮物にコクが増す

黒蜜といえば、わらび餅や白玉団子、寒天などの和菓子にそのままかけて食べるものというイメージがありますが、実ははちみつの代用品として加熱する料理などに利用されることも多くあります。特に、煮物などではちみつの代わりに黒蜜を使うことで、照りだけでなくコクが増すことが知られています。黒蜜の色が料理に影響するので色を変えたくない場合は使えませんが、煮物の場合はかえって引き立たせる効果もありおすすめです。

黒蜜は簡単に作ることができる

黒蜜は市販されているものもありますが、家庭でも簡単に作ることができます。黒砂糖と水を1対1の割合で鍋に入れ、中火から弱火の間で黒糖を溶かします。黒砂糖が溶けたらそのまま沸騰するまで火にかけて、沸騰した後は弱火にして煮立てていきます。アクが出てきたら、丁寧にアクを取り除きながら全体にとろみがつくまでじっくりと煮詰めていきます。火からおろした後は冷蔵庫で冷やして完成です。

作った黒蜜を保存する場合には、きちんと殺菌された瓶などの容器に移し、冷蔵庫で保存するようにしましょう。市販の黒蜜であれば常温保存でも問題はないとされていますが、手作りの場合はなるべく冷蔵庫で冷やしながら保管し、早めに使いきるようにしてください。

黒蜜をはちみつの代用とする場合の量の目安は?

黒蜜は黒糖から作られているので、はちみつの代用品として使用する際には砂糖と同じと考えて置き換えます。(厳密には黒糖の方が砂糖よりも甘さが柔らかいです。)ですので、はちみつ(グラム)×1.3倍の黒蜜が目安の量になります。はちみつを黒蜜で代用した場合にはどうしても水分が多くなってしまうので、材料に混ぜる料理などの時は全体の水分量を調節する必要があります。

黒蜜は元になっている黒糖の種類や、作る際の煮詰め具合などによってカロリーなどに大きく差がでます。例えば同じ100グラムでも低いものでは200キロカロリー、高いものでは280キロカロリーとかなり違いがあります。しかし、高カロリーとはいえ砂糖よりはずっと低く抑えることができるので、可能であれば砂糖よりも黒蜜を使うと良いでしょう。

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はちみつの代用として使える調味料を他にも知っておこう!

はちみつの代用品として使える調味料は様々ありますが、使用するものによって得られる栄養素や糖質、カロリーなども異なりますし、代用品によって向き不向きなどもあります。それぞれの特徴を活かし、自身の目的にあったものを選ぶようにしましょう。はちみつの代用品として使える調味料はまだ他にもあります。以下に紹介しますので是非、はちみつが必要なレシピを作る時の参考にしてください。

オリゴ糖

善玉菌を増やしてお通じを良くする効果で知られているオリゴ糖も、はちみつの代用品として使うことができます。ひとくちにオリゴ糖といっても種類が豊富で味や甘さも異なりますので、量は味を見ながら調節してください。はちみつに比べてあっさりとしているので、さっぱりとした甘さに仕上げることができますが同じ甘さを出そうとするとカロリーが多くなってしまう可能性もあります。

また、一度に多量のオリゴ糖を摂取しすぎると人によってはお腹がゆるくなってしまうこともあります。はちみつの代用品として使用する際は、紅茶やヨーグルトに混ぜて食べるか、料理にしようする砂糖の一部をオリゴ糖に置き換えて使うなど、少量ずつ使うようにすると良いでしょう。オリゴ糖の量や種類によってコクが変化するので色々試してみると新しい発見があるかもしれません。

ジャム

実はジャムもはちみつの代用品として使うことができます。元々、ジャムは砂糖を入れて作られている食品なのではちみつの代わりに甘みを加えることが可能です。お菓子などに使えるのはもちろんですが、意外なところでは肉料理ではちみつを使う際の代用品にもなります。酸味と甘味のバランスが取れたマーマレードジャムやアプリコットジャムなどは肉料理ととても相性が良いです。

煮込み料理の場合は、はちみつの際と同様に肉を煮込む際にジャムを加えると肉が柔らかくなります。生姜焼きなどの場合はタレにジャムを混ぜておき、肉を浸してから焼き上げると生姜の香りをいっそう引き立ててくれます。今までトーストやお菓子などでしかジャムを使用してなかったという人は、是非ジャムをはちみつの代用品としても活用してみてください。

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はちみつの代用品と量の目安を知っておこう!

今まではちみつが使えないからと諦めていたレシピも、これらの代用品を使えばチャレンジすることができます。たとえ同じ料理であっても、はちみつの代わりとして使用する食品によって異なる風味や甘さ、コクに仕上げることができます。はちみつの代用品の種類と、置き換える場合の量の目安を知っておけば料理の幅がぐんと広がりますね。色々試してみて、自分好みのはちみつの代用品を見つけるのも楽しいです。

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